1.防災公園とはどんな公園?|定義と役割
まずは、防災公園の定義や役割、普通の公園との違いを詳しく見ていきましょう。
●国土交通省による防災公園の定義
防災公園とは、国土交通省が定める「防災公園の整備基準」に基づいて整備された公園のこと。具体的には、地震災害時における避難地、救援活動の拠点、応急復旧活動の拠点として機能するように設計された都市公園です。
防災公園は、面積や機能に応じて「広域防災拠点」「地域防災拠点」「広域避難地」「一次避難地」「避難路」の5つの種類に分類されます。それぞれの種類については、後ほど詳しく説明します。
●災害時の避難場所・活動拠点としての役割
防災公園は、災害時に以下のような重要な役割を果たします。
・地域住民の避難場所
・ヘリコプターの離着陸場
・災害対策本部・医療救護所
・飲料水・食料・物資の供給拠点
多くの防災公園は耐震性貯水槽や防災備蓄倉庫により、災害発生から支援物資が届くまでの数日間、避難者の生活を支えられるように設計されています。また、普段は広場として機能する空間がヘリポートとして機能し、医療・物資補給の中核的な役割を果たしていることも多いです。
●普通の公園との違い
防災公園と普通の公園の最大の違いは、災害時に機能する設備が整っていることです。普通の公園は、主に日常の遊び・レクリエーションの場や憩いの場として利用されますが、防災公園は平常時と災害時の両方を想定して設計されています。
具体的には、これから紹介する「防災設備」が備えられているのが防災公園の特徴です。
●防災公園に設置されている設備一覧
防災公園には、災害時に役立つさまざまな「防災設備」が整備されています。主な設備を以下の表にまとめました。
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設備名 |
用途・機能 |
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備蓄倉庫 |
食料・水・毛布などを保管 |
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耐震性貯水槽 |
飲料水を確保する設備 |
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かまどベンチ |
座面を外すと炊き出し用かまどになるベンチ |
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マンホールトイレ |
下水道直結の災害用トイレ |
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防災パーゴラ |
日よけ兼医療救護所 |
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太陽光発電照明 |
停電時も稼働する街灯 |
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緊急用ヘリポート |
救援物資の輸送拠点 |
多くの防災公園では「耐震性貯水槽」に100㎥以上の飲料水を備蓄しており、数千人規模の避難者に3日間程度の飲料水を供給できます。
また、かまどベンチは普段は人が座るベンチとして使用できる多機能な設備。災害時には温かい食事を提供するために活用されるなど、平常時と災害時の両方で機能する工夫が凝らされています。
2.防災公園の種類と機能

防災公園は、その規模や機能によって以下5つの種類に分類されます。
・広域防災拠点
・地域防災拠点
・広域避難地
・一次避難地
詳しく見ていきましょう。
●広域防災拠点|大規模災害時の救援活動の中核
広域防災拠点は大地震などの大規模災害が発生した際に、国や自治体の災害対策本部が設置される公園です。面積は50ha以上が基準とされ、救援物資の集積・配送、自衛隊や警察・消防の活動拠点、医療拠点として機能します。
代表的な広域防災拠点は、東京都江東区の「東京臨海広域防災公園」や兵庫県三木市の「兵庫県立三木総合防災公園」です。大規模な備蓄倉庫、ヘリポートなどが整備されています。
●地域防災拠点|地域の避難・救援活動の拠点
地域防災拠点は、市区町村レベルの災害対策本部や救援活動の拠点として機能する公園です。面積は10〜50ha程度で、地域住民の避難場所としても利用されます。
地域防災拠点には、防災備蓄倉庫、耐震性貯水槽、医療救護所として使える施設が整備されています。また、消防車や救急車が進入しやすいよう、広い道路が確保されているのも特徴です。
●広域避難地|10ha以上の大規模な避難場所
広域避難地は、大規模な地震や火災が発生した際に、地域住民が避難する場所として指定された公園です。面積は10ha以上が基準で、数万人規模の避難者を収容できます。
広域避難地には広い芝生広場やオープンスペースがあり、火災の延焼を防ぐための防火樹林帯が設けられています。また、複数の避難路が確保されているため、どの方向からでも安全に避難できるよう設計されているのが特徴です。
●一次避難地|地域住民の一時的な避難場所
一次避難地は、災害発生直後に地域住民が一時的に集まる場所として指定された公園です。面積は2ha以上が基準で、近隣の住民が安全を確認したり、広域避難地への避難を準備したりするために利用します。「一次避難地」だと聞きなれない言葉に感じますが、実は身近な「学校のグラウンド」や「地域にある大きめの公園」が該当することが多いです。
3.近くの防災公園はどうやって探せばいい?防災公園の一覧はある?
