非常用発電機とは?設置する目的と理由

災害増加や電力需給のひっ迫により、非常用発電機の必要性は年々高まっています。まずは非常用電源の基本や、設置する目的を見ていきましょう。
①非常用発電機は停電時に使用する発電機
非常用発電機は停電などで電気の供給が停止した際に、必要な電力を作り出す装置です。停電時でもパソコンやサーバーのような重要な機器やシステムを動かし、事業の継続性を高められます。
また従業員が安全に避難するための照明の点灯や、家族と連絡を取るためのスマホの電源などを可能にし、働く人の安心にも役立ちます。
②防災用・保安用・兼用の3種類
非常用発電機は、用途によって以下の3種類に分類されます。
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防災用:消防設備や非常用照明などの防災設備への電力供給
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保安用:サーバーや通信設備など、事業継続に必要な機器への電力供給
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兼用:防災用と保安用の両方の機能を備えた発電機
オフィスビルの場合は建物に非常用発電機が設置されていても、防災用の場合は消防設備などの稼働が目的となっているので、業務継続には使えません。つまり、企業ごとに非常用発電機を設置して、停電時の対策が必要です。
③国が推奨!BCP対策を進める企業が増加
国は事業継続計画(BCP)を推進しており、非常用発電機の導入を推奨しています。BCPとは事業継続計画(Business Continuity Plan)のことで、災害や事故が発生した際に重要な業務を中断させないための行動計画です。電力・通信・人員の確保など、事業の継続に必要な要素を事前に定めておくことで、緊急時の混乱を最小限に抑えられます。
停電により電力が使えない期間が長期間になると、業務が止まってしまい企業の存続が危ぶまれます。災害時に外からの支援を待つだけでなく、自社で準備をしておけば損失を減らし早期復旧が実現可能です。中小企業も災害時の事業縮小や倒産のリスクを減らすために、非常用発電機の設置をはじめとした対策をしておきましょう。
④非常用発電機の設置基準
非常用発電機の設置は建物の用途や規模によって、下記のような法律で義務付けられています。
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消防法
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建築基準法
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電気事業法
規制に基づき、適切な発電機と設置場所の確保が必要です。特に、病院や高層ビルなどの特定の施設では、詳細な基準が定められています。
法律で義務付けられていない施設でも、事業を継続させるため自主的な発電機の設置が推奨されます。停電時のリスクを最小限に抑えるには、自社の規模に合った性能の非常用発電機を設置しましょう。
非常用発電機の仕組みと特徴を燃料別に解説
非常用発電機は燃料の種類によって性能や適した用途が異なります。施設の規模や予算、設置スペースに応じて最適な機種を選びましょう。
①ガスタービン式|大規模施設向き
ガスタービン式発電機は、商業施設や病院など大規模施設での利用に適した発電機です。初期投資は高額ですが、黒煙の発生や振動、騒音が少ない特徴があります。ただし、大量の給気と排気が必要なため設置工事は大規模になり、十分なスペースの確保も必要です。
運用コストも高く、安定した電力供給が必要な大規模施設によく設置されています。
②ディーゼル式|小中規模施設向き
ディーゼル式発電機は、小中規模施設に広く採用されている発電機です。小型から大型まで豊富な機種があり、比較的手頃な価格で導入できます。しかし黒煙の発生や騒音、振動が比較的大きく、温室効果ガスを排出するため屋内での利用は推奨されません。
また、冷却装置の設置スペースが必要で、狭いオフィスにはそもそも設置できないことも。ただし、ガスタービン式と比較するとメンテナンスがしやすく、費用も抑えられるため多くの施設で使われています。
③ハイブリッド型|災害時に強い
ハイブリッド型発電機は、従来のガスタービン式やディーゼル式に蓄電池を組み合わせた発電機です。ガソリンとLPガスに対応しているため、災害時にも燃料を確保しやすい特徴があります。
蓄電池の活用により燃料補給の頻度を減らして、コストパフォーマンスの良い運用が可能です。災害時の早期復旧に役立つため、施設での導入が増加しています。
④ポータブル電源とソーラーパネル|小規模オフィスや家庭向き
非常用発電機が設置されていない建物や小規模オフィス向けの発電機には、ポータブル電源とソーラーパネルの組み合わせをおすすめします。
ディーゼル式やハイブリッド式の発電機は小型でも数百万円の購入費用がかかります。、そもそもワンフロアのオフィスでは、排気による一酸化炭素中毒のリスクがあり使えないことが多いです。
ポータブル電源とソーラーパネルなら数十万円で高性能な製品を購入でき、設置工事もないため他の発電機に比べて導入が簡単です。静音性が高く排気も出ないため、小規模な施設での非常用発電機として適しています。
