1.安否確認する前に|連絡が取れない原因として考えられるもの
連絡が取れない状況に陥ったとき、まずは落ち着いて原因を考えてみましょう。パニックになる前に、考えられる可能性を頭に入れておくと冷静に判断できます。
●スマホの充電切れや通信トラブル
連絡が取れないもっとも一般的な原因は、単なるスマホの充電切れや通信トラブルです。スマホのバッテリーが切れると、電話やメッセージを受け取れません。また、地下や山間部、ビルの中など電波が届きにくい場所にいると、連絡が途絶えることも。「数時間連絡がつかない」程度であれば、まずは焦らずに待ってみると良いでしょう。
●突然の体調不良や事故
連絡が取れなくなった人が、突然の体調不良や事故に見舞われている可能性もあります。特に高齢者や持病がある方の場合は、以下のような健康上の問題が起きているかもしれません。
・めまいや高熱で動けなくなった
・転倒して怪我をした
・病気の発作で病院に運ばれた
この場合は、本人ではなく家族などに連絡を取ると安否を確認できることがあります。
●意図的な連絡のシャットアウト
ときには相手が意図的に連絡を絶っている可能性もあります。仕事や人間関係のストレスから、一時的に誰とも連絡を取りたくないと感じることは珍しくありません。あまり友好な関係でない相手のときは、この可能性も頭に入れておきましょう。
●なんらかのトラブル・事件との遭遇
詐欺やストーカー被害、暴力事件に巻き込まれるなど、本人の意思に反して連絡ができない状態になっているかもしれません。こうした状況では、警察や関係機関への迅速な相談が必要になることもあります。まずは共通の友人などに、同じように連絡が取れない状態になっていないか確認すると良いでしょう。
●ストレスによる引きこもり・自殺
もっとも深刻なケースとして、心理的ストレスによる引きこもりや、最悪の場合は自殺の可能性も考えられます。とくに、うつ病などの精神疾患を抱えている方や、最近大きな失恋や失業などの精神的なダメージを受けた方の場合、あり得ない話ではありません。
この最悪の事態を避けるために「最近元気がなかった」「明らかに悩んでいた」といった前兆があったら、早めに声をかけてあげるべきかもしれません。
2.連絡が取れない相手の安否確認方法11選

大切な人と連絡が取れなくなったときの、状況に応じた11種類の方法を紹介します。
①【大前提】明らかに異変があり、事件に巻き込まれた可能性が高いなら警察に連絡する
以下のように「明らかにおかしい」と感じることがあったら、ためらわず警察に連絡してください。
・いつも必ず連絡をくれる人から突然連絡が途絶えた
・最後に「助けて」など不穏なメッセージがあった
・自殺をほのめかす言葉を残していた
警察への通報は「110番」が基本です。ただし、迷ったら緊急性が低い問い合わせも受け付けている、最寄りの警察署の代表電話に連絡するのも選択肢です。誤報を恐れず、「何かおかしい」と感じたら警察に相談しましょう。
②まずは共通の知り合い・友人に連絡してみる
連絡が取れない相手との共通の知り合いや友人に連絡を取ってみましょう。「〇〇さんと最近連絡を取りましたか?」「〇〇さんの様子を知っていますか?」などと聞いてみれば、直接連絡が取れなくても安否が確認できることがあります。
複数の友人が「最近連絡がない」と答えた場合は、もしかすると引きこもっていたり、意図的に連絡をシャットアウトしていたりするかもしれません。逆に「昨日会ったよ」など安心できる情報が得られれば、一時的な連絡手段のトラブルと考えられます。
③SNSなどの投稿をチェックする
連絡が取れない相手のSNSアカウントをチェックしてみてください。X、Instagram、Facebook、LINEのタイムラインなどから、最近の様子が分かるかもしれません。もし位置情報付きの投稿があれば、おおよその居場所も把握できるでしょう。まったく動きがない場合は、ほかの方法で安否確認する必要があります。
④友人や彼氏・彼女なら自宅を訪問してみる
友人や恋人との連絡が取れない場合は、直接自宅を訪問するのがおすすめです。事前にLINEなどで「心配だから家に行くよ」と一言入れておくとよいでしょう。訪問時に応答がない場合は、近隣住民に「最近見かけましたか?」と尋ねたり、郵便受けや電気の様子をチェックしたりするのも有効です。
⑤夫・妻やほかの家族なら職場に連絡してみる
配偶者や家族との連絡が取れない場合は、その人の職場に連絡してみるとよいでしょう。職場の人なら、直近の動向を知っているはずです。もしかしたら急な出張や取引先との会食に呼ばれて行っているものの、スマホの充電が切れていて連絡が取れないだけ……というケースもあり得ます。
