1.日本の避難所生活の様子
日本の避難所は、そもそも「長期滞在」が想定されていません。あくまで避難所は「一時避難」のための施設で、被災者が早期に自宅に戻ったり、仮設住宅に移ったりすることが基本的な目的となっているからです。2011年の東日本大震災をはじめとする大きな災害をきっかけに、避難所運営のあり方が見直されつつあるものの、それでもまだ設備や備蓄が不十分な現状があります。
そのため、避難所生活が長引くほど、被災者はさまざまな我慢を強いられます。日本の避難所生活の具体的な様子・課題は次のとおりです。
・温かいご飯が食べられない
・食事と睡眠を同じ場所でしている
・炊き出しが長蛇の列で順番が回らない
・水洗トイレがない(簡易トイレも足りない)
・避難所は被災者の協力なしに運営できない
・生活スペースは約1〜2畳とかなり狭い
・スペースが足りず車やテントで生活する人もいる
一方で、2012年に発生したイタリア北部地震では、避難所にきた家族それぞれにテントが用意されたといいます。1人ひとりのベッドが付いていて、清潔な水洗トイレやシャワーまで完備してある徹底ぶりです。避難所生活において、温かい食事の配膳までしてもらえて、プライベート空間、衛生環境、食生活において非の打ちどころがありません。
日本は「地震大国」と呼ばれていますが、比較的地震が多いイタリアとここまで差がついてしまっています。日本の避難所生活を乗り切るためには、国民1人ひとりが真剣に防災対策をして、自分や家族の生活を守ることが大切です。
参考:内閣府防災情報
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2.体験者多数!避難所生活で困ること6選

ここからは、被災者が避難所生活で困ったことを6つ紹介します。万全の準備ができるように、避難所生活のイメージを膨らませましょう。
①飲み水・食べ物が足りない
避難所生活では「飲み水」と「食べ物」が足りなくなります。東日本大震災の経験者によると、当時はウォーターサーバーの水を100人以上の被災者で分け合っていたそうです。
水の配給は、ウォーターサーバーの上にセットする水が1本だけ届きました。3日間でその1本だけです。それを避難所にいる100人以上の人たちで分け合っていたので、私は家族4人で「紙コップ1杯」しかもらえませんでした。食べ物もまわりの人たちと分け合って、何とかギリギリで助かったという感じです。 参考:CBCニュース |
どの避難所に、どれくらいの飲み水・食べ物が届くかわかりません。配給だけに頼ることがないように、日頃から多めの飲み水・食べ物を備蓄をしておきましょう。
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②簡易トイレが足りない
震災が起きて断水すると、いつも使っている水洗トイレが使えなくなります。東日本大震災では257万戸が断水し、復旧が完了したのは約6か月半後のことです。避難所生活中にトイレはどうしていたのか、経験者のコメントをみてみましょう。
避難所生活のはじめは、トイレ事情で困った記憶があります。たまに学校のプールの水を使って流したりしていましたが、もうほとんど「使いっぱなし状態」でした。なので今は、ベッドの下に置いている防災バッグに簡易トイレを多めに入れています。 参考:CBCニュース |
簡易トイレや仮設トイレなどの支援が到着するまでの間、被災者は自分たちでトイレ環境を整えなければいけません。地震の規模によっては道路が封鎖され、支援が遅れる場合もあります。簡易トイレは多めに備蓄して、自分たちの衛生環境を守りましょう。
参考:国土交通省
③お風呂に入れない
避難所では、断水すれば生活用水が限られるため、しばらくお風呂にも入れない状況が続くことがあります。能登半島地震では、小さな子どもをもつ母親が「避難所生活で困ったこと」を次のようにコメントしています。
私には生後2か月の子どもがいるのですが、これだけ小さいともく浴じゃないとお風呂は厳しいですよね……とにかく衛生面が心配です。おしりふきとかで全身を拭いてあげていますが、長い間お風呂に入れないのはやっぱり困りますね。 参考:MBC NEWS |
トイレもお風呂もままならない避難所生活の衛生環境面に不安を覚える人は多いです。小さい子どもがいる家庭では、なんとか清潔に保とうと、ウェットシートやおしりふきやなどを活用してお風呂代わりにしている状況です。
④スマホの充電が切れる
