キャラバンでキャンピングカーを自作する方法|ベース車の選び方・注意点まとめ

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キャラバンをベースにしたキャンピングカー作りは、「自分だけの空間を作りたい」「旅をもっと自由に楽しみたい」という人に人気のDIYスタイル。しかし、内装設計や車検のルールが難しく、自作に踏み切れない人が多いです。

 

本記事では、キャラバンでキャンピングカーを自作する手順を解説。ベース車の選び方や失敗しないための注意点も紹介します。あなただけのキャンピングカーと、自由で快適な旅に出かけましょう。

目次
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1.キャラバンでキャンピングカーを自作できる!おすすめ車種と必要なもの

日産の「キャラバン」は、広い荷室と高いカスタマイズ性から自作キャンピングカーのベース車として非常に人気があります。 

以下でキャラバンをキャンピングカーに改造する魅力や、自作に必要なアイテムを詳しく解説していきます。

キャラバンはキャンピングカーに改造しやすい車

日産の「キャラバン」は車内空間が広く天井が高いため、キャンピングカーに改造しやすい車です。ボディ剛性が高く、長距離移動でも安定した走りを保てる点も自作キャンピングカーとして人気を集めるポイントとなっています。とくに人気なのが、以下の2タイプです。 

キャラバン プレミアムGX:広い荷室でベッドキッドの設置や電装DIYがしやすい

スーパーロング・ハイルーフタイプ:天井が高く、立ったまま作業できる 

「キャラバン」は商用車ベースなので、内装を1から作り替えやすくライフスタイルに合わせたレイアウトを実現できます。

キャラバンでキャンピングカーを自作するのに必要なもの

「キャラバン」でキャンピングカーを自作する際は、以下のアイテムを用意しましょう。 

ベッドキットやマットレス

収納ボックスや棚板

電源(ポータブル電源など)

内装材(断熱材・床材など)

照明器具

工具類(ソケットレンチ・ニッパーなど) 

これらのアイテムを組み合わせれば、寝る・くつろぐ・食事するといった基本機能を備えた快適な車内空間が完成します。まずは最低限の設備から始め、旅のスタイルや使用頻度に合わせて電源や収納などをアップグレードしていくのがおすすめです。

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2.キャラバンでキャンピングカーを自作する手順

キャラバンでキャンピングカーを自作する手順

「キャラバン」でキャンピングカーを自作するには、以下の手順で進めていきましょう。 

設計図を描く

床・壁・天井を施工する

家具や収納を作成する

電装設備や照明を取り付ける

完成後のチェックと試運転をする 

無計画に進めてしまうと、スペースの無駄や配線トラブルなどの原因に繋がります。以下で設計から仕上げまでの基本的な手順をわかりやすく解説していくので、快適空間を作る参考にしてください。

設計図を描く

キャラバンをキャンピングカーに改造する際は、全体の設計図を描くのがポイントとなります。「車中泊で何がしたいか」を明確にし、以下のポイントを荷室のサイズに合わせて設計図で整理しましょう。 

就寝スペースのサイズと配置

収納棚や引き出しの位置

キッチンや調理スペースの場所

電源・照明・換気設備の設置箇所

通路の幅や動線の確保 

紙やパソコンで可視化することで家具や電装の配置ミスを防ぎ、効率的で快適な車内空間を作れます。市販キットを利用するか自作するかも、この段階で判断するとスムーズです。

床・壁・天井を施行する

キャラバンの快適さを大きく左右するのが、床・壁・天井の施工です。以下のようなポイントをおさえ、断熱・防音がしっかり施された季節や天候に左右されにくい快適な空間を作りましょう。 

床材:コンパネ+クッションフロアで防音・防寒性を確保

壁材:断熱材(スタイロフォームなど)を貼り、内装パネルで仕上げ

天井:軽量断熱材+防音シートで静音化

防湿対策:防水シートや隙間シールで結露を防止

通気性:換気口や小窓を確保して空気の循環を保つ

これらの作業は見た目だけでなく、長期間快適に使える車内づくりの基礎となります。とくに断熱材の施工は、キャラバンでの車中泊の質を上げるポイントとなる工程です。

家具や収納を作成する

キャラバンの居住性を高めるには、車内サイズに合った家具作りが欠かせません。使い勝手だけでなく、以下のように安全性や重量バランスも意識しながら快適で機能的な空間を作りましょう。 