なお、すでに退職した一人暮らしの高齢者の場合は、職場の代わりに町内会や近所の人に最近会ったかたずねてみると良いでしょう。
⑥職場の人なら家族や緊急連絡先に連絡してみる
職場の同僚や部下との連絡が取れない場合は、人事部や上司を通じて緊急連絡先に連絡してもらうとよいでしょう。
無断欠勤が続いている場合や、業務上の連絡が必要な場合は、会社として家族に連絡することは妥当な対応です。「〇〇さんが出社されていないので心配しています」など、相手の状況を確認する主旨の連絡を心がけましょう。
⑦賃貸住まいの人なら管理会社・大家に連絡してみる
連絡が取れない相手が賃貸物件に住んでいる場合は、管理会社や大家に連絡してみる選択肢もあります。とくに長期間連絡が取れず、引きこもりや自殺が疑われる場合は有効な手段です。「〇〇号室の〇〇さんと連絡が取れず心配している」などと尋ねてみましょう。
ただし、プライバシーの観点から簡単に部屋の中を確認させてくれるわけではありません。相手との関係性や、心配する具体的な理由を説明する必要があるでしょう。生命の危険が疑われる場合は、管理会社や大家と相談のうえ、警察立ち会いのもとで室内を確認することも検討してください。
⑧病気やケガ・高齢で死亡の可能性があるときは警察を呼んで自宅に入る
高齢者や持病がある方との連絡が突然取れなくなった場合、自宅での病気・怪我・死亡の可能性も考えなければいけません。明らかに心配な状況であれば、警察に相談してください。
警察には110番ではなく、最寄りの警察署の代表番号に連絡するとよいでしょう。「〇〇さんと〇日から連絡が取れず、持病があるため心配している」など、状況を具体的に説明します。
警察官は状況に応じて、管理会社や大家の立ち会いのもと、室内の安全確認を行ます。これは「福祉目的の立ち入り」と呼ばれる、生命の危険が疑われる場合に実施されるものです。
相手のプライバシーを侵害する可能性もあるため軽々しく行うべきではありませんが、命に関わる可能性がある場合は、迷わず専門機関に相談しましょう。
⑨災害時なら「災害用伝言ダイヤル」を確認する
大規模な災害発生時には、NTTの「災害用伝言ダイヤル(171)」や各携帯電話会社の「災害用伝言板」サービスを確認してみましょう。これらは、災害時の安否確認に特化したサービスです。
例として災害用伝言ダイヤル(171)は、固定電話または携帯電話から「171」をダイヤルし、音声ガイダンスに従って操作して利用します。被災地の方が録音したメッセージを、離れた場所から聞くことが可能です。もしメッセージが登録されていれば、すぐに安否が確認できます。
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⑩丸1日以上連絡がつかないなら、警察に「行方不明者届」を提出する
連絡が取れない状態が丸1日以上続き、明らかに普段と様子が違う場合は、最寄りの警察署に「行方不明者届」を提出することを検討してください。とくに以下のような状況では、早めの届け出が望ましいです。
・高齢者や子どもなど、自力での行動に不安がある場合
・持病があり、定期的な服薬が必要な場合
・自殺をほのめかす言動があった場合
・認知症などで徘徊の可能性がある場合
・事件や事故に巻き込まれた可能性がある場合
届け出の際には、行方不明者の特徴や、最後に確認した時間・場所、普段の行動パターンなどをできるだけ詳しく伝えましょう。また、最近の写真があれば持参するのがおすすめです。警察は行方不明者届を受理すると、パトロールや関係機関への照会などを通じて捜索活動をはじめます。早めに届け出ることで、発見の可能性が高まるでしょう。
⑪警察に相談しても見つからない・早く見つけたいなら探偵に相談してみる
探偵は警察よりも柔軟な方法で捜索活動をします。警察に相談しても見つからない場合や、一刻も早く見つけたい場合は、民間の探偵事務所に相談しましょう。探偵へ相談するメリット・デメリットは以下のとおりです。
メリット |
デメリット |
・警察よりも迅速に動ける ・探偵のネットワークを活用した広範囲の捜索ができる ・プライバシーに配慮して調査してくれる |
・費用がかかる(目安として10万円~) ・探偵の質によってサービスにばらつきがある ・必ずしも成功するとは限らない |
探偵に依頼する場合でも、並行して警察へも届け出ておくことが望ましいです。公的機関と民間の両方からアプローチすれば、発見の可能性が高まります。
3.「連絡が取れなくて安否確認できない」を回避する3つの予防策
大切な人との連絡が途絶える状況を未然に防ぐために、日頃からできる予防策を3つご紹介します。
①緊急時の連絡先をまとめておく
家族や親しい友人の緊急連絡先をまとめておくことは、安否確認の基本です。スマホのメモアプリやクラウドサービスなどを活用して、以下のような情報を整理しておきましょう。
