1.そもそも「ポータブル電源」とは?メリット・デメリット

ポータブル電源とは、一言でいうと「AC電源付きの持ち運びできる蓄電池」のこと。AC電源は一般家庭でよく使うコンセントのことで、家電製品にも用いられています。
ポータブル電源があれば災害時に停電しても家電に電力の供給が可能なため、防災グッズの一つとして備えておくと安心です。ここからはもう少し詳しく、ポータブル電源のメリット・デメリットを見ていきましょう。
●ポータブル電源のメリット
ポータブル電源の主なメリットは次の4つです。
・AC出力ポート搭載しているので停電中も生活家電や電子機器に電力を供給できる
・コンパクトで持ち運びが便利。防災だけではなく、キャンプや車中泊などでも活躍できる。
・排気ガスがなく室内でも安全に利用できる
もしも災害時に停電が起きても、ポータブル電源があれば素早く家電や電子機器に電力を供給できます。キャンプや車中泊で使うことも可能で、スマホを繰り返し充電したり、電子レンジで簡単な料理をしたりなど使い道も豊富です。
コンパクトで持ち運びも楽なため、災害の避難時にさっと持ち出せる点もポータブル電源の魅力。ガソリンを燃料とする発電機とは違い室内利用も可能なため、避難所生活が長引いたとしてもまわりに迷惑をかけることなく電力を供給できます。
●ポータブル電源のデメリット
ポータブル電源の主なデメリットは次の4つです。
・水に濡れると故障しやすい
・充電しないと使えない
・容量が大きいと高額になる傾向がある
・発火するリスクがある
ポータブル電源は高温多湿に弱く、水に濡れると故障しやすいデメリットがあります。安全性の低い製品を選んでしまうと発火するリスクもあります。
しかし、Jackery(ジャクリ)のポータブル電源は独自開発の高性能バッテリーマネジメントシステム(BMS)を搭載しており、62個の保護システムと12重のBMS保護を備え、ソフトウェアとハードウェア両面から万全の安全対策を施しております。さらに、「防災安全協会推奨マーク」も取得できて災害時に役立つ安全性の高い製品として認められています。
またポータブル電源は、当たり前ですが充電が切れると電力を供給できなくなってしまいます。長期間の停電や連泊キャンプ、車中泊で使う場合、ソーラーパネルとセットで購入することもおすすめです。ソーラーパネルさえあれば、AC電源がなくても太陽光発電によりポータブル電源に速やかに充電できるので、とても便利です。
2.災害時にポータブル電源いらない派の意見

簡単にまとめると「災害時にポータブル電源はいらない派の意見」では次の3つが多く見られました。
・電気は災害時にすぐ復旧する
・将来の処分が大変
・電源不要な暖房機器がある
それぞれ詳しく見ていきましょう。
①電気は災害時にすぐ復旧する
一つ目は「電気は災害時にすぐ復旧するからポータブル電源はいらない」という次の意見です。
ポータブル電源と太陽光パネルを買うかどうかを真剣に悩んでいる。災害時には電気って一番最初に回復するし、いらないかな・・・? |
引用元:X
たしかに災害時のライフラインは電気の復旧がもっとも早く、続いて水道→ガスの順で時間がかかります。しかし「電気が一番早く復旧する」といっても、東日本大震災のときは使えるようになるまで約90日(※1)かかった地域もありました。
また、今後起こるかもしれない首都直下地震の被害想定では、電気の復旧まで最低でも6日(※2)を要します。復旧するまでの間に電源をまったく確保できないと、次のようなリスクが考えられるでしょう。
・スマホの充電が切れて家族と連絡が取れない
・ラジオの充電が切れて情報収集できない
・食料を冷蔵保存できず非常食しか食べられない
・冷暖房が使えず暑さや寒さをしのげない
これらを回避するためには、あらかじめポータブル電源を準備していつでも電力供給できるようにしておくことが大切です。
※1 参考:東京消防庁
※2 参考:内閣防災情報
②将来の処分が大変
二つ目は「ポータブル電源は処分が大変だから災害にいらない」という次の意見です。
災害が起きるとポータブル電源が欲しくなるけど、モバイルバッテリーですら処分するとき大変なんで、使えなくなった時や不要になった時のこと考えるとおいそれとは買えないな。 |
引用元:X