素材選び:軽量で丈夫な木材やアルミフレームを使用

収納設計:高さ・奥行きを工夫してデッドスペースを活用

ベッド構造:折りたたみ式や引き出し式など可動タイプが便利

安全性:走行中にズレないようL字金具やベルトで固定

デザイン性:明るい木目調やナチュラルカラーで居心地アップ

限られたスペースを無駄なく使えば、快適に過ごせるインテリアを作れます。「キャラバン」には専用のキットがあるので、DIYが不安な方も簡単に作れておすすめです。

電装設備や照明を取り付ける

快適なキャンピングカー生活には、電装設備の整備が欠かせません。電力をどのように確保・管理するかを考えながら、以下のように安全性にも十分配慮しましょう。 

配線計画:走行中に干渉しないよう、配線ルートを事前に設計

安全対策:ヒューズやブレーカーを設置し、過電流・ショートを防止

冷蔵庫や扇風機など長期滞在でも、安心して過ごせる電装環境を整えます。専門知識が必要となるので、専門業者に依頼するのが安心です。

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完成後のチェックと試運転をする

すべての施工が終わったら、仕上げに入る「最終チェック」と「試運転」を行います。以下のように走行中の安全性や使い勝手を確認し、万が一のトラブルを未然に防ぎましょう。 

ベッドや収納などの家具が走行中に動かないか確認

左右・前後の重さが偏っていないか荷重バランスをチェック

照明・コンセント・冷蔵庫などが正常に作動するか電装テストを行う

異音や振動がないか走行確認をする

安心して長距離ドライブや車中泊を楽しむためにも、施工後には必ずチェックと試運転をしてください。安全に問題がなければ、いよいよ理想のキャンピングカーの旅がスタートです。

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3.キャラバンをキャンピングカーの自作にかかる費用目安

キャラバンをキャンピングカーに自作する費用は、どこまで設備を整えるかによって大きく異なります。最低限の車中泊仕様なら10〜30万円程度で始められますが、ベッドや電装など本格的に整えると50〜100万円前後が一般的です。主な費用の内訳は、以下のとおりです。 

床・壁・天井の施工費:5〜10万円

家具・収納製作費:10〜30万円

電装設備・照明費:15〜50万円

その他小物や装飾費:5〜10万円

自分で施工すれば人件費を抑えられますが、安全面や電装関係は専門業者に依頼すると安心です。目的や予算に合わせて、段階的にカスタマイズしていきましょう。

4.キャラバンでキャンピングカーを自作する際の5つの注意点

キャラバンでキャンピングカーを自作する際の5つの注意点

キャラバンの自作キャンピングカーは自由度が高い反面、守るべきルールや安全基準もあります。以下の点に注意して、理想のキャンピングカーを作りましょう。ここでは、自作時にとくに注意したい5つのポイントを解説します。

車検の規定内で行う

キャラバンを自作でキャンピングカーに改造する際は、車検基準を満たすことが大前提です。違反すると車検が通らない可能性があるため、以下のポイントを確認しながら自作していきましょう。 