停電すると電気機器が使えず、いずれはスマホの充電も切れてしまいます。スマホは避難所やライフラインなどの状況を知るための必須アイテムなので、充電が切れる状況は困りものです。
能登半島地震では、電気通信事業者やメーカーが被災者に「スマホ充電器」「ラジオ」などを貸与する支援をおこなっていました。しかし、避難所生活をしていた21%の人が「スマホを充電できなかった」とアンケートに回答しています。
スマホの充電切れを防ぐための準備は、被災者自身がやっておかなければいけません。
参考:総務省
⑤寒すぎて(暑すぎて)眠れない
真冬に大地震が起きても、避難生活1日目から毛布が使えるとは限りません。ほとんどの場合、そのとき着ているものと備蓄品で対応する必要があります。東日本大震災は春目前の3月に発生しましたが、当時の宮城県の寒さはどのようだったのでしょうか。
本当にもう耐えられないくらい寒かったです。カイロや毛布などの支援がなかったので、着てきたジャンパーを体にかぶせて何とか耐えていました。今は防災バッグに「アルミシート 」と「アルミポンチョ」を入れて、災害時の寒さ対策をしています。 参考:CBCニュース |
アルミシートは遮熱効果が高く、身体に巻いたり被ったりすることで保温効果を発揮します。冬の避難所生活の冷え込みから身を守り、死亡リスクがある低体温症を防げるでしょう。アルミシートとアルミポンチョは100均にも売っているので、少なくとも家族分用意しておくことをおすすめします。
⑥プライベート空間が確保できずストレスが溜まる
避難所では1〜2畳ほどの狭い空間で雑魚寝をすることになります。プライベート空間のない環境で食事や睡眠などをしなければならないため、避難所生活が長引くほどストレスが溜まっていくでしょう。
内閣府の平成29年以降に発生した災害についてのアンケートでは「避難所でプライバシーの配慮はされていましたか?」という質問に、半数を超える50.4%の人が「配慮されていなかった」または「あまり配慮されていなかった」と回答しています。日本の避難所生活でストレスを減らすためには、一刻も早いプライベート空間の確保が必要です。
参考:内閣府防災情報
3.避難所生活の必需品・必要なものリスト

ここでは、避難所生活に必要なものを項目別に紹介します。できる限りコンプリートして、自分や家族の避難所生活を支えましょう。
●備蓄品:水・食料・電池など
避難所生活に備えた水や食料などの「備蓄品」の必需品リストは次のとおりです。
・飲み水(1人1日3リットル) ・缶詰 ・レトルト食品 ・常備薬 ・電池 ・缶切り ・アルミシート ・アルミポンチョ ・使い捨てカイロ |
・お菓子 ・ラップ ・アルミホイル ・ビニール袋 ・レインコート ・赤ちゃん用ミルク ・離乳食 ・哺乳瓶 ・抱っこ紐 |
飲み水や食料は最低3日、できれば1週間×家族分の備蓄が必要です。保存期間が長いものを多めに備蓄し、たまに消費する習慣をつければ在庫の把握もできます。
●生活用品:タオル・衣類・毛布など
避難所生活に備えたタオルや衣類などの「生活用品」の必需品リストは次のとおりです。
・衣服 ・下着 ・バスタオル ・ハンドタオル ・毛布 |
・ブランケット ・化粧水 ・乳液 ・クリーム ・サニタリーショーツ |
これらは「避難所生活に最低限必要な生活用品リスト」です。乾燥肌の人は別途ボディクリームやハンドクリームを用意して、必要な女性は化粧品の備蓄もするとよいでしょう。
●救急用品:包帯・絆創膏・消毒液など
避難所生活に備えた包帯や絆創膏などの「救急用品」の必需品リストは次のとおりです。
・包帯 ・絆創膏 ・消毒液 ・体温計 |
・胃腸薬 ・頭痛薬 ・目薬 ・湿布 |
急な怪我に対応できるように、少なくとも包帯、絆創膏、消毒液は用意しておきましょう。普段からビタミン剤や整腸剤などを飲んでいる人は、いつも飲んでいるサプリメントも防災バッグに入れておいてください。
●衛生用品:マスク・ウェットティッシュ・簡易トイレなど
避難所生活に備えたマスク・簡易トイレなどの「衛生用品」の必需品リストは次のとおりです。
・簡易トイレ ・トイレットペーパー ・ウェットティッシュ ・ボディシート ・おしりふき ・石鹸 |
・マスク ・生理用品 ・オムツ ・歯ブラシ ・歯磨き粉 ・ドライシャンプー |
衛生用品の徹底した準備は、避難所生活での感染症予防にもつながります。とくに簡易トイレは足りなくなることが予想されるので「ちょっと多いかな?」と思うくらい多めに用意しましょう。
●充電機器:モバイルバッテリー、ポータブル電源ソーラーパネルなど
