地震が起きたときは速やかに”安全ゾーン”へ避難
私たちは、子供の頃に地震や火災が発生したときの避難訓練を受けています。その中で学ぶことは、「地震が起きたら机の下に避難して、落下物から身を守る」こと。しかし、実際に大きな地震が起きたとき、建物が倒壊する危険性もあり、身の安全をきちんと確保できるのかというと、逆に建物に閉じ込められる可能性があります。
大切なのは、逃げ道も確保できる“安全ゾーン”を知ることです。地震が起きたらどこに逃げるべきなのかを考えるために、まずこの“安全ゾーン”についてくわしく解説します。
地震発生時の自宅の安全ゾーンは「玄関」
地震が発生したとき、自宅にいた場合の安全ゾーンは“玄関”です。
・揺れによって倒れてくるものがない(少ない)
・逃げ道を確保しやすい
・支柱がしっかりしていて倒壊する可能性が低い
などが理由にあげられます。地震が発生し、玄関までたどり着いたら、玄関ドアを開けて逃げ道を確保し、頭を守りながら揺れが収まるのを待ちましょう。
地震発生時の屋外の安全ゾーンは「学校や公園、広場」
もし、外出中に地震にあってしまったら、開けた場所を探しましょう。たとえば、“公園や学校の運動場、広場”などが安全ゾーンといえる場所になります。
・周囲に倒壊の恐れがある建物や構造物が少ない
・上から物が落ちてくる可能性が低い
・学校や公園は地区の避難所として指定されていることが多い
などが理由です。ただ、大きく揺れている途中に避難を開始するのは非常に危険です。揺れが穏やかなときやおさまってから安全ゾーンへ避難するようにしましょう。
繁華街に居たときの安全ゾーンは「広場か耐震性の高い建物」
地震が発生したときに、繁華街にいたときは、“広場や耐震性の高そうな建物”が安全ゾーンとなります。繁華街の中にも、公園のように開けた場所は少なからず存在しています。比較的新しく建てられたビルは、耐震性の強度は高いため、古い建物より丈夫で安全です。
・倒壊する可能性が低い
・上から物が落ちてくる可能性が低い
ことが理由です。安全ゾーンに着いたら、頭上に照明器具や落下しそうなものがないことを確認しておきましょう。また、移動中はカバンなどの持ち物で頭をおおい頭を守りながら落ち着いて移動することが大切です。
地震が起きたらどこに逃げる?場所ごとの注意点
地震は突然やってきます。もし、出先で地震に遭遇してしまったときのことも考えて、対処方法や備えをしておかなければなりません。ここでは出先で地震に遭遇してしまった時の注意点をまとめています。
マンションなどの高い建物であった場合
マンションなどの高い建物では、高階層ほど揺れが大きくなります。家具の倒壊などの可能性が高くなっていくので、一戸建てに住んでいる方よりも注意が必要です。
・倒れる恐れのある家具から離れ、頭を保護してテーブルなどの下に避難する
・トイレの中に居た場合はドアを開けて出口を確保する
・エレベーターでは、行き先階のボタンを全て押して最初に停まった階で降りる
とくに、エレベーター内で閉じ込められてしまったときは、インターホンで通報し、救助を要請してください。避難するときもエレベーターではなく非常階段を使いましょう。
スーパーやショッピングモールにいたときの場合
スーパーやショッピングモールで地震に遭遇したときは、施設の係員や従業員さんの避難指示に従い行動しましょう。施設内で火事が発生する恐れもあります。煙が発生していたら、低い体勢を取りハンカチで口と鼻を覆いながら避難します。周囲の状況をよく観察し、落ち着いて行動することが大切です。
電車(新幹線や地下鉄)に乗っていた場合
地震などの強い揺れを感知すると、電車や新幹線などは緊急停止をします。席に座っている時は体制を低くし、バッグなどで頭を守るようにしてください。立っているときは、手すりやつり革につかまって転倒しないよう注意しましょう。停車後はすぐに車外には出ず、乗務員のアナウンスの指示を待つ方が得策です。
車の運転中であった場合
車の運転中に地震に気付いたら、減速して左側や空き地など通行の邪魔にならないよう車を停車させます。急ブレーキを踏んでしまうと、後続車の追突の恐れがあるため非常に危険です。注意点は、
