100Vと200Vコンセントの見分け方とは?安全に使い分けるコツを解説

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家電製品を購入したり新居に引っ越したりする際に、「このコンセントは100Vと200Vのどっち?」と迷う場合があります。

 

適切な電圧のコンセントを使用しないと、家電の故障や事故の原因になります。この記事では、100Vと200Vのコンセントの見分け方や性能の違い、適切な使い分け方を解説。コンセントの違いを理解して、家電を安全に使い分けましょう。

目次

1.100Vと200Vコンセントの見分け方3選

 

日本の一般家庭では100Vのコンセントが主流ですが、大型家電やエアコンなど一部の機器では200Vが使われています。 

両者を間違えて使用すると危険なため、正しく見分ける方法を知り、安全に家電を使いましょう。ここでは、誰でも簡単に100Vと200Vのコンセントを見分ける方法を紹介します。

ブレーカーの配線で200V対応か確認する

家庭内の分電盤(ブレーカー)を確認すれば、どのコンセントが200V対応か見分けることが可能です。 

200V用のブレーカーは「200V」や「単相3線式」などの表記があり、一般的に100Vのブレーカーよりも太い配線が使われています。 

分電盤内のブレーカースイッチには、各部屋や用途ごとに名称が記載されていることが多いです。下記の画像のように「エアコン用」「IH用」「給湯器用」などと書かれたブレーカーは200V用の可能性が高いです。

「エアコン用」「IH用」「給湯器用」などと書かれたブレーカーは200V用の可能性が高い

また、200V用のブレーカーの多くは、スイッチが2つ連なった形状をしています。 

自分で判断が難しい場合は、電気工事店や管理会社に問い合わせましょう。分電盤の配線状況を確認すれば、家庭内のどの場所に200Vのコンセントが設置されているか分かります。

コンセントの形状を確認する

200Vコンセントは下記の画像のようにL字型やT字型などの特殊な形状をしており、100V製品のプラグを差し込めません。

200Vコンセント

200Vのコンセントには以下のような特徴があります。 

穴の数が3つや4つと多い

穴の形状が通常の円形ではなく、特殊な形状(L字型やT字型など)である

コンセント自体のサイズが100Vより大きい

「200V」などの表記がコンセント周辺にある 

100Vのコンセントは、一般的に私たちが日常で使用している2つの穴が横に並んだ形状です。誤って100V製品を200Vコンセントに接続するのを防ぐために、電圧によってコンセントの形状を変えています。

IHクッキングヒーターや給湯器が使えるか確認する

高出力を必要とする以下のような家電製品が接続されているコンセントは、200V対応の場合が多いです。 

IHクッキングヒーター

電気給湯器

業務用エアコン

大型乾燥機 

ただし、小型のIHクッカーなどは100Vで動作するものもあります。 

機器の定格表示を確認し「AC200V」などの表記があれば機器は200V用で、接続されているコンセントも200V仕様です。

関連人気記事:コンセントの種類を徹底解剖!使用時の注意点や増設方法も紹介

2.100Vと200Vのコンセントは何が違う?性能の違い3選

 

100Vと200Vのコンセントの性能の差を解説します。家庭の環境に合った家電を選ぶときの参考にしてください。

200Vの方がパワーが強い

200Vのコンセントは100Vのコンセントと比較して2倍の電圧を供給できます。例えば、同じ15Aの電流を流したときに使える電力量を比較すると、以下のとおりです。 

100Vの場合、100V×15A=1,500W

200Vの場合、200V×15A=3,000W 

同じ電流でも200Vの方が電力の供給量が多いため、大型の家電製品や業務用機器に向いています。 

電気自動車の急速充電器も200Vの電源を使えば、充電時間を短縮できます。下記の表のとおり航続距離160kmの場合、100Vでは14時間の充電時間がかかるのに対し、200Vでは半分の7時間で充電が可能です。 

航続距離160kmの場合、100Vでは14時間の充電時間がかかるのに対し、200Vでは半分の7時間で充電が可能

引用:国土交通省「電気自動車・プラグインハイブリッド自動車のための 充電設備設置にあたってのガイドブック」

電気代は100Vと200Vほぼ同じになる

100Vと200Vでは、電気代はほぼ同じです。 

100Vに比べて200Vはパワーが2倍で、必要な稼働時間が半分になります。たとえば消費電力1,000Wのエアコンで比較すると、以下のように電力消費量は両方とも同じ値です。 

100Vの場合:1000W×10分=約166Wh

200Vの場合:1000W×5分=約166Wh 

電気料金は使用した電力量(kWh)に基づいて計算されるため、同じ電力量を消費するなら、電圧の違いは電気代に直接影響しません。

100Vを200Vに変換するには工事が必要である

既存の100Vコンセントを200Vに変更するには、専門的な電気工事が必要です。単なるプラグの交換ではなく、配線やブレーカーも含めた大規模な工事となるケースが多いです。

