車中泊ができる場所とできない場所ってどんなところ?詳しく解説
「車中泊ができる場所ってどんなところ?」「車の中で過ごすのだからどこでも良いんじゃないの?」車で旅行したことのある方には、車の中で寝泊まりをした経験は少なからずあるかと思います。それが仮眠であれば、可能な場所はたくさん(黙認されているだけとも言える)あります。
しかし、いざ車中泊を目的とすると、条件は絞られてしまいます。車中泊は、一つの場所に長時間停泊することです。「車の中で食事をして、寝るまで」の行為が車中泊といえるでしょう。もし、その場所が私有地であれば、土地の持ち主に多大な迷惑をかけてしまうことになります。
今回の記事では、車中泊ができる場所、できない場所をくわしく解説しています。初めて車中泊をしようと考えている方は「この場所は車中泊しても大丈夫なのかな」と不安になってしまいますよね。記事内でくわしく解説していますので、最後までじっくり読んでくださいね。
車中泊ができる場所は長時間停泊OKなところ
車中泊ができる場所として認められているところは、長時間停泊することが認められている場所です。今回ご紹介するのは「認められている場所」として3つです。
・オートキャンプ場
・RVパーク
・シェアリングハウス
です。順にくわしく解説していきます。
●オートキャンプ場
車中泊ができる場所として代表されるのが「オートキャンプ場」です。洗面所やトイレ、ゴミ処理施設などキャンプをする場所として設備が整っているため、初心者の方にも安心して利用できる場所です。
ずっと車の中で過ごすというよりも、日中は車の外でテーブルや椅子を広げて、自然の中で過ごし、就寝時に車の中に入って眠るスタンスで過ごすことができます。焚火やBBQなどキャンプのようなこともしてみたいという方におすすめの場所と言えますね。
利用料金は、場所によって様々です。安い場所では1,000円からありますが、高いところでは10,000円近くかかる場所まであるので、利用の際は事前に調べておきましょう。
●RVパーク
RVパークは、日本RV協会が定める条件をクリアした車中泊専用施設です。日本RV協会は、キャンピングカーの普及促進に向けて設立された一般社団法人です。条件では、快適に車中泊できる設備が整った駐車場なのかが8つに渡って取り決められており、この条件を満たした施設が「RVパーク」を名乗ることができます。
条件の中には「敷地内及び周辺地域にシャワー施設がある」ことも条件に含まれています。RVパークでの車中泊は、初心者でも安心して利用できる設備が整っているのでおすすめです。ペットも可なところもあるのがペットを飼われている方には嬉しいところですね。
利用料金は、基本的には敷地の駐車場を利用するため比較的安く設定されています。ただ、シャワー施設などは別途料金がかかることが多いです。車中泊料金は平均すると1,000~3,000円くらいで1泊することが可能なので、旅費を抑えたい人におすすめです。
●シェアリングハウス
シェアリングハウスと言えば、知らない人と一軒家を共有して宿泊するイメージを持っている方が多いのではないでしょうか。最近では、シェアリングハウスの駐車場を安い価格で車中泊用に開放しているところが増えてきました。
また、使われていない空き地や駐車場を車中泊スポットとして活用するケースも出てきています。空き地や駐車場だと設備の点で少し難ありな部分もありますが、その分利用料金は安く抑えられているため、周辺地域の状況を考えて利用を検討してみるのも良いでしょう。
車中泊が一部できる場所があるところ
基本的には車中泊ができない場所としてあげられている施設でも、一部の地域では可能な場所になっているところがあります。今回ご紹介する場所は4つです。
・道の駅
・コインパーキング
・フリーサイト
・高速道路のSA及びPA
です。順にくわしく解説していきます。
①道の駅
「道の駅」は本来、休憩施設、地域の情報ステーションとしての役割を持っており、その地域の歴史や文化、名産品や観光地を紹介する案内板や資料館が併設されています。一部の地域では、温泉施設も併設されているところもありますね。
最近では道の駅も、一部の地域で車中泊が可能になってきました。たとえば、
・大和・そよかぜ館(佐賀県)
・道の駅・スプリングひよし(京都)
・道の駅・そよ風パーク(熊本)
・道の駅・たのはた 思惟の風(岩手)
では、オートキャンプ場や車中泊専用駐車場が併設されていて、車中泊ができる場所として利用することができます。車中泊ができる環境が整っている場所がきちんと確保されている道の駅であればこそですね。
多くの道の駅では「仮眠はOKだけど宿泊利用は禁止」なところがほとんどです。利用の際は事前に問い合わせして確認しましょう。
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②コインパーキング
