1.パソコンへの電源供給で押さえておきたい3つの項目

パソコンに供給する電源をスムーズに使うためには、3つの項目が重要です。それぞれの項目を、順に確認していきましょう。
①電源供給の方法は機種により異なる
パソコンに電源を供給する方法は、機種により異なります。ここでは、主な2種類の方法を確認していきましょう。
・AC100Vコンセントによる給電が一般的
多くのパソコンは、家庭用のAC100Vコンセントを使います。デスクトップパソコンの場合は、電源への接続が必須となるでしょう。
バッテリーを備えたノートパソコンの場合も、充電にAC100V電源を要する機種は多いです。常時AC100Vコンセントにつなぐ必要はありませんが、定期的に接続し充電する必要はあるでしょう。
・USB給電の場合は「USB PD」への対応が条件
ノートパソコンのなかには、USB-Cケーブルで充電できる「USB PD」(USB Power Delivery)に対応する機器があります。USB PDは最大240Wまでの電源供給に対応できる規格です。このパソコンをUSBで給電する場合、ポータブル電源のUSB-Cポートは「USB PD」規格への対応が条件となります。
実際に供給される電力は、以下の3つの組み合わせにより変わることに注意してください。
・ノートパソコンが受け入れ可能な電力
・ポータブル電源が出力できる電力
・USB-Cケーブル(USB PD対応)が流せる電力
例えばUSB PD対応のUSB-Cケーブルには、60Wまでの電力に対応する「3A対応ケーブル」と、100Wまでの電力に対応する「5A対応ケーブル」があります。ノートパソコン、ポータブル電源ともに100Wでの電源供給が可能でも、3A対応ケーブルでつなぐと60Wに制限されることに注意してください。
②デスクトップ機とノート機では停電による影響度が異なる
停電は、パソコンを使う際に起きて欲しくない事象です。もし停電した場合、デスクトップ機とノート機では影響度が大きく異なります。それぞれどのような影響があるか、確認していきましょう。
・デスクトップ機は瞬間的な停電でも停止するおそれがある
コンセントに直接つなぐデスクトップ機は、途中にバッテリーを挟みません。このため、停電による影響を大きく受けます。公益社団法人日本電気技術者協会では、40%以上の電圧低下が0.06秒(60ミリ秒)以上続いた場合、パソコンに影響をおよぼすと公表しています。
このような電圧低下や瞬時停電は、日常的に発生しています。代表的な要因を、以下に挙げました。
・落雷
・鳥の巣や鳥、小動物が電線に接触しショートする
・送電線のルートを切り替える
・エアコンやプリンタなど、大きな電力を消費する家電を起動する
電圧低下や瞬時停電の継続時間は0.07秒から2秒間ですが、パソコンには大きな影響を与えてしまいます。「停電していないのに突然パソコンが切れた」という現象も、十分に起こり得るでしょう。
・ノートパソコンは停電してもバッテリーでしばらく使える
ノートパソコンはデスクトップ機と異なり、バッテリーを搭載しています。このため電源が途絶えても、すぐに使えなくなるわけではありません。バッテリーから給電されるため、しばらく使い続けることが可能です。安全にシャットダウンできる時間も、十分に確保できるでしょう。
③必要な電力は機器により大きく異なる
パソコンに必要な電力は、機種によって大きく異なります。ノートパソコンの場合は、20Wから30Wの機種が多くなっています。また近年のデスクトップパソコンには、50W程度と少ない電力で動く機種もあります。50W程度であれば、電力使用量の少ない家電といえるでしょう。
一方でゲーミングPCは、消費電力が大きくなりがちです。240Wや330Wといったパソコンは、実際に販売されている機種の一例です。なかには1200Wといった、調理家電とほぼ同じ電力を要求するゲーミングPCもあります。「想像以上に電気代がかかった」と困らないためにも、事前に仕様を確認しておきましょう。
④ポータブル電源でパソコンを動かせる時間は「容量」によって決まる
ポータブル電源でパソコンがどれくらい使えるかは、ポータブル電源の容量とパソコンの消費電力で決まります。稼働時間目安は「容量(Wh)×0.8÷消費電力(W)」で計算することが可能です(0.8は電力ロス相当分)。
下表では、代表的なパソコンの種類と目安の消費電力、Jackeryポータブル電源の各モデルでの稼働可能時間の目安を示しています。
パソコン種類/ポータブル電源容量 |
Jackery 240 New |
Jackery 1000 New |
Jackery 2000 New |
Jackery 3000 New |
ノートパソコン(80W) |
約2回 |
約13回 |
約24回 |
約36回 |
デスクトップパソコン(100W) +モニター(30W) |
