1.キャンピングカー横転事故事例|死傷者は出ているのか?
キャンピングカーの横転事故で死傷者は出ているのでしょうか。ここでは実際に報道された事故事例を紹介しながら、それぞれの事故にどんな背景があったのかみていきます。
●常磐自動車道走行中の事故(2018年8月5日)
2018年8月5日、茨城県那珂市・常磐自動車道下り線の那珂IC付近で起きた事故です。右後輪のタイヤのバーストがきっかけで、運転者が急ハンドルを切った衝撃で横転しました。その結果、同乗者5人のうち3人が死傷しています。
この事故では、タイヤの破裂による制御の喪失と急なハンドル操作によって車体バランスが崩れやすい、キャンピングカーの特性が浮き彫りになっています。
●オタク風YouTuberによる北海道旅行中の事故(2019年5月末)
2019年5月末、北海道旅行中のニコニコ動画配信者グループ「S4」がキャンピングカーで横転事故を起こしました。千歳東ICを出た直後に強風にあおられ、キャンピングカーの運転に慣れていない運転手がハンドル操作を誤ったことでセンターポールに衝突しています。
全員が軽傷で済みましたが、事故の映像がSNSや動画サイトで拡散され話題となりました。
●三陸自動車道走行中の事故(2025年8月24日)
2025年8月24日、宮城県松島町・三陸自動車道上り線(松島北IC〜松島大郷IC間)を走行中のキャンピングカーがスリップし横転しました。運転していたのは60代男性で、タイヤがパンクしたことによる制御喪失が原因とされています。
幸い運転手にけがはなく同乗者もいませんでしたが、一時的に通行止めとなり約3時間後に解除される事態となりました。
2.キャンピングカーが横転する3つの原因とは?キャンピングカー特有のリスクを解説

キャンピングカーが横転しやすい原因は、以下の3つです。
・一般車と比べて車高が高くて重量もあるため運転が難しい
・横風を受ける面積が大きくため、カーブや急ブレーキのときの突発的な風を直撃する
・一般車と同じような感覚で運転してしまう
実際の横転事故事例でもみられるキャンピングカー特有のリスクを解説します。
①一般車と比べて車高が高くて重量もあるため運転が難しい
キャンピングカーは一般車と比べて車高が高く重量も重いため、慣れていないと運転が難しいです。カーブや段差などでバランスを崩しやすく、ちょっとした操作ミスや路面の変化でも横転リスクが高まるのが特徴。キャンピングカーならではの特性が運転難易度を高め、横転リスクを上げる要因となっています。
②横風を受ける面積が大きいため、カーブや急ブレーキのときの突発的な風を直撃する
キャンピングカーは走行中に横風を受ける面積が大きいため、カーブや急ブレーキのときの突風が直撃します。とくに高速道路や橋の上などでは突風にあおられると車体がふらつき、最悪の場合はバランスを崩して横転してしまうのです。
高速道路には「吹き流し」と呼ばれる風速・風向きを確認する設備や、運転手に風の注意を促す標識が設置されています。風速とキャンピングカーの特性を踏まえた運転が大事です。
③一般車と同じような感覚で運転してしまう
キャンピングカーを一般車と同じ感覚で運転するのは危険です。ブレーキの効き方やハンドル操作など、運転感覚が大きく異なります。
それにもかかわらず一般車と同じ感覚で急ハンドルやスピードを出してしまうと、車体のバランスを崩して横転事故につながるおそれがあります。とくにキャンピングカーを初めてレンタルするケースでは、一般車との違いを意識した慎重な運転が必要です。
3.キャンピングカー横転を防ぐには?安全走行するための対策と運転のポイント
キャンピングカーの横転事故を防ぐためには、以下のような対策が有効です。
・スピードを出しすぎず、法定速度を守るようにする
・車体が傾きやすいため急ブレーキや無理なハンドル操作はしない
・車の積載可能量をチェックして荷物を載せすぎない
・定期的にタイヤをメンテナンスしてタイヤバーストを防ぐ
