1.【容量別】蓄電池の大きさ・重さ
ここでは蓄電池の大きさ・重さを以下の3つの容量別で解説します。
・15kWh
・10kWh
・5kWh
それぞれの大きさ・重さを知り、自宅に設置する際に最適な蓄電池の容量を把握しましょう。
●15kWh:約1.2㎡・約240kg
容量が15kWhほどの蓄電池は、一般に大きさ約1.2㎡・重さ約240kgです。ここでの約1.2㎡は、約400L~約650Lの冷蔵庫より幅や奥行きが30cmほど広い面積をイメージすると良いです。基本的に屋外設置型となるため、直射日光が当たらず風通しが良くて高温多湿にならない場所に設置しましょう。
サイズ感は大きいですが、一度設置したら基本的には動かしません。そのため、置けるスペースさえあれば導入可能です。また、屋外設置型であるため、蓄電池の運転音に悩まされないのが大きなメリットといえます。
●10kWh:約0.18㎡・約120kg
容量が10kWhほどの蓄電池は、大きさ約0.18㎡・重さ約120kgとなります。約0.18㎡は、横幅・奥行きともに500mlのペットボトル(高さ約20cm)を横置きした程度のスペースをイメージすると良いでしょう。
こちらは屋外・屋内両方ありますが、屋内に設置する製品が多い傾向です。スペースさえあれば設置できますが、重さは約120kgと重くなっているので床が抜けてしまう可能性も考慮して場所を決めましょう。
なお容量10kWhのイメージとしては、冷蔵庫(400リットルクラス)が1時間あたり200wの電気を使用するとした場合、約50時間もつことになります。そのため、日常的に使用するよりも、災害・停電時の非常用電源として使用されるケースが多いです。
●5kWh:約0.1㎡・約70kg
容量が5kWhほどの蓄電池は、大きさ約0.1㎡・重さ約70kgとなります。ここでの約0.1㎡は、横・幅ともに1円玉5枚分(約10cm)ほどの面積をイメージすると分かりやすいでしょう。コンパクトでスペースさえあれば、室内のどこにでも置けるサイズ感です。
用途は主にスマホやパソコンといった小型家電の充電用に使われます。冷蔵庫やテレビなどの大型家電にも使用できますが、一般に4時間ほどしか使えないためあまりおすすめできません。非常時にスマホの充電をしたり、ポットでお湯を沸かしたりといった使い方をする方が多い傾向です。
2.蓄電池の設置に必要な面積は約0.1㎡~約1.2㎡
蓄電池を導入しようと考えた場合に必要な面積は、約0.1㎡~約1.2㎡です。屋外か屋内かで大きさや重さはまったく異なりますが、一般的に上記の面積があれば蓄電池を導入できます。
蓄電池の購入を検討している方は、自宅に約0.1㎡~約1.2㎡のスペースがあるか事前に確認しておきましょう。
3.蓄電池はどこに設置すべき?おすすめの場所3選
蓄電池はスペースさえあればどこにでも置けますが、設置場所によっては故障しやすかったり電気の効率が落ちたりします。また蓄電池は可燃物に該当するため、設置場所を間違えれば最悪の場合、火災の原因となる可能性もあります。
自宅に蓄電池を設置する際におすすめの場所は、以下の3つです。
・直射日光が当たらない室内・屋根があり日陰になる場所
・高温多湿でない室内・風通しの良い場所
・雨の日の水たまりに干渉しない段差のある場所
蓄電池を安全に効率良く使うために、以下で解説する設置場所をしっかり把握しておきましょう。
●直射日光が当たらない室内・屋根があり日陰になる場所
蓄電池を設置する際は、直射日光が当たらない室内・屋根があり日陰になる場所を選びましょう。なぜなら、蓄電池に直射日光が当たると、本体の劣化が早くなったり高温状態になることで発火してしまったりする可能性があるからです。
実際に多くのメーカーが、直射日光が当たる場所への設置は原則不可としています。そのため、特に屋外に蓄電池を設置する場合は、直射日光が当たらない屋根の下や日陰になる場所に設置してください。
●高温多湿でない室内・風通しの良い場所
蓄電池は、高温多湿でない室内・風通しの良い場所に設置するのがおすすめです。高温多湿になる環境に置いてしまうと、内部が錆びて発火しバッテリーが爆発する可能性があります。
なお高温でなく低温の場合でも、高湿になりやすい場所への設置はおすすめできません。湿度を自分で判断するのが難しい場合は、業者の方に相談すると良いでしょう。
●雨の日の水たまりに干渉しない段差のある場所
蓄電池を設置する際は、雨の日の水たまりに干渉しない段差のある場所にしましょう。なぜなら、大雨や水害が起こった際に周囲から水が蓄電池内に侵入し、漏電する危険性があるからです。
雨水が溜まりやすい場所しか設置するスペースがない場合は、蓄電池本体の高さを上げる、雨水桝(※)を追加するなどの対策をしましょう。
※雨水桝(うすいます):敷地内に降った雨水を集める場所のこと。
