1.南海トラフ地震はいつ起こる?答えは「70〜80%の確率で30年以内に発生」
政府の地震調査研究推進本部によると、南海トラフ地震が今後30年以内に発生する確率は70〜80%と推定されています。つまり、いつ発生してもおかしくない状況です。
南海トラフ地震は、過去1400年間に約90〜150年間隔で発生してきました。前回の地震は1944年と1946年に起きており、そこからすでに81年が経過しています。このため、次の南海トラフ地震が発生するのは時間の問題といえるでしょう。
参考元:巨大地震のリスク
2.南海トラフ地震とは?
●駿河湾から日向灘沖にかけてのプレート境界が震源域
南海トラフ地震の震源域は、静岡県の駿河湾から宮崎県の日向灘沖にかけてのプレート境界にあります。この地域では、フィリピン海プレートとユーラシアプレートが接触しており、プレート間にはひずみが蓄積されています。
海側のフィリピン海プレートが陸側のユーラシアプレートの下に年間数cmの速度で沈み込むことでひずみが生まれ、それが限界に達すると跳ね上がり地震が発生するのです。
参考元:南海トラフ地震とは
●静岡県から宮崎県にかけて幅広い地域で震度6〜7の強い揺れ
南海トラフ地震が発生すると、静岡県から宮崎県にかけての広範囲で震度6〜7の強い揺れが予想されます。一部の地域では震度7に達する可能性があり、その周辺でも震度6強から6弱の強い揺れが想定されています。この揺れは建物の倒壊や火災を引き起こす可能性が高いため、日頃からの対策が必要です。
●関東から九州地方の太平洋沿岸に10mを超える大津波が襲来
南海トラフ地震が発生すると、関東地方から九州地方の太平洋沿岸には、10mを超える大津波が襲来する可能性があります。>b>震源に近い高知県の沿岸では最大34m、名古屋や大阪などでは5mの津波が予想されています。また、震源域は陸に近いため、地震発生から津波到達までの時間が短いのも特徴です。
●最悪の場合、死者は32万人を超える
内閣府によると、南海トラフ地震が発生した場合、最悪のシナリオでは32万以上の死者が出る可能性が指摘されています。建物の倒壊による死者は約8万2000人、津波による死者は約23万人と推定されており、津波被害は東日本大震災の10倍以上です。
参考元:国土交通省 防災・減災対策
●8/8の日向灘地震が南海トラフ地震を誘発する可能性もある
2024年8月8日に発生した日向灘地震が、南海トラフ地震を誘発する可能性も指摘されています。この地震を受けて、気象庁は南海トラフ沿いで巨大地震が発生する危険性が高まっているとして、初めて「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」を発表しました。現在は解除されていますが、大規模地震の発生の可能性が低くなったわけではないので、引き続き警戒が必要です。
参考元:南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)について
3.過去に南海トラフで起きた地震と被害状況
南海トラフ地震は、約90〜150年周期で繰り返し発生しています。ここでは、直近に南海トラフで発生した「昭和東南海地震」と「昭和南海地震」の特徴と被害状況をみていきましょう。
●1944年:昭和東南海地震
昭和東南海地震は、1944年に発生したマグニチュード7.9の大地震です。震源域は志摩半島および渥美半島沖で、愛知県や静岡県南西部で最大震度6が記録されました。家屋の倒壊率から推定すると、震度7相当の地域もあったとされています。津波による被害は特に三重県の沿岸で大きく、尾鷲では津波の高さが最大9mに達しました。
死者は愛知県で438名、三重県で406名、静岡県で295名が確認され、合計で1,223名に上ります。愛知県と静岡県の被害は主に地震の揺れによるものでしたが、三重県では津波による被害が大半を占めていました。
参考元:南海トラフ地震の実像
●1946年:昭和南海地震
昭和南海地震は、昭和東南海地震の2年後の1946年に発生したマグニチュード8.0の大地震です。震源は潮岬付近で、震源域は四国沖の土佐海盆付近まで及び、濃尾平野から九州にかけての広範囲で震度5〜6の揺れが記録されました。紀伊半島南部から四国にかけての太平洋沿岸部には、高さ5〜6メートルの津波が押し寄せています。高知では地盤沈下により津波の浸水が長く続きました。
