テレビコンセントがない・遠い場合の対処法|よくある疑問を解決

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テレビコンセントがない部屋にテレビを設置しようとした際に、「アンテナ端子まで遠い」「賃貸なので工事できない」といった悩みに直面した方も多いのではないでしょうか。

 

テレビコンセントは種類や設置場所、増設の可否などによって快適な視聴環境が大きく左右されるため、疑問があれば解決しておきましょう。

 

本記事では、テレビコンセントの基礎知識や配線の工夫、賃貸住宅での対策などを解説します。

目次
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1.テレビコンセントとはアンテナ線を接続する端子

テレビコンセントとは、テレビとアンテナ線を接続するための専用端子です。住宅の壁面に設置され、外部アンテナからの電波を室内のテレビへ届ける役割を担っています。

テレビコンセントは電波の受信感度や映像の質にも影響するため、正しい知識での設置・交換が重要です。以下では、端子の種類を見ていきましょう。

5種類の端子タイプがある

テレビコンセントには、以下のように5種類の端子タイプがあります。種類によって取り付けの可否や電波の受信効率などが異なるため、特徴を押さえておきましょう。

種類

特徴

F型端子(ねじ式)

・最も一般的なタイプで、アンテナケーブルの芯線をむき出しにしてねじ込む形式

 

・接触不良が起きにくく、安定性が高いのが特徴

F型端子(差込式)

・芯線を差し込むだけで接続できるため、工具不要で簡単に取り付け可能

 

・ねじ式と比べて接触が甘くなりやすい点に注意

IEC型端子

・主に海外で使用される形式

 

・差込口が丸く、国内製品とは互換性がないケースに注意

同軸ケーブル直付け型

・壁から同軸ケーブルが直接出ている古いタイプ

 

・テレビ端子がなく、電波状況が不安定になる点に注意

BS/CS分波器一体型端子

・地上波と衛星放送(BS/CS)を1つの端子で分波して接続できるタイプ

 

・テレビの裏側をすっきりさせたい人におすすめ

上記のような端子の違いを理解しておけば、設置や交換時の失敗を避けることができます。それぞれ使い勝手や対応機器が異なるため、テレビや録画機器との相性をよく確認して選びましょう。

「送り配線用(中継用)」と「端末用」がある

テレビコンセントには「送り配線用(中継用)」と「端末用」の2種類の構造があります。誤って使い分けると、映像トラブルの原因になるため注意が必要です。

送り配線用には信号を次の部屋へ中継する機能があり、端末用には信号を終端処理する抵抗が内蔵されています。間違えて使うと信号が反射したり、受信レベルが不安定になったりするため要注意です。

たとえば、リビングから書斎へ配線を延ばす場合、途中の部屋には送り配線用、終点となる部屋は端末用と使い分ける必要があります。適切に配線されていれば、複数のテレビを接続しても安定して視聴でき可能です。

2.テレビコンセントがない部屋・遠い場合の対処法

テレビコンセントがない部屋・遠い場合の対処法

「この部屋にもテレビを置きたいのにテレビコンセントがない」「コンセントが遠くてケーブルが届かない」といった悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。

ここでは、テレビコンセントがない・遠いなどの課題に対して、代表的な6つの解決策をご紹介します。

テレビコンセントを増設する

テレビコンセントがない部屋でテレビを視聴したい場合、もっとも確実な方法が増設です。

壁の内部にあるアンテナ配線を分岐し、新たな部屋へ引き込み口を設けることで、他の部屋と同じように地上波やBS/CS放送を視聴できます。

たとえば、戸建て住宅で2階の個室にテレビを設置したい場合、1階のテレビコンセントから分岐して壁の中を通せば新設可能です。プロによる工事が必須ではあるものの、すっきりした見た目で安定して電波を受信できます。

配線を分配機でわける

既存のテレビコンセントが1つしかない場合でも、分配器を取り付ければ複数台のテレビで同時に視聴できるようになります。

分配器とは、1つのアンテナ線を分けられるアイテムです。とくに、同じ部屋で2台目のテレビを設置したい、近くの部屋にも配線を延ばしたいといったケースで役立ちます。

たとえば、リビングのテレビコンセントから分配してアンテナケーブルを延ばせば、他の部屋でも視聴が可能です。配線の露出は避けられませんが、モールなどでカバーすれば見た目も整えられます。コストも安く済むため、比較的手軽に導入できる点もメリットです。

