1.地震の規模は「マグニチュード」と「震度」で表す
地震の規模を理解するためには、「マグニチュード」と「震度」という2つの指標を知る必要があります。詳しくみていきましょう。
●「マグニチュード」は規模を表す単位
マグニチュードは、地震のエネルギーの大きさを示す数値で、地震の規模を定量的に把握するために使用されます。一般的に、マグニチュードが7以上の地震は「大地震」、8以上のものは「巨大地震」と分類されます。例えば1960年のチリ地震は、観測史上最も強い地震としてマグニチュード9.5を記録しました。
●「震度」は特定の地点でどれだけ揺れたかを示す指標
震度は、特定の地点での地震の揺れの強さを表す数値です。かつては体感および周囲の状況から推定していましたが、1996年以降は計測震度計により自動的に観測しています。震度には0〜7までの段階があり、揺れが大きいほど数字が大きくなります。
震度 |
揺れの状況 |
0 |
人は揺れを感じない |
1 |
揺れをわずかに感じる人がいる |
2 |
屋内で静かにしている人は揺れを感じる |
3 |
屋内にいる人のほとんどが揺れを感じる |
4 |
ほとんどの人が驚く |
5 |
大半の人が恐怖を覚え物につかまりたいと感じる |
6 |
立っていることが困難になる |
7 |
固定していない家具のほとんどが移動したり倒れたりする |
参考:気象庁
震度は、同じマグニチュードの地震であっても地域によって異なります。震源地に近い地域では震度が高くなる一方で、遠い地域では揺れが弱いことが多いです。
関連記事:震度8はなぜない?存在しない理由と過去に起きた地震の事例・被害も紹介
2.世界最大の地震ランキング|被害規模も紹介
世界最大の地震ランキングを紹介します。過去にどのような場所で大地震が発生したのか確認してみてください。
1位 チリ地震(バルディビア地震)|1960年
チリ地震は歴史上最も大きな地震として知られ、1960年にチリのバルディビア地域で発生しました。マグニチュードは9.5を記録し、この地震による津波は太平洋を横断しハワイや日本などにも影響を及ぼしています。津波による死者は約2,000人にのぼります。
参考:内閣府
2位 アラスカ地震|1964年
アラスカ地震は1964年にアメリカのアラスカ州で発生し、マグニチュード9.2を記録しました。地震による津波はカリフォルニアや日本でも観測され、死者数は約130人にのぼります。
3位 スマトラ島沖地震|2004年
2004年にインドネシアのスマトラ島沖で発生し、マグニチュード9.1という非常に大きな規模を記録しました。この地震はインド洋に広がる広範囲にわたる津波を引き起こし、特にインドネシア・スリランカ・タイ・インドなどで深刻な被害をもたらします。被災者は120万人にのぼり、死者および行方不明者は30万人以上に達し、近代史上最大の津波被害をもたらした大地震となりました。
4位 東北地方太平洋沖地震|2011年
2011年3月11日に日本で発生したマグニチュード9.0を記録した大地震です。強い揺れは東北地方全体に広がり、巨大な津波が沿岸地域を襲いました。福島第一原発で冷却機能の喪失により重大な事故が発生し、放射性物質の漏出が深刻な問題となったことも記憶に新しいでしょう。死者・行方不明者数は約1万8千人に達し、自然災害の脅威を再認識させる重要な出来事として、今でも多くの人々の心に刻まれています。
4位 カムチャッカ地震|1952年
カムチャッカ地震は、1952年にロシアのカムチャッカ半島で発生したマグニチュード9.0を記録した大地震です。この地震により千島列島では最大18mの津波が発生し、北海道から本州の太平洋側にも最大3mの津波が押し寄せ約1,200件の浸水被害が報告されました。
参考:内閣府
6位 チリ地震(チリ中部地震)|2010年
チリ地震は2010年に発生し、マグニチュード8.8を記録した大地震です。海岸沿いの地域に大きな被害をもたらし死者は521人、行方不明者は56人にのぼります。また発生した津波は太平洋を横断し、日本やニュージーランドなど遠方の国でも観測されました。
6位 エクアドル沖地震|1906年
エクアドル沖地震は、1906年にエクアドルとコロンビア沖で発生しマグニチュード8.8を記録しました。特にエクアドルの港町グアヤキルやその周辺では、建物の倒壊やインフラの破壊が相次ぎ、多くの人々が避難を余儀なくされています。
8位 アラスカ アリューシャン列島地震|1965年
マグニチュード8.7を記録したアラスカアリューシャン列島地震は、大規模な津波が発生し列島の島々に深刻な影響を与えました。建物の損壊や地盤の変動が見られ、多くの人々が避難を余儀なくされています。
9位 チベット・アッサム地震|1950年
