1.キャンピングカーにはエアコンが必要!後付け費用は50~100万円程度
キャンピングカーで快適に過ごすためにはエアコンが欠かせません。キャンピングカーには純正エアコンが装備されていますが、エンジンを切ると使用できなくなります。キャンプ場やRVパークでは、エンジンをかけたままにすると周りに迷惑をかけてしまうでしょう。そのため、キャンピングカーにはエンジンを切ったままでも使用できるエアコンを装備する必要があります。
後付け費用は50〜100万円程度でエアコンの種類によって異なります。このあとキャンピングカーに合うエアコンの種類を紹介したのち、それぞれの後付け費用を解説しますが、先に後付け費用が知りたい方は「エアコンの種類別!キャンピングカーへの後付け費用目安」までジャンプしてください。
2.キャンピングカーに適したエアコンは3種類|それぞれのメリットやデメリットを解説

キャンピングカーに取り付けるエアコンは、主に下記の3つの種類があります。
・車載用エアコン(DC12V)
・家庭用エアコン(AC100V)
・スポットクーラー
それぞれの特性や利点を解説するので、自分のキャンピングカーに合ったエアコンを見つけてみてください。
●車載用エアコン(DC12V)
エアコンの種類 |
メリット |
デメリット |
車載用エアコン |
・キャンピングカーのサブバッテリーから直接電源をとれる ・耐久性が高い ・コンパクト |
・外部電源を使用できない ・価格が高い ・家庭用エアコンと比較して商品量が少ない |
車載用エアコンは「DC12V」の電源を使用するため、キャンピングカーのサブバッテリーから直接電源をとれます。電圧を変換させる「インバーター」を使う必要がなく、電源回路がシンプルになります。また車載を前提として設計されているため、振動や温度変化に強く耐久性が高いのが特徴です。さらにコンパクトなサイズ感もメリットで、大型車両だけでなく軽自動車ベースのキャンピングカーにも適しています。
一方で、RVパークやキャンプ場で外部電源を使用できないのはデメリットといえるでしょう。また家庭用エアコンと比べてラインナップが少なく価格が高い点も気になるところです。
●家庭用エアコン(AC100V)
エアコンの種類 |
メリット |
デメリット |
家庭用エアコン |
・冷房能力が高い ・除湿機能がある ・外部電源を使用できる |
・電圧の変換が必要 ・本体や室外機が大きい ・車載用と比較して車の振動への強度が弱い |
家庭用エアコンのメリットは、冷却能力が高く機能が豊富にある点です。湿度調整や細かな温度設定が可能なため、より快適に車内で過ごせます。またRVパークやキャンプ場の外部電源を利用できるのも魅力です。キャンピングカーのバッテリー残量を気にせず、長時間エアコンを使用できます。
一方、エアコン本体と室外機が大きいため、スペースをとる点が大きなデメリットです。車内のスペースを十分に考慮したうえで検討する必要があります。また電圧を変換するためのインバーターが必要になるため、費用負担も増えてしまうでしょう。
●スポットクーラー

エアコンの種類 |
メリット |
デメリット |
スポットクーラー |
・コンパクト ・取り付け工事不要 ・室外機がない |
・冷却能力が低い ・細かな温度・風量調整ができない |
スポットクーラーは、本体と室外機がセットになっており、狭い空間を効率よく冷却するための機器です。キャンピングカーの寝室や作業スペースなど、限られた範囲を冷やしたい場合に適しています。コンパクトで室外機の設置が必要ないため、手軽に設置できるのもメリットです。
しかし冷却能力が低く、7〜8月のような真夏にキャンピングカーで生活するには適しません。さらに家庭用エアコンのように細かな温度設定や風量調整ができないため、快適性に欠ける場合があります。
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3.ハイエースなどのバンにおすすめのエアコン3選
スペースが限られるハイエースなどのバンタイプには、コンパクトなエアコンがおすすめです。ここでは3種類のコンパクトタイプのエアコンを紹介するので、自分に合ったものを見つけてみてください。
●ルーフエアコン|圧迫感がない
ルーフエアコンは、車の天井に設置するタイプのエアコンです。天井に取り付けることで車内のスペースを有効に活用でき、圧迫感がないのがメリットです。また冷却能力が高く車内全体を効率よく冷やせます。消費電力が大きいモデルが多いので、サブバッテリーと持ち運べる電源装置「ポータブル電源」を併用して長時間運用するのがおすすめです。
