車中泊はなぜ危険?体験談と安全を確保するための対策方法を紹介
『車中泊を一度やってみたいんだけど、初めてで不安』
最近注目を集めている車中泊ですが、「車中泊は危ない」という声もあり、初めての方は不安や疑問も多いのではないでしょうか。
今回は、危険と言われている理由や対策方法について解説していきます。また、車中泊を安全に楽しむためにおすすめするのが『ポータブル電源』です。車中泊におすすめするポータブル電源も紹介するので、是非参考にしてみてください。
車中泊が危険と言われている理由
理由1・エンジンのかけっぱなしで一酸化炭素中毒の可能性がある
エンジンをかけっぱなしで車中泊をすると、一酸化炭素中毒で死亡する可能性があります。初期症状としては吐き気や不快感、めまいなどがありますが、風邪などの症状と似ているため気付かないケースが少なくありません。
この一酸化炭素中毒が車中泊で起きる原因は複数あるのですが、最も多いのが『雪などにより排気口が埋もれてしまう』ケースです。排気ガスが通常通り排出されなくなるため、車内がガソリンの燃焼で発生する一酸化炭素でいっぱいになってしまいます。
冬で大雪が積もっている場合は、排気口周りに注意しましょう。
理由2・冬場は凍死、夏場は熱中症になる危険性がある
『車中にいるし、服も着ているのになんで凍死?』と思うかもしれませんが、真冬にエンジンを切って車中泊をする場合には注意が必要です。エンジンを切った直後はエアコンが効いているため気になりませんが、徐々に外の気温に近づいていきます。
そのまま寝てしまうと、外とほぼ変わらないほどまで気温が下がり凍死してしまう可能性も十分にあり得るでしょう。
また夏はその逆で、熱中症に注意が必要です。最近子供を置き去りにした熱中症による死亡事故が発生していることからもわかるように、車内の温度は上がりやすくなっています。特に黒色の車は熱を吸収するので危険です。
車中泊ではその時は暑く・寒く感じていなくても、就寝後の車内の温度には気をつける必要があります。
理由3・エコノミークラス症候群になるリスクがある
エコノミークラス症候群とは、食事や水分などを十分に取らない状態で車などで長時間座って体や足を動かさないと、血行不良が起こり血液が固まりやすくなることで血の固まり(血栓)が肺に詰まり、肺梗塞などを誘発する症状です。
フルフラットで自由に動ける状態では起こりにくいものの、座った姿勢でそのまま長時間過ごすのは危険です。定期的に散歩をするなどして対策を行いましょう。
理由4・悪天候時など災害に巻き込まれる可能性がある
ホテルなどとは違い、自分の好きな場所に泊まることができる車中泊ですが、駐車する場所には注意が必要です。車中泊をするのはSA・PAやキャンプ場の専用スペースなどが一般的ですが、山道の開けた場所や山中、河川のすぐ側を選ばざるを得ないケースもあります。
このような場合、悪天候が続くと崖崩れが発生したり河川が氾濫したりして、車ごと巻き込まれる可能性があるのです。周辺の環境はもちろん、山や川に駐車する場合には天候にも注意しましょう。
理由5・傾斜により体調不良になる可能性も
寝ている間に頭に血が上って体調不良になる可能性があります。傾斜があるときには、頭を上向きにして寝られるようにしましょう。
また、傾斜がきつい場所での休憩は、サイドブレーキを忘れた場合などに車が動いてしまう可能性もあります。長時間駐車する場合は、車輪止めを使用するなどして対策しましょう。
理由6・女性の場合は防犯面も心配
車中泊をする場合には防犯面にも注意が必要です。人気のない暗い場所などに駐車をしていると、金品目当ての犯罪被害にあってしまう可能性があります。
特に女性だけで車中泊をする場合には注意が必要です。バックや財布などは外から見えない場所で管理するのはもちろん、必ずカギは締めておくようにしましょう。
どうしても不安な場合は、管理されている場所での宿泊を心がけ、防犯ブザーなど専用のアイテムを持参しておくと良いでしょう。
実際に車中泊で危険を感じた体験談
