1.実はフィットの性能は車中泊向き?性能を検証
コンパクトカーに位置づけされているフィットでの車中泊は、荷室スペースを活用すれば車中泊は可能です。しかし、フィットが車中泊向きの車なのか、性能面も気になるところです。
「車内で寝れる環境をつくることができる」
以外に、フィットが車中泊向きの車なのかどうかを検証します。快適な車中泊を望むのであれば、車内の広さ以外にも必要な要素ってありますよね。車としての性能面も含めて、フィットは車中泊向けの車なのかをくわしく解説します。
●身長170cmくらいの方であれば車中泊は可能
フィットの車内空間は、実際に乗り込んでみると広く感じます。しかし、座席の配置や座席をどこまで柔軟に動かせるかによって、寝床の広さは制限されてしまいます。フィットの場合だと、荷室スペースを広げて寝床をつくることになるので、身長170cmくらいまでの方なら快適な車中泊が可能という制限ができてしまいます。
●車中泊向きである走破性
車中泊に必要な要素として、停泊地まで快適なドライブができるかという点も重要です。フィットは街中では小回りが利いてとても運転がしやすいのはもちろん、
・2WDでも最低地上高がきちんと確保されているから雪道や悪路に強い
・加速力に優れていて高速道路でも快適に走行できる
・4WD仕様でスタッドレスをはけば、雪の積もった坂道でも安全に走行できる
など走破性に優れたクルマです。また、新型フィットには新設計された大容量EPS(電動パワーステアリング)やフロント・マクファーソン・ストラット式サスペンションを採用しており、“しっかりとしたハンドリング”と“しなやかな乗り心地”を実現させています。
●旅費を抑えられる車中泊向きな低燃費性能
車中泊と言えば、クルマ旅によって旅費を抑えることができるメリットがあります。そこで気になるのが燃料費でしょう。フィットの燃費性能を調べてみました。
[フィットの燃費性能]
SPORT HYBRID i-DCD ハイブリッドシステム |
37.2km/L |
1.3L DOHC i-VTEC エンジン |
24.6km/L |
1.5L DOHC i-TTEC エンジン |
22.2km/L |
とくにハイブリッド仕様車は、
「EVドライブモード」
「ハイブリットドライブモード」
「エンジンドライブモード」
の3つのモードを使い分けて、効率の良いモードを選択して走行し、発進時や高速運転走行など様々な走り方に柔軟に対応してくれます。フィットなら車中泊旅をするうえで旅費を抑えられること間違いなしです。
●フィットでの車旅に最適な安全性能
車中泊旅に欠かせないのが安全運転をサポートする機能です。フィットには、
・衝突軽減ブレーキ
・誤発進抑制機能
・近距離衝突軽減ブレーキ
・車線維持支援システム
など、事故を未然に防ぐ機能が充実しています。ホンダの最新技術である安全運転支援システム「Honda SENSING」を盛り込んでいるフィットでの車中泊旅は、事故を起こすことなく快適なドライブを楽しめるようになっているのも魅力です。
●普段乗りと併用できる週末車中泊者にピッタリ
フィットはキャンピングカーやバンタイプの車種のように、車中泊仕様にカスタマイズする車ではありません。だから、普段は仕事の通勤や買い物などに使用し、週末や長期連休の際に車中泊を楽しむ方におすすめの車と言えるでしょう。手軽に荷室スペースを広げて荷物を乗せて、車中泊を楽しむことのできる車がフィットです。
●荷物を置くスペースも考えると一人旅が最適
車中泊をするためには、荷物を置くスペースも確保しなければなりません。寝袋や車中泊マットなど、必要な荷物を乗せる空間を考えると、フィットでの車中泊はひとりが最適です。
ただ、車内で寝ることだけを考えるなら、2人で車中泊も不可能ではありません。荷物を運転席や助手席に移動させ、運転席を助手席同様いっぱいまでスライドさせれば、2人分の寝床は確保できます。