ただし、1本のアンテナ線を分岐させるため、テレビの映りが悪くなるケースがあります。テレビブースターを設置して弱くなった電波を増幅させる方法もありますが、解決できない場合がある可能性に留意しておきましょう。

無線LANを利用する

工事や長いケーブルを避けたい方には、無線LANを利用したテレビ視聴も選択肢のひとつです。

最近のレコーダーやチューナー機器の中には、家庭のWi-Fiを通じてスマホやタブレット、別室のテレビに映像を飛ばせるタイプが増えています。アンテナ配線が不要なため、マンションや賃貸住宅で導入しやすい点がメリットです。

安定した無線LAN環境の導入が前提ですが、配線不要でスマートにテレビを視聴したい方はチェックしてみてください。

ポータブルテレビを使う

テレビコンセントがない場所で視聴したい場合は、ポータブルテレビが活躍します。ワンセグ・フルセグのチューナーを搭載している充電式モデルなら、アンテナ配線とコンセント不要でテレビを視聴可能です。

たとえば、お風呂場やキッチン、寝室などテレビコンセントが設置されていない場所にテレビを持ち込んで視聴できます。また、停電してコンセントが使えない状況や、電源を確保できないアウトドアでも便利です。

光回線テレビサービスを契約する

光回線を利用し、テレビをネット回線で観る選択肢もあります。光回線テレビとは、アンテナを使わず光ファイバー網を通じ、地上波・BS・CSの放送を配信しているサービスです。

たとえば、フレッツ・テレビやひかりTVなどの映像サービスでは、セットトップボックスを設置するだけでどの部屋でもテレビを視聴できます。悪天候にも左右されず、地デジだけでなくさまざまな専門チャンネルを楽しめるのも魅力です。

ただし、インターネットとまとめて契約できるものの、サービスの利用には料金がかかります。

遠いなら延長コードを取り回す

テレビコンセントはあるけど遠い場合は、アンテナケーブルの延長コードで対応可能です。長さを選べるうえ、比較的安価に入手可能です。

たとえば、10m以上の延長ケーブルを用意し、廊下を通して別の部屋まで配線することで、特別な工事なしでもテレビを視聴できます。モールやスリーブを使えば、見た目もきれいに仕上げられます。

ただし、長いケーブルを使うと電波が減衰する可能性がある点に注意が必要です。できるだけ、必要最小限の長さに抑える工夫をしましょう。

3.テレビコンセントの取り付け費用の目安

テレビコンセントの新設・増設の取り付け費用は、おおよそ15,000円〜30,000円前後が目安です。壁の内部にアンテナ線を通す作業や、端子の取り付け、必要に応じた分配器の設置などが含まれます。

ただし、建物の構造や配線の距離によって変動します。また、マンションでは壁内配線が困難なケースもあるため、現地調査が必要なケースも想定しておきましょう。

4.災害の停電時でもテレビや家電が使える便利な「ポータブル電源」

災害の停電時でもテレビや家電が使える便利な「ポータブル電源」

停電時にテレビを観たいなら、内蔵バッテリーに蓄えた電気を機器に供給できる「ポータブル電源」を用意しておくのがおすすめです。チューナーを内蔵しているポータブルテレビと組み合わせれば、アンテナ線と電源がない場所でもテレビを視聴できます。

容量に応じてさまざまな家電製品も稼働できるため、日常使いはもちろん防災グッズとして便利です。設置工事も不要なので、賃貸住宅でコンセントを増設できない場合にも役立ちます。

なかでも、信頼のあるブランドとして支持されているJackery(ジャクリ)のポータブル電源をチェックしてみてください。過充電・過放電・過熱などを自動で制御するバッテリーマネジメントシステムを搭載し、はじめての方でも安全に使用できます。


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5.テレビのコンセントに関するよくある質問

ここでは、テレビのコンセントに関して多くの人が疑問に思うポイントをQ&A形式で解説します。

テレビコンセントの丸いやつは何ですか?