コインパーキングも基本的に「車中泊は禁止」になっているところが多いです。特に街中にあるコインパーキングでは、目張りした車が長時間停まっていたら、怪しまれてしまいますよね。深夜帯では料金が安くなったりしてお得に感じるコインパーキングですが、一般的には利用するなら仮眠に留めておいた方が無難です。
車中泊ができるコインパーキングとしてなら、「湯畑観光駐車場」があげられます。ここは、立体駐車場で180台もの車を停めることができる大型コインパーキングです。草津温泉のシンボルとも言える「湯畑」に徒歩5分で行ける場所で、車中泊の観光客を対象としたコインパーキングなので、安く温泉旅行に行きたい方におすすめです。
③フリーサイト
フリーサイトと言えば、仕切りや区画が設定されていないオートキャンプ場や、無料で開放されているキャンプ場がこれに当たります。無料な分、設備は整っていないこともあり、不便さを感じる部分はありますが、開放感があって自由さを満喫できるメリットもあります。
たとえば、関東圏の無料キャンプ場をあげるなら、
・県立赤城公園キャンプ場(群馬)
・橘ふれあい公園キャンプ場(千葉)
・宇都宮森林公園キャンプ場(栃木)
です。いずれもトイレや炊事場の設備はあるので、車中泊にはおすすめの場所です。
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➃高速道路のSA及びPA
サービスエリア(SA)では車中泊しても違法ではありません。しかし、基本的には「休憩施設」であって「宿泊施設」ではないため、周囲に迷惑のかからないようひっそりと停泊するようにしましょう。一方で、パーキングエリア(PA)は敷地面積もSAと比べて狭いところが多く、施設も充実していないため車中泊には向かない場所と言えます。
また、SAやPAで停泊する場合の注意点は以下の通りです。
・長期滞在は控える
・キャンプ行為(椅子やテーブルを広げない、BBQ)をしない
・トイレや排水溝に汚水を流さない
・洗面台で洗い物をしない
・ゴミを持ち込まない
・騒音には注意する
以上6点は、マナーとしてほかの利用する方の迷惑とならないよう心がけましょう。
車中泊ができない場所(認められていない場所)
これからあげる場所は車中泊ができない場所、おすすめしない場所です。場合によっては警察の方に職務質問を受けることになったり、持ち主、管理者から違法駐車として扱われてしまうこともあります。トラブルになる可能性がある場所を3つ紹介します。
・公園の駐車場
・コンビニの駐車場
・空き地(その他の私有地)
です。順にくわしく解説していきます。
①公園の駐車場
公園は、大きいところだと駐車場があって、夜中でもとくに閉まってしまうようなこともないところもあります。街灯もなくひっそりとしているため、車中泊に向いていると感じるかもしれません。しかし、公園を利用する際の注意事項が記載された看板には、「車中泊やキャンプ行為の禁止」が書かれていることも。
実際に夜中に行ってみると、車が数台停泊していることがあります。
利用者は、知人や友人と出かけるときの乗り合わせで車を置いておく場所に使われていたり、何らかの事情でやむなく車上生活をされている方などさまざまです。ひっそりと静まり返った公園の駐車場では、ときに身の危険を感じることもあるので、おすすめできません。
夜中でも解放されている公園には、たまに警察の方が巡回されることがあります。警察の方に発見されてしまうと職務質問を受けることになるでしょう。また、若者のたまり場となっていることもあり、車にいたずらされることもあります。最悪だと、身の危険を感じる可能性もあるため、注意が必要です。
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②コンビニの駐車場
コンビニの駐車場は、お店の方の私有地となっています。長時間停泊していると、お店の方とトラブルになってしまう可能性があります。
また、24時間営業のコンビニでは、強盗に襲われる可能性があるため定期的に警察の方が巡回に回られています。場合によっては不審者扱いされることもありますので、コンビニの駐車場はおすすめしません。
コンビニは、夜間停泊するには適したところに見えますが、怪しまれたりするのは気分の良いものではありませんよね。車中泊で旅をする中で楽しく過ごしたいと考えるなら、トラブルになるようなことは避けた方が無難と言えるでしょう。
③空き地(その他の私有地)
都会から離れて地方に行くと、意外に多いのが「空き地」です。山間部には、トラックがタイヤチェーンをはめる場所として考えられたスペースがあります。田園風景が広がる田舎には、広大な私有地があったりします。
「誰もいないし今日はここで仮眠しよう」
と車を停車させ食事や仮眠の準備をしていると、車の窓をコンコンと叩かれる。話を聞くと、その土地の持ち主だったというのはよくある話です。警察の方の巡回で注意されることもありますし、知らない土地での停泊はしない方が良いですね。
車中泊をするなら準備しておきたいもの