すでにモバイルバッテリーの処分に苦労していて、ポータブル電源が不要になったときの対処に不安を抱く方がいます。ポータブル電源には次の2つの処分方法があることをぜひ覚えておいてください。
・自治体に処分してもらう
・メーカーに回収してもらう
ポータブル電源は一般ゴミや粗大ゴミでの廃棄はできませんが、代わりに自治体かメーカーに処分・回収してもらうことが可能です。
Jackery(ジャクリ)では、不要になったポータブル電源の「無料回収(※別途送料)」をおこなっています。メーカーによっては有料で回収サービスをおこなっているところもあるため、安価で処分したい方は無料回収が可能なポータブル電源を選びましょう。Jackeryポータブル電源の無料回収サービスはこちらへ
③電源不要な暖房器具がある
三つ目は「災害時の暖取りは石油ヒーターで十分」という次の意見です。
ポータブル電源買う金で電源不要な石油ヒーターを何台も買えるぞ。 |
引用元:X
ポータブル電源は高価なものも多いため、代わりに「電源不要の石油ヒーター」を購入すれば良いという意見もあります。たしかに、石油ヒーターがあれば電気がなくても暖を取ることが可能です。
しかし石油ヒーターだけだと暖房しか使えないため、夏は暑さに苦しむことになるかもしれません。ポータブル電源なら旋風機や電気毛布、エアコンなど冷暖房どちらにも対応できて、さらに他の家電も同時に動かせるため災害時にあると重宝します。
3.災害時にポータブル電源が必要とされる6つのシーン

災害時にポータブル電源が役立つシーンは次の4つです。
・スマホやラジオを充電するとき
・部屋を明るくするとき
・テレビをつけたいとき
・室内の温度を調節するとき
・食べ物を保存・調理するとき
・赤ちゃんのいる家庭でミルクや離乳食の準備をするとき
それぞれ詳しく見ていきましょう。
①スマホやラジオを充電するとき
スマホやラジオの充電が切れると、次のような必要な情報を得られなくなるリスクがあります。
・避難所の状況
・地震や津波の速報
・ライフラインの復旧情報
・家族や知人の避難状況
安全に避難するためには、常に最新の情報を得ることが必要不可欠です。その際ポータブル電源があれば、スマホやラジオを繰り返し充電できるため長期間の停電でも必要な情報を逃す心配がありません。モバイルバッテリーだと容量が心細いため、災害用に備えるならポータブル電源のほうが安心です。
②部屋を明るくするとき
ポータブル電源があれば、充電式のランタンや懐中電灯などを長時間使用できます。例えば、小容量のJackeryポータブル電源240 NewでもLEDライトを約21時間も照らし続けられます。大容量のJackeryポータブル電源2000Plusの場合、LEDライトを154時間も稼働し続けられます。部屋が暗いと次の2つのリスクが想定できるため、起きている時間は部屋を明るく保つことが大切です。
・視界が悪くなり怪我をしやすくなる
・部屋が暗いと不安になりやすくなる
電気があるのが当たり前の生活を送っていると、いざ災害が起きたときに「真っ暗だし静かでなんか怖い……」と困惑するものです。そのようなときはポータブル電源で部屋の明るさを保つことで、怪我の予防だけでなく精神の安定にも役立ちます。
③テレビをつけたいとき
大規模災害では、復旧見通しや避難指示など重要な情報をテレビから得られます。一般的な液晶テレビの消費電力は32インチで約60W程度と比較的少なく、2000Whクラスのポータブル電源なら約26時間も見ることが可能。
明るいテレビは照明の代わりにもなり、停電中の不安をかき消してくれるでしょう。とくに、子どもがいる家庭では、見慣れた番組を見られるようにして安心させてあげるのがおすすめです。
④室内の温度を調節するとき
室内が暑すぎたり寒すぎたりすると体調を崩すリスクがあります。とくに夏や冬の停電では体調を崩しやすい。ポータブル電源で次のような冷暖房器具を使って室内の温度を適切に保つことが大切です。
・エアコン
・ヒーター
・扇風機
・電気毛布
・サーキュレーター
救急車の出動が難しい災害時の熱中症や凍傷は命に関わるため、ポータブル電源で冷暖房器具を使い続けられるように備えておきましょう。
⑤食べ物を保存・調理するとき
長引く避難所生活で陥りがちなのが「非常食ばかりで飽きた……」「子どもがご飯を食べてくれなくなった」という悩み。しかしポータブル電源があれば、電気ケトルや電子レンジを使って温かいご飯やスープを手軽に用意できます。
