インバーター発電機と通常の発電機の仕組みと特徴

発電機には「インバーター発電機」と「通常の発電機(オープンフレーム型など)」の2種類があります。どちらもガソリンやカセットボンベなどの燃料を使って電気を生み出す点は同じですが、出力する電気の品質に大きな違いがあります。それぞれの仕組みと特徴を見ていきましょう。
●インバーター発電機の仕組み・特徴
インバーター発電機は、発電した電気を「交流(AC)→直流(DC)→交流(AC)」の三段階で変換する仕組みを持っています。一度直流に変換してからインバーター回路で交流に戻すことで、家庭のコンセントと同じ「正弦波」と呼ばれる安定した波形の電気を出力できる仕組みです。
正弦波は電圧と周波数が一定で、パソコンやスマートフォン、テレビ、冷蔵庫といったマイコン制御の精密機器も問題なく動かせます。また、負荷に応じてエンジン回転数を自動調整する「エコスロットル機能」を搭載したモデルが多く、燃費が良く静音性も優秀です。
●通常の発電機の仕組み・特徴
通常の発電機は、エンジンの回転をそのまま電気エネルギーに変換するシンプルな構造です。インバーター回路を持たないため、エンジン回転数の変動や負荷の影響を受けやすく、出力波形が乱れたり電圧が不安定になったりする傾向があります。
構造がシンプルな分、価格は安く、同じ出力ならインバーター発電機より1〜3万円ほど安価に購入できます。ただし、波形の乱れに敏感な精密機器には使えないため、用途が限られる点に注意が必要です。
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インバーター発電機と通常の発電機の違いを比較
インバーター発電機と通常の発電機の主な違いを以下の表にまとめました。
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発電機の種類 |
インバーター発電機 |
通常の発電機 |
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出力波形 |
正弦波(歪み率2.5%以下) |
歪みのある不安定な波形 |
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精密機器への対応 |
◎使用可能 |
×故障リスクあり |
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周波数切り替え |
50Hz/60Hz切り替え可能 |
固定(※機種による) |
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静音性 |
比較的静か(50〜65dB程度) |
うるさい(70〜90dB程度) |
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燃費 |
良い |
普通〜やや悪い |
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価格帯 |
高め |
安め |
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サイズ・重量 |
コンパクト・軽量 |
大型・重い傾向 |
それぞれの違いを詳しく解説します。
●出力波形の違い|高品質な正弦波か歪みのある不安定な波形か
もっとも大きな違いは出力波形です。通常の発電機もエンジンの回転で交流電気を生成しますが、エンジン回転数の変動や負荷の変化によって波形に歪みが生じやすく、電圧・周波数が不安定になります。
一方、インバーター発電機は一度直流に変換した後、インバーター回路で高品質な正弦波を生成します。それぞれの出力波形の特徴をまとめると、以下のとおりです。
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インバーター発電機:歪み率2.5%以下の正弦波で、電圧・周波数が安定している
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通常の発電機:エンジン回転数の変動により波形が歪み、電圧・周波数が不安定になりやすい
電気の品質にこだわるなら、家庭のコンセントと同等の正弦波を出力できるインバーター発電機を選びましょう。
●使える家電の違い|精密機器はインバーター発電機が必須
通常の発電機で使える家電と使えない家電には、はっきりとした違いがあります。マイコン制御の家電や充電器は、不安定な電気を受けると誤作動や故障を起こす可能性があるためです。
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通常の発電機で使える:白熱灯、投光器、電熱器(ホットプレート・電気ストーブなど)、一部の電動工具など
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通常の発電機で使えない・使えても故障リスクあり:パソコン、スマホ充電器、テレビ、冷蔵庫、電子レンジなど
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インバーター発電機:基本的にすべての家電に対応可能