避難所生活に備えた充電器やバッテリーなどの「充電機器」の必需品リストは次のとおりです。
・充電器 ・充電コード ・モバイルバッテリー ・ポータブル電源 |
スマホの充電切れの備えとしては、モバイルバッテリーより大容量の蓄電池「ポータブル電源」がおすすめです。さまざまなメーカーのなかでも「Jackery(ジャクリ)」は、一番小さいサイズのポータブル電源でもスマホの充電が約8回できます。片手でラクラク持てる手のひらサイズで、重さは1kgに満たない965gなのにこの大容量です。
さらにソーラーパネルとのセットモデルなら、避難所生活でも繰り返しチャージできるので、スマホの充電切れの心配がありません。出力1,000W以上のパワフルなモデルを選べば、避難所で電子レンジや電気ポットなどの家電も動かせます。電気まわりの困りごとは、ポータブル電源が1つあれば解決です。
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●その他:懐中電灯・携帯ラジオ・ホイッスルなど
避難所生活に備えた懐中電灯やホイッスルなどの「その他」の必需品リストは次のとおりです。
・懐中電灯 ・携帯ラジオ ・ホイッスル ・防犯ブザー ・ヘルメット ・軍手 ・安全靴 ・ライター ・万能ナイフ |
・現金(小銭含む) ・寝袋 ・眼鏡 ・連絡先リスト ・身分証のコピー ・印鑑 ・筆記用具 ・お薬手帳 |
懐中電灯は1人にひとつ用意してあると、余裕を持って明かりを確保できます。防災バッグに現金(お札)を入れている人は、公衆電話用に小銭(10円・100円)も用意しておきましょう。
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4.避難所生活で活躍!どこでもコンセントが使えるJackeryポータブル電源
大規模な停電が発生した東日本大震災では、停電発生から3日で約80%、8日で約94%が復旧しました。しかし、なかには復旧まで3か月以上かかった地域もあります。いつでも安心して充電器や家電を使うためには、ポータブル電源とソーラーパネルが欠かせません。
そこでおすすめなのが、持ち運びやすく大容量の「Jackery(ジャクリ)」のポータブル電源&ソーラーパネルセット「Jackery Solar Generator」です。その特徴・メリットは次のとおりです。
・軽量設計でどこでも好きな場所に持ち運べる(キャスター付きモデルもあり)
・自己放電率が非常に低く、充電しながら給電もできる
・約30dB以下(ささやき声レベル)の静音設計で、避難所でもまわりに迷惑をかけずに使える
・ソーラーパネルに業界最高峰のエネルギー変換効率(最大25%)が備わっている
・「防災製品等推奨品マーク」取得済みで、災害時に役立つ防災製品として認められている
防災グッズとしてポータブル電源とよく比較される「発電機(※)」は、70〜100dB(電車が通るときのガード下レベル)の騒音が出ます。一方、Jackery(ジャクリ)のポータブル電源は約30dB以下(ささやき声レベル)と静かなため、避難所でもまわりの迷惑にならずに給電が可能です。
※発電機……ガソリンやLPガスなどを燃料として電気を作る機械
発電機は室内で使うと一酸化炭素(CO)中毒のリスクもあるため、避難所生活では健康被害の心配がないポータブル電源を活用しましょう。長期間の避難所生活に備えるなら、大容量&最軽量セットモデルの「Jackery Solar Generator 2000 New ポータブル電源 セット」や、キャスター付きで持ち運びラクラクの「Jackery Solar Generator 2000 Plus ポータブル電源 セット」がおすすめです。
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5.避難所生活で気をつけること7つ
ここからは、避難所生活で気をつけることを7つ紹介します。避難所生活での「基本ルール」や「体調管理方法」などの参考にしてください。
①体調管理を徹底する
避難所生活で健康に過ごすためには、次の7つのポイントに気をつけましょう。
・こまめに水分・塩分補給をする
・食事の前・トイレの後に手洗いをする
・食中毒に注意する
・定期的に身体を動かす・ほぐす
・歯磨きをして口内を清潔に保つ
・睡眠・休息を十分にとる
・マスクをつけて感染症予防をする
避難所ではトイレを気にして、水を飲む量が減りがちです。熱中症や隠れ脱水などの予防として、こまめな水分・塩分補給を心がけましょう。
