キャンピングカーのシャワー完全ガイド【仕組み・排水・温水・後付け】

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キャンピングカーのシャワーを快適に使うには、どうしたらよいのでしょうか。新車で購入するにしても後付けするにしても、何を基準にして選べばよいかわからない方も多いでしょう。

 

本記事では「キャンピングカーのシャワー完全ガイド」と題して、シャワーの仕組みや選び方などを詳しく解説します。正しく理解して、キャンピングカーのシャワーを快適に使えるようにしてください。

目次
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1.シャワー付きのキャンピングカーを新車で購入するときのチェックポイント5選

シャワー付きのキャンピングカーを新車で購入するときのチェックポイントは、以下のとおりです。 

シャワーのタイプ

給排水タンクの容量

温水対応の有無と方式

レイアウトと動線

電源環境 

上記5つを意識しながら選ぶだけで、用途に合ったキャンピングカーを選べるようになります。

シャワーのタイプ|屋外・簡易ユニット・完全個室

キャンピングカーのシャワーは、おもに以下の3タイプがあります。 

項目

特徴

屋外型

・車外で使うシャワーで、簡易的な設備になっていることが多い

・水跳ねや排水の心配が少なく、アウトドア利用に適している

簡易ユニット型

・カーテンや仕切り付きで車内に設置する

・省スペースながら、ある程度のプライバシーを確保できる

完全個室型

・独立した空間のため、着替えや入浴時のプライバシーを確保できる

・水跳ねの心配がなく、長期滞在やファミリーでの使用に適している

旅のスタイルや使用頻度などによって、どのタイプにするか検討してください。たとえば短期旅行や一人旅なら簡易ユニット型、長期滞在や家族利用なら完全個室型が適しています。

給水タンクの容量|何リットルまで入るのか

キャンピングカーのシャワーの快適さは、給水タンクの容量に左右されます。1人あたり1回のシャワーで約10〜15リットルの水を使用するため、2人で2回ずつ使用するなら最低でも40〜60リットルの給水容量が必要です。 

そして水を補給しにくい旅程や長期滞在を想定している場合は、100リットル以上の大型タンクを備えた車両を選ぶとより安心です。

温水対応の有無と方式|電気式・ガス式

秋冬の寒い季節や標高の高い地域で使用することを想定しているのであれば、温水対応があるかどうかも選ぶ際のポイントになります。温水方式には「電気式」と「ガス式」の2つがあり、以下のような特徴があります。 

方式

特徴

電気式

・走行充電や外部電源を使って加熱する

・静音性に優れ、使いやすい

ガス式

・短時間で湯を沸かせる

・電源がない場所でも利用できる

使用環境に加え、各方式には光熱費やメンテナンス頻度などのランニングコストの違いもあります。使用頻度が高くて電源環境が整っている場合は電気式、長旅や寒冷地での使用が多いならガス式が適しています。

レイアウトと動線|トイレ一体型・分離型

シャワールームのレイアウトは「トイレ一体型」か「分離型」2つがあり、以下のような特徴があります。 

項目

特徴

トイレ一体型

・スペース効率に優れ、小型キャンピングカーでも設置しやすい

・トイレが濡れやすくなるため、使用後の清掃や乾燥の手間が発生する

分離型

・快適性が高く、家庭に近い使い心地を求める人に適している

・設置には広いスペースが必要で、車両価格が高くなりやすい

シャワー室の入口や周辺設備の配置によって、着替えや移動のしやすさが大きく変わります。購入前には車内のレイアウトを今一度確認しておくのがおすすめです。

電源環境|走行充電・外部電源

シャワー付きのキャンピングカーを快適に使うには、電源環境の確認が欠かせません。とくに温水シャワーや電動ポンプを使用する場合は、安定した電力供給が必要です。 

多くの車両では、エンジン走行中にサブバッテリーへ充電する「走行充電方式」が採用されています。一方で電源付きのRVパーク(※)やキャンプ場では外部電源を活用することで、車内の電化製品を長時間使用できます。

※RVパーク:日本RV協会が定めた条件を満たしている、キャンピングカーなどで車中泊するための有料駐車スペース 

使用頻度や滞在先の設備を踏まえて、走行充電と外部電源を使い分けましょう。

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2.キャンピングカーのシャワーの仕組み|給水・温水・排水の流れとは?