2.フィットで車中泊を可能にするための必要なカスタマイズ
一見するとフィットで車中泊するのは無理そうに見えるかもしれませんが、意外にフィットの車内は広く、室内長だけで見れば、1.955mmとなっています。ただ、シートアレンジだけでは寝床をつくるには少し狭くて不可能と判断してしまいがちです。フィットで車中泊をするにはちょっとした工夫が必要となるでしょう。ここではフィットで車中泊をするために必要な工夫についてくわしく解説します。
●荷室スペースを活用した寝床の作り方
後部座席を格納し、荷室スペースを広げたときにできるスペースは、縦約144cm×横約115cmです。これに、助手席をいっぱいまで前にスライドさせることで、荷室スペース約174cmまで広げることができます。あとは、助手席と後部座席との隙間をなにかで埋めれば、荷室スペースを活用した寝床をつくることが可能です。
3.フィットで快適に車中泊をするために必要なもの
フィットで車中泊を楽しむためには、必要な装備を揃える必要があります。ここでは週末車中泊を快適に楽しむために必要なアイテムをご紹介します。これからフィットで車中泊をしようとお考えの方は、参考に揃えてみてください。
●段差を埋める車中泊マット
フィットの車内に快適に眠れる寝床をつくるためには、荷室スペースを広げた際にできる段差を埋めるものが必要になります。段差を埋めてフラットにした状態でないと、
・寝心地が悪い
・朝起きたときに身体が痛い
・快眠できない
など不快感を感じてしまいます。それでは快適な車中泊とは言えませんよね。快適な睡眠を得るために必要なのが、車中泊マットです。これさえあれば、フラットな寝床をつくることができます。フィットは荷物を置くスペースが限られるので、コンパクトに折りたたむことのできる収納性に優れた車中泊マットを選ぶのがベストです。
●隙間を埋めるために”踏み台”を活用すると便利
助手席をいっぱいまでスライドさせてできる隙間は約34cmです。これを埋めるためには、ホームセンタ等で販売されている折り畳み式の踏み台を利用すると良いでしょう。
踏み台の大きさが丁度この隙間にすっぽり入り、前述した車中泊マットを広げれば、快適な寝床をつくることができるのでおすすめです。
●車中泊するなら寝袋(シュラフ)
週末車中泊に自宅で使用している布団を持ち込むと、かさばってしまいほかの荷物が積めなくなるため、コンパクトにまとめることのできる寝袋を使用するのが最適です。寝袋は、
・丸洗いができるもの
・季節に適応した寝袋を準備する
・できれば春秋用と冬用の2つを用意しておく
ものを選びましょう。エンジンを切ったまま過ごさなければならない車中泊では、気温の影響を強く受けてしまいます。気温に適応した寝袋を使い分けることで、1年を通して快適な車中泊を過ごせるようになります。
●車中泊の快適性アップにポータブル電源
快適な車中泊を望むなら、電気の力を活用し装備を充実させることがおすすめです。車中泊にポータブル電源を持ち込めば、エンジンをかけっぱなしにする必要はありません。ポータブル電源は、モバイルバッテリーよりも容量が大きく、自宅で使用している家電が車内で使用できるアイテムです。ポータブル電源を装備すれば、車中泊先でエンジンが切った後でも
・スマホはもちろん照明器具やIH調理器、電気ケトルが車内で使えるようになる
・寒さ対策や暑さ対策が電気を使って可能になり、車内の快適さが向上する
・車載冷蔵庫も稼働でき、ドライブ中にいつでも冷たい飲み物を飲むことができる
など、クルマ旅が楽しくなる要素を増やすことができるアイテムです。車中泊の醍醐味と言えば、やはり車中飯でしょう。現地で仕入れた食材を、IH調理器を持ち込んで好きに調理ができ充実した時間を過ごせるようになります。
車中泊で利用するポータブル電源なら、アウトドア向けに設計されたJackery(ジャクリ)がおすすめです。