灯火類・ミラーは明るさや設置位置は基準通りに保つ

車体サイズ・重量は車検証の数値を超えないように注意する

エアバッグ・ABSなどの機能を妨げない

車検基準を守ると、見た目だけでなく法的にも安心して走れる車に仕上がります。不安な場合は、事前に専門業者に相談するのがおすすめです。

安全性を確保する

キャンピングカーを自作する際は、見た目の仕上がりよりも安全性を最優先しましょう。安全性を確保するためのポイントは、以下のとおりです。 

家具や収納はL字金具やボルトを使い、走行中に動かないように固定する

配線は結束バンドや保護チューブでまとめ、ショートや断線を防ぐ

重い荷物は車体中央や低い位置に配置し、安定性を確保する

急ブレーキでも荷物が飛び出さないよう、扉や収納にロックを付ける。

安全設計を意識すると、長く安心して走れるキャンピングカーになります。とくに電装システムや配線作業に不安がある場合は、無理せず専門業者に依頼しましょう。

居住スペースの寸法規定を確認する

キャンピングカーとして登録する場合、ベッドスペースや居住エリアには以下のように一定の寸法規定があります。 

就寝スペースは大人が横になれる長さ(おおむね180cm以上)を確保する

天井は一定の居住性を保つため、座ったときに頭が当たらない高さが望ましい

スムーズに移動できるように通路や出入り口を確保する

ベッドや収納は取り外し可能なものではなく、固定構造であることが求められる場合がある

これらを満たしていないと車検や構造変更申請が通らない可能性があるため、改造前に国交省の規定を必ず確認しましょう。

構造変更が必要になる場合がある

座席の取り外しやベッド・キッチンの固定など、車両構造に影響を与える改造は「構造変更申請」が必要となる場合があります。構造変更が必要になる場合のポイントは、以下のとおりです。 

純正シートを外したり、新しい座席を設置した場合は申請が必要

家具や収納をボルトなどで固定すると、構造扱いとなり変更届が必要となるケースが多い

ガスや水回り設備を追加する際も、車両の用途変更に該当する場合がある

大幅に重量が増すと、走行安全性や車検項目に影響する

該当する場合は、陸運局で構造変更申請する必要があります。事前に設計図や改造内容を整理し、専門業者へ相談するとスムーズです。

電装やガス機器は専門家に依頼する

電装やガス機器の施工は専門性が高く、誤った処理をすると重大な事故につながる危険があります。とくに以下のポイントに注意しましょう。 

電気配線・バッテリー配線:誤接続によりショートや発火、感電の恐れがある

インバーター・ポータブル電源の扱い:定格容量を超える接続は機器の破損につながる

ガス配管・バーナー周り:ガス漏れは一酸化炭素中毒や爆発の原因となる

換気や防火対策:火気を扱う場所には必ず換気装置や耐熱材を設ける

安全面のリスクが大きい電装系・ガス系は必ず専門家や業者に依頼し、内装や家具など安全な部分のDIYに集中するのが安心です。

5.キャンピングカーの電源確保に!「Jackery(ジャクリ)」のポータブル電源で車中泊をさらに楽しもう

キャンピングカーの電源確保に!「Jackery(ジャクリ)」のポータブル電源で車中泊をさらに楽しもう

キャンピングカーで車中泊をするなら、電源の確保が欠かせません。照明や冷蔵庫、スマホの充電など電気が使えるだけで快適さが大きく変わります。そこでおすすめなのが、高い安全性と持ち運びやすさで人気を集める「Jackery(ジャクリ)」のポータブル電源です。キャンピングカーにポータブル電源を備えると、以下のようなメリットがあります。 

サブバッテリーの容量不足を補い、電力切れの心配なく快適に過ごせる

サブバッテリーの増設に比べて低コストで電力を増やせる

配線工事や専門知識が不要で、置くだけで簡単に使える

車外に持ち出してコンセントで簡単に充電できる(ソーラーパネルでの充電も可能)

車を買い替えても使い続けられるから長期的にコスパが良い 

「Jackery(ジャクリ)」のポータブル電源は軽量・コンパクト設計で持ち運びやすく、大容量モデルも折りたたみ式の取っ手が付いているなど工夫がされています。ソーラーパネル充電に対応しており、外出先でも太陽光で手軽に充電できるため、長期旅行でも電力切れの心配がありません。 

自然放電が少なく長期保管にも向いているため、アウトドアだけでなく災害対策にもピッタリです。「Jackery(ジャクリ)」のポータブル電源を導入して、自由な旅を楽しみながら緊急時にも対応できる準備を整えておきましょう。

車中泊を快適にするポータブル電源特集はこちら

6.キャラバンのキャンピングカー自作に関するよくある質問

ここでは、キャラバンのキャンピングカー自作に関するよくある質問についてお答えしていきます。

内装レイアウトはどうやって決めれば良いですか?