災害時に迅速に避難するには、事前に近くの防災公園を把握しておきましょう。ここでは、防災公園の探し方と、全国の主な防災公園の一覧を紹介します。
●近くの防災公園を探す方法
自宅や職場の近くにある防災公園を探す方法は以下のとおりです。
・お住まいの市区町村のホームページ等で「防災マップ」や「避難場所一覧」を確認する
・自治体が配布する「防災ハンドブック」や「防災マップ」の冊子を入手する
・市役所や区役所の窓口で直接問い合わせる
東京都の場合は、東京都公園協会のホームページで防災公園の一覧が簡単に確認できます。

多くの自治体では、ホームページでPDF版の防災マップをダウンロードできるため、印刷して保管しておくと便利です。
●全国の防災公園の一覧表
全国の主要な防災公園の情報を一覧表にまとめました。
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地方 |
公園名 |
住所 |
電話番号 |
主な設備 |
面積 |
駐車場 |
公式サイト |
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関東 |
広尾防災公園 |
千葉県市川市広尾2-3-2 |
047-359-0155 |
避難広場 物資集積所 緊急用ヘリポート 耐震性飲料用貯水槽 非常用トイレ 非常用自家発電設備 |
約3.7ha |
41台(90分無料、以降30分100円) |
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中原ふれあい防災公園 |
千葉県柏市中原1-1873-1 |
- |
かまどベンチ 耐震性飲料用貯水槽 非常用トイレ 緊急用ヘリポート 防災井戸 |
約4.8ha |
あり(無料) |
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大洲防災公園 |
千葉県市川市大洲1-18-18 |
047-379-3577 |
管理事務所兼備蓄倉庫 耐震性飲料用貯水槽 防火水槽 自家発電機 風力、太陽光発電装置付照明灯 防火サイン |
約2.8ha |
25台(90分無料、以降30分100円) |
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東糀谷防災公園 |
東京都大田区東糀谷4-9-15 |
03-3741-1946 |
防災広場 防火水槽 災害用トイレ |
約2.8ha |
10台 30分100円 |
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東京臨海広域防災公園 |
東京都江東区有明3-8-35 |
03-3529-2180 |
非常用電源 備蓄倉庫 ヘリポート 貯水槽 |
約6.7ha |
なし |
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三鷹中央防災公園 |
東京都三鷹市新川6-37-1 |
0422-45-1111 |
防災パーゴラ 非常用トイレ かまどベンチ |
約1.5ha |
なし |
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大島小松川公園 |
東京都江東区大島9 |
03-3636-9365 |
貯水槽 マンホールトイレ |
約24.9ha |
あり(1時間まで400円 以降30分ごと200円) |
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葛西防災公園 |
東京都江戸川区西葛西8-17-1 |
03-6808-4158 |
かまどベンチ マンホールトイレ 防災倉庫 |
情報なし |
あり(1時間まで200円 以降1時間ごと100円) |
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ぼうさいの丘公園 |
神奈川県厚木市温水783-1 |
046-270-1035 |
非常用発電機 非常用トイレ 災害用推薦 防災用スプリンクラー ヘリポート |
約9.4ha |
約350台 |
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神栖中央公園 |
茨城県神栖市木崎1203-9 |
0299-94-3857 |
かまどベンチ ソーラー照明 放送設備 防災倉庫 防災トイレ 耐震性貯水槽 |
約19ha |
約2070台 |
