1.エネルギー危機とは?
エネルギー危機とは、石油や天然ガスなどの供給が不安定になり、電気や燃料の不足、価格上昇が起こる状態です。日本はエネルギーの多くを海外に依存しているため、世界情勢の影響を受けやすい特徴があります。
エネルギー危機が起こる主な原因は、以下のとおりです。
・戦争や国際情勢の悪化による燃料の供給不足
・猛暑や経済回復による電力需要の増加
・再生可能エネルギーへの移行による課題
なぜエネルギー危機が起こるのか、順番に見ていきましょう。
●国際情勢や資源不足によりエネルギー供給が不安定になること
エネルギー危機が起こる原因のひとつが、戦争や国際情勢の悪化です。石油や天然ガスは、産出国から船などを使って世界各国へ運ばれています。しかし、戦争や紛争が起こると、燃料の生産や輸送が止まったり減ったりする場合があります。
近年では、ロシア・ウクライナ問題や中東情勢の緊張によって、原油や天然ガスの価格が上昇しました。日本もエネルギー資源の多くを輸入しているため、電気代やガソリン代の上昇など、私たちの生活へ影響が広がっています。
●猛暑や経済回復による電力需要の増加も影響
猛暑によってエアコンの使用量が増えているのも、原因のひとつです。
夏や冬は電気の使用量が集中しやすく、発電量が需要に追いつかないと、電力不足につながる可能性があります。さらに、新型コロナウイルス流行後の経済回復によって、工場や商業施設などの電力使用量も増加しました。
電気を使う量が急激に増えると、発電所への負担が大きくなり電力需給がひっ迫し、節電要請や停電リスクにつながる場合があります。
●再生可能エネルギーへの移行による課題
近年は、脱炭素社会の実現に向けて、太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギー導入が進められています。しかし、再生可能エネルギーは天候の影響を受けやすく、発電量が安定しにくいのが課題です。
たとえば、太陽光発電は雨や曇りの日、夜間には発電量が低下します。風力発電も、風が弱い日は十分な発電ができません。そのため、電力需要に対して安定した供給を維持するには、火力発電との組み合わせや蓄電設備の整備なども必要となっていくでしょう。
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2.日本で「エネルギー安全保障の確保」が難しい3つの理由
日本では、安定したエネルギー供給を維持する「エネルギー安全保障」の重要性が高まっています。エネルギー安全保障とは、電気・ガス・石油などを安定して確保し、生活や経済活動を維持する考え方です。
しかし、日本はエネルギーの多くを海外に依存しているため、世界情勢の影響を受けやすい特徴があります。
特に問題視されている理由は、以下の3つです。
・日本はエネルギー自給率が低い
・中東など特定地域への依存度が高い
・世界情勢によって価格が変動しやすい
まずは問題点を整理し、日本が抱える課題を見ていきましょう。
①日本はエネルギー自給率が低い
日本は、石油や天然ガスなどのエネルギー資源が少なく、多くを海外からの輸入に頼っています。経済産業省 資源エネルギー庁によると、日本のエネルギー自給率は12.6%しかなく、他国と比べても低い水準です。

また、自然から直接採取できる「一次エネルギー」における化石燃料の依存度は83.5%にものぼります。

引用:資源エネルギー庁 日本のエネルギー自給率は1割ってホント?
エネルギー自給率が低いと、海外の動向の変化や輸入価格の上昇による影響を受けやすくなるため、エネルギー安全保障の確保が難しくなる点が課題です。
②中東など特定地域への依存度が高い
日本が輸入している原油の多くは、中東地域に依存しています。

引用:資源エネルギー庁 中東情勢を踏まえた石油及び関連製品等に関する対応
そのため、中東情勢が悪化すると、原油価格の上昇や供給不足につながる可能性があります。実際に近年も、世界各国で戦争や紛争が発生しており、その影響が日本へ及ぶケースも少なくありません。
安定したエネルギー供給を維持するためには、特定地域への依存度を下げながら、供給先を分散させる取り組みが重要です。
③世界情勢によって価格が変動しやすい
2021年には、新型コロナウイルス流行後の経済回復や寒波の影響によって、世界的にエネルギー需要が増加しました。その結果、原油や天然ガスなどの価格も上昇しています。さらに2022年には、ロシアなどへの経済制裁への影響も受けました。。
ロシアは世界有数のエネルギー輸出国であるため、制裁によってエネルギー供給へ影響が広がり、世界全体で価格が上昇しました。

