1.現場で電気が活躍する5つの場面
建設現場において電気は、作業の効率化と安全性の向上に欠かせない存在です。重機や電動工具の稼働から、現場の照明や暖房器具の稼働に至るまで、電気はあらゆる場面で活躍しています。現場で電気が活躍する主な場面は、以下のとおりです。
①電気ヒーターで暖を取る
冬季の建設現場では、寒さ対策が作業効率や安全管理に直結します。電気ヒーターは、寒さが厳しい環境で作業員の体を温める効果的な手段です。電気ヒーターを使って休憩所や作業エリアを暖めれば、作業員が体調を崩すリスクを軽減し、集中力を維持できるでしょう。
ガスや石油を使った暖房器具と比較した電気ヒーターの魅力は、以下のとおりです。
・燃焼による一酸化炭素中毒のリスクがない
・火を使わないため、火災のリスクが低い
・スイッチを入れると素早く暖まる
・燃料を補給する手間がかからない
・軽量かつコンパクトなので、持ち運びやすい
特に狭い空間や長時間の使用が求められる現場では、安心して使える電気ヒーターが優れた選択肢となります。速暖性に優れているので、スイッチ一つで自由に温度調節が可能です。冬の寒い季節に電気が供給できれば、温度対策を万全にして生産性アップが期待できます。
②電動工具で作業を効率化する
効率的で正確な作業が求められる建設現場では、電動工具が欠かせません。金属管の切断や上向き作業など、手作業では時間のかかる作業を短時間で行えるだけでなく、仕上がりの品質も向上させます。
また、軽量化や充電式の進化により、狭い場所や電源が限られた現場でも柔軟に使用可能です。電動工具の導入は、作業スピードを上げるだけでなく、作業員の負担軽減にも役立っています。現場に電気供給源を確保できれば、現場の生産性は大幅に向上するでしょう。
③重機で人力では不可能な作業を行う
建設現場において、人力では対応できない作業を実現する重機の存在は、電力供給によって支えられています。重機を使うことで、人力では到底不可能な重量物の運搬や掘削、整地などの作業を効率的に行えます。
有線電動モーターで稼働する電動重機を現場に導入するメリットは、以下のとおりです。
・ランニングコストを最小限に抑えられる
・メンテナンス数が低減し、作業負担が軽減する
・エンジン駆動の重機に比べて騒音が抑えられる
・CO2の排出を抑制し、環境に優しい
最新の電動重機は高精度な制御が可能で、安全性が向上しています。電気による重機の活用は、作業環境の改善だけでなく、周辺環境への影響を最小限に抑えつつ、建設プロジェクトをスムーズに進められるようになるでしょう。
④夜の暗闇を現場用ライトで照らす
建設現場では、夜間作業や暗い環境での安全確保に、現場用ライトが欠かせません。高出力のLEDライトは、広範囲を均一に明るく照らし、作業の効率を向上させます。また、視界不良による事故やケガのリスクを大幅に減らします。
電源が確保できない場所ではバッテリー式ライトが活躍し、柔軟な対応が可能です。さらに、省エネ性能に優れたライトは長時間の使用にも適しており、コスト削減にも寄与します。現場用ライトの主な種類は、以下のとおりです。
現場用ライトの種類 |
特徴 |
シリンダータイプ |
・金具の取付方向を変更し、光の向きを自由に選べる ・パイプのような形状をしている |
吊り下げタイプ |
天井や器具から吊り下げて、辺り全体を照らす |
投光器タイプ |
反射鏡やレンズを使って特定の方向に光を放つ |
非常灯タイプ |
充電式のシリンダータイプで非常時に照らせる |
⑤調理家電で手軽に軽食を作る
建設現場では、調理家電を活用して手軽に軽食を作ることで、作業の合間に効率的にエネルギー補給ができます。特に電子レンジや電気ケトルは短時間で温かい食事や飲み物を用意でき、作業員の疲労回復や士気向上に役立ちます。
寒い季節の現場では、コーヒーメーカーで淹れた温かい珈琲が作業員を心身ともにリラックスさせてくれるでしょう。温かい食事を短時間で提供できる環境を構築すれば、作業員の満足度が上がり、生産性の向上にもつながります。