ここでは実際に車中泊をして危険を感じた体験談を3つ紹介していきます。車中泊を予定している方は、危険な目に遭わないためにも参考にしてみてください。
○体験談1・冬に暖房をかけずに寝てしまい凍死しかけた
『午前中もあと1時間で終了。今週は、また寒くなるみたいでこの前、どうしても眠くなって車を停めて寝たら。朝、極寒で危険だった。車中泊、注意しないと。』
引用元:twitter
「ちょっと眠くなったから仮眠しよう」と車の中で睡眠をするのは危険です。エンジンを切った状態にすると、30分もしないうちに車内の温度は急激に下がります。睡眠を取る場合には、防寒対策をしっかり行うようにしましょう。
○体験談2・一酸化炭素中毒になってしまった
『今朝私の入っているキャンプグループの方がお一人キャンプ中に亡くなってしまった。原因は車中泊中の一酸化炭素中毒。車内でガスストーブを使ってたそうです。楽しいキャンプですが皆様もう一度火の取り扱いなど注意してくださいませ。』
引用元:twitter
このケースでは暖を取るため、車内でガスストーブを使用したことが原因となっています。他にも、大雪などの場合は排気口が塞がれてしまうなどして、一酸化炭素中毒が発生するケースもあり得るでしょう。
『途中でなんで気づかないの?』と思うかもしれませんが、一酸化炭素には臭いも色もないためそのまま過ごしてしまう人がほとんどです。就寝する際は特に注意しましょう。
○体験談3・吹雪のせいで意図せず車中泊をする羽目になった
『今日は吹雪からのアイスバーンで動けない状態なので車中泊になりそうです。スリップしてマジでビビって1ミリも車動かせない』
引用元:twitter
車中泊を予定していなくても、立ち往生などで長時間車で過ごすことがあります。大雪で排気口が塞がったことが原因による一酸化炭素中毒や、エコノミークラス症候群、エンジンを切ったまま寝てしまったことによる凍死に注意が必要です。
『車の中にいるから大丈夫』といった考えは危険です。紹介した「危険な理由」を参考に、同じ経験をしないようにしましょう。
車中泊の危険を回避する対策方法
●方法1・エンジンはかけっぱなしにしない
凍死を防ぐためにエアコンの使用は欠かせませんが、大雪の場合には排気口が塞がり一酸化炭素中毒になってしまうリスクがあります。
また、エンジンのかけっぱなしは騒音などで周りに迷惑もかけてしまうので、周りの人とのトラブルになる可能性にも注意が必要です。エンジンをかけっぱなしで就寝するのはやめておきましょう。
●方法2・車内の気温対策を行う
真冬や真夏に車中泊をする場合の気温対策はさまざまあります。誰でも簡単にできておすすめなのが『断熱効果のあるマットやシェード』を活用する方法です。断熱シェードは通販で、車種ごとの窓に応じたものが販売されています。
また夏場に関してはなるべく直射日光にならない場所への駐車を心がけ、こまめに塩分と水分を摂取するようにしてください。エンジンを切っている間は窓を少し空けて換気したり、車内用の扇風機を準備したりしておくといいでしょう。また、冷却シートなどで体を冷やすのもおすすめです。
●方法3・車中泊をする場所に注意する
防犯面や自然災害に巻き込まれないためにも、車中泊をする場所にも注意しましょう。
管理されていない、周りに誰もいないような暗い場所は防犯上危険です。また、キャンプ場などに駐車する場合には傾斜がなく、近くに崖や川がない場所を選ぶことが大切です。
山中に駐車する場合、特に標高の高い場所は雪が積もりやすいため注意しましょう。
●方法4・電源を確保する手段を持っておく
暑さ対策や防寒対策を行うアイテムとして、車内専用の扇風機やミニクーラー、電気毛布などがあります。これらのアイテムを長時間使用するためには、電源の確保が欠かせません。
また電源があることで車内への冷蔵庫の設置や、スマホの充電にも使用できます。車中泊をしている人がよく使用しているのが「ポータブル電源」です。車中泊におすすめするポータブル電源について詳しく解説していきます。
車中泊の熱中症や凍死予防にはポータブル電源の利用がおすすめ
ポータブル電源って何?