他に設置スペースがある場合でも、雨の日の水たまりに触れない場所を選んでください。
4.大きさ以外もチェック!蓄電池の選び方4選
大きさ以外の蓄電池の選び方は、主に以下の4つです。
・容量:一日あたりの電気使用量で選ぶ
・価格:家計の負担にならないかで選ぶ
・寿命:サイクル回数の多さで選ぶ
・保証:修理費負担の保証の長さで選ぶ
以下で解説する選び方を押さえて、最適な蓄電池を選びましょう。
●容量:一日あたりの電気使用量で選ぶ
蓄電池は、一日あたりの電気使用量で選ぶのがおすすめです。特に停電時にどれくらいの電力量が必要かを判断基準にすると良いでしょう。
例として以下のような電力量で計算してみます。
・スマホ:50W
・冷蔵庫:200W
・パソコン:50W
・証明:100W
・テレビ:100W
上記の合計500Wを5時間使用すると考えると、500W×5時間=2.5kWhが必要となります。蓄電池を選ぶ際は、一日あたりの電気使用量から必要な容量を計算してみましょう。
また参考までに、2013年〜2023年までに出荷された蓄電池の台数を容量別で調査した結果が以下のグラフで、半数以上の家庭で6〜10kWhの容量を選んでいることが分かります。
引用元:JEMA 蓄電システム自主統計 2023 年度上期出荷実績
そのため、一般的な家庭であれば6〜10kWhの容量の範囲内で蓄電池を選んでおけば妥当といえるでしょう。
●価格:家計の負担にならないかで選ぶ
蓄電池を選ぶ際は、機能面だけでなく家計の負担にならないかも重要なポイントです。蓄電池の容量ごとの目安価格は以下になります。
容量 |
価格 |
5kWh |
約100,000円~約2,870,000円 |
10kWh |
約2,510,000円~約3,020,000円 |
15kWh |
約3,200,000円~約4,200,000円 |
上記を見ても分かるように、蓄電池は決して安い製品ではありません。そのため、ある程度予算を事前に決めたうえで、家計の負担にならないかつ理想の機能性を持つ蓄電池を選びましょう。
●寿命:サイクル回数の多さで選ぶ
蓄電池は、サイクル回数の多さで選ぶのも一つの手です。何度も充放電できますが、回数には限界があります。蓄電池を使う度に容量が少しずつ減少し、寿命がきたら買い替えなければいけません。
そのため、なるべく長く使いたい方はサイクル回数の多く寿命が長い蓄電池を選ぶと良いでしょう。蓄電池のサイクル回数は、種類やメーカーによってまったく異なるので店舗や公式サイトでしっかり確認してください。
●保証:修理費負担の保証の長さで選ぶ
蓄電池を選ぶ際は、修理費負担の保証の長さを確認しましょう。蓄電池は故障のリスクがあり、保証期間を過ぎてしまうと高い修理費用を自己負担しなければいけなくなるからです。
なお遠隔サービスがある場合は、業者が遠隔で確認してくれたりトラブル時にアドバイスしてくれたりします。蓄電池を選ぶ際は、機能や価格のみではなく保証の内容もしっかり確認しましょう。
5.蓄電池の大きさ・設置スペースに悩んだら「ポータブル電源」がおすすめ
蓄電池の大きさ・設置スペースに悩んだら「ポータブル電源」がおすすめです。ポータブル電源とは、コンパクトサイズで持ち運びができるバッテリーを指します。
また、蓄電池に負けない大容量で、ほぼすべての家電を動かせる製品も多いです。ポータブル電源をおすすめする理由には、以下の3つがあげられます。
・設置工事不要で置くスペースがなくても使える
・持ち運んでキャンプや車中泊でも使える
・据付型の蓄電池よりも圧倒的に安価で導入できる
蓄電池を自宅に設置できるスペースがない方は、ポータブル電源を検討してみてください。
●設置工事不要!置くスペースがなくても使える
ポータブル電源であれば、設置工事なしで置くスペースがなくても使えます。通常の蓄電池は、設置工事が必要で余分な工事費用が発生します。また、蓄電池を置けるだけのスペースを確保できないと、そもそも設置できません。
しかし、ポータブル電源なら設置工事がないので無駄な費用はかからず、どの場所にも置けるため気軽に導入できます。蓄電池の設置場所を決められない方は、コンパクトで動かして使えるポータブル電源を選ぶと良いでしょう。
●持ち運んでキャンプや車中泊でも使える
ポータブル電源は、持ち運び可能なのでキャンプや車中泊でも使えます。アウトドアにポータブル電源を持ち込めば、以下のようなことが可能になります。
・寒い時期でも電気毛布で快適に過ごせる
・気温が高い真夏でも扇風機で涼しくなれる
・朝から電気ポットで美味しいコーヒーが飲める
・電気プレートで朝食を豪華にできる
・スマホやパソコンの充電を気にせず使用できる
上記の内容は、アウトドア好きの方にとっては大きなメリットではないでしょうか。キャンプや車中泊に頻繁に行く方は、ポータブル電源でワンランク上のアウトドアを体験しましょう。