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2.建設現場における電気供給源

建設現場では、多種多様な電気設備が活用されており、それを支える電気供給源が重要な役割を果たしています。電気供給源にはそれぞれ異なる特徴があり、現場の状況やニーズに応じた選択が重要です。建設現場における電気供給源を見ていきましょう。
●仮設電気
配線やコンセントの使用が難しい建設現場で活躍する電気供給源が、仮設電気です。作業員の邪魔にならないよう、電源やコンセントの場所を設計し、仮設機材の設置工事が行われます。仮設電気が使える期間は、工事が終了するタイミングまでです。
仮設電気があれば、大型クレーンの使用や照明設備、電動工具、搬送用のエレベーターなど、様々な電気設備への給電が可能になります。ただし、仮設電気の引き込みには相応の費用と時間を要する点に注意してください。
●発電機
仮設電気よりも手軽に電気を供給したい場合に活躍する電気供給源が、発電機です。ガソリンやディーゼル、ガスを燃料とし、現場に直接電力を提供するため、電力網が届かない場所や一時的な作業現場でも重宝します。
発電機のサイズや出力、台数は現場の規模に応じて選ぶ必要があります。移動が簡単なので、現場ごとに手軽に設置できる点が魅力です。ただし、発電機には以下のようなデメリットも存在します。
・燃料を調達する手間がかかる
・排気ガスや一酸化炭素を排出する
・燃料の保管や取り扱いに注意が必要になる
ガソリンは揮発性が高く、保管方法を誤ると引火して大事故にもつながりかねません。
●ポータブル電源
室内や密閉空間でも安全かつ手軽に電気を確保したい場合には、ポータブル電源がおすすめです。ポータブル電源とは、内部のバッテリーに大量の電気を蓄え、コンセントがない場所でも電化製品に給電できる機器を指します。排気ガスがなく、作動音も静かで、現場の室内でも安全に利用できます。
ソーラーパネルを設置すれば、同時に供給・充電が可能です。工事は一切不要なので、現場に運搬したらすぐに使用できます。現場で使用するポータブル電源は、創業から13年間で世界販売台数500万台を突破した実績を誇るJackery(ジャクリ)製品がおすすめです。
業界最大級の軽量コンパクト設計を誇り、現場で使用したい場所まで気軽に持ち運べます。BMSとNCM制御機能を搭載しているので、安全性が高いです。リン酸鉄リチウムイオン電池を搭載し、10年以上も現場で活躍します。
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3.現場でポータブル電源を使うメリット
仮設電気よりも導入コストが低く、発電機よりも安全性の高いポータブル電源は、建設現場での電気供給源に最適です。短期間の工事現場や、休憩室や閉鎖空間がある現場では、特に重宝します。現場でポータブル電源を使うメリットは、以下のとおりです。
●使いたい場所まで気軽に持ち運べる
ポータブル電源は、発電機に比べて軽量かつコンパクトなので、使いたい場所まで気軽に持ち運べます。発電機とポータブル電源のサイズ・重量を比較した表は、下記のとおりです。
製品 |
||
定格出力 |
1800W |
2200W |
サイズ |
509×290×425mm |
335×264×292 mm |
重量 |
21.1kg |
17.9 kg |
建設現場では一か所に留まって作業を行うことが少ないので、気軽に持ち運べるポータブル電源が重宝します。短期間の工事でも、設置・撤収が容易です。
●排気ガスがなく密閉空間で安全に使える
ポータブル電源は、発電機のようにガスやエンジンを燃料にしていないので、排気ガスが排出されません。したがって、火災や一酸化炭素中毒のリスクが低く、密閉空間でも安全に使用できます。
休憩室でも稼働できるので、冷暖房機器で快適な気温を維持したり、調理家電で簡単に温かい料理が作れたりと快適なリラックス空間が作れます。狭い部屋での建設作業中も、電動工具の充電が途絶える心配はありません。
●騒音を抑えて作業ができる
