1.冬の車中泊に有効的な6つの寒さ対策
ときに氷点下にまで気温が下がる真冬の車中泊は、侮っていると命に危険が及ぶことも。そこまでいかなくとも、風邪を引いてしまったり、体調が悪くなってしまう原因にもなるので、冬の車中泊の寒さ対策には十分な備えが必要です。
ここでは、冬の車中泊に有効的な寒さ対策を6つご紹介します。この6つの方法を全て対処することで、万全な車中泊寒さ対策を備えることができます。
その1:冷気を遮断する装備を整える
車は元々断熱装備がなく、外気温に大きく影響されてしまいます。外の気温が低ければ、その分車内も同じくらい冷え込みます。冷気を遮断する装備をしっかりしないと、外に居るのと同じ寒さの中で過ごさなければなりません。冷気を遮断する方法としては、
・車窓に断熱効果のあるサンシェードを取り付ける
・車内をフリース布で覆う
ことで、比較的簡単に防寒効果を得られます。突っ張り棒で簡易カーテンレールを作って部リース布を吊るしたり、アルミシートを車窓のサイズに切り取って自作サンシェードを作ることで、費用を抑えた断熱装備を整えることができます。
その2:体温を保護する防寒着を身につける
自分の体温を守るためにも厚着をしたりして、冷気から体温を守るのも有効的な方法です。
・ヒートテックを中に着る
・厚手の上着を着る
・カイロを貼る
のが効果的です。とくに、肌に密着したインナーを中に着ることで、体温が外に逃げるのを防げます。上着は風を通さないダウンジャケットなどを着ると暖かいです。カイロを貼るときは、低温火傷をしないように気を付けましょう。
また、電熱ベストの着用も効果的です。温度調整ができるし、モバイルバッテリーを使用してどこでも使えます。極寒の冬のアウトドアを暖かく変えてくれます。
その3:車内を暖める装備を整える
防寒着を着ても、顔や手足は保護できない場合があります。対策としては、車内を暖めるのが一番です。車内を暖める装備として、
・電気ファンヒーター
・ガスヒーター
・電気ホットカーペット
などを利用すると車内を暖かくして過ごせます。ただ、締め切った車内で長時間使用すると、二酸化炭素中毒のもとになるので、定期的な換気はするように心がけましょう。
その4:寝袋を冬用に入れ替える
寝る前に十分に車内を暖めていても、時間がたてば次第に車内温度は低下してしまいます。
快適に眠るためにも、寝袋の適性温度はとても重要です。寝袋にはそのシーズンに合ったものを用意しておくことが大切です。真冬の車中泊での就寝に使う寝袋であれば、
・マミー型の寝袋の方がカラダに密着するので暖かい
・適性温度を確認して-10℃でも耐えられる寝袋がベスト
この2つの種類の寝袋を選び、車に乗せておくことをおすすめします。もし、あなたが冷え症で手足が冷えて寝付けない不安があるなら、寝袋の中に湯たんぽや毛布、ブランケットを入れると暖かく眠ることができます。
その5:マットの下にアルミシートを敷いて底冷えを防ぐ
真冬の寒さは車窓以外にも車体の底、「床」からも冷え込んできます。冬用の寝袋やマットを敷いていても底冷えが気になるようであれば、床とマットの間にアルミシートを敷くことで、断熱効果を得られます。そのほか、
・マットの厚みを厚くする
・電気毛布、電気ホットカーペットを敷く
ことで、冷気からカラダの体温を守ることができるので、寒さに弱い方は試してみてください。キャンプマットは、断熱性をR値にして記載されているものが多いです。分厚さやマットの素材でこのR値が増減します。R値高いものほど、冷えから守ってくれて温かいです。
アルミシートは100均でも販売されていますが、寒さに弱い方だとあまり効果を実感できない恐れがあります。厚みのあるしっかりしたアルミシートを購入しておくことが大切です。
その6:飲み物や食事で暖を取る
車内で暖を取る方法として、温めかものを体内に取り入れることも効果的な方法です。
・お湯を沸かして温かいコーヒーを飲む
・車内調理でお鍋やおでん、煮物を車中飯に取り入れる
など、一緒に車内も暖かくすることもできます。一石二鳥な方法なので、冬の車中泊ではぜひ車中飯を作って温まってください。
寒い冬の車中泊にはお湯沸しにかなり時間がかかってしまうので、その対策としては、あらかじめ沸かしていたお湯を水筒でもってくることで、少しの過熱で沸騰できるようにお湯沸しの時間短縮ができます。
