車中泊をするのに、ポータブル電源が必ず必要なわけではありません。しかし、ポータブル電源があると、車のエンジンを切っても家電や電子機器に給電して動かせるので、車中泊での快適さは圧倒的に増します。車中泊でのポータブル電源の主な使い道（例）は次のとおりです。

• LEDライトで夜の車内を明るく照らせる
• 電気毛布で冬でも快適な眠りにつける
• ポータブルクーラーや扇風機を使って暑さ対策できる
• 車載冷蔵庫で冷たい物が飲める
• スマホを繰り返し充電できる
• ノートPCやタブレットに給電してテレワークできる
• 車のバッテリー上がり対策になる
• 電子レンジなどの調理家電を使い車中泊料理できる

モバイルバッテリーでもある程度の電力が使えますが、1泊以上するとなると容量が足りないでしょう。

季節を問わず快適な車中泊を楽しみたいなら、コンパクトモデルでも容量に余裕があるポータブル電源を用意するのがおすすめです。専用ケーブルをあわせて用意しておけば、万が一の「バッテリー上がり」のときにはバッテリーを充電できます

車中泊でポータブル電源を再充電する方法は、主に次の3つがあります。

• 車のシガーソケットで充電
• ソーラーパネルを使って太陽光充電
• 車中泊先でAC電充電

シガーソケット充電は、基本的には車の走行中にのみできる充電方法です。車中泊先でAC充電する方法もありますが、原則として道の駅は電源を提供していないため、ポータブル電源をAC充電できません。時間や場所を選ばずにポータブル電源を充電するなら、ソーラーパネルの太陽光充電が最適でしょう。

関連記事：ポータブル電源道の駅で充電できる？充電できる場所・注意点・効率よく充電するコツ

車中泊で必要なポータブル電源容量は、使う家電の種類や時間によって大きく変わります。車中泊におすすめの容量目安は下記：

① 小容量（200〜300Wh）

・スマホ充電・LEDランタン・小型扇風機向け
・軽量コンパクトで1泊の“ライト車中泊”に最適

②中容量（500〜1000Wh）

・車載冷蔵庫・ノートPC・扇風機や電気毛布など小型家電を利用
・1泊〜2泊の車中泊に安心のサイズ感

③大容量（1500Wh以上）

・エアコンや調理家電（IH、電気ケトル）の利用、電気毛布や扇風機、車載冷蔵庫の長時間稼働に対応
・複数泊や家族での車中泊におすすめ

車中泊でポータブル電源を活用するなら、ソーラーパネルもセットで用意すると安心です。長時間の利用でバッテリーが減っても、日中にソーラーパネルで再充電できるため連泊や電源のない車中泊場所でも快適に過ごせます。

関連記事：ポータブル電源にソーラーパネルは必要か？選び方や注意点

Newシリーズ：リン酸鉄リチウムイオン電池を採用して充放電サイクル数が4000回～6000回という長寿命。CTB技術採用により同容量帯で業界トップクラスの軽量とコンパクトを実現。高速充電機能だけでなく、機種により緊急充電モードも対応しています。

Plusシリーズ：リン酸鉄リチウムイオン電池採用して充放電サイクル数が2,000回～4,000回で高速充電機能も搭載。機種によりバッテリー拡張も対応。

Proシリーズ：三元系リチウムイオンバッテリーを採用して、高速充電機能を搭載したモデル。

車中泊用途に一番おすすめのポータブル電源用ソーラーパネルは「Jackery SolarSaga 100 Prime」と「Jackery SolarSaga 100 Light」があります。

まず「100 Prime」は、ソーラーパネルを車のルーフキャリアに取り付けっぱなしにしたい方におすすめです。「100 Prime」を取り付けっぱなしにしておけば、移動するたびに設置・取り外しをする手間がかからず、停車中でも走行中でもポータブル電源をソーラー充電できます。

また「100 Light」は、とにかく軽くて持ち運びやすいソーラーパネルがほしい方におすすめです。重さ約2kgと超軽量設計のため、女性や子どもでもラクラク持ち運びが可能。柔軟性も最大221°と高く、車の屋根の曲面にも簡単に取り付けられます。

適切なスペックのポータブル電源を選べば、車中泊でポータブルクーラーやスポットクーラーを使えます。
仮に、消費電力500Wのポータブルエアコンを車中泊で一晩（約8時間）使いたい場合は、一般的に2000Wh以上の大容量モデルが推奨されます。実際に使用するクーラーの消費電力や環境条件によっては、3000Wh以上が必要な場合もあります。

関連参考記事：車中泊でエアコンを使いたい！ポータブル電源で動く？容量・選び方・注意点

ポータブル電源を車内に放置するのは控えてください。ポータブル電源は暑さや寒さに弱いです。40℃以上の環境に長時間放置すると高温により膨張や異常発熱、故障、発火のリスクが高まります。また、−10℃以下の環境に長期放置すると、バッテリー劣化して容量が減少したり、充電できなくなるリスクがあります。

夏の車内放置はもちろんNGですが、春や秋も暖かい日は車内温度が40℃を超えることがあるため注意が必要です。基本として、ポータブル電源は車内放置を避け、風通しのよい日陰に置くようにしましょう。

関連記事：ポータブル電源の車内放置はNG！どうしても一時的に車内放置したい時５つの対策

電気毛布の消費電力を50W、「一晩」を8時間としたとき、ポータブル電源の容量は約500Wh必要です。

つまり、1人なら「Jackery ポータブル電源 500 New（512Wh）」、2人なら「Jackery ポータブル電源 1000 New（1070Wh）」、3～4人なら「Jackery ポータブル電源 2000 New（2042Wh）」があれば足りる計算となります。

ただし、他の家電も使うなら追加の容量が必要です。他の家電の消費電力および使用時間も足して、最適なポータブル電源を選びましょう。

関連記事：【冬キャンプ】電気毛布におすすめのポータブル電源とは？｜2枚使える容量や一晩に必要な容量

車中泊でポータブル電源を使う際は、下記5つの注意点があります。

• 車内に長時間放置しない
• 直射日光が当たる場所に置かない
• 40℃以上・−10℃以下の場所に置かない
• 車内を適切に換気する
• ポータブル電源の電力を計画的に使う

ポータブル電源は高温多湿の環境に弱いため、夏場の車内に長時間放置したり、直射日光が当たる場所に設置したりするのは避けましょう。

車内で冷暖房器具を使う場合は、適切に換気をして一酸化炭素中毒を防ぐ対策も必要です。