キャンピングカーの横転リスクを下げるために、日頃からの備えと慎重な運転を心がけましょう。
●スピードを出しすぎず、法定速度を守るようにする
キャンピングカーを運転するときはスピードを出しすぎず、法定速度を守るようにしましょう。キャンピングカーは車体が大きく重心が高いため、スピードを出しすぎると車体が揺れて不安定になります。とくにカーブや風の強い場所では遠心力や横風の影響で車体が大きく揺れ、横転のリスクが高まります。
そして路面状況や天候、車両の積載状態に応じてさらに減速する意識も必要です。安全運転の基本として、常に余裕を持ったスピードで走行するようにしてください。
●車体が傾きやすいため急ブレーキや無理なハンドル操作はしない
キャンピングカーは重心が高く車体が傾きやすいため、急ブレーキや無理なハンドル操作はしないようにしてください。とくにカーブや下り坂では強い遠心力が働いてバランスを崩しやすく、最悪の場合は横転につながるおそれもあります。
運転中はあらかじめ余裕をもった車間距離を保ち、ブレーキやハンドルはゆっくり操作するのが基本です。また、高速道路の合流や追い越しの際にも、無理な進路変更は避けましょう。
●車の積載可能量をチェックして荷物を載せすぎない
キャンピングカーを運転する前には積載可能量をチェックして、荷物を載せすぎないようにしてください。キャンピングカーには車両総重量の上限が法律で定められていて、違反すると重大な事故につながる可能性があります。
参考:e-Gov 法令検索「道路運送車両法(第47条の2第1項)」
出発前には車検証に記載された積載可能量を確認し、余裕をもって荷物の量を決めましょう。
●定期的にタイヤをメンテナンスしてタイヤバーストを防ぐ
キャンピングカーは車両総重量が重くタイヤへの負担も大きいです。定期的にタイヤをメンテナンスしてタイヤバーストを防ぎましょう。とくに長距離移動や高速道路を利用する前には、横転事故を防ぐためにも以下の3つを重点的にチェックしてください。
・空気圧
・摩耗
・ひび割れ
適正な空気圧を保つことはもちろん、車両総重量に応じたタイヤを選ぶことをおすすめします。
4.横転しにくいキャンピングカーはどれ?安心して運転できる車種とは

横転しにくく安心して運転できるキャンピングカーの車種は、以下の3つです。
●バンコン|運転しやすく安定感がある
バンコン(バンコンバージョン)は、ハイエースやキャラバンといった商用バンをベースにしたキャンピングカーです。構造上車高が低く重心が安定しているため、一般車に近い感覚で運転しやすく安定感があります。急ブレーキや無理なハンドル操作でもバランスを保ちやすく、走行中の安心感が高い車種です。
●軽キャンパー|重心が低く風の影響を受けにくい
軽キャンパーは、軽自動車をベースにしたコンパクトなキャンピングカーです。重心が低く風の影響を受けにくいため、安定感のある走行が期待できます。運転感覚は一般の軽自動車に近く、キャンピングカー初心者にも扱いやすい車種です。
●キャブコン|改造・工夫次第で安全走行もできる
キャブコン(キャブオーバーコンバージョン)は、トラックの運転席部分をベースに居住スペースを改造したキャンピングカーです。車高が高く車体の重心も上がりがちですが、以下のような改造や装備の工夫次第で安全走行が可能です。
・サスペンション(※)を強化する
・スタビライザー(※)を追加する
・走行用タイヤを耐荷重性の高いものに交換する
※サスペンション:車のタイヤと車体をつなぐ部品群で、路面からの衝撃を吸収して車体が受ける振動を抑えている
※スタビライザー:サスペンションに設置する、車の横揺れを防ぐ装置
またドライバー自身が安全運転を意識することで、キャブコンでも横転リスクを抑えながら快適な旅を実現できるでしょう。
関連人気記事:買ってはいけないキャンピングカーとは|後悔するケース
5.キャンピングカーの電源は、初心者にも扱いやすい「Jackery(ジャクリ)ポータブル電源」の選択肢を