●好きな時間を過ごすための折りたたみテーブル
ただ現地に到着したら寝るだけの車中泊では、楽しみが限られてしまいます。自由な時間を車内で過ごすためにも、テーブルは必要不可欠なアイテムです。テーブルの使用用途は、
・車中飯を堪能する
・飲み物を飲むとき
・自分の好きなことをする道具を広げる
など様々な使い方ができ、テーブルがあるだけで、車内でできることが増えます。使用しないときはコンパクトに片付けることのできる“折りたたみ式”を購入しておくと、ほかの荷物を収納するときにかさばらなくて便利です。
●車外から車内を守るシェード&カーテン
車内で自由な時間を過ごすときに、車の外から中が丸見えではプライバシーを確保できません。たとえ後部座席側の窓がプライバシーガラスになっていたとしても、車内で照明器具を使えば中の様子は丸見えになってしまうため、シェードやカーテンで中の光が外に漏れないよう防ぐ必要があります。そのほか、
・外気温の影響を遮断する働きもある
・朝日が入らないように遮光する目的も兼ねている
などの効果も得られるため、車中泊をするときは欠かせないアイテムとなっています。フィット専用シェードも販売されているので、ピッタリサイズを望むなら市販されている専用シェードを購入するのも良いですね。
●車内を明るく照らす照明器具(LEDランタン)
日が暮れてシェードやカーテンを取り付ければ、車内は真っ暗になってしまいます。夕方から夜が車中泊の醍醐味を満喫する時間です。車内を明るく照らしてくれる照明器具は車中泊にはなくてはならないアイテムと言えるでしょう。
車内で火を使うと危険なので、照明器具は電気の力を活用するのがベストです。LEDランタンを使用すれば、車内に置くだけで車中泊感が出ます。
4.フィットで初車中泊するなら知っておくべき車中泊マナー
フィットでの車中泊を前に、知っておくべきなのが車中泊をするときのマナーです。現地でトラブルに巻き込まれないためにも、車中泊におけるマナーは知っておくべき内容です。最低限のマナーをまとめていますので、予習しておきましょう。
●その1:エンジンのつけっぱなしはマナー違反
アイドリングによるエンジンのつけっぱなし状態は、車中泊においてマナー違反とされています。環境への配慮という理由もありますが、静まり返った深夜帯において、エンジン音は意外に響くため、周囲で同じく車中泊をしている方にとって迷惑となってしまいます。
●その2:車中泊で出たゴミは基本的に持ち帰る
車中泊をしていると、食事をしたときに出るゴミなどは基本的に持ち帰るのがマナーです。施設にゴミ箱があったとしても、施設で購入したものではない場合は、持ち帰るようにしましょう。
近年、車中泊スポットとして利用者が多いオートキャンプ場などではゴミの不法投棄や分別せずに捨てられているなどゴミによる被害がネット上で問題になっています。使用する施設のルールを守って車中泊を楽しみましょう。
●その3:周囲の車中泊利用者への配慮
車中泊ができる場所は、ほかの車中泊利用者もいる共用の場所です。騒音や光害への配慮を忘れないようにしましょう。
・トイレに行くときは、ドアを静かに閉める
・深夜に車を動かすときは、オートライト機能は切っておく
・複数人で車中泊をするときは、深夜遅くまで騒がない
など、周囲の利用者から見て迷惑となる行為には気を付けるようにしましょう。もし、自分が隣で同じことをされたら嫌だと感じる行為はしないことです。
●その4:洗面所で洗い物は厳禁
車中泊スポットには、24時間利用できるトイレは必須です。しかし、トイレにある洗面所で車中飯に使用した食器を洗う行為は厳禁です。洗面所は基本的に手を洗う場所であり、洗い物をするための流し台ではありません。ほかの利用者の迷惑となるので止めましょう。
●その5:駐車場スペースでキャンプ行為は御法度
