1.北海道三陸沖後発地震注意情報とは?いつ・どこで発表されるか
「北海道三陸沖後発地震注意情報」は内閣府が制度設計し、気象庁が発表する防災情報です。巨大地震が来ると断定するものではなく、「次に大きな地震が起きる可能性が、平常時より高まっているから注意を呼びかける」情報となっています。

引用:内閣府防災情報のページ
まずは情報の基本的な仕組みを確認しましょう。
●先発地震の後に巨大地震が起こる可能性を伝える情報
北海道から東北地方の太平洋沖(日本海溝・千島海溝沿い)では、過去に「M7クラスの地震の後、数日以内にM8〜9クラスの巨大地震が続けて発生した」事例が確認されています。わかりやすい例が東日本大震災です。
・2011年3月9日:三陸沖でM7.3の地震が発生(先発地震)
・2011年3月11日:わずか2日後にM9.0の東日本大震災が発生(後発地震)
引用:内閣府防災情報のページ「北海道・三陸沖後発地震注意情報 防災対応ガイドライン」
上図からわかるとおり、1963年の択捉島南東沖地震でも同様に、約18時間後に大地震が発生しています。「北海道三陸沖後発地震注意情報」は、こうした事例をふまえて「M7以上の地震が発生したら、続いてさらに大きな地震が起きる可能性が高まっている」と知らせるための情報です。
ただし、後発地震が必ず起きるわけではありません。世界の事例をもとにした推計では、後発地震が実際に発生する確率は地震の規模により10~100回に1回程度とされています。

●M7以上の地震が発生したら1週間発表される
北海道三陸沖後発地震注意情報が発表されるのは、以下の条件が重なったときです。
・北海道の根室沖から東北地方の三陸沖の「想定震源域」、またはその周辺でMw(モーメントマグニチュード)7.0以上の地震が発生する
・気象庁が地震発生から15分〜2時間程度で規模を精査し、発表基準を満たすと判断する
「Mw(モーメントマグニチュード)」とは、地震がどれだけのエネルギーを出したかをより正確に示す指標のこと。速報値として出る「M(マグニチュード)」とは少し異なります。発表の基準には、精密な数値であるMwが使われています。
情報が発表された後は、地震発生から1週間程度が「特別な注意を呼びかける期間」です。この期間が終わると情報は解除されます。
●対象地域は北海道から千葉県までの182市町村