●据付型の蓄電池よりも圧倒的に安価で導入できる
ポータブル電源は、据付型の蓄電池よりも圧倒的に安価で導入できます。蓄電池とポータブル電源の価格相場は以下のとおりです。
蓄電池 |
約100,000円~約4,200,000円 |
ポータブル電源 |
約20,000円~約500,000円 |
ポータブル電源は容量や安全装置の有無・寿命の長さによってさらに金額が上がるケースもありますが、それでも据付型の蓄電池に比べて圧倒的に安いです。なるべく費用を抑えたい方は、大容量ながら安価なポータブル電源を選びましょう。
6.【使用別】設置スペース不要の蓄電池ソーラーパネルおすすめ3選
蓄電池の代わりになるバッテリーをお探しの方には、「Jackery」(ジャクリ)のポータブル電源がおすすめです。
Jackery(ジャクリ)とは、ポータブル電源を全世界で400万台以上も販売した実績があるブランド。その中でも自宅で使用する方におすすめのポータブル電源は、ソーラーパネルがセットになった「Jackery Solar Generator」シリーズです。ソーラーパネルのエネルギー変換効率が業界最高峰で少ない光でも効率的に発電でき、節電や防災の効果はバツグンです。
そんな設置スペース不要の「Jackery Solar Generator」シリーズから、据付型蓄電池の代わりにおすすめの3モデルを厳選してご紹介します。蓄電池の設置場所に悩んでいる方や、キャンプなどのアウトドアで電気を使いたい方は、これから紹介する3モデルから選んでみてください。
●Jackery Solar Generator 2000 Plus ポータブル電源 セット:大型家電向け(冷蔵庫・クーラー)
Jackery Solar Generator 2000 Plus ポータブル電源 セットは、2042Whの超大容量と定格出力3000Wの高出力で冷蔵庫やクーラーといった大型家電でもなんなく利用できます。災害や停電時でも動かせない家電はほとんどなく、役立つこと間違いなしです。
また、リン酸鉄リチウム電池を採用しており、4,000回サイクルの超長寿命で10年以上も買い替え無しで使用できるのが大きな魅力です。さらに「パススルー機能」を搭載し、電気を使いながら同時に充電することもできます。
ライフラインがストップする緊急時でも不自由なく生活したい方は、Jackery Solar Generator 2000 Plus ポータブル 電源セットを家に備えておくと良いでしょう。
●Jackery Solar Generator 1000 Plus ポータブル電源 セット:小~中型家電向け(電気ポット・ドライヤー)
Jackery Solar Generator 1000 Plus ポータブル電源 セットは、1264Whの大容量と2000Wの定格出力でほぼすべての家電を動かせます。最大3つまでバッテリーを追加し1264Whから5,000Whまで拡張すれば、エアコンを約10時間も動かすことが可能です。
また、5年間の長期保証や故障時の修理サービスもついているので、購入した後も安心して使えます。さらに寿命が長く、毎日使用しても10年以上使い続けられます。
アウトドアに持ち運べば、いつもよりワンランク上のキャンプや車中泊を体験できるでしょう。
●Jackery Solar Generator 600 Plus 100W ポータブル電源 ソーラーパネル セット:小型家電向け(パソコン・スマホ)
Jackery Solar Generator 600 Plus 100W ポータブル電源 ソーラーパネル セットは、コンパクトな中容量モデルでアウトドアに持ち運びやすいのが魅力です。ソーラーパネルとセットになっており、太陽光さえあればキャンプや車中泊をしている最中でも充電して繰り返し使用できます。
また、スマートフォンを約24回充電できるため、家族でキャンプや車中泊をした際に充電残量を気にする必要がありません。電気ポットや電気毛布にも使えるため、寒い時期にぬくぬくと暖まりながら温かい飲み物を堪能することもできます。アウトドア好きの方は一度使えば虜になること間違いなしでしょう。
まとめ
蓄電池は、基本的に約0.1㎡~約1.2㎡のスペースがあれば誰でも導入できます。しかし、設置工事が必要であったり価格が高かったりするのが難点です。
ポータブル電源であれば、蓄電池に劣らない大容量であることに加えて、設置工事不要で価格も圧倒的に安くなっています。またコンパクトサイズで持ち運び可能なので、キャンプや車中泊を頻繁にする方におすすめです。ポータブル電源でワンランク上のアウトドアを体験しつつ、節電や防災も実現しましょう。
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