また、食事の前・トイレの後に手洗いの水がないときは、備蓄のアルコール消毒液やウェットシートが役立ちます。エコノミー症候群(※)の予防として、こまめに身体を動かすことも大切です。
※エコノミー症候群……長時間同じ姿勢でいることで血液が固まり、肺塞栓などを誘発する恐れがある病気
②子ども連れを優先する
避難所生活では、なるべく子ども連れの家族を優先しましょう。
たとえば「生活スペースの場所」は、多くの場合“早い者勝ち”で決まっていきます。しかし、子どもは外の出入りが多かったり、急にトイレに行きたくなったりします。
そのため、もし子ども連れを見かけたら、生活スペースの場所を出入口の近くに確保してあげてください。子どもがスムーズに移動できる環境をつくれば、外に出る途中で誤って踏んづけられたり、大きな泣き声を聞き続けたりするなどのストレスも減ります。回り回って自分たちの助けにもなるので、避難所生活ではなるべく子ども連れを優先しましょう。
③プライベート空間を確保する
プライバシーが保てない非日常的な状況が続くと、ストレスが溜まり、精神が少しずつ不安定になっていきます。避難所生活が始まったら、次のような方法でプライベート空間を確保しましょう。
・テントを張る
・パーテーションで生活スペースを区切る
・ダンボールで簡易的に生活スペースを区切る
パーテーションはより高いものが望ましいですが、少なくとも「座ったときにパーテーションの天辺が口元より上にくる高さ」のものを使いましょう。飛沫感染を防ぐとともに、雑魚寝より安心して過ごせる空間をプライベート確保できます。
参考:内閣府ホームページ
④避難所生活の基本的なルールを守る
避難所生活の基本的なルールには次のようなものがあります。
・居住スペースでは靴を脱いで過ごす
・トイレ掃除は利用者が交代でおこなう
・ゴミは決められた方法で指定の場所に出す
・消灯時間を過ぎてからのスマホ・ゲームの使用を控える
・配給の列に並べない妊婦や高齢者を手伝う
・洗濯や着替えは指定の場所でおこなう
・喫煙は指定の喫煙所でおこなう
ほかにも、避難所によってさまざまなルールがあります。少しでも快適な避難所生活を送れるように、1人ひとりがしっかりとルール・マナーを守りましょう。
⑤温かいご飯を食べられるようにする
避難所生活が長引くと、多くの利用者が「温かい食事が食べたい」と訴えます。電気が復旧すれば避難所でも電子レンジを使えますが、避難所にいる人がいっせいに使うと停電を起こすかもしれません。
そのような場合は、水・火・電気がなくても温められる非常食がおすすめです。同梱してある発熱剤と発熱溶液が、カレーや牛丼などをホカホカに温めてくれます。
しかし、非常食はいずれ尽きるもの。いつでも温かいご飯を食べるのに最善の方法は、電子レンジが使える出力1,000W以上のポータブル電源を用意しておくことです。
⑥マスクや手洗いで感染症対策をする
避難所生活での感染症対策は、次の5つを徹底しましょう。
・こまめに手洗い・うがいをする
・なるべくマスクを着ける
・咳エチケットに気をつける
・3密(密閉・密集・密接)を避ける
・タオルや食器の共有を避ける
乾燥しがちな冬場は、インフルエンザや新型コロナなどの感染症が広まりやすくなります。上記の感染症対策をしっかり徹底して、避難所での感染症蔓延を防いでいきましょう。
また、もし発熱や咳などの症状がある場合は、用意された隔離スペースに移動する必要があります。他の利用者とすぐに距離を置き、職員や衛生スタッフなどに申し出ましょう。
⑦妊婦や高齢者など要配慮者へ声かけをする
要配慮者とは「妊婦」「高齢者」「障がい者」などを指します。助けが必要な場合が多い人たちなので、次のような配慮で避難所生活を手伝いましょう。
項目 |
手伝えること |
妊婦 |
・専用の授乳スペースをつくる ・代わりに配給を取ってくる ・体調の変化がないか見守る |
高齢者 |
・孤立しないように声かけをする ・代わりに配給を取ってくる ・立つ・座るなどの動作を介助する |
障がい者 |
・車椅子の補助をおこなう ・目や耳が不自由な人の生活をサポートする ・安心できる声かけをする |
ちょっとした気遣いで、要配慮者が安心して避難所生活を送れるようになります。避難所で要配慮者を見かけたら、できるだけ積極的にサポートしてあげてください。
6.避難所生活でよくある質問4つ
最後に、避難所生活でよくある質問を4つ紹介します。
Q1.避難所生活は何日間続くの?