キャンピングカーのシャワーは家庭と異なり、水量や電力が限られています。キャンピングカーにおけるシャワーが動作する一連の流れを理解しておくことで、自分に合った設備の選び方や運用方法が見えてきます。 

給水

加熱

排水 

快適に使うためにも、3つの仕組みを理解しておきましょう。

給水|補給方法や残量確認など

キャンピングカーのシャワーで使用する水は車内の給水タンクから供給され、容量は車種によって異なります。日本製のキャンピングカーでは可搬式で10〜40リットル、固定式で80〜100リットル前後が一般的です。 

水の補給は、自宅の蛇口や給水スタンドにホースを接続して行います。給水口の位置や形状を事前に確認しておくと、旅先でスムーズに給水できます。 

給水残量は、タンク搭載の水量インジケーターや車載モニターで確認しましょう。残量が表示されないと水切れのリスクが増すため、水の残量をこまめにチェックする必要が出てきます。

温水|電気・ガス・交換式の3方式

キャンピングカーで温水シャワーを使うためにも、以下のように使用目的と環境に合った加熱方式を選びましょう。 

項目

特徴など

電気式

・外部電源やポータブル電源からの供給で作動する

・消費電力が高いため、連続使用には不向きな場合もある

ガス式

・燃焼により温水を作るため、外気温の影響を受けにくい

・寒冷地や長旅向き

交換式

・カートリッジやポータブルユニットを利用し、設置や移動が自由にできる

・短期利用や軽キャンパー向き

たとえば外部電源のあるRVパークに泊まることが多いなら電気式、寒冷地を旅することが多いならガス式がおすすめです。それぞれの方式にメリット・デメリットがあるため、旅のスタイルや使用環境に合わせて選ぶと失敗が少なくなります。 

排水|容量やマナーに注意

キャンピングカーの排水タンクはキッチンや洗面と共用されていることが多く、シャワーを使うなら給水タンクと同等の容量が必要です。たとえば給水タンクが40リットルなら、排水タンクも40リットルあると安心できます。シャワーで使った水はそのまま排水に回るため、排水容量が足りないとすぐに満水となってしまいます。 

また、排水をそのまま地面に流すのはマナー違反です。RVパークやキャンプ場の専用排水口を利用しましょう。排水の取扱いが明確でない場所では、ポータブル排水タンクを活用するなど周囲への細かい配慮が必要です。

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3.キャンピングカーに温水シャワーを後付けする方法と費用目安・注意点

キャンピングカーに温水シャワーを後付けするには、装備や施工内容によって異なりますが50万円以上かかるといわれています。 

ここでは温水シャワーを後付けする流れと、それぞれにかかる費用目安や注意点を解説します。

配線・配管を通すスペースを作る

キャンピングカーに温水シャワーを後付けするときには、まず配線・配管を通すスペースの有無を確認しましょう。配線・配管スペースの確保費用は10万円前後が相場といわれています。 

シャワー設備には給水・排水ホースのほか、加熱方式によっては電源ケーブルやガス配管も必要になります。車内にこれらを通すためのスペースが確保されていないと、施工に大きな工数がかかるため要注意です。

防水処理が可能なスペースを作る

防水処理が可能なスペースの確保も欠かせません。費用は10〜20万円前後が相場といわれています。 

水が漏れると、カビの発生や車体の腐食につながります。市販のシャワーユニットを使う場合は床や壁に防水パネルやシートを貼り、排水がスムーズにされる勾配を設けるなどの工夫が必要です。 

十分な室内スペースが取れない場合は、屋外型のシャワーも実用的な代替手段としておすすめです。使い方や旅のスタイルに合わせて、無理のないように設置しましょう。

電源環境を整える

温水シャワーを使用するには、電気式ヒーターやポンプに対応した電源環境を整えることが必要です。とくに電気式の温水器は1,000〜1,500W前後の消費電力があるため、車載バッテリーだけでは容量が不足することもあります。 

電力を拡張できる持ち運び式蓄電池「ポータブル電源」があると、停車中や電源設備のない場所でも安定してシャワーを使用できるようになります。電気式温水シャワーと電気式温水器やポンプを同時稼働できるモデルを選ぶなら、20万円以上かかると考えてよいでしょう。

4.キャンピングカーで快適にシャワーを使うなら「Jackeryのポータブル電源の選択肢を

キャンピングカーで快適にシャワーを使うなら「Jackeryのポータブル電源の選択肢を

キャンピングカーで温水シャワーを使うには、ヒーターやポンプを稼働させるための安定した電力が欠かせません。そのようなときに活躍するのが、ポータブル電源です。工事不要で簡単に導入でき、外部電源が使えない環境でも電化製品を動かせます。 