車中泊ができる場所は、あくまでも車内で過ごす分には問題ありません。だから、その枠の範囲内で楽しむことが原則です。駐車場スペースを利用して、椅子やテーブルを広げてのキャンプ行為はマナー違反ですし、ほかの利用者にとってとても迷惑となるのでやめましょう。
5.フィットで快適車中泊におすすめのポータブル電源3選
フィットでの車中泊を快適に過ごしたいなら、ポータブル電源を車内に積み込むことをおすすめします。Jackery(ジャクリ)ポータブル電源は、大容量でありながらコンパクトで、最新のリン酸鉄リチウム電池を採用して10年間以上も使える長寿命を実現しています。また、Jackery(ジャクリ)なら製品によって最大5年間の長期保証が付いていますし、修理や無料回収サービスなども充実しているため、安心してご利用いただけます。これからご紹介するポータブル電源は、フィットでの車中泊に最適なものを厳選しています。参考にして検討してみてください。
●Jackery ポータブル電源 600 Plus
コンパクトカーの分類に位置するフィットには、大型の大容量モデルは魅力的だけどサイズ的に無理があります。Jackery ポータブル電源 600 Plusであればコンパクトで軽量設計なので、フィットの車内にピッタリサイズです。容量的にもIH調理器や電気ケトルも使用できる定格出力を持っているので、車中泊の醍醐味でもある車内調理も可能にできる、本格的な車中泊が楽しめる製品です。
●Jackery ポータブル電源 300 Plus
Jackery ポータブル電源 300 Plusは、ちっちゃいボディに高性能な機能を搭載した288Whの容量を持つ小型モデルです。スマホを約14回フル充電できる容量と、家庭用コンセント(AC100V)の出力ポートも1口付属。照明器具やちょこっと家電、小型炊飯器を動かすことも可能なので、手軽な車中飯ならこのサイズで十分楽しめます。1泊2日の週末車中泊におすすめのポータブル電源です。
●Jackery ポータブル電源 708
Jackery ポータブル電源 708は、軽自動車やコンパクトカーでの車中泊にかさばらないサイズの中容量モデル。容量708WhあるのでスマホにノートPC、車載冷蔵庫や小型炊飯器などを利用しても一晩快適な車中泊を過ごすことのできるサイズです。車中飯を堪能し、充実した自由な時間を一晩過ごしたい方におすすめのポータブル電源です。
●Jackery SoalrSaga 100 Prime
Jackery SoalrSaga 100 Prime、ついにJackeryから新発売の、車載用ソーラーパネルです。ルーフキャリアと一緒に取り付けることで、車の天井から太陽光を受けて製品を充電できます。走行中でも停車中でも充電を可能なので、消費した電力を効率的にまかなうことができます。雨風に強い耐性もあるので、安心して天井に取り付けて車中泊を楽しむことができます。
フィットはコンパクトカーなので荷物は最小限に抑えるのがベスト
今回の記事では、コンパクトカーであるフィットで車中泊は可能なのか検証するとともに、車中泊向けの車である理由も含めてまとめました。
・フィットで車中泊を可能にするためには工夫が必要
・実はフィットの性能は車中泊向き?性能を検証
・フィットで快適に車中泊をするために必要なもの
・フィットで初車中泊するなら知っておくべき車中泊マナー
など、初めてフィットで車中泊をする方向けに、車中泊に必要な装備品や車中泊マナーも含めて解説しているので、車中泊初心者の方におすすめの内容となっています。
フィットはコンパクトカーなので、車内は意外に広くてもあまり荷物を乗せすぎると寝床を確保することができなくなります。装備品の選定は最小限にすることで、快適な車中泊を楽しむことができます。必要な装備品を考えるのも車中泊をするうえで楽しみのひとつです。あなた自慢の車中泊ギアを見つけてみてください。