50Hz/60Hz混在地域はなぜできた?長野の例から知られざる地域まで解説

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日本の電気は、東日本が50Hz、西日本が60Hzに分かれています。ところが、県境と電力会社の供給エリアが必ずしも一致しないため、同じ県内、時には同じ市町村内でも周波数が違う「混在地域」が存在するのです。長野県はその代表例で、県の大部分は60Hzなのに、北部の一部だけ50Hzが供給されているエリアがあります。
この記事では、長野県の例を中心に、混在地域がなぜ生まれたのか、そして長野以外にある知られざる混在地域と、そこに住む・引っ越す際の注意点を解説します。

目次
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1.50Hz/60Hz混在地域とは?なぜ生まれたのか|長野県の例で解説

長野県には、県内の大部分が60Hzでありながら、一部だけ50Hzが供給されている場所があります。

  • 長野県は基本60Hz地域だが北部の栄村などには新潟県側から50Hzが供給されている|東北電力の送電網とつながっているため
  • 50Hzと60Hzの境界線は静岡県の富士川と新潟県の糸魚川を結ぶライン|ただし直線ではなく複雑に入り組んでいる
  • 明治時代にドイツ製・アメリカ製の発電機が別々に導入されたのが始まり|東京は50Hz、大阪は60Hzとして定着した
  • 行政区域と送電系統が一致しないため混在地域が生まれている|県境と電力会社の供給エリアは必ずしも一致しない

以下で詳しく見ていきましょう。

①長野県は基本60Hz地域だが北部の栄村などには新潟県側から50Hzが供給されている

長野県は中部電力の供給エリアにあり、県内のほとんどは60Hzです。ところが、県北部の下水内郡栄村や、野沢温泉村・飯山市の北部などには、例外的に50Hzが供給されている地域があります。

引用:中部電力ミライズ

これは、これらの地域が地理的に新潟県と近く、電力系統としては中部電力ではなく東北電力の送電網とつながっているためです。とくに栄村は、お隣の新潟県津南町と川沿いに電力系統が接続されています。住所は長野県でも、電気は東北電力から50Hzで届いているのです。

また、松本市や安曇野市の西部に50Hzの地域があるのは、東京電力の事業所がある関係です。松本市にある「梓川」に東京電力が水力発電所を持っており、その関係で50Hzの地域が存在しています。

②50Hzと60Hzの境界線は静岡県の富士川と新潟県の糸魚川を結ぶライン

引用:中部電力

日本全体で見ると、50Hzと60Hzの境界線は、おおよそ静岡県の富士川から新潟県の糸魚川を結ぶラインです。このラインの東側が50Hz、西側が60Hzに分かれています。

ただし、これはあくまで大まかな目安です。実際の境界は行政区分どおりのまっすぐな線ではなく、山や川の地形、送電線の敷設状況に沿って複雑に入り組んでいます。長野県の混在地域も、この境界線が単純な直線ではないことを示す一例です。

③明治時代にドイツ製・アメリカ製の発電機が別々に導入されたのが始まり

そもそも周波数が東西で分かれた理由は、明治時代の発電機導入にさかのぼります。東京はドイツ製、大阪はアメリカ製の発電機をそれぞれ導入した結果、東日本は50Hz、西日本は60Hzに分かれ、そのまま現在まで続いているのです。

この東西の違いに地形や送電網の事情が重なった結果、県境をまたいだ電力融通が行われている地域では、住所の区分と実際の周波数が食い違う「混在地域」が生まれることになりました。

④行政区域と送電系統が一致しないため混在地域が生まれている

混在地域が生まれる根本的な理由は、都道府県や市町村といった行政区域と、電力会社が電気を送る送電系統が必ずしも一致していないことにあります。

電力会社は、山や川といった地形に沿って発電所や送電線を整備してきました。そのため、行政上は同じ市町村であっても、山の向こうとこちらでは電力の供給元が異なり、結果として周波数も違ってくることがあるのです。

関連人気記事:ポータブル電源で周波数を切り替えよう!50Hz・60Hz対応モデル6選


2.長野以外にもある!知られざる50hz・60hz混在地域|北海道・熊本など

周波数の混在地域は、長野県だけの現象ではありません。実は全国にはほかにも、あまり知られていない50Hzと60Hzの混在地域が点在しています。

  • 北海道千歳市の支笏湖温泉一帯には60Hzのエリアがある|製紙工場の自家発電に由来する
  • 熊本県水俣市の一部にも50Hzのエリアがある|化学工場の自家発電に由来する
  • 境界にある新潟県・静岡県にも混在地域が点在する|富士川・糸魚川周辺は入り組んだ地形が影響している

