1.日本で発生した津波被害ランキング
日本では過去に何度も津波による被害を経験してきました。ここでは、とくに被害が大きかった3つの津波による被害をランキング形式で紹介します。
●1位:死者・行方不明者2万人超の大規模津波被害が発生した東日本大震災
東日本大震災で発生した津波の概要は、以下のとおりです。
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項目 |
内容 |
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発生日時 |
2011年3月11日 14時46分 |
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マグニチュード |
9.0 |
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最大津波高 |
40.5m(岩手県宮古市重茂姉吉地区) |
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死者・行方不明者 |
22,949人 |
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主な被災地域 |
岩手県、宮城県、福島県を中心とした太平洋沿岸 |
東日本大震災では、地震発生から数分で津波が到達した地域があり、避難する時間が十分に取れませんでした。沿岸部は津波で壊滅的な影響を受け、40万戸以上の住宅が損壊しました。
津波の想定高さを超える波が押し寄せた地域では、防潮堤を越えて市街地が浸水し、避難が遅れた住民が犠牲になりました。
港湾施設や道路・鉄道などのインフラも広い範囲で機能を失い、復旧には数年を要しています。この災害から、津波警報が出たら迷わず高台へ避難する重要性が改めて認識されました。
参考
●2位:死者200人超・津波と火災で家屋壊滅的被害をもたらした北海道南西沖地震
北海道南西沖地震で発生した津波の概要を確認しましょう。
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項目 |
内容 |
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発生日時 |
1993年7月12日 22時17分 |
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マグニチュード |
7.8 |
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最大津波高 |
29m(奥尻島) |
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死者・行方不明者 |
229人 |
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主な被災地域 |
北海道奥尻島、江差町など |
北海道南西沖地震では、奥尻島に地震発生からわずか5分程度で津波が到達し、住民が避難する時間がほとんどありませんでした。
夜間の発生だったため避難が遅れ、多くの犠牲者を出す要因となっています。奥尻島の青苗地区では、津波によって転倒した石油ストーブなどから火災が発生し、津波と火災の2つの被害で集落が壊滅しました。
「日本海側には津波は来ない」といった誤った認識を持つ住民が多かったことも、この災害の被害を拡大させた要因です。日本海沿岸でも大きな津波が発生する可能性があるという教訓を残しました。
参考:札幌管区気象台|平成5年(1993年)北海道南西沖地震
●3位:死者104名・最大14m超の津波が襲った1983年日本海中部地震
日本海中部地震で発生した津波の概要は、以下のとおりです。
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項目 |
内容 |
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発生日時 |
1983年5月26日 11時59分 |
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マグニチュード |
7.7 |
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最大津波高 |
14m(秋田県峰浜村) |
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死者 |
104人(うち津波による犠牲者100人) |
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主な被災地域 |
秋田県、青森県、北海道の日本海沿岸 |
日本海中部地震では、地震発生から7~8分で青森県や秋田県の沿岸に津波が到達しました。津波警報の発表が地震発生から15分後だったため、警報が届く前に津波が襲来し、多くの犠牲者が出ています。
秋田県の加茂青砂海岸では遠足中の小学生13人が津波に巻き込まれ、能代港では建設作業員35人が犠牲になりました。
漁船約700隻が沈没・流失し、住宅や漁業施設も大きな影響を受けています。
参考:一般財団法人 日本防火・防災協会|日本海中部地震と津波災害
関連人気記事:地震から津波までの時間は?過去の事例とシミュレーションで学ぶ防災対策
2.海外で発生した津波被害ランキング
津波は日本だけでなく、世界でも大きな被害をもたらしてきました。ここでは、海外で発生した津波のなかで、とくに被害が大きかった3つの地震を紹介します。