200充実した時間を過ごしたいと考えるなら、車中泊ができる場所を事前に調べて情報をできるだけ集めておくことが大切です。また、準備するものとして「何が必要か」を考えておくと、不便さを感じずに車中泊を満喫することができます。ここでは車中泊には欠かせない最低限必要になるものをあげていますので、参考にしてください。
①寝袋&マット
最近の車はフルフラットになる仕様の車種が増えてきていますが、実際に寝てみるとデコボコ感が気になってしまうのが難点です。寝袋だけでも寝られないことはありませんが、マットがあるとデコボコ感を軽減できます。
「朝起きた時にカラダが痛い」
「寝付けなくて寝不足気味」
次の日安全な運転、快適なドライブを楽しむためにも、寝袋とマットはセットで用意しておくと良いですよ。
②ポータブル電源
車中泊時のマナーとして、基本的に停泊する時はエンジンを切ることが暗黙のルールです。車の中にいるときの時間つぶしにスマホは欠かせませんし、照明器具や扇風機、電気毛布ど充電が必要になるものは意外にあります。なお、車中泊時に料理家電を使い料理を作るのも楽しいです。そんな時に活躍してくれるのがポータブル電源です。
ポータブル電源は、スマホやタブレットだけではなく、様々な家電に給電できる持ち運べる大容量バッテリーとして、車中泊には欠かせない存在になっております。できれば容量の大きいものを準備しておくと、余裕があって重宝します。
車中泊なら一番おすすめなのは、ポータブル電源を開発し、世界で200万台以上の販売量実績を持つJackery(ジャクリ)社のポータブル電源・ソーラーパネルセット製品【Jackery Solar Generator】になります。ソーラーパネルと併用すれば、長期間の車中泊も電源切れの心配がございません。
・車中泊におすすめのポータブル電源製品一覧
Jackery Solar Generator 2000 Pro
(ポータブル電源2000Pro+ソーラーパネル200W)
容量:2160Wh
定格出力:2200W
フル充電:7.5時間(Solarsaga 200W×1枚)
Jackery Solar Generator 1000 Pro
(ポータブル電源1000Pro+ソーラーパネル100W)
容量:1002Wh
定格出力:1000W
フル充電:13.5時間(Solarsaga 100W×1枚)
Jackery Solar Generator 1500pro
(ポータブル電源1500Pro+ソーラーパネル200W)
容量:1,512Wh
定格出力:1800W
フル充電:11時間(Solarsaga 200W×1枚)
Jackery Solar Generator 1000
(ポータブル電源1000+ソーラーパネル100W)
容量:1002Wh
定格出力:1000W
フル充電:13.5時間(Solarsaga 100W×1枚)
③照明器具
照明器具は、車内で過ごす際に必須となるアイテムです。夕方くらいから必要になってくることもあり、長時間利用できるものが良いでしょう。安全面から考えて、充電式の照明器具を用意しておくと、とても便利です。
ランタンのような形状のものが車中泊っぽくて理想ですが、実用性で考えて天井に取り付けられるものなど利便性を考えて用意するのも良いでしょう。
➃目隠し(サンシェード)
暗くなってから車の中で過ごすようになると、車内で照明をつけていると外から丸見えになってしまいます。最近の車では、後部座席のドアがプライバシーガラスになっている仕様の車がありますが、プライバシーガラスでも防ぐことはできません。
中の様子が丸見えになってしまうと恥ずかしいですよね。光が漏れていると、他に車中泊をされている方の迷惑にもなってしまうため、目隠し対策はしておきましょう。
車中泊はルールとマナーを守ることが大切
今回の記事では、車中泊ができる場所とできない場所についてご紹介しました。初めての車中泊。行き当たりばったりでは楽しめません。車中泊を楽しむため、計画を立てて準備をすることが大切です。
初めての方であれば、「車中泊ができる場所」を選んで行くのがベストです。なぜなら、施設には十分な設備が整っていますし、何かアクシデントがあっても対処しやすいからです。
「忘れ物をしてしまった」
「備品や食材が足りなくなって買い足しが必要になった」
など、ありがちなこと。不足な事態にも対応できる施設が身近にあれば、安心して車中泊を満喫することができます。初めての車中泊なら、まずは車中泊を楽しいと感じる旅にしたいですよね。
施設の利用はルールとマナーを守ることが、車中泊を楽しむコツです。他の車中泊をされている方や、キャンパーの方に迷惑をかけてしまうと、お互い気分もよくありません。
「他人に迷惑をかけてしまった」
「管理者の方に怒られてしまった」
という事態になってしまった場合、「もう一度行きたい」とは思えなかったり、車中泊に抵抗を感じてしまう原因になりかねません。車中泊を利用した一人旅は、気楽で手頃な予算で行ける楽しいものです。「楽しかった」と思えるように、ルールとマナーは守って車中泊を満喫しましょう。