【ユーザーインタビュー】「Jackery製品はコンセント代わりに各部屋に置いています」Hennery Farm代表 坂尾英彦さん

Jackery製品を複数台所有しているという、農家の坂尾英彦(さかお ひでひこ)さん。イベントで近くのブースだった時に「Jackeryのポータブル電源をたくさん持っています」というお話を聞き、日を改めて坂尾さんが営む千葉県銚子市の畑まで、お話を聞きに伺いました。

一日の始まりはソーラーパネルを広げるところから

一日の始まりはソーラーパネルを広げるところから

お宅を訪問するにあたって「家のポータブル電源を集めておいてください」とお伝えしたところ、まさかの5台。ソーラーパネル5枚が愛用の軽トラに勢ぞろいしていました。

「自宅でも仕事でも毎日使ってますよ。朝起きると、まずソーラーパネルをベランダに広げるところから始まるんです」と坂尾さん。そういわれて見上げると自宅のベランダ部分にもソーラーパネルが設置されていました。

「ベランダのそばに5台を積み上げておいて、充電が満タンになったら、家族に渡して、また別の電源を充電してます」

初めて買ったのは、災害時の電源を確保しておこうと防災用に入手した「Jackery ポータブル電源 1000」だったという。

「実際に使ってみて、コンセントやコードを気にせずに、どこでも電化製品を扱える便利さに気がつきました」

日常使いにして、もっと手軽に持ち運んで使いたいと、コンパクトなポータブル電源 240ポータブル電源 400を次に購入したといいます。

「そうすると出力が大きい『1500』も欲しくなり、結局『700』も揃えたくなって買いました。今では子供2人も奥さんも、家族ひとり1台ずつ使ってます」

小学生のお子さんは携帯やゲームの充電用に室内で使い、奥さんは外出時には必ず車内に積み込むのだそう。

「僕はMacBookの充電に使ったり、モバイルバッテリーに蓄電したり。出張イベントがあるときは、『1500』の出番です。フル充電して、冷凍ストッカー2台を1日中稼働させています。Jackeryの製品はデザインが気に入りましたね。なんか集めたくなっちゃうんですよね。いまは家のコンセントはなるべく使わずに各部屋に置いています」と坂尾さん。

出張イベントというのは、青空マルシェなどで坂尾さん自らが「餃子」を手売りする日のこと。12代続いてきた農家である坂尾さんは、自社栽培のブランドキャベツ「アフロきゃべつ™」をふんだんに混ぜ込んだ「アフロきゃべつ餃子」の販売も手掛けています。

キャベツの自然な甘味と食べ応えが他にない味だと評判で、イベントの時にはストッカーに餃子をたっぷり詰めて出動するのだとか。

「餃子を売る農家」という響きだけで新鮮ですが、坂尾さんは従来の「農家」イメージを軽やかに塗り替えてきた人物です。

はじまりはキャベツ畑やとうもろこし畑を開放し、子供や一般の人向けに農業体験を提供したことから。いつしか「Hennery Farm(ヘネリー ファーム)」は「人が集まる場所」となり、いまでは古民家を使った宿泊施設経営にレストラン経営まで行っています。

「あくまで農業が主軸なんです。農業体験希望者に朝から畑作業をしてもらい、地物の味を知ってもらい、『せっかく来たんだから畑以外でも銚子を満喫してほしい』と思ったら宿泊施設があった方が便利だった。人が集まる空間を整えたことで、農業のこともじっくりと知ってもらえるし、会話や議論も進む。人間関係がぐっと深まりました」

商才にあふれていると思いきや、「最初から多角経営を目指していたわけではないんです」と坂尾さんはほほえみます。

「1次産業である農家の自分が『農業についてもっと知ってもらおう、野菜をたくさん食べてもらおう』と目の前のお客さんに向けて動いてきました。結果的に、6次産業(観光業/サービス業/販売業)の提供にいきついただけなんです」。

農家を継ぎたい気持ちは「ゼロ」だった

農家を継ぎたい気持ちは「ゼロ」だった

農業の魅力を幅広く伝えることに尽力する坂尾さんですが、始めはかなり渋々と家業を引き継いだといいます。

「高校卒業と同時に就農を親に迫られて。他に選択肢がなくて仕方なく始めたけど『農業なんてやりたくない』とずっと思ってました」

そんな坂尾さんは、朝・昼に農作業を行いながらバイトをいくつも掛け持ちし、お金をためて上京を果たします。20歳で東京に来た坂尾さんは、地元の先輩の縁で大好きだったHIP HOPのDJとしての活動を開始しました。