●1位:死者・行方不明者23万人超の津波被害を生んだスマトラ島沖地震
スマトラ島沖地震の概要は、以下のとおりです。
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項目 |
内容 |
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発生日時 |
2004年12月26日 7時58分(現地時間) |
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マグニチュード |
9.0 |
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死者・行方不明者 |
約23万人 |
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被災者数 |
約206万人 |
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主な被災地域 |
インドネシア・タイ・スリランカ・インド・モルディブなど |
スマトラ島沖地震では、インド洋沿岸の広い範囲で津波による被害が発生しました。被害が大きくなった原因は、インド洋では警報体制が整備されておらず、住民が避難する時間を確保できなかったためです。
この災害をきっかけに、国際社会は津波監視システムの構築や防災体制の強化に取り組むようになりました。インド洋での津波警報システムが整備され、世界規模で津波防災への意識が高まる転機となった災害です。
参考:内閣府|1−3 インドネシア・スマトラ島沖大規模地震及びインド洋津波
●2位:死者・負傷者約2,300人|日本にも津波が到達したチリ巨大地震
チリ巨大地震で発生した津波の概要を確認しましょう。
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項目 |
内容 |
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発生日時 |
1960年5月23日 4時11分(日本時間) |
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マグニチュード |
9.5(観測史上最大) |
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チリでの死者・負傷者 |
約2,410人 |
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日本での死者・行方不明者 |
142人 |
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日本での最大津波高 |
6.3m(岩手県宮古湾) |
チリ巨大地震は最大規模の地震で、発生した津波は太平洋を横断して約22.5時間後に日本へ到達しました。
日本では地震の揺れを感じなかったため、多くの住民が津波の危険性を認識できず、岩手県や宮城県の沿岸部で大きな被害が出ています。気象庁が津波警報を発表したのは津波到達の約2時間後で、警報が間に合わなかったことも被害拡大の原因となりました。
この災害は、遠地で起きた地震でも日本に津波をもたらす可能性を示し、備えの重要性を認識させています。
●3位:死者・行方不明者190名超・最大16mの津波が襲ったサモア沖地震
サモア沖地震の概要は、以下のとおりです。
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項目 |
内容 |
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発生日時 |
2009年9月29日 6時48分(現地時間) |
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マグニチュード |
8.0 |
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最大津波高 |
16m(米領サモア・ポロア村) |
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死者・行方不明者 |
192人(サモア148人、米領サモア35人、トンガ9人) |
サモア沖地震では、地震発生から約20分で周辺の島々に津波が到達し、避難する時間がほとんどありませんでした。最大16mの津波に襲われた米領サモアのポロア村では、村全体が壊滅的な被害となりました。
島国という特性から、高台への避難場所が限られており、逃げ遅れた住民が犠牲になりました。しかし、強い揺れを感じた直後に警報を待たずに高台へ避難した住民が多かったため、津波の規模に比べて犠牲者は抑えられています。
この事例は、沿岸部で強い地震を感じたら、すぐに避難する重要性を示す教訓となりました。
参考
3.南海トラフの津波被害予測・シミュレーション

南海トラフ地震では、関東から九州にかけての広範囲で津波による甚大な被害が予測されています。
内閣府が公表している想定被害は、以下のとおりです。
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項目 |
内容 |
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想定される死者・行方不明者数 |
約32万人 |
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津波による犠牲者の割合 |
約7割 |