なお、設置する際には天井へ穴を開けたり防水処理を施したりする必要があるため、キャンピングカー専門の整備工場やカーエアコン設置を専門とする業者に依頼する必要があります。
●ウインドエアコン|室外機の設置スペースが不要
ウインドエアコンは、窓に設置するタイプのエアコンです。室内機と室外機が一体になっているため、場所をとらないのが最大のメリットといえます。スペースが限られた軽キャンピングカーにおすすめです。ただし多くのモデルが冷房専用なので、購入時には必ずその点を確認する必要があります。
後付けする際には、車体への穴あけや排水口の確保などカーエアコン設置を専門とする業者による作業が必要です。
●スポットクーラー|狭いスペースでも設置できる
とにかく車内のスペースを無駄にしたくない方には、コンパクトなスポットクーラーがおすすめです。家庭用のAC100Vだけでなく車載用DC12Vのモデルもあり、キャンピングカーの電源事情に合わせて選べます。また中には比較的簡単に自分で設置できるモデルもあるため、気軽に導入しやすいのも魅力です。
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4.エアコンの種類別!キャンピングカーへの後付け費用目安
エアコンのキャンピングカーへの後付け費用の目安を種類別に下記にまとめました。
種類 |
後付け費用目安(本体代含む) |
車載用エアコン(DC12V) |
60万〜100万円程度
|
家庭用エアコン(AC100V) |
40〜100万円程度 |
スポットクーラー |
40万円程度 |
キャンピングカー車載用エアコンの後付け費用の目安は、60〜100万円程度です。リチウムイオンバッテリーを搭載したモデルの場合、費用が100万円を超えることもあります。
またキャンピングカーの家庭用エアコンの後付け費用は、選ぶモデルや車種によって大きく異なりますが、必要部品も含めておよそ100万円程で設置できるでしょう。
一方、キャンピングカーでスポットクーラーの後付け費用の目安は約40万円です。車載用エアコンや家庭用エアコンと比べて作業工程が少ないため、DIYが得意な方は自分で取り付けられることも。しかし取り付けに不安がある方は、カーエアコン設置を専門とする業者に依頼するのをおすすめします。
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5.キャンピングカーのエアコン取り付けのポイント
自分のキャンピングカーに合ったベストなエアコンを取り付けたいですよね。そこでキャンピングカーにエアコンを取り付ける際のポイントを2つ紹介します。後悔しないためにぜひ確認してみてください。
①スペースがないならウインドエアコンがおすすめ|ただし排水に注意
室外機を設置できるスペースがない場合は、ウインドエアコンがおすすめです。本体を窓に取り付けるだけで使えるため、省スペースで設置できます。ただし正しく設置しないと以下のトラブルが発生してしまいます。
トラブル |
原因 |
対策 |
結露水の漏れ |
・ドレンホース未設置 |
・ホースの延長 |
本体のぐらつき |
・固定金具の緩み |
・ボルト締め |
振動音の共鳴 |
・金属部の直固定 |
・防振材使用 |
これらのトラブルは、正しく設置すれば予防できます。そのためキャンピングカーへのエアコン取り付けは、豊富な知識と経験を持つ業者に依頼するのがおすすめです。
②軽キャンピングカーの場合は12V車載用エアコンがおすすめ
軽キャンピングカーには、小型で冷房能力が高い12V車載用エアコンがおすすめです。室内機は薄型設計でどこでも設置でき、室外機はスペアタイヤを外した場所や背面などに設置できます。軽キャンピングカー向けのコンパクトなモデルが豊富にそろっているため、自分にぴったりのものが見つかるでしょう。
6.「キャンピングカー エアコン」についてのよくある質問(Q&A)
キャンピングカーのエアコンに関して、多くの方が疑問に思う点をまとめました。疑問を解決してキャンピングカーにエアコンを取り付けましょう。
①エアコン付きハイエースキャンピングカーはある?
エアコン付きハイエースキャンピングカーは、多くのメーカーから販売されています。家庭用エアコンが標準装備されているモデルもあれば、後付け可能なモデルもあります。
広い室内空間とカスタマイズの自由度から、キャンピングカーとして非常に人気があるエアコン付きハイエースキャンピングカーをぜひチェックしてみてください。
②キャンピングカー向けエアコンの最新おすすめ商品は?