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中部 |
内田防災公園 |
愛知県犬山市字犬山三反田1 |
0568-61-1169 |
かまどベンチ マンホールトイレ
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約2.1ha |
あり(有料) |
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長岡市民防災公園 |
新潟県長岡市千歳1-3-80 |
0258-39-2230 |
ヘリポート 非常用トイレ 耐震性貯水槽 |
約3.0ha |
あり |
なし |
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香良洲高台防災公園 |
三重県津市香良洲町5380 |
059-253-3343 |
ヘリポート 備蓄倉庫 非常用トイレ 耐震性防火水槽 かまどベンチ |
約9.2ha |
あり 250台 |
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東北 |
北釜防災公園 |
宮城県名取市下増田屋敷 |
022-384-2111 |
避難丘 |
情報なし |
あり |
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近畿 |
兵庫県立三木総合防災公園 |
兵庫県三木市志染町三津田1708 |
0794-85-8408 |
備蓄倉庫 ヘリポート |
約202.5ha |
あり |
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古曽部防災公園 |
大阪府高槻市古曽部町3 |
072-674-7516 |
耐震性貯水槽 かまどベンチ 仮設テント |
約4.5ha |
あり(1時間100円、3時間超400円上限) |
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四国 |
三好市三野健康防災公園 |
徳島県三好市三野町清水 |
0883-72-3900 |
耐震性貯水槽 多目的広場 |
約50ha |
あり |
※情報は2025年12月時点のものです。最新情報は各公園の公式サイトや自治体にご確認ください。
お住まいの地域や勤務先の近くにある防災公園を確認し、普段から場所や設備を把握しておくことをおすすめします。また、公式サイトで防災訓練の開催情報もチェックできますので、可能なら参加して災害への備えを強化しましょう。
4.防災では「停電対策」を忘れずに!Jackery(ジャクリ)ポータブル電源で対策を

災害時の停電は、私たちの生活を大きく脅かします。東日本大震災では一部地域で1ヶ月以上、熊本地震でも最大1週間の停電が発生しました。電気が使えなくなると、情報収集、食料保存、照明、連絡手段…など、生活の基盤が一気に失われてしまいます。
防災公園は災害時の重要な拠点ですが、実際には避難ではなく在宅避難を選択するケースも多いです。そんなとき、大容量でコンセントも使える持ち運び式の蓄電池「ポータブル電源」があれば停電時でも電力を確保できます。
・発災直後の情報収集:スマホでSNSや緊急速報、テレビやラジオで避難情報を確認できる
・夜間の照明確保:LED照明で部屋を明るくし、安全に避難準備や家族の安否確認ができる
・連絡手段の維持:スマホを何度も充電でき、大切な人とのつながりを保てる
・食料・医薬品の保管:冷蔵庫を稼働させ、夏の暑い時期の被災でも常備薬や食料・飲み物を保存できる
・熱中症・低体温症防止:エアコンや扇風機、電気毛布、電気ヒーターなどで室温を調整できる
・温かい食事:電気ケトルや炊飯器、電子レンジで温かい食事や飲み物を作れる
Jackery(ジャクリ)は2012年の創業以来、ポータブル電源のパイオニアとして防災分野で多くの実績を積み重ねてきました。防災安全協会の「防災製品等推奨品認証」を取得し、製品の安全性と信頼性が認められています。
また、リン酸鉄リチウムイオン電池を搭載した現行モデルは、10年以上の長期保管が可能。さらに、1年放置してもわずか5%しか容量が減らない自然放電率の低さで、突然の災害にもしっかり対応します。一家に1台備えて、突然の災害にも自分や家族の安全を守れるようにしておきましょう。
5.防災公園に関するよくある質問
防災公園に関するよくある質問と、その回答をまとめました。
●防災公園は普段も利用できる?