ポータブル電源とは、コンセントやソーラーパネルで充電して、蓄電池として様々な家電に給電できるアイテムです。車中泊での電源確保においては「ポータブル電源」が最も優れているとの声が多数あります。
その理由は、発電機のように排気がなく、音も静かなので快適に車中泊を楽しめるからです。またモバイルバッテリーとは違い、家のコンセントと同じAC出力も可能です。ポータブル電源があれば、ミニクーラーや扇風機、炊飯器や冷蔵庫などコンセントが必要な家電がどこでも使えます。
サイズは少し大きめのバックほどなので、手軽に持ち運んで車内外で活用できるのもポイントです。
車中泊でポータブル電源を利用するメリット
ポータブル電源を車中泊で利用するメリットは主に3つあります。
・車中泊で利用する様々な家電製品に使用できる
・災害や非常時にも十分使用できる
・電源がなくてもソーラーパネルを使用して充電できる
ポータブル電源は、USB出力はもちろんAC出力も可能なため、車中泊で役立つミニクーラーや扇風機、電気毛布、冷蔵庫などあらゆる家電を快適に使用できます。
非常時にも使用できるため、車中泊中の万が一の災害対策にもおすすめです。山などで電気を使い切った場合でも、日中であればソーラーパネルを使用して充電可能できます。
「利便性」と「安全性」ふたつの観点から、発電機よりもポータブル電源を用意しておくと良いでしょう。
車中泊でポータブル電源を利用するメリット
車中泊向けのポータブル電源を選ぶポイントは主に3つあります。
・電力容量に応じたものを選ぶ
・充電方法で選ぶ
・出力ポートの種類と数量で選ぶ
・耐振動・耐衝撃・耐低温で選ぶ
それぞれ見ていきましょう。
○電力容量に応じたものを選ぶ
使用する家電の消費電力に応じて、ポータブル電源を選ぶのがポイントです。よく車中泊で使用される電化製品の消費電力は下記の通りです。
製品 |
消費電力 |
電気毛布 |
50~80W |
車載冷蔵庫 |
50~300W |
電子レンジ |
500~1500W |
ポータブル電源のバッテリー容量はWh(ワットアワー)で表され各アイテムのWhは下記のような計算で知ることができます。
【ポータブル冷蔵庫・消費電力50Wを2時間使用する場合】
50W×2時間=100Wh
容量が小さいポータブル電源を選んでしまうと、使う家電によってはすぐに容量不足に陥ってしまいます。車中泊には最低でも400Wh~のポータブル電源がおすすめです。電子レンジなどの家電を使う場合は、さらに大きい容量のものを選びましょう。
なお当社Jackeryのポータブル電源は、240Wh~2000Whの豊富なラインナップを取り揃えています。
○充電方法で選ぶ
コンセントから電源の取れない車中泊では、充電方法にも注意して選びましょう。どんなに容量の大きいポータブル電源でも、2,3日使用すれば充電がなくなってしまいます。
基本的には、ソーラーパネルから充電ができるポータブル電源を選ぶのがポイントです。当社Jackeryのポータブル電源はもちろん、ソーラーパネルを使った充電に対応しています。最近では風力を活用した充電が可能なモデルも登場しており、電力不足の心配はありません。
○出力ポートの種類と数量で選ぶ
出力ポートの数は、ポータブル電源の機種によって異なります。いざ使おうと思った時に「差し込むポートが足りない」というトラブルが起こりがちです。
出力が超過しなければ延長コードを使用しても良いですが、安全面を考慮すると直接接続した方が安心です。使いたい家電の数や種類に合わせて、コンセント穴やUSBポートの数が適切なものを選びましょう。
なおJackeryのポータブル電源は、全機種にAC出力、USB・USAポート、及びシガーソケット出力が搭載されているので車中泊で大活躍します。
○耐振動・耐衝撃・耐低温で選ぶ
車中泊で使用する場合は、車内の振動・衝撃に耐えられるだけの耐久力が必要です。またポータブル電源は0度以下の氷点下で使用できない製品も多いので、冬の使用も考慮する場合は耐低温性も考慮しましょう。