約1.5時間 |
約6.1時間 |
約11.3時間 |
約17.2時間 |
ゲーミングパソコン(500W) +モニター(50W) |
-(出力不足で動作不可) |
約1.6時間 |
約2.9時間 |
約4.6時間 |
ノートPCなら小型のJackeryポータブル電源240 Newでも2回フル充電できますが、ゲーミングPCのように高消費電力の場合には、Jackeryポータブル電源2000 Newや3000 Newのような大容量ポータブル電源がおすすめです。
2.ポータブル電源でパソコンを動かす5つのポイント

ポータブル電源でパソコンを動かすためには、押さえておきたいポイントが5つあります。各項目の重要性を確認して、適切なポータブル電源選びにお役立てください。
①パソコンの給電に必要なポートがあるかチェックする
ポータブル電源を選ぶ際は、パソコンの充電方法に合ったポートが搭載されているかをチェックしましょう。現在のパソコンは主に以下の3つの方法で充電します。
● ACアダプター(コンセント):デスクトップPCやほとんどのノートPCで使用
● USB Type-C (USB PD):最新のMacBookや一部のWindows PCで使用
● DC出力:一部のノートPCで使用
もうひとつ重要なのが出力ポート数です。とくに企業の防災対策では、1台のポータブル電源で複数台のパソコンを同時に使用することを想定し、十分な数のポートが必要です。例えば5人チームの作業では、最低でもACポートとUSB-Cポートが最低でも合計5つあると良いでしょう。
②正弦波を出力するポータブル電源を選ぶ
パソコンは精密機器のかたまりです。交流電源の波形が矩形波や修正正弦波の場合は、機器が動作しない、機器の動作に悪影響をおよぼすといった不具合をもたらすおそれがあります。
パソコンを使う場合は、正弦波を出力するポータブル電源を選びましょう。Jackeryのポータブル電源は正弦波を出力するため、安心して使えます。
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③持ち運びやすいポータブル電源を選ぶ
ポータブル電源の持ち運びやすさは、重量とサイズが大きく影響します。とくにカフェや外出先でノートパソコンを使用するなど頻繁に持ち運ぶなら、軽くてコンパクトなポータブル電源を選ぶのがポイントです。
また、ポータブル電源を持ち運ぶためのキャリーケースや取っ手の形状も要確認。実際の持ち運びシーンをイメージして選びましょう。Jackeryのポータブル電源は握りやすいグリップ付き、重量のある上位機種はキャスターまたはキャリーカートでコロコロと運べます。
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④十分な容量や定格出力を備えたポータブル電源を選ぶ
ポータブル電源を選ぶ際には、容量や定格出力も重要です。容量が少ないと、短時間しか電気を供給できません。またパソコンの消費電力よりもポータブル電源の定格出力が小さい場合は、パソコンを動かせません。
もっとも一般的なノートパソコンなら消費電力は小さいため、小容量のポータブル電源でも電力を供給できるでしょう。一方でゲーミングPCなどワット数の大きいパソコンを使う場合は、大容量で定格出力も大きいポータブル電源を選ばないと長時間使えません。
ポータブル電源は、パソコン以外にもさまざまな家電製品や機器の電源として活用できます。パソコン以外に使用したい電化製品の消費電力と使用時間から、必要な定格出力と容量を確認することも重要です。
ここでは、パソコン以外によく使う家電の消費電力と、Jackeryポータブル電源各モデルの稼働時間目安を紹介します。
家電製品 |
消費電力 |
Jackery 240 New(容量256Wh/出力300W) |
Jackery 1000 New(容量1070Wh/出力1500W) |
Jackery 2000 New(容量2042Wh/出力2200W) |
LEDライト |
5W |
約21時間 |
約82時間 |
約155時間 |
扇風機 |
30W |
約5時間 |
約19時間 |
約35時間 |
液晶テレビ |
60W |
約3.5時間 |
約12時間 |
約25時間 |
電気毛布 |
55W |
約4時間 |
約12時間 |
約25時間 |
小型冷蔵庫 |
90W |
約2時間 |
約8時間 |
約15時間 |
電気ケトル |
850W |
- |
約1時間 |
約2時間 |
電子レンジ |
960W-1160W |
- |
約48分間 |
約1.5時間 |
炊飯器 |
530W |
- |
約1.7時間 |
約3.2時間 |
スマートフォン(1回充電) |
29W |
約11回 |
約45回 |
約80回 |