避難所生活の日数は、震災の規模や復興のスピードなどにより異なります。
阪神・淡路大震災では、避難所の閉鎖までに約6か月。東日本大震災では、避難所の閉鎖までに岩手県で約7か月・宮城県で約9か月かかりました。
なお、原発事故で福島県双葉町の住民が避難した埼玉県の避難所は、閉鎖までに2年9カ月かかっています。
参考:内閣府防災情報
Q2.避難所生活で女性が気をつけることは?
避難所生活では、女性は次の5点に気をつけましょう。
・生理用品を多めに用意しておく
・妊婦専用の授乳スペースをつくる
・トイレ・着替えは複数人で行く
・ホイッスルや防犯ブザーを常備する
・目隠しのために「非常用ポンチョ」を用意する
内閣府のデータによると、自治体の防災担当に配置されている女性職員の割合は、平均で12.3%ほどです。避難所によっては女性職員がおらず、男性職員が生理用品の配布を担当するケースも少なくありません。
女性の被災者は、少しでも多くの生理用品を用意しておくと生理中の不安を減らせるでしょう。また、避難所では性被害も起こり得るため、トイレ・着替えは複数人で行く、防犯ブザーを持ち歩くなどの対策も必要です。
参考:内閣府男女共同参画局
Q3.避難所生活で自分にできることは?
避難所生活で大切なのは、自己管理を徹底する、自分にできる範囲でまわりの人のサポートをすることです。次の6つのポイントに気をつけながら、避難所生活で自分にできることを実践しましょう。
・体調を万全に過ごす
・要配慮者に声かけをする
・避難所生活のルールを決める・教えてあげる
・困っている人のサポートをする
・積極的に掃除をする
・子どもと遊んであげる
人によって向き・不向きがあるので、自分にできそうなことから始めてみましょう。
Q4. 避難所生活でストレスを解消するための方法は?
避難所生活でストレスを解消するための方法には、次のようなものがあります。
・不安を和らげる呼吸法を取り入れる(6秒大きく吐き、6秒で軽く吸う)
・仮設風呂や近くの入浴施設で入浴する
・外で身体を動かしてリフレッシュする
ストレスが溜まると、誰でもイライラ・怒りっぽくなります。そのようなときは上記のストレス解消方法を試してみて、それでもダメなら身近な人や職員などに相談してみましょう。普段からコミュニケーションを取り合って、いざというときに心のケアができる関係性をつくるようにしてみてください。
まとめ
「日本の避難所は、100年変わっていない」といわれています。1930年の北伊豆地震でも、2024年の能登半島地震でも、被災者は雑魚寝生活を送っていました。日本の避難所で少しでも快適に過ごすためには、避難所生活で困ること・必要なものなどをしっかり理解して、被災者同士で助け合うことが大切です。
また、避難所生活をより快適にするアイテムとして、持ち運び可能な蓄電池の「ポータブル電源」をおすすめします。モバイルバッテリーとは違いACコンセントが付いているため、スマホの充電だけでなく、電子レンジや電気ポットなども動かせます。Jackery(ジャクリ)にはキャスター付きのモデルや、カバンやリュックに入るほどのコンパクトなモデルもあるので、避難所への持ち運びもラクラクです。ソーラーパネルとのセットモデルを1家に1台備えて、快適な避難所生活を送りましょう。