1.部屋の寒さ対策で押さえておくべき3つのポイント
まずは「部屋の寒さ対策」を考えるうえで、押さえておくべき3つのポイントについて解説します。
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●窓の隙間に注意
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●壁は意外と寒さの原因になりがち
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●冷たい空気は下に、暖かい空気は上に集まる
それぞれ見ていきましょう。
●ポイント①:窓の隙間に注意
なかなか部屋が暖まらない最大の原因は「窓の隙間から入ってくる冷気」かもしれません。しっかり窓を閉めていても、家のつくりによっては若干の隙間風が入ってきます。築年数が経過している賃貸などでは、実はサッシの一部が破損して風が入ってきていた…というケースも。小さな隙間風でも、エアコン・ヒーターの温風と中和されて部屋は暖まりません。しっかりと窓の隙間風の対策をしておきましょう。
●ポイント②:壁は意外と寒さの原因になりがち
「壁」も意外と寒さの原因になりがちです。特に築古の木造賃貸住宅などの場合、外気温で冷やされた薄い壁を伝って部屋の中に冷気が侵入してきます。そしてエアコン・ヒーターの暖まるスピードよりも壁が冷える方が早く、うまく部屋内が暖まらないケースが多いわけです。
つまり「壁からの冷気」もシャットアウトが必要。意識して冷気の侵入を防いでいきましょう。
●ポイント③:冷たい空気は下に、暖かい空気は上に集まる
基本的な性質として、冷たい空気は「下」に、暖かい空気は「上」に集まってしまいます。この点について何も対策しないと、下半身が冷えて上半身は暖かい状態になってしまいます。下半身には足首を中心に太い血管が多くあるため、全身が寒いように錯覚してしまうでしょう。うまく空気を循環させ、部屋全体の温度が均一になるような対策が必要です。
2.簡単にできる部屋の寒さ対策13選
①窓のサッシに隙間テープを貼る
窓のサッシを埋めるように「隙間テープ」を貼ってみてください。隙間から流れ込む冷気をほぼ完全にシャットアウトできるので、暖房効率が上がる可能性があります。隙間テープは立派なものではなく100均で買える安価なものでも十分です。簡単に用意できるのでぜひ試してみてください。
②窓・壁に断熱シートや緩衝材を貼る
寒さ対策グッズとして部屋の窓や壁に「断熱シート」を貼ってみてください。伝ってくる冷気をシャットアウトする効果があります。立派な断熱シートは窓1枚分で1,000円近い値段となっているので、もし高いと感じたら100均の「緩衝材(プチプチ)」でも十分です。さらに断熱シート・緩衝材は結露を防止でき、カーテンのカビ発生を抑える効果も期待できます。
③暖房の位置を窓の下に変える
ヒーターなどの動かせる暖房器具は、位置を「窓の下」で「窓に背を向けた状態」に変えてみましょう。この位置なら隙間風や窓の冷えで部屋の空気が冷やされるより先に、温風を部屋中に送れます。反対に窓に向けて温風を送っていると、冷気とぶつかって暖房効果が弱まってしまうため注意が必要です。位置ひとつ変えるだけで大幅に暖房効率が変わるので意識してみましょう。
④床にカーペットやラグを敷く
フローリングの場合、床にカーペットやラグを敷くのも効果的です。足の裏には多くの血管が通っているので、冷えると耐寒温度が下がってしまいます。カーペットやラグがあれば、ひんやりしたフローリングに直接触れる必要がありません。体感温度が上がり、快適に過ごせるようになるでしょう。
⑤カーペットやラグの下にアルミシートを敷く
カーペットやラグを敷くなら、その下に「アルミシート」も敷くとさらに効果が期待できるので試してみてください。アルミには熱を跳ね返す性質があるため、自分の体温のおかげでカーペットがより暖かく感じられます。厚手のものほど高い効果が期待できますが、100均で売っている厚さ1㎜ほどのものでも十分に暖かいので試してみましょう。
⑥コルクマットを敷く
「カーペットもラグも用意できない…」という方は、100均でも購入できる「コルクマット」を用意しましょう。コルクは非常に断熱性と保温性が高く、フローリングのヒンヤリ感をシャットアウトしてくれます。しかもコルク製品メーカーの永柳工業株式会社によれば、コルクの厚みによる断熱性の違いはほとんどありません。
参考:永柳工業株式会社「コルクマットの厚みと断熱性について」
つまり「100均で売っている、一番薄くて幅が広いもの」を購入すればOK。コルクマットでお得に体感温度を上げましょう。
⑦間仕切りで冷気をシャットアウトする
リビングや階段などが一体になっている家では、間仕切りを使って暖房を利かせる範囲を限定させましょう。断熱性のある間仕切りを選べば、部屋の暖かさが大幅に上がります。部屋を区切るリフォームをせずに、生活空間を分けられるのもポイントです。
⑧加湿器を併用する
暖房器具とセットで「加湿器」も併用するのがおすすめです。ヒーターや加湿器を製造する「ダイニチ工業」によれば、同じ室温25℃の場合でも湿度「30℃」と「50℃」では、体感温度が1.7℃も変わると分かっています。
参考:ダイニチ工業