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震度7が想定される市町村数 |
127市町村 |
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津波高10m以上が想定される市町村数 |
79市町村 |
とくに太平洋沿岸では、地震発生から数分で津波が到達する地域があり、避難する時間がほとんどありません。しかし、予測やシミュレーションがあるからといって安全とは限らず、津波は想定を超える可能性があります。
予測はあくまで備えの目安です。津波警報が出たら迷わず高台へ避難する行動が命を守るためには欠かせません。
参考:内閣府|南海トラフ巨大地震対策検討ワーキンググループにおける検討状況について
関連人気記事:南海トラフ地震の津波シミュレーションまとめ|危ない県ランキングや対策
4.津波被害の実例から学ぶ!今すぐ家庭でできる備え方
過去の津波災害から得られた教訓をもとに、家庭で今すぐ実践できる備えを紹介します。今後30年以内に、東日本大震災級の大地震「南海トラフ地震」の発生が予想されているため、地震や津波への対策は必須です。津波から命を守るために、必要な知識と行動を確認しましょう。
●津波注意報・警報が出たら様子を見ずにすぐ避難する
津波警報が発表されたら「様子を見る」という行動が最も危険です。海の様子を確認しに行った人や、第一波が小さかったため自宅へ戻った人が犠牲になった事例は数多くあります。
警報は「命の合図」として受け止め、発表された瞬間に避難を開始してください。また、車での避難は渋滞で身動きが取れなくなり、車ごと津波に巻き込まれる危険があります。
1993年の北海道南西沖地震では、奥尻島で車避難による渋滞が発生し、多くの犠牲者を出しました。健常者は徒歩で高台へ向かい、高齢者や障害者のために道路を空けておく配慮が必要です。
参考:防災システム研究所|1993年7月12日/北海道南西沖地震(奥尻島地震・津波)
●津波時に避難する高台や避難ルートを家族で共有しておく
津波発生時は家族が別々の場所にいる可能性が高いため、事前に避難場所と避難経路を共有しておく必要があります。家族で話し合い、以下の内容を確認しましょう。
・自宅・学校・職場から高台や津波避難ビルまでの経路を確認する
・家族全員で歩き、避難にかかる時間を把握する
・夜間や雨天時でも安全に通行できるかを確認する
・道路陥没や建物倒壊に備え、避難経路は2つ以上設定する
夜間や雨天時でも安全に避難できるか、道路が冠水していないかなど、さまざまな状況を想定して話し合ってください。複数の経路を確保しておけば、どのような状況でも柔軟に対応できます。
●避難時に持ち出す最低限の非常用持ち出し袋を準備する
非常用持ち出し袋には「命を守るために必要なもの」だけを入れ、重さより機動性を優先します。津波からの避難は時間との勝負のため、重い荷物を持って移動すると避難が遅れて危険です。
持ち出し袋には、以下のような最低限のものに絞りましょう。
・飲料水
・非常食
・常備薬
・懐中電灯
・モバイルバッテリー
・救急用品
お金や思い出の品は後回しにして、まず命を守る行動を優先にしてください。また、食品の賞味期限や電池の残量は定期的にチェックし、いざという時に使えない事態を防ぎます。年に1度は中身を見直す習慣をつけておくと安心です。
●津波後に情報が途切れないように複数の情報源を確保する
津波発生後は停電によりテレビが見られなくなり、情報を得る手段が限られます。スマホも通信回線が混雑して使えなくなる可能性があるため、電池式ラジオを用意しておくと便利です。
ラジオは停電時でも使用でき、避難所での情報収集に役立ちます。家族間の連絡手段として、災害用伝言ダイヤル(171)や災害用伝言板の使い方をあらかじめ確認しておきましょう。
また、災害時はSNSなどで偽情報が拡散される場合があるため、情報源が信頼できるかを見極めることも必要です。
●津波後の停電と断水を想定して電源・水・衛生用品を自宅に備蓄する
津波の影響を受けた地域では、停電や断水が数日から数週間にわたって続く可能性があります。ライフラインの復旧には時間がかかるため、自宅での備蓄が欠かせません。
自宅で準備しておきたい備蓄品は、以下のとおりです。
・飲料水は1人1日3リットルを目安に最低3日分準備する
・簡易トイレを用意して、トイレ問題に備える
・除菌シートやティッシュペーパーなどの衛生用品を準備する
・スマホ用のモバイルバッテリーを用意する
・照明や電源確保のため、ポータブル電源を準備する
備蓄品は日常生活で使いながら補充する「ローリングストック」の方法を取り入れると、無駄なく管理できます。
5.津波被害の停電対策には「Jackery(ジャクリ)のポータブル電源」がおすすめ

津波被害による長期停電に備える非常電源なら、Jackery(ジャクリ)のポータブル電源がおすすめです。ポータブル電源とは、持ち運び可能な蓄電装置で、コンセントのない場所でも家電製品を動かせるアイテムです。
ポータブル電源があれば、津波後の停電時にも以下のような場面で電源を確保できます。
・スマホの充電
・照明の確保
・冷蔵庫の稼働
・冷暖房器具の稼働
Jackery(ジャクリ)は全世界で600万台以上の販売実績を持つ信頼性の高いブランドで、最大5年の無料保証や日本語サポートが充実しています。さらに、ソーラーパネルとセットで使用すれば、停電が長引いても太陽光で充電が可能です。
業界最高峰のソーラーパネル変換効率(最大25%)により、効率よく電力を確保できます。災害への備えとしてJackery(ジャクリ)のポータブル電源を準備し、安心して過ごせる環境を整えましょう。
6.津波被害に関するよくある質問
津波被害に関してよく寄せられる質問とその回答をまとめました。
●津波で一番危ない県はどこですか?