引用:資源エネルギー庁 第1節 世界的なエネルギーの需給ひっ迫と資源燃料価格の高騰
このように、世界的な需要の増加や国際情勢の悪化は、エネルギー価格へ大きな影響を与えます。
3.エネルギー危機で起こる生活への影響4つ
エネルギー危機が起こると、電気代やガソリン代の上昇など、私たちの生活にもさまざまな影響が広がります。
特に起こりやすい問題は、以下の4つです。
・電気料金の上昇で家計負担が大きくなる
・電力需給のひっ迫で停電の不安が高まる
・物流コストの上昇で食品や日用品が値上がりする
・ガソリン価格の高騰が続く
どのような影響があるのか確認しておけば対策ができるでしょう。
①電気料金の上昇で家計負担が大きくなる
日本では火力発電の燃料として、石油や液化天然ガス(LNG)などを多く輸入しています。そのため、原油価格や天然ガス価格が上昇すると、発電コストも高くなります。
実際に、資源エネルギー庁によると、日本の家庭用電気料金は2021年の28円/kWhから、2023年には35円/kWhまで上昇しました。

電気代が上昇すると、毎月の固定費が増えるため、家計への負担が大きくなる点が課題です。
②電力需給のひっ迫で停電の不安が高まる
電力需要が急激に増えると、発電量が追いつかず、電力需給がひっ迫する可能性があります。特に夏の猛暑や冬の寒波では、エアコンや暖房の使用量が増えるため、電力需要が集中しやすくなります。
実際に2022年の冬には、ウクライナ問題による燃料供給への不安に加え、大規模な発電所のトラブルや災害などが重なると、電力不足が起こる可能性があるとして、政府が節電を呼びかけた事例がありました。
参考:朝日新聞
参考:経済産業省 2022年3月の東日本における 電力需給ひっ迫に係る検証について
当時は一定の電力予備率が確保されていたものの、同年3月には福島県沖地震の影響で火力発電所が停止し、電力需給がひっ迫する状況も発生しています。
このように、世界情勢の悪化や自然災害、発電所トラブルなどが重なり、さらに電力使用量が増える時期には、電力不足のリスクが高まる可能性があるでしょう。
③物流コストの上昇で食品や日用品が値上がりする
食品や日用品の価格上昇につながる点も、問題のひとつです。商品が店頭に並ぶまでには、以下のようにさまざまな場面で電気や燃料が使われています。
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工程 |
必要なエネルギー |
|
工場で商品を製造 |
電気・ガス |
|
商品を保管 |
電気(冷蔵・冷凍) |
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トラックや船で輸送 |
ガソリン・軽油 |
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店舗で販売 |
電気(照明・空調) |
このように、多くの工程でエネルギーが必要なため、原油価格や電気代が上昇すると、食品や日用品の値上がりにつながっていくでしょう。
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④ガソリン価格の高騰が続く
ガソリンの原料である原油価格が上昇すると、ガソリン価格も高くなり、車での通勤や買い物など、日常生活の負担も大きくなります。特に地方では、通勤・買い物など、車が欠かせない場面も少なくありません。
給油回数が多い家庭では、毎月のガソリン代が数千円〜1万円以上増えるケースもあり、家計への影響が大きくなるでしょう。
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4.世界各国が行っているエネルギー供給対策と日本の立ち位置
世界各国では、エネルギー危機による電力不足や価格高騰に対応するため、さまざまな対策が進められています。
ここからは、世界各国が行っている対策や、日本が置かれている状況について見ていきましょう。
●エネルギー需要の抑制策
以下の表は近年の中東紛争を受けて政府が発表したエネルギー節約対策の概要です。(2026年5月6日時点)
|
対策 |
実施国数 |
内容 |
|
在宅勤務の推奨や義務化 |
14カ国 |
フィリピン:公務員の週4日勤務 ベトナム:リモートワークの推奨 |
|
エアコンの温度の制限 |
8カ国 |
バングラデシュ:25度以下に制限 ヨルダン:公共施設でのエアコンの使用禁止 |
|
政府職員の移動制限 |
14カ国 |
タイ:公務員の海外渡航の制限 タンザニア:公務員に対する、公務中のバス移動の義務化 |
|
車両使用制限や公共交通機関の利用促進 |
25カ国 |
バングラデシュ:車両への燃料供給制限、公共交通機関の推進 韓国:自家用車は週1日運転を控えるよう要請 |
参考:2026 Energy Crisis Policy Response Tracker – Data Tools - IEA
世界各国でエネルギー需要を抑える取り組みが進む一方、日本では大きな規制は行われていません。国の対策だけでなく、一人ひとりがエネルギーの使い方を見直し、備えを進めることが大切です。
●家計支援策
次に家計負担を抑えるための各国の支援を見ていきましょう。
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支援策 |
実施国数 |
内容 |
|
燃料価格の上限設定 |
18カ国 |
日本:補助金による燃料価格上限を導入 リトアニア:燃料価格設定は1日1回までに制限 |
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燃料補助金 |
19カ国 |
イギリス:低所得世帯向けの暖房用灯油支援 ドミニカ共和国:既存の燃料補助金の強化 |
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エネルギー税の軽減 |
44カ国 |
イタリア:燃料消費税の減税期間を延長 チェコ共和国:消費税の引き下げ |
家計の支援も、世界各国でさまざまな対策が行われていることがわかります。
日本でも燃料価格対策として補助金制度が導入されており、ガソリン価格を1リットルあたり170円程度に抑える対策が実施されています。
参考:経済産業省 イラン情勢を踏まえた緊急的激変緩和措置について
また、エネルギー税の軽減は実施国が最も多く、多くの国で燃料関連の税金引き下げが行われている状況です。
5.家庭でできるエネルギー危機対策4つ