北海道三陸沖後発地震注意情報が発表されたときに、特別な防災対応を呼びかけられる対象地域は7道県、計182市町村です。自分の自治体が含まれているかどうか、以下の一覧から今のうちに確認しておきましょう。
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道県 |
対象市町村 |
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北海道(63市町村) |
足寄町・厚岸町・厚真町・網走市・池田町・浦河町・浦幌町・枝幸町・えりも町・雄武町・長万部町・音更町・帯広市・上士幌町・木古内町・釧路市・釧路町・様似町・更別村・鹿追町・鹿部町・標茶町・標津町・士幌町・清水町・白老町・白糠町・知内町・新得町・新ひだか町・壮瞥町・大樹町・伊達市・鶴居村・弟子屈町・洞爺湖町・苫小牧市・豊浦町・豊頃町・中札内村・中標津町・七飯町・新冠町・根室市・登別市・函館市・浜中町・日高町・平取町・広尾町・福島町・別海町・北斗市・本別町・幕別町・森町・八雲町・羅臼町・陸別町 |
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青森県(28市町村) |
青森市・鰺ヶ沢町・今別町・おいらせ町・大間町・風間浦村・五所川原市・五戸町・佐井村・七戸町・外ヶ浜町・つがる市・東北町・十和田市・中泊町・南部町・野辺地町・階上町・八戸市・東通村・平内町・深浦町・三沢市・むつ市・横浜町・蓬田村・六戸町・六ヶ所村 |
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岩手県(23市町村) |
一関市・岩泉町・奥州市・大槌町・大船渡市・金ケ崎町・釜石市・北上市・久慈市・紫波町・住田町・田野畑村・遠野市・野田村・花巻市・平泉町・洋野町・普代村・宮古市・盛岡市・矢巾町・山田町・陸前高田市 |
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宮城県(全域35市町村) |
石巻市・岩沼市・大河原町・大崎市・大郷町・大衡村・女川町・角田市・加美町・川崎町・栗原市・気仙沼市・蔵王町・塩竈市・色麻町・七ヶ宿町・七ヶ浜町・柴田町・白石市・仙台市・大和町・多賀城市・富谷市・登米市・名取市・東松島市・松島町・丸森町・美里町・南三陸町・村田町・山元町・利府町・涌谷町・亘理町 |
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福島県(10市町村) |
いわき市・大熊町・新地町・相馬市・富岡町・浪江町・楢葉町・広野町・双葉町・南相馬市 |
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茨城県(9市町村) |
大洗町・鹿嶋市・神栖市・北茨城市・高萩市・東海村・日立市・ひたちなか市・鉾田市 |
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千葉県(14市町村) |
旭市・いすみ市・一宮町・大網白里市・御宿町・勝浦市・九十九里町・山武市・白子町・匝瑳市・館山市・銚子市・長生村・横芝光町 |
これらの地域に住んでいる人、または出張・帰省などで訪れている人が対象となります。
2.北海道三陸沖後発地震注意情報と南海トラフ地震臨時情報との違いは?
「北海道三陸沖後発地震注意情報」と「南海トラフ地震臨時情報」は、どちらも「大きな地震の後に続いて起きる巨大地震への注意を呼びかける情報」として似た印象を持たれやすいです。しかし、対象エリアや情報の段階・求められる避難行動にはっきりとした違いがあります。混同しないよう、ここで整理しておきましょう。
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項目 |
北海道三陸沖後発地震注意情報 |
南海トラフ地震臨時情報 |
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対象エリア |
北海道〜千葉県(日本海溝・千島海溝沿い) |
静岡県〜宮崎県など(南海トラフ沿い) |
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発表のタイミング |
対象エリアでMw7.0以上の地震が発生 |
M6.8以上の地震や地殻変動の異常を確認後 |
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情報の段階 |
1段階のみ |
4種類(調査中・巨大地震警戒・巨大地震注意・調査終了) |
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事前避難の呼びかけ |
なし |
「警戒」のときは必要 「注意」のときは原則不要 |
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社会経済活動 |
通常どおり継続 |
通常どおり継続(「警戒」時は沿岸部の一部で事前避難が必要) |
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呼びかけ期間 |
先発地震から1週間程度 |
1〜2週間程度 |
とくに大きな違いは「事前避難の有無」と「情報の段階数」の2点です。それぞれ詳しく解説します。
●北海道三陸沖後発地震注意情報|M7以上で発表・巨大地震の確率は低め
北海道三陸沖後発地震注意情報は「注意」の1段階のみで、「警戒」のような強い段階は設定されていません。後発地震が実際に発生する確率は10~100回に1回程度と低く、発表時に事前避難を求められることもありません。
情報が出たときにすべきなのは、備えの再確認と「揺れを感じたらすぐに逃げられる態勢を整えること」です。社会活動は通常どおり続けながら、地震への意識を一段高めて1週間過ごすことが求められます。
●南海トラフ地震臨時情報|M6.8以上で調査開始・情報は4段階
南海トラフ地震臨時情報は、南海トラフ沿いでM6.8以上の地震や地殻変動の異常が起きた場合、まず「調査中」として発表されます。その後の評価結果に応じて、「巨大地震警戒」「巨大地震注意」「調査終了」のいずれかが発表されます。
「巨大地震警戒」が発表された場合は、津波到達まで逃げる時間が足りない地域の住民に事前避難が求められます。北海道三陸沖後発地震注意情報とのもっとも大きな違いが、この「避難指示の有無」です。
参考:内閣府防災情報「南海トラフ地震臨時情報防災対応ガイドライン概要版」
●どちらも「後発地震への警戒」を呼びかける情報
2つの情報に共通しているのは「後発地震が必ず起きるとは断言できない」点です。発表されても後発地震が起きないことの方が多く、必要以上に怖がる必要はありません。ただ、いざ起きたときの被害は深刻なので、「備えをチェックするよい機会」と前向きにとらえて行動するのが正解です。
北海道三陸沖後発地震注意情報の発表は2.3年に1回程度の頻度と想定されており、今後もいつ発表されるかわかりません。この機会に備えを整えておきましょう。
参考:内閣府防災情報のページ「北海道・三陸沖後発地震注意情報 防災対応ガイドライン」
3.北海道三陸沖後発地震注意情報が発表されたらどう行動すべき?
北海道三陸沖後発地震注意情報が発表されても、すぐに避難する必要はありません。「あくまで普段どおり生活しながら、いざ揺れが来たら即座に動ける態勢を整える」ことが必要です。具体的に何をすればいいか確認しておきましょう。
●避難経路と避難場所を家族で確認する
まず取り組むべきは、近くの避難場所と避難経路の確認です。津波が発生した場合、どこへどのルートで逃げるかを頭に入れておくだけで、いざというときにも迅速に避難できます。確認しておくべきポイントは以下のとおりです。
・自宅・職場から最寄りの津波避難場所(高台・津波避難ビルなど)はどこか
・避難経路の途中に崖・狭い道・橋など危険な箇所はないか
・家族が別の場所にいた場合の合流場所と連絡手段はどこにするか
・夜間・就寝時に地震が起きた場合でも同じルートで動けるか
家族全員で地図やハザードマップを広げながら避難経路を指差し確認しておけば、いざというとき迷わず動けるでしょう。
●浸水範囲と津波到達時間を把握しておく
対象地域の沿岸に住んでいる人は、巨大地震が起きたときに自分の地域へ津波が到達するまでの時間と、浸水が想定される範囲を事前に調べておきましょう。揺れてから動き出すまでに何分あるかを知っているかどうかで、判断の速さが大きく変わります。
確認には国土交通省の「重ねるハザードマップ」が便利です。住所を入力するだけで、自分の地域の津波浸水想定区域や避難場所を地図上で確認できます。