まず「何人で」「どんな目的で」使うかを明確にし、以下のポイントを意識して内装レイアウトを考えましょう。 

ベッド・収納・キッチンの位置を紙やアプリで設計する

実際の寸法を測って配置をシミュレーションする

動線を確保して狭さを感じにくくする

これらを意識すれば見た目だけでなく、使いやすさも両立したレイアウトの実現が可能です。実際に車内で動いてみて使い勝手を確認しながら微調整すると、より満足度の高い仕上がりになります。

ハイエースはキャンピングカーに自作できますか?

ハイエースは、キャンピングカーを自作する際に使用される定番車種です。広い車内空間とシンプルな構造で、ベッドや電装設備の設置がしやすくなっています。 

とくに「ハイエース・スーパーロング」なら本格的な居住空間も実現可能です。DIYパーツや内装キットも豊富なので、初心者でも挑戦しやすいでしょう。

キャラバンの内装をDIYした場合、車検に通りますか?

キャラバンの内装をDIYした場合、以下の点に注意しないと車検が通らない可能性があります。 

シートベルト付き座席を撤去・移動する場合と構造変更申請が必要となる

重量オーバーやガス設備を設置する場合、安全基準を超えると不合格になる可能性がある

エアバッグ・ABSなどの機能を妨げない

不安がある場合は、事前に専門業者に相談して確認を取りましょう。

2tトラックはキャンピングカーの自作に向いていますか?

2tトラックは、以下の理由から「バスコン」や「キャブコン」タイプの本格キャンピングカーに向いています。 

広い荷台スペースで間取りの自由度が高い

重量のある家具や設備も設置可能

断熱・遮音性を高めやすい構造

ただし車体価格や燃費、運転のしやすさを考えると中級〜上級者向けの自作ベースです。また大型車両になる分、安全面や法規制にも十分配慮して改造計画を立てましょう。

自作キャラバンの耐久性や安全性は大丈夫ですか?

以下のように適切な素材選びと施工を行えば、安全性と耐久性は十分確保できます。 

軽量で強度のある木材・金具を使用

配線・断熱材は耐熱性の高いものを選ぶ

揺れに強い固定方法を採用する

これらのポイントを押さえていれば、長期の走行や気温変化にも強い内装を維持できます。さらに定期的な点検やネジの締め直しを行い、劣化や緩みを防いで安全に長く使い続けましょう。

中古キャラバンをベースに自作する場合の注意点は?

中古車を使う場合は、購入前に以下をチェックしましょう。 

床下や天井のサビ・腐食

電装系・バッテリーの状態

エアコンやエンジンの動作確認 

外装がきれいでも、内部が劣化しているケースがあります。修理費がかさむと結果的に割高になるため、状態の良い車両を選びましょう。

DIYでの断熱や防音の工夫はどうする?

キャンピングカーで快適に過ごすには、以下のような断熱と防音の工夫が欠かせません。 

発泡ウレタンやスタイロフォームなど高断熱素材を壁・床・天井に施工して温度変化を緩和する

ロードノイズ対策に吸音マットや制振シートを使用する

遮光カーテンや断熱シートを取り付け、熱や音の侵入を防ぐ

これらを丁寧に施工することで、快適な車内環境を作れます。また冷暖房の効率も上がり、電源の節約にもつながるのでおすすめです。

まとめ

キャラバンをベースにしたキャンピングカーの自作は、自分だけの快適空間を作れる魅力があります。しかし、内装設計や車検、電装など注意点も多いので、安全性と法規を意識して自作しましょう。 

自作キャンピングカーの電源確保には、安全性の高い「Jackery(ジャクリ)」のポータブル電源がおすすめです。軽量コンパクト設計で持ち運びにも便利な「Jackery(ジャクリ)」のポータブル電源で、より自由で快適な旅を楽しみましょう。

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