死者数は高知県で670名、和歌山県で195名、徳島県で181名など、合計で1,330名に上ります。広範囲にわたる被害がありましたが、死傷者の多くは揺れよりも津波によるものでした。地震発生から10分以内に津波に襲われた地域もあり、津波の到達が非常に早かったことが昭和南海地震の特徴のひとつです。
参考元:南海トラフ地震の実像
4.大地震発生直後の生き残るための行動3つ
大地震発生直後に生き残るためにとるべき行動を3つ紹介します。地震直後はパニックになりがちですが、できるだけ冷静に命を守る行動をとりましょう。
●身の安全を確保する
地震発生直後は、まず身の安全を確保することが最優先です。揺れが強くなる前にテーブルの下などに潜り込み、頭を守りましょう。またガラス窓から離れ、落下の恐れのある家具や照明器具から遠ざかることも重要です。揺れが収まるまで、その場でクッションや本などを使って頭を守ってください。
屋外にいる場合は、建物や電柱から離れ、できるだけ開けた場所に移動します。車に乗っている場合は、広くて安全な場所に停車し、ラジオやカーナビで避難指示を確認しましょう。
●火元の確認をする
揺れが収まったら、まず火元の確認をしてください。ガスコンロやストーブなどの火を消し、ガスの元栓を閉めます。理中の場合は、ただちに火を消しましょう。火災が発生している場合は、消火器を使って初期消火を試みます。また、倒れた家電製品や破損した電気配線が火災の原因となることもあるため、異常がないか確認しましょう。電気のブレーカーを落としておくと安心です。
●避難経路を確保する
地震発生後は、避難経路を確保することが重要です。家の中のドアや窓が開くか確認し、避難ルートを確保しましょう。エレベーターは停止して閉じ込められる恐れがあるため、使用せずに階段を使って避難してください。避難場所や集合場所を事前に家族と確認しておくことで、スムーズに避難できます。事前に準備した防災グッズを持って避難しましょう。
5.南海トラフ地震に備えるための対策4選
ここでは南海トラフ地震に備えるための対策を4つ紹介します。これを参考にして、大地震への備えをしっかりと行い、不安を取り除きましょう。
●避難経路や避難場所を事前に確認しておこう
南海トラフ地震では、地域によってはわずか3分ほどで津波が到達することもあり得ます。そのため、迅速な避難が生死を分ける重要な要素となります。事前に地方自治体の公式サイトで、避難経路や避難場所を確認しておくことが必須です。避難経路は家族全員が理解するまで徹底的に話し合いましょう。
また、地震の影響で通行止めになることも考慮し、自宅から避難場所までのルートを複数確認しておいてください。さらに、避難場所についても最寄りだけでなく、複数の選択肢を持つことが重要です。避難経路と避難場所を把握していないなら、今すぐ確認するのをおすすめします。
●家具を固定しよう
専用の固定具やL字金具を使用して、家具をしっかりと固定しましょう。南海トラフ地震のような大規模地震では、家具の転倒が命に関わる事故を引き起こす可能性が高いからです。タンスや食器棚など大きくて重い家具は、壁や床に確実に固定してください。また、ガラス製の扉や棚には飛散防止フィルムを貼り、破片による怪我を防ぎましょう。
さらに、ベッドや布団の周りには倒れやすいものを置かないことも重要です。南海トラフ地震がいつ発生しても身の安全を守れるよう、できる対策はすべて行いましょう。
●防災グッズを今すぐ準備しよう
まだ防災グッズを準備していない方は、下記のアイテムを今すぐ準備するのをおすすめします。
・1週間分の食料・水
・貴重品(現金・印鑑・預金通帳・保険証・免許証など)
・防災ラジオ
・懐中電灯
・ポータブル電源・モバイルバッテリー
・衣類・タオル
・防寒具(ブランケット・アルミシートなど)
・簡易トイレ など
個別のニーズに応じて追加のアイテムを考慮しましょう。例えば、乳幼児がいる家庭ではミルクやおむつ、高齢者には薬や補聴器などが必要です。これらの防災グッズはリュックなどにまとめて入れ、避難時に持ち出しやすい場所に保管しておきましょう。また、まとめた防災グッズセットは定期的に内容を確認し、賞味期限や使用期限をチェックするのも忘れないようにしてください。
●非常用電源を準備しよう
非常用電源としてポータブル電源を準備しましょう。南海トラフ地震発生後、停電が数日間〜約2週間ほど続くことが予想されるため、非常用電源の準備が不可欠です。
参考元:南海トラフ巨大地震の被害想定について
非常用電源には主に下記の3種類があり、それぞれの特徴は下記のとおりです。