冷蔵庫に電力を供給すれば、夏に冷たい飲み物で身体を冷やすことも可能です。ポータブル電源を1台備えておくだけで、災害時も飲食のバラエティがぐんと増えるでしょう。
⑥赤ちゃんのいる家庭でミルクや離乳食の準備をするとき
ポータブル電源があれば、電子レンジや電気ケトルでミルクのお湯を沸かしたり、離乳食を温めたりできます。5〜10分の使用で約50〜100Whの電力消費で済むため、コストを抑えた1,000Whクラスのポータブル電源でも十分に対応可能です。
もし電気がなかったら、いつも飲ませている粉ミルクを作ることも困難に。必ず停電には対策しておくべきです。
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4.「ポータブル電源が災害時に役立った」人の事例紹介

災害時にポータブル電源が役立った人の、実体験にもとづく事例を見てみましょう。ポータブル電源を買うか迷っている人は参考にしてみてください。
①冬の寒い日にストーブを使って寒さをしのげた
冬の停電は、暖房が使えず命にかかわることも。ポータブル電源があれば、ストーブを使って暖を取れます。
「ブレーカー故障のために夜中に停電2時間を経験したけど、こんな時にポータブル電源あって本当に助かった。。!
冬の寒い夜中でも1000Wのポータブル電源だからストーブは使える事が本当に助かった。。!
災害の為に買っておいたけど、
奮発して買っておいて良かったー。。」
引用:X
1000W以上の出力を持つポータブル電源なら、一般的な電気ストーブ(600W~1000W程度)を問題なく稼働可能。低体温症で命を落とすリスクを大幅に軽減できるでしょう。
②情報収集や連絡に使うスマホを充電できた
停電時にはスマートフォンの充電ができなくなり、情報や連絡が途絶えてしまう危険性があります。ポータブル電源があれば、災害により数日にわたる停電でもスマホの充電が可能です。
「北海道胆振東部地震
娘の出産を控えていた時のこの地震
困ったのはやはりスマホの充電でした.ᐟ.ᐟ
幸いにも父が備えていたポータブル電源で2日間の停電でも情報収集には困らなかった」
引用:X
この方は2日以上の停電を経験しましたが、ポータブル電源で電力を確保できました。小容量のポータブル電源でも、モバイルバッテリーよりははるかに大きな容量があります。1台備えておくだけで、スマホの充電切れの心配はなくなるでしょう。
③電子レンジやコンロなどの調理器具を使って調理・湯沸かしができた
災害の停電では温かい食事を作るのが難しくなりますが、ポータブル電源があれば電気調理器具を使用可能。電子レンジやコンロも難なく動かせます。
「結論言えばポタ電買っとけ(中略)
一昨年の12月にお試しで小さい物を買った。
そしたら…
能登半島地震が起きた。(中略)
ソーラーパネルも準備してるから計画停電中に太陽でてればしながら扇風機は動かせる。
エアコン止めれば電子レンジと100Vのテーブルコンロは使える。
お湯も作れるし。」
引用:X
ソーラーパネルもセットだったことで、充電が完全になくなる心配もなし。スマホや冷暖房にも使えるので、災害時にも普段通りに近い生活をすることが可能になります。
実例からわかるように、ポータブル電源は災害時の「あったら便利」ではなく、「あったら命を守れる」重要な防災グッズといえます。とくに、ソーラーパネルセットは長期停電で大活躍。普段使いすれば節電して、かけたコストを回収できます。導入を迷っている方も、1台は備えておくと良いでしょう。
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5.災害の停電時におすすめのポータブル電源9選
「ポータブル電源は種類が多すぎてどれを選べば良いかわからない」という方に向けて、災害におすすめの安全性と機能性に優れたポータブル電源をピックアップしました。
どれもソーラーパネル付きなので、災害時に停電が長引いても太陽光発電で繰り返し充電できて安心です。自分にぴったり合う製品はどれかぜひ見比べてみてください。
●ひとり暮らしの防災におすすめのポータブル電源2選
ひとり暮らしの防災には、持ち運びやすさと必要十分な容量を兼ね備えたコンパクトなポータブル電源がおすすめです。スマートフォンやノートPCの充電、LEDライトの点灯など、必要最低限の電力確保は小型のモデルでも十分に対応します。狭い住居スペースでも保管しやすく、災害時にも一人で持ち運べるでしょう。