単純に暖かくする目的で加湿器を使っても良いですが、エアコン・ヒーターの設定温度を1~2℃下げて電気代の節約を狙うのも良いでしょう。このために加湿器を用意するのがもったいないなら、濡れた洗濯物を部屋干しする方法もおすすめします。
⑨暖房の風向きを下にする
先述したように、暖かい空気は上に集まる性質があります。暖房の風向きを「下向き」にするだけで、部屋の空気が循環して均一の暖かさに近づくため体感温度が上がります。今まで風向きを気にしていなかった方は、ぜひ「下向き」に変えて使ってみましょう。
⑩サーキュレーターで部屋の空気を循環させる
暖房の風向きを下向きにするのと同時に、風を送る「サーキュレーター」を使って部屋の空気を循環させるとなお良いです。暖房と対角線上に置けば、効率的に部屋の空気がグルグルと回ります。サーキュレーターは電気代も1時間あたり1円以下のため、積極的に活用しましょう。
⑪カーテンを厚いものに切り替える
もし多少の費用をかけられるなら、カーテンを厚いものに切り替えてみるのもおすすめです。厚手のカーテンは窓からの冷気をシャットアウトしてくれます。断熱シート(緩衝材)と併用するとより効果的です。
⑫カーテンライナーを設置する
カーテンライナーとは、カーテンと窓の間に取り付けるビニール質のシートのことです。設置すれば窓からの冷気の侵入を抑えてくれます。グレーのものを選ぶと、夏の陽射しもシャットアウトできて一石二鳥です。
⑬段ボールを家具と壁の間にはさむ
壁からの冷気をシャットアウトする方法として、不要な段ボールを家具と壁の間に挟む方法もあります。壁全体に断熱シートを貼るのは費用的に厳しい…という場合におすすめです。段ボールは思った以上に断熱性が高く、部屋の暖房効率を上げてくれるでしょう。不要なものを使えばよいので、コストがかからないのもポイントです。
3.部屋以外のおすすめ寒さ対策4選
寒い家を暖かくするには部屋の断熱対策も重要ですが、ぜひ断熱対策以外の下記に紹介する寒さ対策グッズも使用して冬を暖かく過ごしましょう。
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●首・手首・足元をカイロや防寒具で温める
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●体温を上げる効果が期待できる飲み物を飲む
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●着る毛布を活用して過ごす
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●電気代が気になるなら「こたつ」と「電気毛布」をメインに寒さ対策する
それぞれ解説します。
●首・手首・足元をカイロや防寒具で温める
首や手首・足元など太い血管が集まっている箇所を、カイロや下記のような防寒具で暖めましょう。
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・手袋
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・マフラー
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・ネックウォーマー
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・レッグウォーマー
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・リストウォーマー
特に首の温めは効果的で、マフラーやネックウォーマーを装着すると血の巡りが良くなり、体感温度が3~4℃ほど上がるといわれています。いずれも安いものは1,000円以内で購入できるので、積極的に取り入れてみてください。
①体温を上げる効果が期待できる飲み物を飲む
下記のような「体温を上げる効果が期待できる飲み物」を飲むのもおすすめです。
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・ココア
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・紅茶
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・生姜湯
ココアに含まれるポリフェノールや生姜湯のショウガオールなどに血行促進・体温アップの効果が期待できるといわれています。特に体温がもっとも低い朝に飲むと良いでしょう。
②着る毛布を活用して過ごす
家にいる間は「着る毛布」を活用して過ごすと快適。常に毛布にくるまれているような暖かさに包まれます。電気代も一切かからないうえ、デザインも豊富でおしゃれ感覚で選べるのもポイントです。出掛ける予定がないなら、一日中着る毛布を着ていれば最小限の暖房で済むでしょう。
③電気代が気になるなら「こたつ」と「電気毛布」をメインに寒さ対策する
電気代が気になるなら「こたつ」と「電気毛布」をメインに寒さ対策をしてみてください。一般的に1時間あたりの電気代はこたつが2.5~3.1円、電気毛布が1~2円ほどです。8畳用エアコンの1時間あたりの電気代は20円前後のため、こたつと電気毛布を併用しても4分の1程度の電気代で済みます。