※表中の「-」は、製品の定格出力が機器の消費電力より小さいため使用できないことを示しています。
表を見ると分かるとおり、定格出力が小さい「Jackeryポータブル電源240 New」は、消費電力が大きい電気ケトルや電子レンジを使えません。
「ノートパソコンにさえ使えればいい」というなら気にする必要はありませんが、それ以外の電化製品の使用も考えているなら容量と出力をチェックして、稼働可能な家電や使用可能時間を確認しておきましょう。
3.パソコンへの電源供給におすすめのポータブル電源6選

ポータブル電源を使ってパソコンを使うなら、Jackery製品の活用をおすすめします。最新の「Newシリーズ」をベースに、代表的なメリットを以下に挙げました。
・USB PD対応:最大100Wの高速充電に対応し、最新のノートPCも急速充電可能
・リン酸鉄リチウムイオン電池採用:4,000回充放電可能な長寿命設計で、10年以上使える安心感
・低自然放電技術:1年放置しても95%の容量を維持する高い信頼性
・多彩な充電方法:AC充電、ソーラー充電、車載充電に対応し、どんな状況でも電力確保
・安全性重視:過充電/過放電防止、温度管理など多重の安全機能を搭載
これらの特長によりパソコン作業の電源トラブルを解消し、いつでもどこでも安心して作業に集中できる環境を実現します。以下ではパソコンの給電におすすめポータブル電源を見ていきましょう。
①Jackery ポータブル電源 240 New|容量:256Wh、定格出力:300W
Jackeryポータブル電源240 Newは、アウトドアや停電時にノートパソコンやスマホの給電におすすめの軽量で小型モデルです。
容量が256Whで、30Wの軽量ノートパソコン(例:MAC BOOK 12')なら約3.5回、80Wのノートパソコン(例:Macbook Pro15'')なら約2回フル充電できます。
わずか3.6kgという手軽さで、リュックにも入れるコンパクトサイズでカフェやコワーキングスペースへの持ち運びも苦になりません。USB PDポートを搭載しているため、USB Type-C充電に対応した最新ノートPCもこれ1台でカバー。低コストながら10年以上の使用が可能で、買い替えのコストもかかりません。
②Jackery ポータブル電源 500 New|アウトドアにも防災にもちょうどいい中容量モデル
Jackeryポータブル電源 500 New (容量:512Wh、定格出力:500W)は、小型〜中型のデスクトップPCにおすすめの中容量モデルです。
150WクラスのデスクトップPCと20インチモニターの組み合わせなら約2.3時間の使用が可能。ノートパソコン(80W)なら約4回フル充電できます。
ACコンセント×2、DCカーポート、USB-C×2、USB-Aを搭載。ノートパソコンだけではなく、スマホや電気毛布、扇風機など多様なデバイスへの高出力供給を同時に実現します。
500Whクラスで最軽量の5.7kgでいざという時に女性でも片手でラクラク持ち運びできます。A4サイズよりも小さい薄型ボディで、保管時に余計な場所をとらないから収納もしやすいです。
コンパクトながら十分なパワーを持ち、アウトドアから防災まで幅広い環境で活躍します。
③Jackery ポータブル電源 1000 New|価格・サイズ・機能性のバランスの良いモデル
Jackeryポータブル電源 1000 New(容量:1070Wh,定格出力:1500W)は、標準的なデスクトップPC環境に最適なバランスモデルです。
80WのノートPCなら8回、100W~200Wクラスのデスクトップなら約6.5時間給電し続けられます。ゲーミングノートPC(150W~200W)なら17時間充電できます。
1,500Wの出力があるため、PC・モニター・周辺機器といった複数の機器を同時に使用しても問題ありません。また、約1時間で急速充電できる「緊急充電モード」を搭載し、台風が迫っているようなシーンでも安心です。
④Jackery ポータブル電源 2000 New|パソコンの長時間稼働におすすめ
Jackeryポータブル電源2000Newは、車中泊や災害の停電時にパソコンを長時間稼働したい際におすすめの高出力・大容量モデルです。
2042Whの大容量だから、超大容量だから、スマホやノートPCの充電回数もたっぷり、家電も長時間使うことができます。
デスクトップPC(100-200W)なら約12時間、ゲーミングノートパソコン(150W-200W)なら約33時間、80Wの高性能ノートPCなら約19回充電できます。
革新技術により、同等容量の他社製品と比較して40%小型化・34%軽量化に成功しました。軽量で持ち運びやすいので、eスポーツイベントなどの催事における電源確保にもおすすめです。
⑤Jackery ポータブル電源 3000 New|大人数家庭や企業防災におすすめ