ポータブル電源は、発電機よりも騒音レベルが低いため、作業により集中できます。近隣住民と騒音トラブルになるリスクも軽減できます。
ホンダ発電機 EU18iの騒音レベルは90dBであるのに対し、Jackery ポータブル電源 2000 Newはわずか30dB以下です。騒音レベル90dBとは、カラオケ内や犬の鳴き声と同等のレベルなので、その騒々しさが想像できるでしょう。
●ソーラー充電対応できる
ポータブル電源は発電機と異なり、自ら電気を生み出せません。しかし、ソーラーパネルからの充電に対応している機種を選べば、現場で作業をしながら充電も同時に行えます。
発電機のように燃料を調達・補給する手間も不要です。日中帯に太陽光発電で電気を蓄えておけば、夜間の建設作業でも電気を使い続けられます。
4.現場の電気確保におすすめのポータブル電源2選
ポータブル電源業界を牽引しているJackery(ジャクリ)は、現場での使用に最適なポータブル電源とソーラーパネルのセット「Jackery Solar Generator」を販売しています。設置工事や複雑なメンテナンスは一切不要で導入できるソーラー発電機です。
ソーラーパネルは、最大25%という業界トップクラスの太陽光発電効率を誇ります。最大IP68レベルの防水性能や防塵性能を備えているので、屋外の現場で使用しても故障する心配がありません。タブレットサイズに折り畳めるので、持ち運びも快適です。
工事現場で活躍するJackery(ジャクリ)のおすすめ製品を見ていきましょう。
①Jackery ポータブル電源3000New ポータブル電源 セット
②Jackery Solar Generator 2000 New ポータブル電源 セット
容量2042Wh、定格出力2200WのJackery ポータブル電源 2000 Newと出力200Wのソーラーパネルのセットです。2000Whクラスの市場モデルより40%小さく、重量も34%の軽量化が実現しています。
ハンドルはコンパクトに折りたためるので、持ち運びも楽々です。休憩室や作業現場など、場所を転々と移動して電化製品を稼働したい場合に重宝します。
5.現場での電気供給に関するよくある質問
最後に、現場での電気供給に関するよくある質問を紹介します。現場で使用する電気供給源は、作業期間や現場の環境に応じて選ばなければなりません。電気供給源を決める前に、電気の供給にかかるランニングコストを把握することも重要です。
●工事現場で電気を引き込む手順は?
工事現場に電気を引き込むためには、まず電力会社に工事を依頼する必要があります。その後、計量器や引込線といった協議が行われ、現場の調査が始まります。担当者と話し合いながら電気を引き込む設計図を作成し、工事が行われるという流れです。
●工期が短い場合の臨時電力とは?
臨時電力とは、電気の使用期間が1年未満の場合に申し込む電力プランです。道路工事現場や建設工事現場など、短期間の工事で電気を使いたい場合に利用されます。料金設定は電力会社によって異なるので、ホームページを確認してみてください。
●工事現場における電気使用量と電気代は?
国が実施する「エネルギー消費統計調査」によると、2022年度の工事現場における電力購入量と電気代は、以下のとおりです(※1)。電気代は31円/kWhとして計算しています。
業種 |
電力購入量 |
電気代 |
総合工事業 |
3,575kWh |
110,825円 |
設備工事業 |
2,319kWh |
71,889円 |
職別工事業 |
1,592kWh |
49,352円 |
※1参考:資源エネルギー庁「令和4年度エネルギー消費統計調査」
まとめ
建設現場では、電動工具や重機、暖房機器、照明などの使用に電気が必要不可欠です。現場で導入できる電気供給源には、仮設電気や発電機、ポータブル電源があります。ポータブル電源であれば、高い携帯性・安全性を誇り、現場で活躍すること間違いありません。
この記事で紹介した現場におすすめの電気供給源を、ぜひ導入してみてください。
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