エネルギー危機への備えには、国の対策だけでなく、私たち一人ひとりの意識も欠かせません。
家庭で取り組みやすい主な対策は、以下の4つです。
・節電を意識する
・省エネ家電に買い替える
・太陽光発電で電力を補う
・ポータブル電源や蓄電池を備える
まずは、日常生活でできるものから始めていきましょう。
①節電を意識する
節電は、日常生活の中でも取り組みやすい対策のひとつです。電気の使用量を減らせば、電力不足対策だけでなく、電気代の節約にもつながります。
以下の方法で、無理のない範囲でできる節電から取り入れてみましょう。
・使っていない照明を消す
・エアコンの設定温度を見直す
・家電の主電源をこまめに切る
・消費電力の少ないLED照明へ変更する
特に夏や冬は電力使用量が増えやすいため、エアコンの設定温度を1度見直すだけでも省エネにつながります。
その分、夏に扇風機やサーキュレーターを活用したり、冬に厚着をしたりしながら、無理のない範囲で快適に過ごす工夫をしていきましょう。
②省エネ家電に買い替える
古い家電を使い続けている場合は、省エネ性能が高い家電へ買い替える方法も効果的です。近年の家電は省エネ性能が向上しており、消費電力を抑えながら使用できる製品も増えています。
特に次のような消費電力が大きい家電は、見直すことで節電効果を期待できます。
・エアコン
・冷蔵庫
・照明
・テレビ
購入時には初期費用がかかりますが、長期的に見ると電気代の節約につながるため、おすすめの対策のひとつです。
③太陽光発電で電力を補う
太陽光発電があれば、日中に発電した電気を家庭で使えるため、電力会社から購入する電気を減らせます。
電気代の節約につながるだけでなく、停電時の備えとして活用できる点もメリットです。売電制度や補助金制度を活用すれば、費用を抑えながら導入できる場合もあります。
エネルギー危機対策のひとつとして検討してみるのもよいでしょう。
④ポータブル電源や蓄電池を備える
停電対策として、ポータブル電源や蓄電池を備える方法も注目されています。ポータブル電源は、大容量の移動式バッテリーです。コンセントがない場所でも使えるため、屋外や停電時でもスマートフォンの充電や家電の使用ができます。 ソーラーパネルと組み合わせれば、発電した電気をためて使える点もメリットです。
災害時の備えだけでなく、日常生活の節電対策にも役立つでしょう。
6.エネルギー危機に備えるならJackery(ジャクリ)ポータブル電源がおすすめ

Jackery(ジャクリ)のポータブル電源は、大容量ながら持ち運びできる点が特徴。コンセントがない場所でも使えるため、自宅だけでなくアウトドアや災害時など、さまざまな場面で活躍します。
容量も約100Wh〜5,000Whまで幅広く展開されており、スマートフォンの充電向けから、家電を長時間使用したい人向けまで、使い方に合わせて選べる点も魅力です。さらに、ソーラーパネルを組み合わせれば太陽光発電も可能。発電した電気をためて使えるため、停電対策だけでなく、日常の節電や電気代対策にも役立ちます。
また、最大5年保証や、毎日使用しても10年以上使える長寿命設計を採用している点もポイント。いつ起こるかわからない停電や災害への備えとして、長く安心して使いやすいでしょう。
まとめ
エネルギー危機とは、国際情勢の悪化やエネルギー需要の増加などによって、電気や燃料の供給が不安定になる問題です。日本はエネルギー資源の海外依存度が高いため、電気代やガソリン代の上昇など、私たちの生活にも大きな影響があります。
節電や省エネ家電の活用、太陽光発電の導入など、できる対策から取り入れていきましょう。停電時の備えや電力確保を考えている人は、Jackery(ジャクリ)のポータブル電源も活用しながら、万が一に備えておくと安心です。