スマホの充電やパソコン作業をしたいなら、インバーター発電機一択です。なお、古いコンプレッサー式の冷蔵庫は出力が足りれば動作する場合もありますが、おすすめはしません。
●周波数の違い|インバーター発電機は50Hz/60Hzを切り替え可能
日本の電力周波数は、東日本が50Hz、西日本が60Hzと地域によって異なります。使用する家電と周波数が合っていないと、モーターの回転数が変わって性能が落ちたり、最悪の場合は故障の原因になったりすることも。通常の発電機とインバーター発電機では、この周波数の切り替え可否が以下のとおり異なります。
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インバーター発電機:50Hz/60Hzの切り替えスイッチを搭載し、全国どこでも使える
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通常の発電機:エンジン回転数で周波数が決まるため、50Hzまたは60Hzの固定が多い
引っ越しや旅行先での使用を考えるなら、周波数を切り替えられるインバーター発電機が便利です。ただし、最近では周波数に左右されない「ヘルツフリー家電」も増えてきており、この差はあまり気にならなくなってきています。
●静音性の違い|インバーター発電機の方が静か
キャンプ場や住宅街で大きな音を出すと、周囲に迷惑がかかるだけでなく、使用を禁止される場合もあります。エンジンを動かす発電機はどうしても大きな音を出してしまいますが、インバーター発電機と普通の発電機では騒音レベルが大きく異なります。
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インバーター発電機:50〜65dB程度(普通の会話〜掃除機くらい)
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通常の発電機:65〜95dB程度(セミの鳴き声〜カラオケ店内くらい)
※あくまで目安で、機種により大きく異なります。
インバーター発電機は負荷に応じてエンジン回転数を自動調整するため、低負荷時は回転数が下がり比較的静かに動作します。夜間や早朝の使用、住宅街での防災用途を考えるなら、静音性の高いインバーター発電機がおすすめです。
●燃費の違い|インバーター発電機はエコスロットルで省エネ
長時間の使用や災害時の備えを考えると、燃費の良さもチェックポイントです。インバーター発電機に搭載されている「エコスロットル機能」は、接続した機器の消費電力に合わせてエンジン回転数を自動で調整する仕組みです。
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インバーター発電機(エコスロットルON):低負荷時に燃料消費を大幅に削減
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通常の発電機:負荷に関係なくエンジン回転数がほぼ一定で、燃料消費が多め
とくにスマホ充電のような低負荷時は回転数を抑えるため、燃料を大幅に節約できます。
●価格の違い|インバーター発電機は高め、通常発電機は安め
同じ出力クラスでも、インバーター発電機と通常の発電機では価格帯が異なります。
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インバーター発電機:3〜25万円程度
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通常の発電機:1〜10万円程度
インバーター発電機は複雑な電子回路を搭載しているため、通常の発電機より価格が高くなりがちです。ただし、使える家電の幅広さや静音性、燃費の良さを考えると、長い目で見ればインバーター発電機の方がコストパフォーマンスに優れています。
●サイズ・重量の違い|インバーター発電機はコンパクト
持ち運びやすさを重視するなら、サイズと重量も確認しておきましょう。同じ出力でも、インバーター発電機は電子制御によって効率的に発電できるため、同じ出力でも通常の発電機よりコンパクトで軽量な傾向があります。
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インバーター発電機(1600VAクラス):20kg前後、スーツケース程度のサイズ
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通常の発電機(同出力クラス):25〜35kg程度、さらに一回り大きいサイズ
目安として25kg以下なら多くの人が一人で持ち運び可能です。25kgを超えてくると、台車がないと持ち運べない人も多いでしょう。車への積み込みや現場への持ち運びを考えるなら、インバーター発電機が有利です。
●迷ったらインバーター発電機を選ぶのが無難
「どちらを選べばいいか分からない」という場合は、インバーター発電機を選んでおけば間違いありません。
価格は高めですが、精密機器も含めたほぼすべての家電に対応でき、静音性や燃費にも優れています。白熱灯や電熱器しか使わないと決まっている場合を除き、インバーター発電機を選ぶのが無難です。
通常の発電機にインバーターを後付けできる?