壁にある丸い端子は「アンテナ端子」と呼ばれ、地上波やBS・CSなどのテレビ放送の電波を受け取るためのものです。テレビとアンテナをつなぐ接続口であり、一般的にF型端子という円形の規格が採用されています。

差し込むだけで接続できるタイプやネジで固定するタイプなど、形状は同じでも種類があるため注意が必要です。

増設する場合に配線を隠せるベストな位置は?

テレビコンセントを増設する際には、配線を隠しやすい設置場所の選定が重要です。テレビの背面やテレビ台の裏に設置すると配線を隠しやすくなり、部屋全体の見た目がスッキリします。ただし、近くに電源コンセントがあるのかも確認しておきましょう。

なるべく、テレビを設置する背面の壁にテレビコンセントを増設するのが理想です。アンテナケーブルや電源コードが床を這うことなく、掃除もしやすくなります。見栄えはもちろん、メンテナンスしやすい利便性を損なわない位置を選びましょう。

配線を収納するにはどうしたら良いですか?

テレビの配線が複雑だと見た目が悪いだけでなく、掃除もしづらくなります。モールやケーブルボックスなどの収納グッズを活用し、壁や床に沿って配線を整理するのが効果的です。

床や壁の色に合わせた配線カバーを使えば自然に隠すことができ、インテリア性も損ないません。配線をすっきりまとめられる結束バンドも用意しておくのがおすすめです。隠す・束ねる・固定するの3ステップで、すっきりとした配線まわりを実現しましょう。

賃貸住宅でコンセントがない場合にベストな方法は?

賃貸住宅では、壁に穴を開けるといった増設工事ができないのが一般的です。そのような状況では、「スキマケーブル」が重宝します。スキマケーブルとは、ドアやサッシの隙間に挟める形状と厚みの特殊なアンテナ線です。壁に穴を開けずに、別室へ配線を延ばす際に役立ちます。

たとえば、リビングのテレビコンセントから寝室まで、ドア下を通して配線をつなぐことが可能です。壁に穴を開ける必要もなく、退去時の原状回復を気にせずテレビを設置できます。

コンセントカバーは何のために設置するのですか?

コンセントカバーには、以下3つの役割があります。

ホコリ防止

感電防止

見た目の美化

特に差し込み口にホコリがたまると、トラッキング現象による火災の原因になります。カバーをしておけば、重大なリスクを軽減できるのがメリットのひとつです。

また、小さな子どもがいたずらしたり、ペットがかじったりするようなトラブル防止にも役立ちます。使用していないコンセントをカバーで隠せば、インテリアの統一感を出せる点にも注目です。

テレビを観ないときはコンセントプラグを抜いたほうが良いですか?

テレビを観ないときにコンセントプラグを抜いておけば、省エネの観点では有効です。テレビは電源を切った状態でも、コンセントを挿したままにしておくと待機電力が消費されます。

微弱な電力なので節約できても年間数十円〜百数十円程度にとどまるケースが一般的ですが、旅行で長期間留守にするなどしばらく使用しないなら抜いておいても良いでしょう。

ただし、テレビによってはプラグを長時間抜いていると、番組表の自動更新や時刻設定ができなくなる場合があります。お使いのテレビを確認し、不都合が出るならプラグを抜かずに使いましょう。

まとめ

テレビコンセントに関する悩みや疑問は、住宅環境やライフスタイルによって実にさまざまです。増設や配線の工夫、無線活用など、目的に応じた最適な方法を選んで快適にテレビを楽しみましょう。

また、万が一テレビを視聴できなくなる状況に備えるなら、ポータブル電源を用意しておくのがおすすめです。

信頼のあるブランドとして支持されているJackery(ジャクリ)のポータブル電源は、過充電・過放電・過熱などを自動で制御するバッテリーマネジメントシステムを搭載しているなど、はじめて使用する方でも安全に使用できます。

長時間の停電時に複数機器を同時に使用できる容量のモデルもラインナップしているので、非常時の備えとしてご活用ください。

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