【関連記事】ポータブル電源ソーラーパネルセット
小規模施設やオフィスにおすすめ!Jackeryソーラー発電機
大型発電機の設置が難しい小規模施設やオフィスは、保管場所に困らず管理の手間もかからないポータブル電源がおすすめです。Jackeryのソーラー発電機「Solar Generator」はポータブル電源とソーラーパネルがセットになっています。そのため太陽光発電が手軽にでき、停電が長期化したときにも活躍します。
その中でも、オフィスなど複数の人が同時に電化製品を使う場所に向いているのは、高出力・大容量な新製品「Jackery Solar Generator 3000 New」です。この製品の出力は3,000W。デスクトップパソコンの消費電力は50〜200W程度のため、例えば同時に約15台のパソコンを動かすことができます。
また本製品は電気自動車でも採用される新技術CTBを、3,000Whクラスのポータブル電源では世界で初めて採用。耐震性・耐久性が大幅に向上し、震度7クラスの大地震の衝撃でも壊れる心配は無用です。さらに、同クラスのポータブル電源と比較してサイズが約47%小さく、収納場所が狭いオフィスでも保管場所に困りません。
小規模施設やオフィス用の非常用電源を準備したい方は、コストを抑えて管理が簡単なポータブル電源とソーラーパネルのセットを設置しましょう。
小規模オフィスにこそ非常用発電機を設置すべき理由4選
小規模施設では非常用発電機の導入を後回しにしがちですが、企業の損失を防ぐために必要な防災対策です。以下では、設置すべき具体的な理由を解説します。
①建物の発電機は自社の復旧に活用できない場合がある
テナントビルなどの場合、建物に設置された非常用発電機は共用部分の電力供給が優先されます。個別のオフィススペースには十分な電力が供給されないことが多いです。
自社の事業に必要な機器やシステムを確実に稼働させるには、独自の発電設備を持つ必要があります。
②通信手段の確保ができる
停電で通信手段が途絶えると、取引先との連絡が取れなくなってしまいます。非常用発電機があれば停電中もインターネットや電話などの通信インフラを維持し、外部と連絡を取って影響を最小限にすることが可能です。
また、近年はクラウドサービスへの依存度が高まっており、通信できないと事業継続に必須な基幹システムにアクセスできないリスクも。さらに、家族への安否確認など従業員の安心のためにも、通信手段の確保は企業の存続になくてはならない防災対策です。
③従業員の安全を守れる
非常用発電機を以下のように使えば、従業員の安全と快適な環境を保てます。
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スマホで災害時に情報収集する
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電気毛布などの冷暖房や照明器具を動かす
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ケトルでお湯を沸かしてカップ麺などの非常食を用意する
非常時は帰宅困難になり、職場で長時間を過ごすケースもあります。非常用発電機は従業員の安全と快適性の確保のためにも設置すべきです。
④事業の早期復旧に役立つ
非常用発電機は、事業の早期復旧に役立つアイテムです。停電時でも基幹システムやパソコン・サーバーを稼働させ、データの損失を防ぎながら最低限の業務が継続できます。
取引先との継続した連絡や被災したオフィス内の修繕など復旧作業に必要な電力も確保でき、事業再開までの時間を短縮可能です。
非常用発電機の導入時に確認する4つのポイント
非常用発電機を施設やオフィスに設置するときに確認すべきポイントがあります。購入を検討している方は下記の4つの内容をチェックして、オフィスに合うものを選びましょう。
①建物に非常用発電機があるか確認する
テナントビルに入居している場合、建物全体の非常用発電機の有無を確認しましょう。また、発電機があっても、電力が自社のテナントスペースに供給されるか確認しなければいけません。
建物の発電機が使用できる場合も、供給される電力量や使用可能な設備を確認し、追加の発電機が必要か判断しましょう。
②非常時に必要な電力をまかなえるか確認する
発電機を選ぶときは、非常時に必要な家電を動かすための消費電力の把握が必要です。以下のような必要とされる機器の消費電力を洗い出しましょう。
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パソコンやサーバーなどのネットワーク機器
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懐中電灯などの照明
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電気ストーブや扇風機などの冷暖房・空調
必要な電力に応じて適した発電機を準備すると、いざという時に電力不足で業務のストップを引き起こさずに済みます。容量が大きな発電機は初期費用も高くなるため、オフィスや施設に最適な発電機を選ぶことはコストを抑えるために大切です。
家電の消費電力がわからない方は、下記の関連記事で掲載している家電ごとの消費電力を参考にしてください。
関連記事:【徹底解説】ポータブル電源の購入前に知っておくべき定格出力とは?