100Vから200Vへの変換工事は、以下のような手順で行われます。 

1.分電盤に200V用のブレーカーを新設する

2.200V用の配線を敷設する

3.200V専用のコンセントを設置する

4.電気設備の安全検査を行う 

工事にかかる費用は規模や地域によって異なりますが、一般的に3万円〜10万円程度かかります。マンションなどの集合住宅では、管理規約で200V工事が制限されている場合もあるため、事前に確認が必要です。 

エアコンなどの大型家電を新たに設置する際は、機器の購入時に設置工事とセットで依頼すると、工事の価格を抑えられる場合があります。

3.200Vのコンセントに100Vの製品を使うとどうなる?壊れる?

 

200Vのコンセントに100V用の製品を接続するのは、物理的にはできません。仮に接続してしまうと製品の故障や火災の原因になる可能性があります。

コンセント形状の関係でそもそも挿せない

200Vのコンセントと100Vのコンセントは、形状が異なるため接続できません。100V用の製品のプラグを200Vのコンセントに誤って挿入するのを防いでいます。 

接地極(アース)が付いていることも多く、2つの穴だけの100Vプラグでは物理的に接続できないようになっています。

「200Vのコンセントに100Vの製品を使う」は変換プラグを使えば可能

変換プラグやアダプターを使用すれば、200Vのコンセントに100V製品を接続可能です。ただし、製品の対応電圧によって安全に使用できる場合と危険な場合があります。

対応電圧範囲が広い製品(100〜240Vなど)であれば、変換プラグを使って200Vのコンセントに接続しても問題なく動作します。下記のような製品は世界中で使用できるように、幅広い電圧に対応している場合が多いです。 

スマートフォン充電器

ノートパソコン用ACアダプター

デジタルカメラの充電器 

一方、100V専用と明記されている製品を200Vのコンセントに接続すると、内部の電子部品に過大な電圧がかかり、故障や発火の原因になる可能性があります。以下のような家電製品の多くは100V専用に設計されており、200Vで使用すると危険です。 

電子レンジ

炊飯器

ドライヤー 

製品を接続する前には必ず定格電圧を確認し、対応していない電圧では使用しないようにしましょう。

4.エアコンは100Vと200Vどちらが良い?自宅に合ったタイプの見分け方

 

エアコンは100Vと200Vどちらが良い?自宅に合ったタイプの見分け方エアコンを購入する際、100V仕様と200V仕様のどちらを選ぶべきか迷うことがあるでしょう。それぞれメリット・デメリットがあり、設置環境や使用条件によって最適な選択は異なります。

200Vのエアコンは設置費用が高額になる場合がある

200Vのエアコンを設置する際、既存の配線が100Vしかない場合は追加の電気工事が必要です。これにより、初期費用が高くなる可能性があります。 

200V用の配線工事には、一般的に3万円〜10万円程度かかることが多いです。古い住宅や集合住宅では配線スペースの確保が難しいケースもあり、工事が複雑になると、さらに費用がかかります。 

一方、新築住宅や最近のマンションでは、すでに200V用の配線やコンセントが用意されていることも多く、追加工事なしで200Vエアコンを設置できます。 

エアコン購入前に設置予定場所の電源状況を確認し、必要な工事の有無と費用を確認しましょう。

200Vエアコンはパワーがあり電気代が抑えられる

200Vエアコンは大きな電力を安定して供給できるため、立ち上がりが早く、設定温度に素早く到達できます。また、外気温が極端に高い夏や低い冬でも、安定した冷暖房能力を維持しやすいのが特徴です。 

同じ冷暖房能力であれば200Vエアコンの方が効率が良く、長期的には電気代が安くなる可能性があります。毎日長時間使用する場合や使用頻度が高い地域では、電気代の差が大きくなりやすいです。 

ただし、100Vエアコンも性能が向上しており、小〜中規模の部屋であれば十分な冷暖房能力を発揮できるモデルも増えています。購入する際は、単に100Vか200Vかではなく、エアコンの性能も参考にしましょう。

エアコンを使う部屋が広いときは200Vがおすすめ

エアコンを使う部屋が広い場合や暖房能力が重視される寒冷地では200Vがおすすめです。

200Vエアコンは冷房・暖房ともに、10畳を超える広い空間でも効果的に使えます。エアコンの電圧と対応可能な畳数の目安は、以下のとおりです。 

100Vエアコン:6〜10畳程度まで対応

200Vエアコン:8〜30畳程度まで対応(モデルによる) 

また、以下のような地域や部屋の環境では、200Vエアコンの方が快適な室温を維持しやすいです。 

リビングダイニングなどの広い空間

天井が高い部屋

日当たりが強く熱がこもりやすい部屋

寒冷地など暖房能力が重視される地域 

部屋が広い場合や寒冷地では、200Vエアコンを選ぶと良いでしょう。

関連人気記事:エアコン用コンセントの増設は必要?工事内容から費用相場まで解説

5.Jackeryのポータブル電源があれば停電時もコンセントが使える

 