①Jackery Solar Generator 240 New 100W ポータブル電源 ソーラーパネル:圧倒的な軽さ&コスパ
ひとり暮らしの防災に最適な超軽量設計のポータブル電源セットです。約3.6kgの驚くほど軽い本体は片手で持ち運びも可能で、緊急時の移動にも負担になりません。
付属の100Wソーラーパネルは折りたたみ式でバルコニーや窓際に簡単に設置できるため、マンション住まいの方でも太陽光発電が可能。手軽・高コスパながらしっかりと安心を提供してくれます。
②Jackery Solar Generator 300 Plus 40W Mini:防災リュックに入る軽量&コンパクト設計
「Jackery Solar Generator 300 Plus 40W Mini」は、軽量&コンパクト設計のポータブル電源とソーラーパネルがセットになったモデルです。ソーラーパネルは折りたたむとタブレットほどのサイズになり、ポータブル電源と一緒に防災リュックに入れておけます。
出力は300Wあるのでスマホやラジオを充電したり、扇風機や電気毛布で体温調整したりなど便利に使えます。
●夫婦世帯におすすめのにおすすめのポータブル電源2選
夫婦二人暮らしの家庭では、冷蔵庫や電気ケトルなどの家電も使いたいケースが多いでしょう。500Wh〜1000Wh程度の中容量で、ポートも多めで共有できるポータブル電源がおすすめです。また車での避難も想定し、車載での使用や充電にも対応した製品をおすすめします。
①Jackery Solar Generator 600 Plus:バランスが取れた中容量の最新モデル
「中容量でコンパクトなのが良いけど、幅広い家電を動かしたい」という方は、持ち運びやすさと機能性のバランスが取れた600 Plusをおすすめします。
ソーラーパネル2枚を使えば4.5時間でフル充電可能で、消費電力がやや大きいトースターやケトルでさくっと朝食を作ることも可能。
「リーズナブルかつ高出力なポータブル電源が欲しい」「大きすぎるものは邪魔になるから避けたい」という方は、中容量で使いやすい「Jackery Solar Generator 600 Plus」を選びましょう。
②Jackery Solar Generator 600 Plus 100 Prime ポータブル電源 セット:ソーラーパネルを車のルーフに取り付けて移動しながら充電
業界初となる車のルーフに直接取り付け可能なソーラーパネルが付属しているセットモデル。従来のパネルではできなかった「移動しながらの太陽光発電」を実現します。ポータブル電源本体のコンパクトなサイズと7.3kgの重量は、夫婦で持ち運ぶのに負担になりません。もちろん車のトランクに余裕で収納できるので、出先でも活躍するでしょう。
●3人家族におすすめのポータブル電源2選
3人家族になると、電力需要がさらに増加します。とくに子どもがいる家庭では、テレビやゲーム機などの電気を確保する必要が出てくるでしょう。以下で紹介するような、複数の機器を同時に使用できる高い定格出力と、長時間の電力供給が可能な大容量バッテリーを備えたモデルがおすすめです。
①Jackery Solar Generator 1000 New 100W ポータブル電源 ソーラーパネル:1000Whクラス最軽量で使いやすい
本体重量が10.8kgと1000Whクラスでは最軽量を実現しており、子どもがいる家庭でも女性一人で持ち運べる重さになっています。グリップ性の高いハンドルデザインで、持ち運びやすさバツグンです。付属の100Wソーラーパネルは折りたたみ式で収納も簡単。サッと出して充電できるので、停電が長引いても安心でしょう。
②Jackery Solar Generator 1000 Plus :容量を最大5Kwhまで拡張できる
●4人または5人以上の家族におすすめのポータブル電源&ソーラーパネル
4人以上になってくると、スマホの充電だけでもそれなりの電力を消費してしまいます。加えてご飯を炊く炊飯器やお湯を沸かすケトル、冬の災害時には電気毛布……などを使うと考えると、より大容量で高出力のモデルが望ましいでしょう。以下で4人以上の家族におすすめな、Jackeryの最強クラスのポータブル電源を3つ紹介します。