また、各市区町村の防災ページでも、地域ごとの津波到達時間の目安を公開しているケースがあります。お住まいの自治体サイトも合わせて確認しておきましょう。
●防災グッズと備蓄を点検する
情報が発表されている1週間は、非常用持ち出し袋をいつでも持ち出せる状態にしておいてください。枕元に靴を置いて就寝するなど、夜間の地震にも備えるのがおすすめです。確認しておきたい、非常用持ち出し袋に入れるべき最低限の防災グッズは以下のとおり。
・飲料水・食料:ライフラインの停止を想定して最低3日分は必須
・常備薬・処方薬:数日分は用意しておこう
・充電式ランタン・懐中電灯:電池の残量確認・予備電池も忘れずに
・携帯ラジオ:停電時の情報収集に必要
・モバイルバッテリー:連絡・情報収集用のスマホ充電に必須
食料や水は日頃から少し多めにストックし、使いながら補充する「ローリングストック」の習慣をつけておくと、情報が発表されてから慌てずに済みます。
●高齢者や要支援者の避難準備をする
自力で動くことが難しい高齢者や障害のある人は、地震が起きてから避難を始めても間に合わないことがあります。注意情報が発表されている期間中は、とくに早めの行動が必要です。
・地域の避難支援者(民生委員・自治会など)と連絡をとっておく
・福祉避難所の場所と利用条件を確認しておく
・車いす・補聴器・おむつなど、個別に必要なものを非常用袋に入れておく
・家族の中で「誰が誰を助けるか」の役割分担を事前に決めておく
巨大地震は注意情報が出ていなくても突然発生するリスクがあります。注意情報の有無にかかわらず、準備は早めに進めておくのがベストです。
関連人気記事:【北海道編】南海トラフ地震に備えろ!地域別の被害予想と備えまとめ
4.後発地震への備えに!Jackery(ジャクリ)ポータブル電源で停電時の電源を確保

巨大地震が発生したとき、真っ先に困るのが停電です。スマホの充電ができなければ避難情報も家族への連絡も途絶えます。また、冬の低体温症リスクが高い北海道・東北地方では、電気毛布や電気カイロが使えない状況は命取りになりかねません。実際、内閣府の被害想定では、冬の深夜に大地震が起きた場合の「低体温症要対処者数」の数が最大で22,000人~44,000人にのぼるとされています。
そこで、停電時の電源を確保するのに必要となるのが「ポータブル電源」です。家庭用コンセントと同じAC出力を備えた持ち運べる大容量バッテリーで、以下のようなイメージで家電が使えます。
・スマホを繰り返し充電して、安否確認や避難情報の収集を続ける
・電気毛布・電気カイロに給電して、冬の避難生活での低体温症リスクを下げる
・携帯ラジオや充電式ランタンへ給電して、停電中も情報と明かりを確保する
・電気ケトルでお湯を沸かして、カップラーメンなどを調理する
・モバイルバッテリーを繰り返し充電して、複数人分のスマホに対応する
・在宅避難中に冷蔵庫を一時的に動かして、食料が腐るのを抑える
「電源の用意をしていなかった家庭は、もはや普通の生活は不可能」といっても過言ではありません。ポータブル電源のような非常用電源は、もはや地震対策では必須のアイテムです。
Jackery(ジャクリ)は日本国内のポータブル電源・ソーラーパネル市場において、7年連続で売上高・販売台数No.1を獲得しています。さきの能登地震をはじめ実際に災害現場でも活躍している、信頼性の高いポータブル電源です。
後発地震への備えを見直すタイミングで、Jackery(ジャクリ)のポータブル電源を非常用品リストに加えておきましょう。
まとめ
「北海道三陸沖後発地震注意情報」は、対象エリア(北海道〜千葉県)でMw7.0以上の地震が起きた際に、気象庁と内閣府が「続けて巨大地震が起きる可能性が高まっている」と知らせる情報です。
情報が出ても、すぐに避難する必要はありません。普段どおり生活しながら、避難経路の確認や非常持ち出し袋の準備、家族との連絡手段の取り決めを進めましょう。南海トラフ地震の例では対策をとることで死者を8割減らせると内閣府が示しており、事前の「備え」が命を左右します。
参考:内閣府防災情報「南海トラフ巨大地震対策について(報告書)」
巨大地震は突発的に発生します。後発地震注意情報はその備えを見直す「素振り」の機会です。Jackery(ジャクリ)のポータブル電源など停電対策も含めて、今のうちに防災の準備を整えておきましょう。
また、各市区町村の防災ページでも、地域ごとの津波到達時間の目安を公開しているケースがあります。お住まいの自治体サイトも合わせて確認しておきましょう。