当社Jackeryのポータブル電源は、米国UL安全落下基準にも適合した安全設計で耐久力バツグン。-10℃まで使用できるので、冬でもしっかりと活躍します。
【用途別】車中泊におすすめのポータブル電源4選
車中泊では、用途に応じた容量や出力のポータブル電源を選ぶのがポイントです。ここからは用途に応じたおすすめのポータブル電源について見ていきましょう。
●冬場などに電気毛布だけ使用する場合:Jackery ポータブル電源 400
冬場などに電気毛布だけ使用する場合は容量400Whの「Jackery ポータブル電源 400」をおすすめします。電気毛布は種類にもよりますが、1時間あたりの消費電力は50W~60Wほどです。
主に就寝中に使う場合、約300~400Whの容量が必要。『Jackery ポータブル電源 400』なら一晩中電気毛布を使って、暖かく夜を乗り越えられます。
●ポータブル冷蔵庫を使用する場合:Jackery ポータブル電源 708
ポータブル冷蔵庫を使いたい場合は、「Jackery ポータブル電源 708」がおすすめです。ポータブル冷蔵庫の消費電力は50W前後のため、708Whの容量があれば10時間以上稼働できます。
さらに長時間使いたい場合や、他の家電も使いたい場合には、1002Whの容量がある『Jackery ポータブル電源 1000』を選ぶと良いでしょう。
●炊飯器やホットプレートを使用する場合:Jackery ポータブル電源 1000
消費電力100~500Wほどの炊飯器やホットプレートなどの調理器具も使用する場合には、容量1000Whの『Jackery ポータブル電源 1000』がおすすめです。
容量に余裕があるので、車内で簡単なバーベキューを楽しむのもOK。火を使わないので安全性もバツグンです。
●ケトルや電子レンジを使用する場合:Jackery ポータブル電源 1500Pro
消費電力500~1200Wほどの電気ケトルや電子レンジを動かすには、最大出力1500Wの「Jackery ポータブル電源 1500」がおすすめです。ケトルで沸かしたお湯でカップラーメンを作ったり、コーヒーを入れたりとさらに充実した車中泊が楽しめます。
連泊で複数人の使用がある場合には、さらに容量が大きい「Jackery ポータブル電源 2000 Pro」を選ぶと良いでしょう。
車中泊におすすめのポータブル電源一覧
製品一覧
車中泊で危険から避けるためにマナーを守ることも大切
車中泊では、周りの人とのトラブルを避けるためにもマナーを守る必要があります。ここでは車中泊のマナーについて見ていきましょう。
○マナー1・騒音に注意する
音楽やDVDを車内で楽しむ場合、騒音に注意が必要です。特に夜間は音が響きやすく、想像以上にうるさくなってしまっている可能性があります。
駐車したらなるべくエンジンはすぐに切って、音量を上げたい場合にはイヤホンなどを使用するなどして周りに迷惑をかけないようにしましょう。また、複数人で車中泊する場合には、騒がないように注意が必要です。
○マナー2・ごみは持ち帰る
車中泊は出たゴミは持ち帰るのがマナーです。キャンプ場の中にはゴミ捨て場が用意されているケースもありますが、基本的に家庭用ごみを駐車場などで捨てる行為は不法投棄となります。
ポイ捨てはもちろん、車中泊で発生したゴミは途中で捨てないようにしましょう。
○マナー3・車中泊が認められている場所の利用
公共の駐車場であればどこでも駐車していいというわけではありません。場所によっては長時間の駐車や車中泊を禁じているところもあります。
車中泊をする前には必ず確認しておくようにしましょう。
まとめ
今回は車中泊が危険といわれている理由と、その対策について解説してきました。
事前に正しく対策をすれば、安全に車中泊ができるでしょう。また、ポータブル電源を活かし家電を利用することで、今まで以上に安全に、便利に車中泊を楽しめます。
初めてという方でもこの記事でご紹介した内容を参考に、しっかり対策して車中泊に挑戦してみてください。