津波リスクは県単位ではなく、海岸の地形や震源からの距離によって決まります。とくに危険性が高いのは以下の地域です。
・太平洋側の沿岸部
・リアス式海岸(入り組んだ湾の形状)を持つ地域
・南海トラフ地震で10m超の津波が想定される静岡県から宮崎県の沿岸
リアス式海岸では津波の高さが増幅されやすく、同じ県内でも地形によってリスクは大きく異なります。
「どこが危険か」ではなく「自分の地域がどうなのか」を確認しましょう。浸水想定区域や避難場所を把握することが、命を守る行動につながります。
●津波の死亡率は100%ですか?
津波に巻き込まれても、必ず死亡するわけではありません。早期避難した人の多くが助かっており、生存率は避難の速さで大きく変わります。
2009年のサモア沖地震では、最大16mの津波に襲われた村で、強い揺れの直後に避難した住民のほとんどが無事でした。一方、様子を見るために避難が遅れた人や、自宅へ戻った人が犠牲になるケースが多く報告されています。
津波警報が発表されたら、ためらわずに避難することが命を守る行動です。
●宮城県の大川小学校ではなぜ津波で多くの児童が犠牲になったのですか?
大川小学校で多くの犠牲者を出してしまった主な原因は、以下のとおりです。
・地震発生から約50分間校庭にとどまり避難開始が遅れた
・事前に避難先を決めておらず、高い裏山ではなく低い場所への避難を選んだ
海から約3.7km離れた内陸部だったため津波は到達しないと考えられていましたが、川を遡上した津波が学校を襲っています。
この教訓は、避難場所の事前確認と警報が出たらすぐに高い場所へ避難をする行動にいかされています。
●石川県の能登半島地震で津波被害はありましたか?
2024年1月の能登半島地震では津波が発生し、石川県や新潟県の沿岸で被害が出ています。能登半島では港湾施設や沿岸部の住宅が浸水しました。
震源が海底の陸地に近い場所だったこともあり、地震発生から数分で津波が到達し、避難が間に合わなかった地域もあります。日本海側でも津波は発生するため、地震が起きた際には津波への警戒が必要です。
沿岸部に住む方は、津波ハザードマップで避難場所を確認しておきましょう。
参考:J-Stage|令和6年能登半島地震津波による能登半島東岸域の津波浸水・被害調査
●津波1メートルではどのくらいの被害が想定されますか?
1mの津波でも以下のような被害が発生します。
・大人が立っていられず流される
・車が流され始める(50cm以上)
・木造住宅が破壊される可能性が高まる
津波は波浪と異なり、海底から海面までの全ての海水が動くため、同じ高さでも押し寄せる力はまったく異なります。
「1mなら大丈夫」という考えは誤りで、低い津波でも避難が必要です。地震で揺れを感じたら、津波注意報の有無にかかわらず海から離れ、安全な場所へ避難してください。
●首都直下地震による津波の被害想定は?
首都直下地震による津波は東京湾内で最大2m程度と予想され、南海トラフ地震に比べて限定的です。東京湾は湾口が狭いため津波が湾内に入りにくく、津波による被害は抑えられると考えられています。
しかし、首都直下地震では津波よりも、建物倒壊・火災・ライフライン停止などの複合災害が深刻な問題です。
沿岸部では津波への備えも必要ですが、内陸部では建物の耐震化や家具の固定など、揺れへの対策を優先してください。地震後は津波警報の有無を確認し、警報が出たらすぐに高台へ避難するよう心がけましょう。
まとめ
津波から命を守るには、過去の災害から学んだ教訓をもとに日頃から備えておく必要があります。東日本大震災では多くの命が失われ、北海道南西沖地震では津波と火災が発生しました。
南海トラフ地震では最大約32万人の犠牲者が想定されており、太平洋沿岸では地震発生から数分で津波が到達する地域もあります。
家族で避難場所と経路を共有し、最低3日分の備蓄を準備するなど、すぐ実践できる対策を進めてください。
停電に備えてJackery(ジャクリ)のポータブル電源を用意し、非常時でも安心できるように備えておきましょう。