最新おすすめ商品は、ホワイトハウスキャンパーが発売する「クールスター」です。DC12Vで直接キャンピングカーのサブバッテリーから駆動できるため、電力ロス(※)を生じさせることなく効率よくエアコンを稼働できます。車載用に特化した設計で車の振動に強いのもメリット。また室外機が小型で軽量なのも嬉しいポイントです。
※インバーターでDC12VからAC100Vに変換すると電力ロスが生じます
③キャンピングカーのルーフエアコンが冷えない原因は?
キャンピングカーのルーフエアコンが冷えない原因は、以下があげられます。
● フィルターの詰まり
● 冷媒の不足
● コンプレッサーの故障
● 電源供給が不安定 など
まずはフィルターをチェックしてみましょう。フィルターが汚れていると、冷却効率が落ちてしまいます。定期的にフィルターのメンテナンスを行いましょう。
また冷媒(エアコン内で熱を移動させる役割の物質)が不足している場合は専門店での補充が必要です。素人では判断できない場合が多いので、カーエアコン専門店や自動車整備工場に相談するのをおすすめします。
関連記事:キャンピングカーの外部電源として使えるものは?メリット&デメリットを紹介
7.キャンピングカーのサブバッテリーには「ポータブル電源」が便利!

キャンピングカーで快適に旅を楽しむためには、十分な電源の確保が欠かせません。特にエアコンを使用する際、キャンピングカーのサブバッテリーだけでは不十分な場合があります。そこで持ち運びできる電源装置「ポータブル電源」が非常に便利です。ポータブル電源のメリットは以下のとおりです。
● 配線工事なしで電気容量を増やせる
● 出力ポートが豊富で同時に使える家電が増える
● 持ち運びできる
● ソーラー充電できる
既存の電源システムに手を加えることなく、気軽にキャンピングカーで使える電気容量を増やせます。またUSB-CやACコンセントなどさまざまな出力ポートが豊富に備わっているため、スマホを充電しながら電気ケトルでお湯を沸かすなど、複数の家電を同時に使えるのも魅力です。
8.キャンピングカーライフにおすすめなJackeryのポータブル電源3選

キャンピングカーライフにおすすめしたいJackeryのポータブル電源を3つ紹介します。Jackeryは全世界で販売台数500万台以上を誇り、創業から13年の実績を持つ企業です。そんなJackeryのポータブル電源の中から自分に合ったポータブル電源を見つけてみてください。
●Jackery ポータブル電源 3000 New セット|3,000Whクラスで最小・最軽量
大容量と持ち運びやすさを同時に兼ね備えたモデル。3,000Wクラスの他社モデルと比較すると、サイズは約47%小さく重量は約43%軽くなっています。キャンピングカーのスペースを圧迫せずに収納できるのは嬉しいポイント。
定格出力が3000Wと高く、エアコンはもちろん、電子レンジや電気ケトルなどの消費電力が大きい家電を複数同時に利用できます。
●Jackery Solar Generator 2000 New ポータブル電源 セット|2000Whクラスで業界最軽量
キャンピングカーのサブバッテリーにはもちろん、キャンプや屋外作業にも役立ちます。2,000Whクラスの市場モデルよりも約34%軽量で、比較的持ち運びやすいのが魅力です。
約4000回の充放電サイクルにより毎日使っても10年間使える長寿命のリン酸鉄リチウムイオン電池を搭載しているのも嬉しいポイント。
また、3〜5人家族に3日程度の緊急電力を提供できるほどの容量があります。家族の安心を守る、災害対策も兼ねて導入してみてはいかがでしょうか。
9.まとめ
キャンピングカー用のエアコンには以下の3種類があり、それぞれの特性に応じて自分の車に合ったものを選ぶ必要があります。
種類 |
後付け費用目安(本体代含む) |
車載用エアコン(DC12V) |
60万〜100万円程度 |
家庭用エアコン(AC100V) |
40〜100万円程度 |
スポットクーラー |
40万円程度 |
またキャンピングカーでエアコンを長時間使用するためには、サブバッテリーとしてJackeryのポータブル電源を導入するのがおすすめです。理由を以下に示します。
● 配線工事なしで電気容量を増やせる
● 出力ポートが豊富で同時に使える家電が増える
● 持ち運びできる
● ソーラー充電できる
Jackeryのポータブル電源から自分にぴったりのモデルを見つけて、より快適なキャンピングライフを楽しんでみてください。