キャンピングカーで電化製品を快適に使うなら「Jackery(ジャクリ)ポータブル電源」がおすすめ。コンセントが使える持ち運び蓄電池で、難しい操作不要で誰でも使いやすいのが特徴です。ケーブル接続とボタン操作ひとつで稼働し、出力ポートもわかりやすく初心者でも迷いません。
Jackery(ジャクリ)のポータブル電源があればメインバッテリーの使用頻度を下げられるので、バッテリー上がりのリスクも減らすことが可能です。もしバッテリーが上がっても、専用ケーブルがあれば充電して再走行できます。
収納しやすいサイズになっているため、限られた車内スペースでも扱いやすいです。そして衝撃や振動にも強い設計で、過充電・過電流・温度上昇などに対する保護機能(バッテリーマネジメントシステム)が搭載されていることもあり、旅先でも安心して使えます。
Jackery(ジャクリ)は全世界500万台以上販売していて、防災製品等推奨品マークも取得している安心のブランドです。使いやすさと安全性を兼ね備えたJackery(ジャクリ)のポータブル電源を、キャンピングカーの電源として活用しましょう。
関連人気記事:キャンピングカーでのポータブル電源の役割は?サブバッテリーとして必要な要素
6.キャンピングカーの横転に関するよくある質問
キャンピングカーの横転に関するよくある質 問と回答をまとめました。
●話題になっているキャンピングカー横転事故とは何だったのでしょうか?
2019年5月末に、北海道旅行中のニコニコ動画配信者グループ「S4」がキャンピングカーで起こした横転事故です。命に別状はなかったものの、衝撃的な映像がネットで拡散されたため話題になりました。その映像は今でも公開されていて、キャンピングカーの特性や安全運転の重要性を改めて認識させています。
参考:ニコニコ大百科「キャンピングカー大横転で死にかけた男たち」
●キャンピングカーは一般車と比べて横転しやすいんですか?
キャンピングカーは、以下の理由から一般車と比べて横転しやすくなっています。
・一般車と比べて車高が高くて重量もあるため、運転が難しい
・横風を受ける面積が大きく、カーブや急ブレーキのときの突発的な風を直撃する
・一般車と運転感覚が大きく異なるにもかかわらず、同じような感覚で運転しまう
とくにスピードを出しているときや、高速道路での急な車線変更などは要注意です。
●キャンピングカーの横転が起きたらどう対応すればよいですか?
横転事故が起きたら、以下の順序で対応していきましょう。
1.乗員全員の安否を確認し、エンジンを停めて安全な場所へ避難する
2.車両から離れた位置で救助を待つ
3.警察へ通報し、怪我人がいれば救急車を呼ぶ
4.保険会社に連絡して、レッカー移動などを依頼する
警察への通報や救急車を呼ぶ際は、正確な位置と状況を伝えることが必要です。また車内の積載物が飛散している可能性があるため、ドアは慎重に開ける必要があります。二次被害を防ぐためにも、落ち着いて行動するようにしてください。
●キャンピングカーはどこで横転が起きやすい?
キャンピングカーの横転は、高速道路の合流・分岐点や山道のカーブなどで発生しやすいです。速度の調整が難しく、急ハンドルやブレーキ操作が発生しやすくなっています。とくに、横風が強い区間や追い越し時の風圧には注意してください。キャンピングカーの運転前には注意するポイントを事前に確認し、安全運転を心がけましょう。
まとめ
キャンピングカーは快適な旅を支えてくれる一方で、車体の構造や操作性の違いから横転リスクを伴う乗り物でもあります。事故を防ぐためには、以下の対策が有効です。
・スピードを出しすぎない
・急ブレーキや無理なハンドル操作はしない
・車の積載可能量を守るチェックして荷物を載せすぎない
・定期的にタイヤをメンテナンスする
そして快適なキャンピングカーの旅が送れるよう、車内で電化製品を安心して同時に稼働できるようになる「Jackery(ジャクリ)のポータブル電源」を取り入れてみてください。