停電によりコンセントが使えなくなると、冷蔵庫やスマートフォンの充電など、生活に必要な電気製品が使えなくなります。災害などの停電時に役立つのが、ACコンセントを備えているポータブル電源です。 

ポータブル電源は持ち運び式の大容量バッテリー。あらかじめ充電しておけば、停電時にも以下のような家電を使える非常用電源として機能します。 

冷蔵庫

電子レンジ

ドライヤー

電気ケトル

エアコン 

Jackery(ジャクリ)はポータブル電源の累計販売台数500万台を超えるメーカーで、多くの種類のポータブル電源を販売しています。最新モデル「Jackery ポータブル電源 5000 Plus」は、200Vにも対応しました。家庭で使っている家電製品に合わせて選べます。

ソーラーパネルと組み合わせて使えば、長期間の電源確保も可能です。停電時も安心して過ごせるように、家庭にある製品にあったポータブル電源を準備しておきましょう。

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6.100V・200Vのコンセントに関するよくある質問

 

ここでは、100Vと200Vのコンセントに関してよくある質問と回答をまとめました。家電の買い替えや引っ越し時の参考にしてください。

100V・200Vを使う家電の種類をそれぞれ教えて! 

100Vと200V、それぞれのコンセントで使える家電製品は以下のとおりです。 

【100V対応の主な家電】

テレビ、オーディオ機器

冷蔵庫(一般家庭用)

洗濯機(一部の大型・乾燥機付きモデルを除く)

電子レンジ、炊飯器、電気ケトル

掃除機、扇風機、ドライヤー

パソコン、スマートフォン充電器

小型のエアコン(6〜10畳用) 

【200V対応の主な家電】

大型エアコン(10畳以上)

IHクッキングヒーター

電気温水器、エコキュート

電気乾燥機(一部)

業務用冷蔵庫・冷凍庫

電気自動車の急速充電器

一部の業務用機器 

近年は海外製品や旅行用の電化製品を中心に、100〜240Vの広い電圧範囲に対応した製品も増えています。広い電圧に対応できると、変換プラグさえあれば世界中どこでも使えるのがメリットです。

家電の動作に必要な電圧が100Vか200Vかはどこを見て確認する?

家電製品が対応している電圧は、以下の場所で確認しましょう。 

製品本体の背面や底面にある銘板(定格ラベル)

ACアダプターやコード付近の表示

取扱説明書の仕様欄

パッケージや外箱の表示 

「AC100V」「AC200V」などと明記されていることが多いです。また、「100-240V」と表記されている場合は、両方の電圧に対応していることを示しています。 

製品によっては電圧切替スイッチがついているものがあり、使用前に適切な電圧に設定しなくてはいけません。設定を間違えると故障の原因になるため注意が必要です。

100Vと200Vのコンセントに配線の違いはある?

100Vと200Vのコンセントでは、配線方法や使用されるケーブルに違いがあります。 

100Vのコンセントでは、一般的に「単相2線式」と呼ばれる配線方式が採用されており「電源線(黒または赤)」と「中性線(白)」の2本の配線が使用されます。 

一方、200Vのコンセントでは「単相3線式」が基本で、「電源線1(黒)」「電源線2(赤)」「中性線(白)」の3本の配線が必要です。また、安全のためにアース線(緑)が追加されることも多いです。 

ケーブルの太さも異なり、200V用は大きな電流が流れることを想定して、100V用よりも太いケーブルが使われています。

100Vコンセントを200Vに変換する方法は工事しかないの?

100Vのコンセントを200Vに変換するには、専門の電気工事が必要です。市販の変換アダプターなどで簡単に変換することはできません。 

「昇圧器」と呼ばれる機器もありますが、一時的な使用や特定の小型機器向けの製品です。エアコンやIHクッキングヒーターなどの大型家電は使えません。 

電気工事は、資格を持った電気工事士が行う必要があり、工事後には安全検査も必要です。工事費用はかかりますが、安全に使用するために必ず専門業者に依頼しましょう。

まとめ

 

この記事では、100Vと200Vのコンセントの見分け方や性能の違い、適切な使い分け方を解説しました。電圧の違いを正しく理解すれば、家電製品を安全に使えて、無駄な工事費用も抑えられます。

電化製品を買い替えるときや引っ越しのときは、各家庭の状況にあわせて100Vと200Vの製品を選ぶことが大切です。 

Jackeryのポータブル電源は幅広いラインナップの製品があり、最新モデルの「Jackery ポータブル電源 5000 Plus」は100Vと200Vの両方に対応しています。災害などの停電時も電化製品を使えるように、使用する家電に対応したポータブル電源を準備しておきましょう。

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