チベット・アッサム地震は1950年に発生し、マグニチュード8.6を記録しています。インドと中国の国境に位置するチベットとアッサム地方を襲い、広範囲にわたって大規模な被害をもたらしました。特に、インドのアッサム州では多くの建物が倒壊し、地域のインフラが深刻な損傷を受けています。死者は約3,300人にのぼるとされています。
9位 スマトラ島沖地震|2012年
スマトラ島沖地震は2012年に発生し、マグニチュード8.6を記録した強い地震です。地震の震源は海底であったため、津波の発生が懸念されましたが幸いにも大規模な津波は発生しませんでした。この地震はスマトラ地域における地震活動の活発さを再確認させるものであり、地震学においても重要な事例として扱われています。
9位 スマトラ島沖地震(ニアス島沖地震)|2005年
スマトラ島沖地震(ニアス島沖地震)は2005年に発生し、マグニチュード8.6を記録しました。この地震は、先のスマトラ沖地震(2004年)の余波として報告されており、特にインドネシアのニアス島周辺で強い揺れを観測しています。大規模な津波は発生しなかったものの、多くの建物が倒壊し、インフラにも深刻な損傷が見られました。
9位 アリューシャン地震|1957年
アリューシャン地震は1957年に発生し、マグニチュード8.6を記録した大地震です。アリューシャン列島の島々では強い揺れが観測され、多くの建物が倒壊しインフラに大きな損傷が生じました。この地震による津波は、アラスカの沿岸やハワイにも到達しましたが、幸いにもこの地震や津波による死者は出ませんでした。
3.世界で起きた地震の最大被害ランキング
1900年以降に世界で発生した大規模な地震による被害ランキングは以下のとおりです。
順位 |
地震名 |
発生年月日 |
死者・行方不明者数(概要) |
1 |
唐山地震(中国) |
1976年7月28日 |
242,000名 |
2 |
スマトラ島沖地震(インドネシア) |
2004年12月26日 |
226,000名 |
3 |
ハイチ地震(ハイチ共和国) |
2010年1月12日 |
222,600名 |
4 |
海原地震(中国) |
1920年12月16日 |
180,000名 |
5 |
関東大震災(日本) |
1923年9月1日 |
143,000名 |
6 |
アシガバード地震(旧ソ連) |
1948年10月6日 |
110,000名 |
7 |
四川地震(中国) |
2008年5月12日 |
87,500名 |
8 |
メッシーナ地震(イタリア) |
1908年12月28日 |
75,000名 |
9 |
甘粛地震(中国) |
1932年12月25日 |
70,000名 |
9 |
アンカシュ地震(ペルー) |
1970年5月31日 |
70,000名 |
地震の被害は、必ずしもマグニチュードの大きさと比例するわけではありません。発生した地域の人口密度や建物の耐震性など、さまざまな要因によって影響を受けます。
例えばマグニチュードが大きい地震でも人口の少ない地域で発生すれば、被害は比較的少なくなることがあります。一方で小規模な地震でも人口密集地で発生した場合には、大きな被害をもたらすこともあるでしょう。地震の規模と実際の被害は必ずしも一致しないのです。
4.日本に起きた大地震ランキング
日本の大きな地震ランキングを紹介します。過去に日本のどこで大地震が起きたのか確認してみてください。
1位 東北地方太平洋沖地震|2011年
2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震は、マグニチュード9.0を記録した大地震です。震源は宮城県沖で、強烈な揺れとともに最大10mの巨大な津波が発生。この津波により福島第一原発事故が発生し、放射性物質の漏出が問題となりました。死者・行方不明者は約18,000人にのぼり、経済的損失は32.8兆円ともいわれています。
2位 十勝沖地震|1952年
1952年3月4日に発生した十勝沖地震は、マグニチュード8.2を記録しました。この地震による津波は、発生からわずか5分で襟裳岬周辺に到達しています。死者28名、行方不明者5人にのぼる被害が出ました。
3位 北海道東方沖地震|1994年
北海道東方沖地震は、1994年10月4日に北海道根室沖を震源として発生しました。マグニチュード8.1を記録し、釧路・厚岸で震度6、羅臼・足寄では震度5の揺れを観測しています。根室では1.7mの津波をはじめ本州までの太平洋側で津波が観測されましたが、人的被害は最小限に抑えられました。
3位 三陸地震津波|1933年
1933年3月3日三陸沖を震源とするマグニチュード8.1の地震が発生。地震発生から約30分後には津波の第一波が押し寄せ、海抜約28.7mの大津波が到達。死者・行方不明者は3,000人を超え、甚大な被害をもたらしました。