中でもJackery(ジャクリ)のポータブル電源」は大容量・高出力モデルが豊富で、ポンプやボイラーも安定して稼働できます。また低自然放電・長寿命設計になっているため、キャンピングカーのシャワーを使わない期間が長くなっても安心です。さらにソーラーパネルと組み合わせれば、日中に太陽光で充電して夜間のシャワーにも電力を確保できます。 

Jackery(ジャクリ)は全世界で500万台以上の販売実績があり、防災製品等推奨品マークも取得しています。初心者にも扱いやすく製品が多く、安心して導入できるブランドです。 

キャンピングカーでの快適な車中泊やシャワー環境を整えたい方は、Jackery(ジャクリ)のポータブル電源を選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。

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5.キャンピングカーのシャワーに関するよくある質問

キャンピングカーのシャワーに関するよくある質問と回答をまとめました。

そもそもキャンピングカーにシャワーって必要ですか?メリットやデメリットは?

キャンピングカーのシャワーは、長期滞在が多い人や入浴施設のない場所へ行くことが多い人には必要です。一方で、短期旅行が中心だったり毎日温泉や入浴施設を利用するスタイルの方には不要なケースもあります。以下の表で、シャワーが付いているメリットとデメリットを紹介します。 

メリット

・汗をかいても身体を清潔に保てるため、同乗者への体臭などに配慮できる

・健康面のリスクやストレスの軽減につながる

デメリット

・設置コストがかかる

・スペースの確保が必要になる

・使う機会が少ないと無駄になる可能性もある

旅の期間や滞在先の環境、自分や同乗者の快適性などを考慮してシャワーの必要性を検討するとよいでしょう。

キャンピングカーにシャワーを後付けしやすい車種はなんですか?

キャンピングカーにシャワーを後付けしやすい車種は、以下の2つです。 

キャブコン(キャブコンバージョン)

バンコン(バンコンバージョン) 

シャワーを後付けするには、給水・排水タンクの設置や配線・配管、防水処理が必要です。そのため、ある程度の車内スペースがあるキャブコンとバンコンのような車種が向いています。

シャワーを快適に使うには何リットルくらいの容量があると安心できますか?

シャワーを快適に使うには、80〜100リットル程度の容量があると安心です。 

1回のシャワーで10〜15リットル使うとして、2人が2回ずつ使うと40〜60リットル程度必要です。シャワー以外にもキッチンや洗面などで水を使用することを考えると、さらに余裕があったほうがよいでしょう。 

とくに連泊を予定している場合は、補給の手間を減らすためにも多めの容量を確保しておくと快適に過ごせます。

シャワー付きのキャンピングカーはレンタルできますか?

レンタル可能です。 

ただし、すべてのキャンピングカーにシャワーが付いているとは限りません。レンタルする前にはレンタカー会社に問い合わせし、希望の車種にシャワーが付いているか確認しておきましょう。

キャンピングカーのシャワーの排水は、どのように処理すればいいですか?

キャンピングカーのシャワーの排水は車の排水タンクに溜めておき、RVパークやキャンプ場に設置された専用排水口に流して処理します。 

排水をそのまま地面に流すのは、マナー違反になるのでやめましょう。排水の取扱いが明確でない場所では、ポータブル排水タンクなどを活用して周囲に配慮するようにしてください。

キャンピングカーでシャワーするのに必要な水はどこから仕入れればよいですか?

キャンピングカーでシャワーするのに必要な水は、以下の場所から仕入れてください。 

自宅

RVパーク

キャンプ場

湧水・名水スポット 

旅先での水不足を防ぐためにも、事前に給水可能な場所をリサーチしておきましょう。

まとめ

キャンピングカーで快適にシャワーを使うにも、仕組みや選び方をあらかじめ理解しておきましょう。またシャワーを後付けするには費用や施工の手間もかかるため、使用頻度や旅のスタイルに合わせた判断が必要です。 

そしてJackery(ジャクリ)のポータブル電源があれば、ヒーターやポンプなどシャワー設備に必要な電力もまかなえます。大容量かつ高出力のモデルが多く用意されているため、電化製品を同時に使っても安心です。キャンピングカーでシャワーを快適に使うアイテムとして役立ててください。

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