非常用電源の種類 |
ポータブル電源 |
モバイルバッテリー |
ガス・ガソリン式 発電機 |
出力 |
〇 高い |
× 低い |
◎ 非常に高い |
容量 |
◎ 多い さらに太陽光充電可能 |
× 少ない |
〇 多い ただし燃料が尽きたら動かない |
出力ポート |
USB・AC電源など |
基本的にUSBのみ |
AC電源のみ |
屋内使用 |
◎ 排気がない |
◎ 排気がない |
× 排気が出るので危険 |
動作音 |
◎ 静か |
◎ 静か |
× かなり大きい |
ポータブル電源とは持ち運び可能な充電式バッテリーのことです。USBおよびAC電源の両方が使えるうえ、ソーラーパネルと組み合わせれば太陽光発電で何度も繰り返し使用可能。排気も出ず動作音も小さいため、災害対策にベストな非常用電源です。
南海トラフ地震のような大災害時にポータブル電源があると、以下のメリットがあります。
・緊急連絡手段を確保できる(スマホの充電)
・最新の災害情報を収集できる(ポータブルラジオやテレビ)
・照明を確保できる(LEDライトやランタン)
・暖房・冷房器具を使える(エアコンや電気毛布)
・温かい食事・飲み物を準備できる(電気ケトルやIH調理器)
南海トラフ地震による長期的な停電に備えて、ポータブル電源とソーラーパネルをセットで準備するのがおすすめです。
6.南海トラフ地震に備えられるおすすめ非常用電源4選
ここでは、おすすめのポータブル電源とソーラーパネルのお得なセット「Jackery Solar Generator」を4つ紹介します。「Jackery(ジャクリ)」のポータブル電源は能登半島地震でも多くの被災者の生活を支え、世界中で支持されています。これを参考に、自分に合ったモデルを見つけてください。
●Jackery Solar Generator 600 Plus 100W ポータブル電源 ソーラーパネル
Jackery Solar Generator 600 Plus 100W ポータブル電源 ソーラーパネルは、軽くてコンパクトな中容量サイズのポータブル電源と、業界トップクラスの変換効率を誇る100Wのソーラーパネルのセットです。2人家族までの災害時のバックアップ電源として適しています。また持ち運びやすいため、避難所で使用したい方にもおすすめです。
●Jackery Solar Generator 1000 New 200W ポータブル電源 ソーラーパネル
Jackery Solar Generator 1000 New 200W ポータブル電源 ソーラーパネルは、容量1070Wh・定格出力1500Wのポータブル電源と、IP67クラスの防塵・防水性能を備えた200Wのソーラーパネルのセットです。ほぼすべての家電を使用できるため、災害時でも快適に電源を確保したい方に適しています。4〜5人家族の災害時のバックアップ電源に最適です。
●Jackery Solar Generator 2000 New ポータブル電源 セット
Jackery Solar Generator 2000 New ポータブル電源 セットは、一般的な2000Whモデルに比べて圧倒的にコンパクトで軽いポータブル電源と、耐久性が高く変換効率の優れた200Wのソーラーパネルのセットです。災害時でも安定した電力を確保したい方に適しており、5人以上の大家族のバックアップ電源としてもおすすめです。
●Jackery Solar Generator 240 New 100W ポータブル電源 ソーラーパネル
Jackery Solar Generator 240 New 100W ポータブル電源 ソーラーパネルは、累計50万台以上売れたベストセラー「240」をさらにパワーアップさせたポータブル電源と、変換効率の優れた100Wのソーラーパネルのセットです。一人暮らしの災害時のバックアップ電源に適しています。約3.6kgと軽量コンパクトなので、防災用途のほかソロキャンパーの普段使いにもおすすめです。
まとめ
南海トラフ地震は、今後30年以内に70〜80%の確率で発生すると予想されており、甚大な被害が想定されています。しかし、事前の備えを行えば被害を軽減することが可能です。
非常用電源はスマホの充電や照明の点灯など、災害時のさまざまな場面で役立ちます。Jackery(ジャクリ)のポータブル電源とソーラーパネルのセット「Jackery Solar Generator」シリーズを非常用電源として活用し、万全の防災対策を行いましょう。