Jackeryポータブル電源 3000 New (容量:3072Wh,定格出力:3000W)は、合計10個の出力ポート数を搭載して、ノートパソコンを含め同時に10台の電子機器を稼働できます。
超大容量で、3,000Wの高出力により、パソコンやスマホの長時間充電はもちろん、エアコン、電子レンジ、電気ケトルなどの高出力家電を複数同時に動かすこともできます。
80WのノートPC(Macbook Pro15'')なら約31回、Dell XPS 13''(80w/52WH)なら約48回もフル充電できます。
さらに、家庭用ACコンセントを入力することで、1.9時間で0%から80%まで充電できる急速充電、2.5時間でフル充電が完了します。
同クラス(3000Wh)のポータブル電源と比較して、サイズ(416 x 325 x 305mm)が約47%小さく、重量(約27kg)は約43%軽量化されています。家でもアウトドアでも、スペースを取らずに収納できます。
⑥Jackery Explorer 100 Plus|出張・旅行の多い人におすすめ
Jackery Explorer 100 Plusは、超軽量・超コンパクトなモバイルノートPC向けのポータブル電源です。30Wクラスの軽量ノートPCなら約2.4時間の使用が可能。
重さわずか1kg、手のひらに乗るサイズ感のため、ノートPCと一緒にバッグに入れても負担になりません。さらに、容量99Whと飛行機の持ち込み制限にも引っかからないのがポイント。出張・旅行の多い人におすすめです。
4.パソコンへの給電にポータブル電源を使う3つのメリット
パソコンへの給電には、ポータブル電源も使えます。うまく活用することで、停電などさまざまなトラブルからパソコンを守り、円滑な業務の継続に役立ちます。
ポータブル電源を活用するメリットは、大きく4つに分かれます。それぞれの内容を、順に確認していきましょう。
①電源を確保しにくい場所でも気にせずパソコンを使える
ポータブル電源があれば山や海でのワーケーション、電源が限られた古い喫茶店、長時間の移動中など、これまで諦めていた場所でもパソコンで作業が可能に。
屋外イベントでのPC利用や、建設現場での図面確認など、ビジネスシーンでの活用範囲も大きく広がるでしょう。電源を気にせず、やりたいことに集中できる環境を簡単に手に入れられるのも、ポータブル電源の大きなメリットです。
②停電してもパソコンを動かし、必要な情報を収集できる
インターネットは情報を得る重要な手段ですが、電気が無いと使えません。停電すると、デスクトップパソコンは使えなくなります。バッテリーを持つノートパソコンやスマートフォン、タブレットも、数時間経過すると使えなくなるでしょう。停電時こそ情報を得たいという思いと裏腹に、情報を得られる手段は大きく制限されてしまいます。
ポータブル電源があれば停電時でもパソコンに給電して動かすことができ、必要な情報を収集し続けられます。適切で迅速な判断に役立つことでしょう。
加えてソーラーパネルがあれば晴れた日に電気をつくり、ポータブル電源に繰り返し充電できます。停電が続いた場合でも、パソコンを使い続けることが可能です。
③年間で1万円以上の節電を実現可能
パソコンは、ある程度の電力を消費する家電です。長時間使う場合、または消費電力の大きなパソコンを使う場合は、ソーラーパネルで太陽光発電により年間で1万円以上の節電を実現することも可能です。
例えば、東京電力エナジーパートナー「従量電灯B」の契約者を例に考えてみましょう。第2段階(120kWh超300kWhまで)の料金は、1kWh当たり税込36.6円です。2つのケースで、年間の電気料金を計算しました。
電気使用量と使用時間 |
節電できる電力量 |
節約できる年間の電気料金 |
150Wのパソコンを、平日に1日8時間 |
312kWh |
11,419円 |
330Wのゲーミングパソコンを、1日平均4時間 |
482kWh |
17,634円 |
150Wのデスクトップパソコンは、特別に消費電力が大きい機種ではありません。ソーラーパネルとポータブル電源をうまく活用することで、年間で大きな額の節約を実現できます。節電については、以下の記事もご参照ください。
5.まとめ:Jackery製品で日常生活も停電時も安心してパソコンを使える
ポータブル電源があれば、万が一の停電でも安心してパソコンを使うことが可能です。普段の生活でも、電源が遠い場所でパソコンを使う、ソーラーパネルで蓄電して電気代の節約に役立てるといった使い方を実現できます。
Jackeryではパソコンの性能に応じて、多種多様なポータブル電源を用意しています。この機会に、あなたに合った製品を選んでみてはいかがでしょうか。
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