防災公園は普段から自由に利用できます。芝生広場で遊んだり、ベンチで休憩したり、ジョギングやウォーキングを楽しんだりと、通常の公園と同じように利用可能です。また、多くの防災公園には、野球場、サッカー場、テニスコートなどのスポーツ施設も整備されています。
家族で防災公園に遊びに来つつ、あわせて避難場所や防災設備の位置を確認しておくとよいでしょう。
●防災公園の防災訓練は誰でも参加できる?
多くの防災公園年に数回開催されている防災訓練や防災イベントには、基本的に地域住民なら誰でも参加できます。
防災訓練では、消火器の使い方、AEDの操作方法、応急手当の方法などを学ぶことが可能です。炊き出し訓練や避難所設営訓練なども行われ、災害時に役立つスキルを身につけられます。参加したい場合は、お住まいの自治体のホームページや広報誌で開催情報を確認しましょう。
●災害時に防災公園に行けば必ず安全なの?
防災公園は災害時の避難場所として整備されていますが、絶対に安全というわけではありません。たとえば、津波の危険がある大地震では、近くの防災公園よりも高台への避難を優先すべきです。また、洪水のリスクがある地域では、浸水の可能性がある低地の防災公園への避難は避けたほうが良いでしょう。
自治体が発行する防災マップ・ハザードマップには、災害の種類ごとに適した避難場所が記載されています。事前の確認がおすすめです。
●防災公園はペットと一緒に避難できる?
多くの防災公園では、災害時にはペット同伴での避難が認められています。自治体や公園によって異なるため、事前に問い合わせて確認しておくとよいでしょう。
なお、ペットと一緒に避難する場合は、キャリーケースやリード、ペットフード、トイレシートなどのペット用品を各自で用意しなければいけません。また、ペットの予防接種や鑑札の装着も必要です。予防接種履歴が確認できない場合は、ペットの避難スペースでの受け入れが断られてしまう可能性があります。
●水害・洪水時に防災公園へ避難してもいいの?
防災公園は災害種別ごとに指定されているため、すべてが水害時の避難場所として使えるわけではありません。
洪水時に避難できる「指定緊急避難場所」は、原則として浸水が想定されていない場所にある学校や公園などが指定されています。防災公園が浸水想定区域内の場合は、洪水時の避難場所としては適しません。お住まいの地域の洪水ハザードマップで、どの避難場所が洪水時に使えるか事前に確認しましょう。
●津波避難時に防災公園は安全?標高は?
標高が低く津波の危険がある防災公園もあります。自治体が発行する津波ハザードマップで、防災公園が津波浸水想定区域に含まれているかを確認しましょう。もし含まれている場合は、より標高の高い避難場所や津波避難ビルへ避難する必要があります。津波避難の原則は「より高い場所へ、より遠い場所へ」です。
まとめ
防災公園は、災害時に多くの人々の命を守る施設です。普段は憩いの場として利用されていますが、災害時には避難場所や救援活動の拠点として機能します。この記事で紹介した防災公園の探し方や、全国の主要な防災公園一覧を参考に、自宅や職場の近くにある防災公園を確認しておきましょう。
災害はいつ起こるかわかりません。日頃から防災公園の場所や設備を確認し、家族で避難ルートを話し合っておけば、いざというときに冷静に行動できます。
また、防災公園への避難だけでなく、自宅での停電対策も忘れずに。Jackery(ジャクリ)のポータブル電源を備えておけば、避難前の情報収集や避難生活中の電源確保ができます。災害では長期間の停電が起きるケースも多いので、ポータブル電源のような非常用電源で対策しておいてください。