夢に向かって動き出した坂尾さんでしたが、その生活はラクではなかったそうです。

「DJはレコードがないと始まらないので、レコードを買い集める必要があり、収入と支出のバランスは、常にギリギリでしたね。何年か続けた時にふと思ったのがHIP HOPは、自分の出身やローカリティをすごく大事にする。もしかして、東京にこだわらなくてもいいんじゃないかと。銚子から発信することもできるんだと思いました」

どこにいても音楽はできると感じた坂尾さんは、約2年で居場所を実家に戻しました。

ふたたび農業を手伝うかたわら、銚子でレコード店を開き、アメリカに買い付けに行くうちに雑貨やアパレルの輸入販売にも力を注ぎます。その後、アパレルで有名ブランド商品を扱う中で、あることに気づきました。

誰もが知っているブランドの洋服は、自分じゃなくても売ることができるし、大資本をバックにした店との価格競争では負けてしまう。個人経営のショップが、大手に対抗して利益を出すにはどうすればいいのか。そんな葛藤の中で、家業として作り続けていた畑の野菜たちに、ふと目がいったのです。

「実は身近な農作物こそが、オンリーワンのブランドなんじゃないか」

キャベツやとうもろこしを例にすると、まったく同じ品種を扱っていても、畑の場所が変われば作物の出来栄えや味に差が出ます。土の品質、畑の傾斜による水はけ、日や風の当たり方など、日本の土地で育てる農作物は非常に繊細なものなのです。

農業を通じて「人が繋がる」

「農業には、じつは個性や個体差がある。自分たちの畑でつくった野菜は、自分たちのオリジナルの作品ともいえる、その価値をアピールしていこう!と思いました」

30代前半で、そのことに気づいた坂尾さんは、雑貨・レコード・アパレルの店をたたみ、農家1本で生きることを決意したといいます。

農業を通じて「人が繋がる」

こうして坂尾さんは自分たちの農作物に「アフロきゃべつ™」「アフロコーン」と名付け、ブランディングを開始しました。

約90日間栽培管理した自身の作品として、自分たちで野菜を手売りしていく中で、「自社の飲食店に仕入れたい」、「銚子の畑を手伝いたい」と農業体験の受け入れも始めました。

今や坂尾さんが経営する「Hennery Farm」は、従来の農家の枠組みを超え、野菜と野菜加工品の販売や宣伝、宿泊施設運営もこなす「発信する農家の会社」として成長を遂げました。

「アフロきゃべつ餃子」を作ったのも、大事に育てたキャベツを大量廃棄したくない、という想いをSNSでつぶやいた結果、餃子製作会社とよい出会いがあって生まれたビジネスだといいます。

現在は、新たに農業体験者のための宿泊拠点を整え中だそう。坂尾家にもともとあった建物のリフォームを進めており、坂尾さん自らがポータブル電源を使いDIYで作業を進めているそうです。

「新しい拠点は、オフグリッド生活を取り入れようと思っているんです。共同であつまるスペースだけ電気契約して、各自の寝室には契約なし。宿泊者にはそれぞれポータブル電源を渡して、スマホの充電などをしてもらうスタイルにするつもりです」

銚子・東京・アメリカ・アジア各国など、様々な場所を移動してきた坂尾さんの頭の中は、人と環境を無理なく、楽しくつないでいく柔軟な発想があふれています。

「僕は若いころ、先祖代々続く農業にネガティブな思いを抱えていました。でも農業は作るだけではなくて、農業を軸足にマーケティングも販売も飲食店経営にも広げることができる。農業のそういった新しい可能性に気がついて、今では心から仕事を楽しんでいます。その一方で今の農業には、後継者不足やフードロス、作物価格の問題など、いろいろな問題点があります。いつの頃からか農業=辛いというイメージが付きすぎています。いつかは子供達のなりたい職業に農家が入ってほしい。だからこそ、まずは自分が『楽しんで農業をしている』姿を見せることが大事だと思っています」

農家として、農業を魅力的なものにする。坂尾さんの語りは、畑で大きくなる野菜の生命力そのもののような力強さにあふれていました。

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