5位 濃尾地震|1891年
1891年10月28日に発生した美濃地震は、マグニチュード8.0を記録した世界でも最大級の内陸直下型地震です。地震の揺れは九州本土から東北地方にまで広がりました。死者は7,273人にのぼり、全壊・焼失家屋は142,000戸に達するなど、大きな被害が出ています。
5位 昭和南海地震|1946年
1946年12月21日、和歌山県南方沖を震源とするマグニチュード8.0の昭和南海地震が発生しました。東海・北陸地方から九州地方まで広い範囲で大きな揺れを観測。津波は房総半島から九州の沿岸を襲い、高さは最大4〜6mに達しました。被害は甚大で死者1,330人、建物の被害は約36,000戸以上におよんでいます。
5位 十勝沖地震|2003年
2003年9月26日に発生した十勝沖地震は、十勝地方や釧路を中心に大きな被害をもたらしました。十勝沖を震源としてマグニチュードは8.0を観測。この地震により北海道から東北地方の太平洋沿岸に津波が襲来し、高さは最大4mに到達。また十勝川では津波が川を10km以上逆流する現象も発生。男性2名が津波にさらわれ1名が死亡、1名が行方不明となりました。
8位 関東大地震|1923年
1923年9月1日に発生した関東大震災は、マグニチュード7.9を記録しました。この地震は東京や横浜を中心に大きな被害をもたらし、死者は約10万人に達したとされています。火災も広がり、復興には長い時間がかかりました。
8位 東南海地震|1944年
1944年12月7日に発生した東南海地震は、マグニチュード7.9を記録した海溝型地震です。震源は三重県南東沖で、静岡県・愛知県・三重県を中心に大きな被害が発生しました。死者は1,200名にのぼり、全壊した住宅は16,000戸を超えるとされています。
8位 十勝沖地震|1968年
1968年5月16日に発生したマグニチュード7.9を記録した十勝沖地震。震度5の揺れが函館や苫小牧など北海道全域で観測され、特に十勝地方では強い揺れが感じられました。津波はえりも町で最大2.7m、三陸海岸では最大5mが観測されています。
5.世界一地震が多い国・少ない国ランキング
世界一地震が多い国と少ない国をランキング形式で紹介します。日本は何位にランクインしているのかチェックしてみてください。
●世界一地震が多い国ランキング
マグニチュード5.5以上の地震が多い国の世界ランキングは以下のとおりです。
順位 |
国名 |
1年の発生回数(マグニチュード5.5以上) |
1 |
中国 |
2.1回 |
2 |
インドネシア |
1.62回 |
3 |
イラン |
1.43回 |
4 |
日本 |
1.14回 |
5 |
アフガニスタン |
0.81回 |
6 |
トルコ・メキシコ |
0.76回 |
8 |
インド |
0.67回 |
10 |
パキスタン・ペルー・ギリシャ |
0.62回 |
地震が多い国は、地理的にプレート境界に位置しており、地震活動が頻繁に発生する環境にあります。特に、太平洋を取り囲む一連の火山と地震活動が活発な地域「環太平洋火山帯」に位置するインドネシアや日本は地震と火山活動のリスクが高い国といえるでしょう。環太平洋火山帯とは、下図に示された赤い帯の地域です。

引用:ウィキペディア
また中国やイランも活発な断層帯が存在し、地震のリスクを抱えています。
●世界一地震が少ない国ランキング
世界一地震が少ない国は以下の3カ国があげられます。
順位 |
国名 |
特徴 |
1 |
シンガポール |
・地質学的に安定した地域に位置 ・先進的なインフラが整っており安全性が高い |
2 |
カタール |
・地震のリスクが極めて低い中東地域に位置 ・政治的にも経済的にも安定 |
3 |
アラブ首長国連邦(UAE) |
・地震のリスクが極めて低い中東に位置 ・急速な経済成長により高い生活水準 |
参考:Global Partners Consulting「地震が少ない国ランキング – 安全で快適な生活のために」
これらの国々は地質学的に安定した地域に位置しており、地震のリスクが極めて低いことで知られています。地震のリスクが低く経済的にも安定しているため、安心して暮らせるでしょう。
6.地震から身を守るための防災対策5つ
地震から身を守るための防災対策を5つ紹介します。大地震がいつ起こっても後悔しないよう、しっかりと備えておきましょう。
①停電に備えてポータブル電源の準備

地震による長引く停電に備えてポータブル電源を準備しておきましょう。ポータブル電源とは持ち運び可能な電源装置で、充電しておけば家庭のコンセントのように電源を利用できます。地震による停電の際には、ポータブル電源が以下のように役立ちます。
● スマホを充電できる
● LEDランタンを充電できる