①Jackery Solar Generator 2000 New ポータブル電源 セット:2000Whクラスでは最軽量の17.9kg
従来の同クラス製品より40%小型化・34%軽量化し、わずか17.9kgという軽さを実現した1台。「それでも重いだろう」と思うかもしれませんが、人間工学に基づいた持ちやすいハンドルで、簡単に移動することが可能です。付属のソーラーパネルは業界最高級の25%発電効率で、少ない光でも発電。曇りの日でもポータブル電源を充電できる安心感がポイントです。
②Jackery ポータブル電源 3000 New セット:30㎏を切る唯一の3,000Whクラスポータブル電源
従来の3000Whクラスと比較して47%の小型化、43%の軽量化を実現しました。一般的な3,000Whクラスのポータブル電源は40㎏を超えますが、本機は27kgと30㎏を切っています。大人一人でも持ち運べるでしょう。非常に容量も出力も大きいため、家族全員の電力ニーズをまかなうことが可能です。1台置いておくだけで圧倒的な安心感があります。
③Jackery Solar Generator 2000 Plus:太陽光×大容量でバッテリー切れの心配不要
持ち運びやすい取っ手・キャスター付きのため、災害時にどこへも持ち運べます。「大容量のポータブル電源で安心したい」「ご近所さんの支えになりたい」という方は、超大容量+ソーラーパネル付きの「Jackery Solar Generator 2000 Plus」で徹底的に災害に備えましょう。
6.災害用のポータブル電源を選ぶ6つのポイント

災害用のポータブル電源は、次の4つのポイントを押さえて選びましょう。
・バッテリー容量
・定格出力
・自然放電
・充電方法と充電速度
・安全性
・重さ・サイズ
上記4つのポイントを押さえれば「災害用に買ったのに役に立たなかった……」という失敗を防げます。それぞれ詳しく見ていきましょう。
ポイント①:バッテリー容量
災害用のポータブル電源は、バッテリー容量が2,000〜3,000Whくらいあるものを選ぶと安心です。2,000〜3,000Whあれば一通りの家電に電力を供給できるため、避難中も電子レンジや冷暖房などを快適に使えます。
ただし容量が大きいと値段も高くなるため、安く済ませたい方は「ソーラーパネル付きのポータブル電源」を選び、太陽光充電で電気代を節約してカバーしましょう。
ポイント②:定格出力
定格出力は、ポータブル電源が安定して供給できる電力の最大値を示します。災害時に使用する家電の消費電力を確認し、それを上回る定格出力を持つポータブル電源を選びましょう。
〇災害時によく使う家電の消費電力目安:
家電・電子機器 |
消費電力(W) |
スマホ充電 |
15W前後 |
タブレット充電 |
10〜30W |
ノートPC |
30〜100W |
LEDライト |
3〜10W |
携帯ラジオ |
1〜5W |
扇風機 |
20〜50W |
液晶テレビ(32インチ) |
50〜80W |
小型冷蔵庫 |
70〜100W |
電気ケトル |
800〜1300W |
電子レンジ |
500〜1500W |
ホットプレート |
1000〜1300W |
炊飯器 |
700〜1000W |
電気毛布 |
50〜100W |
〇本記事で紹介した災害におすすめのポータブル電源の定格出力一覧
製品名 |
定格出力(W) |
300W |
|
300W |
|
800W |
|
2000W |
|
3000W |
|
1500W |
|
2200W |
|
3000W |
スマホやタブレットの充電、LEDライトの使用なら240 Newや300 Plusでも十分ですが、電子レンジや炊飯器を使用するなら1000 New以上のクラスが必要です。使いたい家電に合った出力のポータブル電源を選んで、「買ったのに使えない!」というトラブルがないようにしましょう。
ポイント③:自然放電
「ポータブル電源を災害時にしか使う予定がない」という人は「自然放電率」も要チェックです。自然放電率とは、放置したときにバッテリーの残量が減っていく割合のこと。高いと「急な災害時に使おうと思ったのに、充電が全然ない」という事態に陥ってしまいます。