なお、ガスバーナーやガスコンロを使用するときは、一酸化炭素中毒の危険性を考え換気をしながら火気の近くに燃えるものは置かないなどの注意を守って利用することをおすすめします。もしくは、排気ガスが出さない安全性の高いポータブル電源で、電気ケトルや炊飯器に給電して料理やお湯沸しすることをおすすめします。
2.冬の車中泊の寒さ対策に必要な便利グッズ7選
ここでは冬の車中泊の寒さ対策に効果的な便利グッズをご紹介します。寒さを我慢していると、体調不良にもなるためせっかくの楽しい車中泊を台無しにしてしまいかねません。冬の車中泊でも快適に車内で過ごすためにも、便利グッズを備えて車中泊を楽しみましょう。
●断熱材入りシェード
窓に断熱材入りシェードをつけることで、窓からの冷気を防ぐことができます。車中泊で使う断熱シェードの選び方は、保温性やプライバシー確保に関わるため、快適な車中泊を楽しむために非常に重要です。以下のポイントを参考に、最適な断熱シェードを選びましょう。
・断熱性能:アルミ蒸着や断熱材入りのシェードは、断熱効果が高く冬は車内を暖かく保ち、夏は日差しを遮断して涼しくするのに効果的です。
・窓に合わせたフィット感
・遮光性とプライバシー保護:遮光率の高いシェードは、夜間の外からの視線を遮り、車内でのプライバシーを確保できます。
・収納性と持ち運びやすさ:車中泊の荷物は限られるため、使わないときにコンパクトに畳んで収納できるシェードが便利です。
●湯たんぽ
湯たんぽは、眠る前に寝袋に仕込んでおけば、まるであたたかい布団の中で眠るのと同等な心地よさを得られます。とくに冷え症の方にはおすすめの便利グッズです。車内でお湯を沸かせば、同時に車内も暖かくできます。湯たんぽにはいくつか種類があります。
・従来の湯たんぽ:お湯を入れて使用。持続時間は約4時間程度。暖かさが徐々になくなっていくのが特徴。
・充電式湯たんぽ:バッテリー容量にもよるが持続時間は約6時間。充電が切れると直ぐに冷たくなる。
・蓄熱式電気湯たんぽ:短時間の充電で温度切替が可能で4~12時間くらい暖かさが持続する。
湯たんぽの特徴次第であなたに合った湯たんぽを選ぶことをおすすめします。
●カイロ
学生の頃、冬の通学中に上着のポケットに入れておき、冷たくなった手をポケットに入れてカイロを握って手を暖めていました。車中泊でも手軽に暖を取ることができる便利グッズです。
貼るカイロを腰や背中に貼っておけば、就寝時は暖かく眠ることができます。車内で過ごすときも冷えた部分を暖めることができるので、袋買いしておくととても重宝します。
●小型ヒーター
小型ヒーターは車内を暖めるのに最適な装備です。電気式のものが主流でしたが、最近ではカセットコンロのガスボンベでも使用できるガスヒーターも登場しています。自分のいる位置を集中して部分的に暖めるのに向いています。
車内全体を暖めることを考えるなら電気式の容量の大きいものを選ぶようにしましょう。就寝時のつけっぱなしは危険なので、起きているときの利用をおすすめします。
●電気毛布
電気毛布は就寝時や日常の利用に大活躍する便利アイテムです。手足を暖めたり、寝袋の中に入れて寝れば、たとえ氷点下にまで冷え込んだ車内でも、ぬくぬくで眠ることができます。あまり高温で使用すると、低温火傷の恐れもありますし、電力消費が激しいので長時間は利用できません。車中泊の寒さ対策に合った電気毛布としては、
・温度調節をボリューム調整ができるもので、長時間使えるもの
・身体の大きさに合ったサイズ
・ダニ退治機能や丸洗いできるものなどの高機能型
などを選んだ方が、車中泊で使用するときに維持しやすく壊れにくいのでおすすめです。
●寝袋
寝袋は、車中泊での就寝時に欠かせない防寒寝具です。必ず冬用のものを選びましょう。
寝袋には様々な種類があり、
・マミー型:人の体に合わせた形状で密着性があり暖かい反面少し窮屈に感じることも
・封筒型:ゆったりとしていて布団に近い使い心地。密着性に少し難あり
冬の車中泊の寒さ対策用の寝袋としては「マミー型」の方が密着性がって暖かくおすすめです。ただ、ゆったり眠りたい方は冬用の封筒型を選ぶのもアリです。首元から肩口が冷える恐れがあるので、ネックウォーマーなどで工夫すれば快適に眠れます。
●ポータブル電源
ポータブル電源とは、車内や屋外でも家庭用電源(AC100V)を使用できる電力供給源です。普段、自宅で何気に使っている家電製品のほとんどは、AC100Vから電源を取っているものが多いです。