・車のラジオから災害情報を聞いて、状況を確認する
・避難するときは車を使用せず徒歩で安全な場所まで避難する
・車から離れるときは、キーを指したまま貴重品だけを持ち出す
ことです。付近に大きな川や海がある場合は、津波がくる可能性があります。揺れが収まったあと車で高台に向かって避難します。道路が地割れしているかもしれないので、スピードや歩行者に十分注意して運転してください。
自宅で緊急地震速報や余震が起こったときの3つの行動
最近は、スマホの緊急地震速報などから発せられるアラームによって、地震が発生する前に知らせてくれるようになりました。これによってほんの少し揺れだす前に猶予が生まれるため、安全な場所への非難が可能です。ここでは自宅で速報や余震が発生したときの行動についてくわしく解説します。
その1:玄関などの転倒落下物の少ない場所に移動する
強い揺れが発生する前に、“安全ゾーン”へ速やかに移動することが大切です。家具や食器棚が倒れる前に行動しましょう。これまで常識とされていた「机の下で身を守る」は100%の正解とは言えません。転倒落下物によって身動きが取れなくなってしまったり、部屋の中に閉じ込められてしまう可能性があるため、安全ゾーンへの速やかな移動をおすすめします。
その2:家の中に閉じ込められないようドアを開ける
地震がおさまったあと、速やかに外に出るために玄関のドアを開けておきます。地震によって家自体に歪が発生してしまうと、扉が開かなくなる可能性があります。扉を開けておくことで、家の中に閉じ込められてしまうことを防げます。
その3:頭を下げてしゃがみ、手で首筋を守る
頭を下げてしゃがみ、頭や首筋を守ることは、
・「大切な内臓の損傷を守る」
・「揺れで身体が飛ばされないようにする」
・「転倒を予防する」
などの理由があります。揺れが収まったあと、速やかに行動できるようにするためです。
揺れている最中に外に出るのは非常に危険!
揺れている最中に動くことは非常に危険です。歩行が困難で、揺れによって障害物を避けることが困難だからです。家にある比較的軽いものは、揺れに大きな影響を受けて動きます。移動中に自分にぶつかってくる恐れもあるため、怪我をする可能性が高いです。
自宅で地震がおさまったときに取るべき3つの行動
地震による揺れが収まると、周囲の状況を伺う方がほとんどですが、おさまったあとに取るべき正しい行動は、知っておいて損はありません。ここでは自宅で地震がおさまったあとにするべきことをまとめています。
その1:ガス器具やストーブなどの火元を確認する
大きな地震が発生したあとに、火災が発生する恐れがあることは、過去の大きな地震の被害状況を見た方はご存知だと思います。火災の発生を防ぐためにも、まずガスの元栓など火災に直結してしまう恐れのある個所を確認するようにしましょう。
その2:ブレーカーをOFFにする
漏電による火災の発生を防ぐため、コンセントの電源部分を確認しましょう。また、地震によって停電が発生したときは、停電が解消されたときに通電火災が発生する恐れがあります。家を離れるときは、ブレーカーを落としてから避難するようにしましょう。
その3:自宅の状況を確認する
最後に、家屋の被害状況を確認します。壁の損傷具合や、建物自体の損傷が激しいと、現状が大丈夫そうでも新たな余震によって崩れる恐れがあります。壁などにヒビが入っていると、耐震強度が弱まっている恐れもあります。安全のために最寄りの避難所への移動を検討しましょう。
地震が起きたときに避難できるように備えるもの
大きな地震が発生した場合、建物がいつ崩れるかわかりません。避難準備をしている最中に余震によって建物が崩れて閉じ込められてしまったり、生き埋めになってしまう恐れがあります。そうならないためにも、地震への備えが必要です。ここでは避難する必要がある場合を想定した備えるべきものを紹介します。
非常持ち出し袋(防災リュック)
非常持ち出し袋(防災リュック)とは、災害時の避難するときに備えて日用品や食料などを詰めたものです。災害時の避難では、両手が自由に使えて悪天候や悪路でも比較的避難しやすくするために、背負って持ち運びができるリュックサック型が望ましいとされています。