・本人の携帯電話番号・メールアドレス
・勤務先や学校の電話番号
・自宅の固定電話番号
・家族や親族の連絡先
・かかりつけ医や持病がある場合は病院の連絡先
・よく行く場所の情報
同居家族の場合は、外出時の「連絡のルール」も決めておくのがおすすめ。たとえば、「予定より2時間以上遅れる場合は必ず連絡する」「宿泊を伴う外出の場合は滞在先の情報を共有する」といったルールです。
②一人暮らしの高齢家族は「見守りカメラ」などで体制を整える
一人暮らしの高齢の親や家族がいる場合は、以下のようなテクノロジーを活用した見守り体制を整えることも検討しましょう。
・見守りカメラ(リビングや玄関に設置)
・センサー類(動体検知、ドア開閉検知)
・スマート家電(電気・ガス・水道の使用状況モニター)
・GPS機器(外出時の位置確認)
・緊急通報システム(ボタンひとつで連絡)
・健康管理デバイス(活動量や睡眠の記録)
たとえば見守りカメラは、スマホから遠隔で部屋の様子が見られるため、定期的に様子を確認できます。動体検知機能付きのカメラなら動きがあった場合のみ通知が届き、プライバシーを侵害せずに安否確認することも可能です。
③急な災害・停電に備えてモバイルバッテリーやポータブル電源を持たせる
災害により停電が起きるとスマホの充電ができなくなり、連絡が取れなくなる可能性があります。モバイルバッテリーやポータブル電源(コンセント出力付きの持ち運べる蓄電池)を用意しておくのがおすすめです。
以下にモバイルバッテリーとポータブル電源の比較をまとめたので、どちらを用意するかの参考にしてみてください。
項目 |
モバイルバッテリー |
ポータブル電源 |
スマホの充電回数 (目安) |
1~3回程度 |
5回~100回以上 |
充電できる機器 |
スマホ・タブレット中心 |
スマホ・タブレットのほか、冷暖房や調理器具などにも対応 |
持ち運びやすさ |
軽量でポケットにも入る |
やや重く、サイズは大きめ 下位モデルならリュックに入るサイズ感 |
価格帯 |
1,000~10,000円程度 |
10,000円~ |
充電方法 |
・主にコンセント |
・コンセント ・シガーソケット ・ソーラーパネル |
おすすめケース |
・外出先での一時的な充電 |
・長期間の停電対策 ・自宅や車内での電源確保 ・キャンプなどアウトドア用の電源にも使用可能 |
常にカバンに入れて持ち歩くならモバイルバッテリーがおすすめ。一方で、しっかりと停電対策するならポータブル電源をおすすめします。ポータブル電源はソーラーパネルで繰り返し充電できるので、長期間の停電でも安心です。
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4.災害時の「連絡が取れない」不安をなくす「Jackery ポータブル電源」
災害大国日本では、地震や台風、豪雨などによる停電で連絡手段が断たれることは珍しくありません。そんなとき、頼りになるのがJackery(ジャクリ)ポータブル電源です。Jackery(ジャクリ)ポータブル電源でできることの例をまとめました。
・安否確認に欠かせないスマホを複数回充電可能
・災害時の情報収集に役立つラジオやテレビも使用可能
・電気毛布や扇風機などの冷暖房が使えて真夏・真冬に孤立しても安心
・炊飯器や電気ケトルで温かい食事も確保
家族が離れて暮らしている場合は、高齢の親やお子さんの家にもJackery(ジャクリ)ポータブル電源を置いておくと安心です。1年間放置しても5%しか充電が減らない設計で、いざというとき確実に使えます。使い方も「電源を入れてケーブルをつなぐだけ」なので誰でも簡単です。1台備えて、災害で連絡が取れないリスクを抑えましょう。
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まとめ
連絡が取れない相手の安否確認方法として、共通の知り合いに連絡する、SNSをチェックする、職場に連絡するなど、状況に応じた11の方法を紹介しました。連絡が取れない状況が長く続く場合や、明らかに異常がある場合は、警察への相談や行方不明者届の提出も検討しましょう。
また、こうした状況を未然に防ぐためには、緊急連絡先をまとめておく、見守りカメラなどを活用するなどの予防策がおすすめです。
「災害時の停電が原因で連絡が取れない」不安を解消するなら、Jackeryのポータブル電源を用意するのがおすすめ。スマホを何度も充電しつつ、冷暖房や調理器具も使えます。いざというときに慌てないよう準備しておきましょう。
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