Jackeryの最新ポータブル電源「Newシリーズ」は、100%の電池残量での自然放電率がわずか5%/年。仮に5年間放置しても、70%以上の残量が残ったままです。いざというときにもしっかり使えるでしょう。
ポイント④:充電方法と充電速度
ポータブル電源の主な充電方法は次の3つです。
・AC充電
・ソーラーパネル充電
・車のシガーソケットによる充電
AC充電は通常のコンセントを使い、ソーラーパネルは太陽光で充電をします。たとえ容量が小さいポータブル電源でも、ソーラーパネル充電に対応していれば日中に繰り返し充電が可能です。
また、高速充電対応できるポータブル電源は、万が一災害が近づいていると分かったときからでもすぐにフル充電できるので、とても便利です。
ポイント⑤:安全性
ポータブル電源は感電や発火のリスクがゼロではありません。消費者庁によると、ポータブル電源の火災事故情報は平成29年〜令和3年7月までの間で29件寄せられています。

引用元:消費者庁
安全のため、ポータブル電源は製造・販売元がはっきりしている製品を選ぶことが大切です。基準がわからないときは、安全性の高い防災製品の証である「防災製品等推奨品認証」マークが付いているポータブル電源を選びましょう。
ポイント⑥:重さ・サイズ
災害用のポータブル電源は、持ち運びやすい重さ・サイズのものがおすすめです。または大型で重たいものでも、取っ手やキャスター付きで可搬性が高いポータブル電源なら災害時も比較的ラクに持ち運びができます。重さやサイズは容量・機能性に比例して大きくなる傾向があるため、持ち運びやすさとのバランスを見て選びましょう。
7.災害時にポータブル電源を使う際の3つの注意点
災害時にポータブル電源を使う際は次の3つの注意点を心がけてみてください。
・消費電力を考えて計画的に使う
・充電を満たした状態で保管しておく
・長期停電用にソーラーパネルも備えておく
それぞれ詳しく見ていきましょう。
①消費電力を考えて計画的に使う
消費電力が大きい次のような家電(例)を頻繁に使うと、ポータブル電源の充電が早めに切れてしまいます。
・電子レンジ
・電気ケトル
・エアコン
・炊飯器
たとえば容量1,000Whのポータブル電源で、平均消費電力500Wのエアコンを動かした場合、わずか2時間ほどしか使えません。家電を使う際は消費電力の大小を考えて、無駄な電力を消費しないよう計画的に利用しましょう。
関連記事:「メーカーが解説」ポータブル電源で電化製品を使える時間は?計算方法を分かりやすく解説
②充電を満たした状態で保管しておく
災害用のポータブル電源は、充電を事前に完了させた状態で保管しておいてください。長期間使わない場合は、電池残量を60〜80%くらいに保つようにするとバッテリーの劣化を抑えられます。
またポータブル電源は高温多湿の環境に弱いため、直射日光や雨が当たる場所での保管は避けましょう。おすすめの保管場所は、高温多湿ではない&避難時に持ち出しやすい「廊下」や「玄関」です。
③長期停電用にソーラーパネルも備えておく
東日本大震災のときのように停電が長期化すると、ポータブル電源のみではいずれ電力切れに陥ってしまいます。よって長期停電に備える場合は、太陽光充電ができる「ソーラーパネル付きのポータブル電源」を選ぶようにしましょう。
「ソーラーパネルって高いんでしょ?」と思うかもしれませんが、とくにこれといった維持費はかかりません。ソーラーパネルを日常使いすれば節電効果も期待できるため、早めに購入しておくほうが結果的にお得になります。
関連記事:ポータブル電源の太陽光発電セットが便利すぎる!5つのメリットを紹介
8.まとめ
「ポータブル電源は災害時にいらない」という意見もありますが、災害による避難所生活が長引いたりライフラインが停止したりした場合、ポータブル電源を備えているほうが毎日をより快適に過ごせます。ポータブル電源を選ぶ際は、ぜひ今回紹介した次の4つのポイントを忘れずにチェックしてください。
・バッテリー容量
・重さ・サイズ
・安全性
・充電方法
どれを選べば良いかわからない場合は、安全性が高く災害時に使いやすいJackeryのソーラーパネル付きポータブル電源がおすすめです。自分にぴったりのバッテリー容量を選べるので、ぜひ一家に一台備えて“もしも”の災害に打ち勝ちましょう。
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