しかし、自宅から離れた場所や電源のない場所では使うことができません。キャンプなどのように、ガスや灯油、火を使えるなら電気は必要なくとも快適にすごせるでしょう。しかし、車内でこれらを使うのは非常に危険でリスクが大きいため、電気の力が必要になってきます。
冬車中泊の寒さ対策に利用する装備の多く(電気毛布や小型ファンヒーターなど)は、電気の力で利用するものが多いため、ポータブル電源が必要となるのです。ポータブル電源があると、車中泊でも下記家電を使えるので、快適に過ごせます。
・IH調理器
・電気ケトル
・車載冷蔵庫
・電気毛布、電気ストーブ
・スマホやゲーム機、パソコンなど
装備品をグレードアップさせ車中泊の快適さが飛躍的にアップするのでぜひ装備したい便利グッズです。
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3.冬の車中泊で体温を守る防寒着対策3選
車中泊で冬の寒さから身を守る方法として一番に思いつく手段が防寒具対策でしょう。自分の体温を守ることは、体調管理をするうえでもとても重要です。ここでは冬の車中泊で体温を守る防寒着対策についてくわしく解説します。
●重ね着をして体温を守る
冬の寒さから身を守るには「重ね着」をして暖を取るのが一般的です。汗をかいたときのために、インナーには吸湿速乾素材のものを着用すれば、汗冷えを防ぎその水分を熱に変換してくれます。
そのうえには暖かい空気の層をまとえるフリースやインナーダウンを着れば暖かいです。それでも寒く感じるときは、ダウンジャケットを羽織れば大分寒さを防いでくれます。重ね着は感じる寒さによって脱ぎ着をして体温調整もできるので、手軽に取れる対策としておすすめです。
●耳や目もネックウォーマーなどを活用して暖を取る
重ね着によって暖かくしていても、頭の部分や首元は案外対策不足になりがちです。とくに首元は皮膚が薄く、寒さを感じやすいところなので、ネックウォーマーやマフラーで首元を覆うととても暖かく感じることができます。
就寝時も封筒型の寝袋の場合は肩口や首元、頭は出てしまって寒さを感じてしまいます。首元から肩にかけてブランケットで保護し、目と耳にアイマスク代わりのようにネックウォーマーを付けて眠ると暖かいです。
●電熱ベストやヒートテックを利用する
身体に密着する発熱素材のヒートテックをインナー代わりに着ておくと、薄手なのに暖かく感じます。寒がりの方には必需品とも言えるでしょう。発熱系で言えば、最近はモバイルバッテリーで動く電熱ベストが販売されていて人気です。
即暖性能もあって温度調節可能など、高機能を持った電熱ベストがおすすめです。モバイルバッテリーの容量によって持続時間が変わります。大きさや稼働時間を考えて6000mAくらいのものであれば寝ている時間くらいは持つのでおすすめです。
4.冬車中泊に欠かせないポータブル電源3選
冬の車中泊で寒さ対策を万全にするためには、ポータブル電源は欠かせない装備です。電気毛布や小型ヒーターなどの電気の力で熱を発生させる家電製品を動かすために必要な装備品として大活躍します。電気毛布や小型ヒーターはもちろんのこと、充電式の湯たんぽなど、車中泊の寒さ対策グッズは複数必要です。また、電熱ベストで使うモバイルバッテリーなども充電が必要なときには、多種多様な出力ポートが役立ちます。
ここでは、冬の車中泊におすすめのポータブル電源を3機種紹介します。どうぞご確認してみてください。
●Jackery Solar Generator 1000 New 100Wポータブル電源セット
1070Whの大容量で冬車中泊でいろんな寒さ対策装備に給電が必要になる中で、これだけの大容量があると安心できます。
1,500Wの定格出力で暖をとるための電気ストーブや電気毛布、車中飯を調理するために必要なIH調理器や、電気ケトルなどほとんどの家電を稼働できます。万が一の充電補給にソーラーパネルがセットになっているので、電源切れの心配が要りません。
●Jackery Solar Generator 600 Plus 100 Prime ポータブル電源 セット
中容量のポータブル電源と車の屋根に取り付けられるソーラーパネルをセットにした製品です。車中泊で車の移動中でも太陽光で充電ができるのでとても便利です。長期間の車中泊でも電源が尽きるリスクありません。