防災ポーチ
防災ポーチとは、普段持ち歩くカバンの中に入れておける携帯性の優れた防災グッズのことです。地震はいつ起こってもおかしくありません。出かけているときに地震などの災害にあったときのために、備えておくものとして準備しておくと良いでしょう。
地震による停電時に役立つJackeryポータブル電源
大きな地震が発生した際に、よくある二重災害として停電があります。普段から電気の力を利用している私たちは、電気が使えなくなると非常に不便な生活を強いられてしまいます。地震による停電時には、非常用として活躍してくれるのがポータブル電源です。自宅での家電製品を動かす電力供給源として使用できるほか、避難所でもスマホの充電はもちろん、寒さ対策に電気毛布などが使えるようになります。
発電機よりもコンパクトで手軽に持ち運びができる非常用の電力供給源として、Jackeryポータブル電源ならとても役に立ってくれるでしょう。Jackeryは、災害時の停電対策として以下の特徴があります。
・静音性に優れていて、避難所で使用や自宅での非常用電源として使用できる
・別途燃料を必要とせず、バッテリーに蓄えた電力で電気を使用できる
・ソーラーパネルもセットになった製品もあり、安定した電力を供給できる
・一般社団法人防災安全協会の「防災製品等推奨認証」を取得し、安全に使用できる
安心して安全に使用できるポータブル電源として、Jackeryは優れた性能を発揮してくれます。Jackery製品の中でも避難時に最適な製品を紹介しますので参考にしてみてください。
Jackery Solar Generator 1000 Plus
地震による停電に見舞われた際、自宅での避難生活を強いられたときにとても役立つポータブル電源です。自宅に備蓄していた非常食の調理に使用する電子レンジやIH調理器など、普段と変わりなく使用できる容量を持っています。太陽光からも充電が可能なため、消費した電力を停電時でも充電できるソーラーパネルもセットになっているため、長期的な停電でも安定した電力を供給できる製品です。
Jackery Solar Generator 600 Plus
自宅避難や避難所での使用など、女性でも手軽に持ち運びができる大きさと重さで柔軟に対応できるポータブル電源です。800Wまで使用できるため、電気ケトルやIH調理器を使って非常食や簡単な調理も可能。地震災害時は火を使うことを躊躇してしまう中で、安全に調理ができる容量を持った製品です。
Jackery Solar Generator 300 Plus
SolarSaga40Miniとセットになった小型モデルで、太陽光からも充電でき、停電時でも安定した電力供給を可能にしたポータブル電源です。子供でも持ち運びができる重さなので、避難時でも手軽に持っていける電力供給源としておすすめです。
Jackery Explorer 100 Plus
モバイルバッテリーでは不安がある避難所での生活に、携帯性に優れた超小型モデル、それが100Plusです。スマホを約8回充電できる容量と、家族分の充電も同時に行うことが可能です。最大100Wのソーラー充電(別売り)に対応しているため、安定した電力供給ができる避難時の備えとしておすすめです。
まとめ:地震が起きたときのために”安全ゾーン”の確保を
いつおきても良いように、地震への予備知識や備えは大切です。今回の記事では、知っておくといざという時に役立つ逃げ場所として「安全ゾーン」についてくわしくまとめました。
・地震が起きたときは速やかに“安全ゾーン”へ避難
・地震が起きたらどこに逃げる?場所ごとの注意点
・自宅で緊急地震速報や余震が起こったときの3つの注意点
・自宅で地震が収まったときに取るべき3つの行動
・地震が起きたときに避難できるように備えるもの
など、避難を想定した備えも含めてくわしく解説しています。私たちが今まで学校の行事にあった避難訓練で習った知識だけでは、安全を確保するには難しいかもしれません。できるだけ予備知識を含めた地震に対する備えが必要となるでしょう。まずは“安全ゾーン”を確保することからでも始めてみてはいかがでしょうか。