● テレビやラジオで最新の情報を得られる
● エアコンや暖房が使える
● 電気ケトルや電気クッカーで温かい飲食物を準備できる
● ソーラーパネルから充電できるので長時間停電も安心
家電が使用できることで、被災生活の不安が少しでも和らぐでしょう。また持ち運びできるため、避難所で使うのもおすすめです。容量や出力などを考慮して、自分にぴったりのポータブル電源を準備しておきましょう。
関連記事:非常用ポータブル電源おすすめ9選!選び方や災害での使い道も解説
②家具や家電の固定
地震による負傷者の30〜50%は、家具の転倒・移動・落下が原因とされています。これを防ぐためには、下記のアイテムを使って家具や家電などを壁に固定する必要があります。
● L字型金具
● 転倒防止ベルト
● 転倒防止粘着マット
● 家具転倒防止伸縮棒
● 家具転倒防止耐震バー
● 家具転倒防止プレート など
参考:東京都防災ホームページ「自宅での家具類の転倒・落下・移動防止対策」
この機会に家具の配置を見直すのもおすすめです。家具や家電がドアや避難経路をふさがないようなレイアウトにすることで、万が一の時にもスムーズに避難できます。
③防災グッズの準備
必要なアイテムをすべて防災リュックに入れて、すぐに持ち出せる場所に置いておくのが理想です。以下に準備しておくべき防災グッズをまとめました。
家で数日過ごすための防災グッズ:
● 飲料水
● 食料品
● カセットコンロ
● ポータブル電源・モバイルバッテリー
● 懐中電灯・LEDランタン
● 現金(2万円ほど)
● 救急用品・衛生用品・生理用品
持ち出し用の防災グッズ:
● 飲料水
● 食料品
● 懐中電灯・ヘッドライト
● ポータブル電源・モバイルバッテリー
● 救急用品(ばんそうこう・包帯・常備薬など)
● 衛生用品(マスク・ウェットティッシュなど)
● 生理用品
● ヘルメット・防災ずきん
● タオル、防寒用アルミシート
● 安眠用品(耳栓・アイマスク)
● 衣類
● 乳児用品(ミルク・哺乳びん・紙おむつなど)
● 貴重品(預金通帳・印鑑・現金)
● 医療関係備品(保険証・お薬手帳)
防災リュックに入れるアイテムは、定期的に賞味期限や使用期限をチェックして必要に応じて更新しましょう。
④食料や飲料水の備蓄
最低でも3日分の食料と飲料水を備蓄しておきましょう。食料はカセットコンロで温めて食べられるレトルト食品を中心に最低1人5食分を準備します。またビタミンが不足しがちになるため、フルーツの缶詰もあると安心です。飲料水は、1人3リットルを目安に3日分を確保します。家族の人数に応じて最低3日分の食料と水を準備し、定期的に消費して入れ替えることで新鮮な状態を保てます。
⑤避難経路と避難場所をハザードマップで確認
迅速に避難できるよう、事前に避難経路と避難場所を確認しておきましょう。自治体のホームページでハザードマップをチェックし、安全な避難ルートを頭に入れておけば、いざという時にも冷静に避難できます。また家族や友人と避難場所を共有し、連絡方法を決めておくのも良いでしょう。万が一の際に冷静に行動するためには事前の準備が不可欠です。
7.防災対策にはJackeryのポータブル電源がおすすめ!

防災対策には以下の理由から、Jackeryのポータブル電源がおすすめです。
● 災害時に安全かつ有効に使用できる「防災製品等推奨品」に認定
● 世界販売台数500万台を突破
● USBポートやACコンセントなど出力ポートが豊富
● 静穏レベル30dB以下(静かな図書館レベル)で避難所でも使用可能
● ソーラーパネルから充電可能(長期の停電でも電源を確保できる)
● 10年以上使える長寿命モデルが多い
Jackeryのポータブル電源には、大家族向けの大容量モデルから一人暮らしに最適なコンパクトモデルまで、さまざまなラインナップがあります。必ずあなたにぴったりのモデルが見つかるはずです。
また万全に防災対策を整えたい方には、ポータブル電源とソーラーパネルのセット「Jackery Solar Generator」シリーズがおすすめです。太陽光からポータブル電源を充電できるため、長期間の停電でも電源を確保できます。家電が使えなくなる不安が解消され、被災生活も安心して過ごせるでしょう。
8.まとめ
地震についてのランキングを紹介しました。日本は世界的にみても大地震が多い地域であり、いつ大きな地震が発生してもおかしくありません。そのため万全な防災対策が必要です。
まずは、Jackeryのポータブル電源を準備しておきましょう。大容量モデルやソーラーパネルセット「Jackery Solar Generator」を選べば、停電が長期化しても電源を確保できます。いつ起こるか分からない大地震に備え、Jackeryのポータブル電源をご用意ください。