カップルや家族など、複数人が利用する場合はJackery Solar Generator 2000 Newをおすすめします。Jackery製品の中でもトップクラスの容量を持っているので、複数人が利用しても余裕があり連泊したとしても十分な効果を発揮してくれます。
5.冬車中泊で気をつけるべきこと4選
冬の車中泊時に氷点下にまで下がった車内で眠るのは、きちんと寒さ対策を取っておかないと最悪死亡の危険性があります。なぜなら、人は眠っている間は体温調節ができず、気温の影響を受けやすいからです。
冬の車中泊で体温を守る防寒具や防寒着によって守ることを怠れば、体温は奪われ凍死する可能性もあるので注意しましょう。ここでは、真冬の車中泊でやってしまいがちなことなどを踏まえて、注意点や危険行為をご紹介します。
①エンジンをかけて暖を取ると一酸化炭素中毒の危険性がある
エンジンをかけてヒーターをつけておけば、特に何も対処せずとも暖かく過ごすことは可能です。しかし、エンジンをかけっぱなしで寝ることはトラブルのもとになったり、危険もいっぱい付きまとうのです。
・ガス欠の恐れがある
・一酸化炭素中毒になる恐れがある
・RVパークやオートキャンプ場ではマナー違反
エンジンをかけたままヒーターを利用するとき、エアコンをつけるよりは燃料消費は少なくて済みますが、油断は禁物。朝起きたら予想外に燃料が減っていてビックリすることもあります。
また、寝る前は雪が降っていなくても、寝てる間に雪が降ってくると危険です。積雪が10cm以上になれば排気ガスを排出しているマフラーが雪に埋もれて詰まってしまい、車内に排気ガスが充満して一酸化炭素中毒の恐れがあります。RVパークやオートキャンプ場ではエンジンを切って過ごすのがマナー&ルールでもあることから、車中泊は基本的にエンジンを切った状態で過ごすことが求められています。
②冬の車中泊で体温をきちんと保護しないと死亡や病気の危険がある
冬の車中泊では体温をきちんと保護できる寒さ対策をしておかないと、最悪の場合凍死の危険もあるので注意が必要です。「これくらいの寒さなら大丈夫」と思って油断していると、低体温症や凍傷(しもやけ)にもなりかねません。こんな症状が出てきたら即座に身体を暖める処置を取ってください。
・歯がガチガチ鳴りはじめ、全身が小刻みに震える
・うまく喋れなくなる
・呼吸が浅く速くなる
・手足の動きが鈍く感じる
これらの症状が出てくると、低体温症の初期症状です。低体温症の症状が進むと震えさえ止まり、歩けなくなり意識も低下してきます。そうなる前に、身体を暖めましょう。
③冷気をしっかり遮断しないと車内温度も氷点下に
真冬の寒さは厳しく、夜には氷点下にまで下がることも。外気温の影響を受けやすい車内では、断熱対策をしっかり整えておかないと車内も氷点下近くまで下がってしまいます。車内を過ごしやすく、暖かく眠るためには冷気をしっかり遮断できる処置をしなくてはなりません。
冷気を遮断する対策としては、
・断熱性のあるサンシェードとカーテンを取り付ける
・底冷えしないようマットの下にアルミシートを敷く
・ドアの隙間を埋めておく
などの処置が手軽にできる対策として最適な方法です。また、車内温度や湿度が実際どれくらいなのかを正確に知るためにも、温度計&湿度計は車内に設置しておくことをおすすめします。
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④車中泊場所の選びも重要
冬に車中泊をする際、快適さと安全性のために駐車場所選びは重要です。冬の車中泊で下記ポイントに基づいて駐車場所を選ぶことがおすすめです。
・標高が低めで気温が安定している場所
・風を防げる場所
・除雪や凍結対策がされている場所
・生活圏からあまり離れていない場所
・電源付きのキャンプ場や駐車場
まとめ:冬の車中泊の寒さ対策は万全に
今回の記事では、冬の車中泊の寒さ対策についてまとめました。寒さ対策の注意点も踏まえてまとめましたので、冬の車中泊を計画している方はこの記事を参考に備えて頂けます。時に自分の命に関わるかもしれない冬の車中泊。低体温症や凍傷にならないためにも、寒さ対策を万全に整えて車中泊を満喫してほしいです。
また、車中泊に適した車種に買い替えを希望するオーナー様で、今乗っている車をなるべく高く売却したいのなら以下のサイトが便利です。