こたつ参考:山善「SEU-752」
電気毛布参考:コイズミ「KDS-4061」
エアコン参考:ダイキン「S253ATES-W」
部屋全体の寒さ対策は難しいものの、基本的にこたつに入って生活していれば快適です。夜も電気毛布1枚あれば不都合なく眠れます。電気代が気になるなら、エアコンやヒーターは使わずこたつや電気毛布を中心に切り抜けましょう。
4.停電時の部屋の寒さ対策にはJackeryソーラー発電機がおすすめ
停電時の部屋の寒さ対策を考えるなら、ポータブル電源とソーラーパネルがセットになったソーラー発電機「Jackery Solar Generator」がおすすめです。ポータブル電源とは大容量・高出力の蓄電池で、コンセントを挿して暖房器具をはじめとするさまざまな家電が動かせます。
「Jackery Solar Generator」はポータブル電源業界では有名な会社「Jackery(ジャクリ)」の製品で、全世界400万台以上販売されている大ヒット商品です。停電時の部屋の寒さ対策に「Jackery Solar Generator」がおすすめな理由を見ていきましょう。
●家庭の防災対策になる
Jackery Solar Generatorはポータブル電源とソーラーパネルがセットになった製品です。ポータブル電源を事前に充電すれば、停電中でも家電が使えます。さらに、ソーラーパネルで太陽光発電によりポータブル電源に繰り返し充電できるので、長期間の防災対策ができる、というわけです。
寒い冬に停電したときには、エアコンやヒーターも使えなくなってしまいます。しかしJackery Solar Generatorがあれば、電気毛布やこたつなどの暖房を使用可能。低体温症で体調を崩してしまったり、凍死してしまったりするリスクを大幅に軽減できるでしょう。
●好きな部屋に持ち運んで使えるのもポイント
Jackeryポータブル電源は他社の同類製品より20~30%ほどコンパクト・軽量な設計となっており、持ち運びを想定して取っ手がついているので好きな部屋で使えるのがポイントです。昼間はリビングでこたつを、寝る時には寝室で電気毛布を、といった具合に使えます。万が一避難生活となった場合は、避難所に持ち込んで使うことも可能です。
●ソーラーパネルで充電すれば0円で暖房が使える
「防災のためだけに高いポータブル電源とソーラーパネルを揃えるのはちょっと…」という方もいるでしょう。しかしソーラーパネルでポータブル電源を充電して暖房を使えば、その分の電気代は0円で済みます。防災対策をしながら電気代の節約ができる、というわけです。
もちろん暖房以外の炊飯器や電子レンジなどの家電も動かせるので、上手く使えば一年中電気代を大幅カット可能です。電気代が気になる方も、ぜひJackery Solar Generatorを使った節電生活をスタートしましょう。
5.部屋の寒さ対策に関連するよくある質問
寒い季節、部屋を暖かく保つためにはさまざまな工夫が必要です。ここからは、部屋の寒さ対策を取る際によくある質問とその回答を紹介します。
①高層階マンションでできる部屋の寒さ対策は?
高層階マンションは風の影響を受けやすく、冬に寒いと感じる方は多いでしょう。下記対策や工夫をすれば、寒い冬でも部屋で暖かく過ごせます。
・断熱フィルムや厚いカーテンなどを利用して窓からの冷気を防ぐ
・断熱素材のカーペットやラグを床に敷く
・電気毛布やヒーター、こたつなどを利用して体を温める
②部屋仕切りで寒さを軽減する方法は?
寒い部屋を効率的に暖めるためには、部屋の仕切りを活用するのが効果的です。以下に3つの方法をまとめました。
●間仕切りカーテンを利用する
冷気を遮断するために、断熱性能の高い間仕切りカーテンを使用します。冷気の漏れを防ぐために、隙間ができないサイズのものを選びましょう。
●断熱材入りのパーテーションや衝立を設置する
布製や組み立て式のパーテーションは簡単に設置でき、狭いスペースでも便利です。
●ビニールカーテンや貼り付けタイプ透明シートを使う
温室用のビニールカーテンを利用して、視界を確保しつつ断熱効果を得られます。
③100均で買える部屋の寒さ対策グッズを教えてください。
100均には寒さ対策に役立つ便利なアイテムがたくさん揃っています。以下に、部屋を暖かくするために使える100均グッズリストを紹介します。
・すき間テープ
・断熱シート
・アルミシート(窓貼り用)
・ジョイントマット
・滑り止め付きマット
・間仕切り用カーテン
・ビニールシート
・フリース素材のブランケット
・モコモコスリッパ
・ 湯たんぽ&カバー
まとめ
冬の部屋の寒さ対策は窓の隙間や壁からの冷気に注意し、「冷たい空気は下に、暖かい空気は上に集まる」性質を理解して行うと良いでしょう。そのほか首をカイロやマフラーで暖めたり、ココアや生姜湯を飲むのも効果的です。
停電時の部屋の寒さ対策を考えるなら「Jackery Solar Generator」が1台あればOK。電気毛布やこたつが長時間使えるので、停電中も快適に切り抜けられます。ぜひ好みのモデルを見つけて使ってみてください。
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