3つの例を見ていきましょう。

①北海道の支笏湖温泉一帯には60Hzのエリアがある

北海道は道内のほとんどが50Hzですが、千歳市にある支笏湖(しこつこ)温泉一帯には、例外的に60Hzが供給されているエリアがあります。

このエリアの電気は北海道電力ではなく、水力発電事業を行っている王子製紙株式会社が発電・供給しています。明治時代に苫小牧工場の操業に合わせて水力発電所を建設した際、アメリカ製の発電機を導入したことから60Hzとなり、その電力網が今も温泉街一帯に電気を届けているのです。過去に北海道地震で広域停電が起きた際も、このエリアだけは独自の送電網のおかげで影響を受けなかったといわれています。

②熊本県水俣市の一部にも50Hzのエリアがある

九州電力のエリアは基本的に60Hzですが、熊本県水俣市には例外的に50Hzが供給されている場所があります。

このエリアの電気は、化学メーカーのチッソが、自社の水力発電所から供給しているものです。工場の稼働に必要な電力を自社でまかなうために建設された発電所が50Hz仕様だったため、周辺地域にも50Hzの電気が行き渡っています。

③境界にある新潟県・静岡県にも混在地域が点在する

50Hzと60Hzの境界線上にある新潟県と静岡県にも、混在地域が点在しています。糸魚川や富士川の周辺は山地が入り組んだ地形のため、集落ごとに電力の供給元が異なることがあり、結果として同じ県内でも周波数が分かれている場所が生まれているのです。

隣り合う集落や、同じ市内でも周波数が違うことがあるため、もし引っ越す際はとくに注意しなければいけません。


3.50hz・60hz混在地域に住む・引っ越す際の注意点

50hz・60hz混在地域に住む、または引っ越す場合に確認しておきたいことがあります。

  • 引っ越し先が境界付近の場合は事前に電力会社へ確認する|住所だけでは周波数を判断できないことがある
  • 家電のラベルで対応周波数を確認してから使う|モーター系の家電はとくに注意が必要

以下で詳しく見ていきましょう。

①引っ越し先が境界付近の場合は事前に電力会社へ確認する

これまで紹介したように、混在地域では同じ市町村内でも周波数が違うことがあり、住所だけでは正確な周波数を判断できません。引っ越し先が境界付近とわかっている場合は、契約先となる電力会社に直接問い合わせて、その住所の周波数を確認しておきましょう。

多くの電力会社は、公式サイトで周波数混在地区の一覧を公開しています。事前に調べておけば、家電が使えないトラブルを防げるはずです。

参考:中部電力ミライズ「お届けする電気の周波数」

②家電のラベルで対応周波数を確認してから使う

引っ越し先の周波数がわかったら、持っていく家電のラベルや取扱説明書で、対応周波数を確認しましょう。「50/60Hz」の表記があれば、どちらの地域でも問題なく使えます。一方、「50Hz」または「60Hz」としか書かれていない場合は、対応しない地域で使うと不具合の原因になります。

とくにモーターを使う家電は、周波数が合わないと過熱や異音の原因になるため注意が必要です。洗濯機やポンプ、換気扇などは、対応周波数を必ずチェックしましょう。


4.50hz・60hz混在地域でも周波数を気にせず使える「Jackery(ジャクリ)ポータブル電源」

Jackery(ジャクリ)の持ち運べる蓄電池「ポータブル電源」は、50Hz・60Hzの両方の周波数に対応しているため、混在地域に住んでいても、引っ越しをしても、周波数の切り替えを気にする必要がありません。たとえば充電するときは50Hzでも、出力するときはつないだ機器に合わせて50Hz・60Hzを自由に出力できます。

  • 引っ越し先が境界付近でも、周波数を調べずに家電を使い続けられる
  • 停電時の非常用電源としても、混在地域特有の心配なく使える
  • 旅行や車中泊出張で県をまたいでも、充電のたびに周波数を意識しなくて済む

Jackery(ジャクリ)のポータブル電源は扇風機のような小型家電をメインに使えるコンパクトモデルから、ドライヤーや電子レンジなど幅広い機器を動かせるハイスペックモデルまで豊富なラインナップがあります。引っ越しても周波数の心配なく家電を使えるようにしておきたいなら、1台備えておくとよいでしょう。

まとめ

長野県の栄村をはじめ、北海道の支笏湖温泉、熊本県水俣市など、日本には周波数の混在地域が点在しています。地形や過去の発電所の経緯によって、行政区域と送電系統がずれてしまったことが主な原因です。

引っ越し先が境界付近の場合は、電力会社への確認や家電のラベルチェックを忘れずに行い、周波数が合致した家電を使いましょう。Jackery(ジャクリ)のポータブル電源があれば、周波数の違いを気にせず家電を使い続けられるので、1台備えておくと便利です。

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