結論から言えば、通常の発電機も外付けインバーターを使えばインバーター発電機と同様に使うことは可能です。ただし、燃費などの面からあまりおすすめはできません。以下で詳しく解説します。
●外付けインバーターで対応可能だが効率は落ちる
市販の「正弦波インバーター」を発電機とコンセントの間に接続すれば、出力を正弦波に変換できます。ホームセンターやネット通販で2〜5万円程度で購入可能です。ただし、以下のデメリットがあります。
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電力ロス:変換の過程で10〜20%以上の電力が失われ、発電機の実質出力が下がる
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追加コスト:インバーター本体の購入費用が数千円〜5万円程度かかる
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設置の手間:配線や接続の手間が増え、トラブルの原因にもなりやすい
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保証の問題:メーカー想定外の使い方になるため、故障時の保証が受けられない場合がある
外付けの正弦波インバーター(DC/ACインバーター)を使う場合、発電機のAC出力を一度DCに整流してから再度ACに変換する必要があり、変換効率の低下や電力ロスが大きくなります。
デメリットを踏まえると、外付けインバーターは「すでに通常の発電機を持っていて、どうしても追加費用を抑えつつ精密機器を使いたい」場合の応急処置と考えた方がよいでしょう。
●最初からインバーター発電機を選ぶ方がコスパが良い
外付けインバーターの購入費用や電力ロスを考えると、最初からインバーター発電機を購入した方がトータルコストは安く済むケースがほとんどです。
価格差がほとんどないうえに、外付けの場合は電力ロスや故障リスクが加わります。これから発電機を購入するなら、最初からインバーター搭載モデルを選びましょう。
正弦波インバーター内蔵&燃料不要のソーラー発電機「Jackery Solar Generator」

インバーター発電機は便利ですが、ガソリンやカセットボンベといった燃料の備蓄・管理が必要です。燃料には使用期限があり、保管場所にも気を使います。また、排気ガスが出るため室内では使用できず、一酸化炭素中毒のリスクにも注意しなければいけません。
こうした燃料管理の手間やリスクを避けたい方には、ソーラーパネルで充電できるポータブル電源「Jackery Solar Generator」がおすすめです。
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正弦波インバーター内蔵:安定した出力でパソコンやスマホ、冷蔵庫などの精密機器も安心して使える
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燃料不要:太陽光で繰り返し充電でき、ガソリンの備蓄・管理がいらない
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室内で使用可能:排気ガスが出ないため、室内でも安全に使える
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静音設計:エンジン音がなく、夜間・住宅街でも気兼ねなく使える
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メンテナンスフリー:オイル交換や燃料劣化の心配がない
ソーラーパネルなら燃料が確保できない大災害でも発電可能。防災用途ではもちろん、キャンプや車中泊、日常の節電対策としても活躍すること間違いなしです。
Jackeryなら600万台超の販売実績あり、最長7年の保証付きで安心して使えます。これからインバーター発電機を買おうか迷っていた方は「Jackery Solar Generator」も選択肢に入れてみてください。

インバーター発電機と発電機の違いに関するよくある質問
インバーター発電機と発電機の違いに関するよくある質問と、その回答をまとめました。
●インバーター発電機は大型の機器にも使える?
使えますが、インバーター発電機の定格出力が接続機器の消費電力を上回っている必要があります。また、エアコンや電子レンジなど起動時に大きな電力(突入電力)を必要とする機器は、定格出力の2〜3倍の余裕を見ておくと安心です。たとえば1000Wの電子レンジを使うなら、目安として定格出力2000W以上のモデルを選ぶとよいでしょう。
●ガソリン式インバーター発電機の燃費はどれくらい?
機種や負荷によりますが、一般的な1600〜1800VA(定格出力1300〜1500W程度)クラスのインバーター発電機の場合、1時間当たり0.6L前後の燃費が目安です。エコスロットル機能を使えば、低負荷時に燃料を節約し、2~3リットルのガソリンで10時間以上連続運転できるモデルもあります。
●インバーター発電機と通常発電機、災害時にはどちらがおすすめ?
災害時にはスマホの充電や情報収集のためのテレビ・ラジオ、冷蔵庫での食品保存など精密機器を使う場面が多くなるため、インバーター発電機がおすすめです。
なお、燃料の備蓄や排気ガスの問題を考えると、ソーラーパネルで充電できるポータブル電源もおすすめします。燃料切れの心配がなく、室内でも安全に使えるため、とくにマンション住まいの方や燃料管理が難しい方は優先して検討しましょう。
【関連記事】家庭用の非常用発電機は必要か?災害時におすすめの価格が安いソーラー発電機を紹介
まとめ
インバーター発電機と通常の発電機の最大の違いは、出力する電気の品質です。インバーター発電機は正弦波の安定した電気を出力できるため、パソコンやスマホ、冷蔵庫などの精密機器も安心して使えます。価格は高めですが、静音性や燃費にも優れており、幅広い用途に対応可能です。
一方、通常の発電機は価格が安いものの、使える家電が限られるため用途を選びます。迷ったらインバーター発電機を選んでおけば間違いありません。
燃料管理の手間や排気ガスのリスクを避けたい方は、正弦波インバーター内蔵のポータブル電源「Jackery Solar Generator」も選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。太陽光で繰り返し充電でき、室内でも安全に使えるため、防災用途からアウトドアまで幅広く活躍します。