③設置場所と燃料の保管方法を確認する
大型発電機の設置場所は、法規制や建物の構造に合わせて選ぶ必要があります。燃料の保管は消防法などの規制に従い、適切な保管場所と方法を確保しなければいけません。ポータブル電源とソーラー発電を活用すると、燃料が必要ないため管理や補充の手間が省けます。
最新のリン酸鉄リチウムイオンバッテリーを搭載したJackeryのポータブル電源は、10年以上使える長寿命バッテリーです。いつ起こるかわからない非常時に備える発電機は、管理の手間がかからず長期保管に向いているポータブル電源がおすすめです。
④点検・メンテナンス方法を確認する
非常用発電機は製品ごとに推奨される点検頻度や内容を確認し、必要に応じて専門業者の定期点検を受ける必要があります。燃料を使った発電機では月に一回程度稼働させる必要があり、定期的に燃料の交換や補充をしなくてはいけません。
ポータブル電源は自然放電による残量低下によって過放電が起こることを防ぐために、6ヶ月に1回程度充電をする必要があります。Jackeryのポータブル電源は1年間放置しても5%しか残量が減らず、安心して長期間保管できます。管理コストを下げるために、メンテナンスの手間がかからない発電機を選びましょう。
非常用発電機に関するよくある質問
非常用発電機に関するよくある質問をまとめました。施設やオフィスで発電機の導入を考えている方は参考にしてください。
①非常用発電機の価格は?
固定式の非常用発電機を例に挙げると、小規模なディーゼル式で数百万円から、大規模なガスタービン式では数千万円以上になることもあります。
一方、ポータブル電源は数万円から導入が可能で、小規模オフィスや店舗向けの発電機におすすめです。
②非常用発電機は何時間稼働できる?
燃料式の発電機の稼働時間は燃料タンクやバッテリーの容量によって異なり、10時間程度から100時間を超えるものまであります。
非常用発電機を企業で設置する場合、国は人命救助の観点から「72時間」は外部からの供給なしで電力を確保できる状態が望ましいと示しています。
参考:総務省「地方公共団体における業務継続性確保のための 非常用電源に関する調査結果 」
小規模のオフィスや施設では72時間稼働できる発電機の設置は難しいです。しかし、ポータブル電源とソーラーパネルのセットなら繰り返し発電して長時間使えます。初期費用を抑えて非常用発電機を準備したい企業は、ポータブル電源とソーラーパネルのセットが良いでしょう。
まとめ
小規模施設やオフィスでも非常時に従業員の安全を守り事業を継続させるために、非常用発電機の導入が推奨されます。
大型発電機の設置が難しい小規模のオフィスは、ポータブル電源とソーラーパネルのセットがおすすめです。設置工事が不要で初期費用は本体代金のみ。燃料が必要ないため管理の手間が省けて、設置スペースも場所を取りません。ポータブル電源とソーラーパネルのセットを設置して、非常時でも事業を継続できる環境を整えておきましょう。