オイルショックでトイレットペーパーが消える?騒動の経緯と令和のデマの真相

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2026年3月、ホルムズ海峡の封鎖が報じられたとたん、SNSに「トイレットペーパーを買いに行ったら棚が空だった」という投稿があふれました。「またオイルショックの再現か」と不安になった方もいるのではないでしょうか。

 

ただ、1973年の騒動も今回も、トイレットペーパーが消えた本当の理由は「石油不足」ではありませんでした。なぜ棚が空になるのか、オイルショックで本当に備えるべきことは何かを解説します。

目次
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1.1973年にオイルショックでトイレットペーパーが消えた騒動の経緯

1973年の騒動は、石油が足りなくなったからトイレットペーパーが消えたのではありません。政府の発表・行列の目撃・新聞の誤報という3つが連鎖したことで、根拠のないパニックが日本全国に広がっていったからです。以下で詳しく解説します。

千里中央の特売に200人以上が殺到したことが騒動の発端

1973年10月31日、大阪・千里ニュータウンにあるスーパー「大丸ピーコック千里中央店」で、トイレットペーパーの特売がありました。値段は1パック4ロールで138円。事前に広告が打たれていたこともあり、開店前から200人以上の主婦らが列を作り、商品は瞬く間に売り切れました。 

これを目にした近隣の住民の間で、「トイレットペーパーがなくなるらしい」というデマが一気に広まります。

政府の「紙節約の呼びかけ」が「紙がなくなる」噂に変わった

騒動の背景には、政府の発表がありました。1973年10月16日、中東で原油価格の大幅な引き上げが決まると、同月19日に当時の通商産業大臣が「紙節約の呼びかけ」を発表します。 

この呼びかけは「石油が高くなるから紙を節約しよう」という趣旨のものです。しかし人々の間では「紙節約=紙がなくなる」と受け取られ、すでに広まっていた不安をさらに大きくしました。千里中央の特売行列はこうした空気のなかで起きたもので、二つの出来事が重なることでパニックが一気に燃え広がったのです。

メディアの誤報が全国規模のパニックを加速させた

千里中央の特売に人が殺到した様子を、あるメディアが「定価の2倍になった」と誤報しました。これが全国に広まり、消費者は一斉に近くのスーパーへ走ります。 

トイレットペーパーだけでなく、砂糖・洗剤・食用油といった日用品まで棚から消えていきました。実際には生産量も在庫も十分にあり、モノが足りなかったわけではありません。しかし、「みんなが買っているから自分も買わなければ」という心理が連鎖し、棚が空になる現象が起きたのです。

関連人気記事:オイルショックとは?原因をわかりやすく解説|いつ起きた?また起きる?備えまとめ

2.トイレットペーパーとオイルショックは本当に関係ある?

トイレットペーパーとオイルショックは本当に関係ある?

「石油が足りなくなるとトイレットペーパーがなくなる」という思い込みは、今も根強く残っています。実際のところはどうなのかを確認します。

トイレットペーパーの原料は木材パルプと古紙で石油は直接関係しない

トイレットペーパーの主原料は、木からとったパルプと古紙です。プラスチックのように石油からできているわけではなく、原料の調達において石油への依存はほぼありません。 

日本製紙連合会は2026年3月、紙製品の主原料はパルプであり、すぐに供給への問題が出る認識はないと表明しました。日本家庭紙工業会も同月、国内流通するトイレットペーパーの約97%は国内生産で、原料は国内の古紙とパルプが中心だとする声明を出しています。 

参考:日本経済新聞「製紙連会長「トイレットペーパー、供給に影響なし」 生産に余力」

参考:日本家庭紙工業会「トイレットペーパーはホルムズ海峡封鎖による影響はございません」

ただし製紙工場は重油ボイラーに依存しており完全なデマでもなかった

「石油はまったく関係ない」と言い切れない面もあります。製紙工場では大量の熱エネルギーが必要で、重油を燃料とするボイラーを使っているところがあったためです。また包装のポリ袋は石油由来のポリエチレン製となっています。 

つまり石油が高騰すれば、当然製造コストや物流コストへの影響はあり得ました。「消える」は誤りでも、「値上がりする可能性がある」のは事実だったのです。

実際の生産量は減っておらず在庫は倉庫に残っていた

1973年の騒動当時、製紙工場の生産は続いており、在庫も倉庫に残っていました。店頭の棚が空になったのは、買い占めが需要を一時的に引き上げたためです。 

日本家庭紙工業会は2026年の騒動でも同様に「各社ともに増産余力も十分にある」と表明しています。棚が空になるとすれば、それは生産が止まったからではなく、パニックが生んだ需要の急増が原因です。

3.2026年に懸念されるオイルショックでもトイレットペーパーは消える?

ホルムズ海峡の事実上の封鎖が続いている2026年春、「同じようにトイレットペーパーが消えてしまうのでは?」と疑問を持つ方もいるでしょう。現代における実情を確認します。

現代の製紙産業は1973年より石油依存度が低く即座の供給停止は起きにくい

前述のとおり、国内流通するトイレットペーパーの約97%が国内で生産されており、原料の大部分は国内で回収した古紙とパルプです。中東からの輸入に頼っている原料はほぼなく、ホルムズ海峡が封鎖されても生産が止まる理由はありません。

物流コストの上昇による価格高騰はすでに現実に起きている

「供給がなくなる」は誤りでも、「値段が上がる」は現実に起きています。原油価格の上昇は工場のエネルギーコストとトラック・船舶の輸送コストを引き上げるためです。エネルギー価格や輸送費の上昇によって、製造コストは間違いなく上がります。 

買いに走るより先に起きるのは、「棚は空にならないけれど値段が少し上がる」という変化です。パニック買いをして高い値段で大量に買い込むより、普段のペースで少し多めに備えておくほうが家計のためになります。

日本の石油備蓄は約8か月分あり爆発的な品不足より価格高止まりが想定される

資源エネルギー庁によると、2025年12月末時点で日本の石油備蓄は国家・民間・産油国共同合わせて約254日分あります。ホルムズ海峡が封鎖されても、即座に石油が枯渇するわけではありません。 

短期間で棚が空になるような爆発的な品不足よりも、エネルギーコストの上昇が製品価格に転嫁されてじわじわと値上がりが続くシナリオのほうが現実に近いです。1973年の教訓として「パニックが品不足を作る」事実がある以上、落ち着いた消費行動が社会の安定にもつながります。 

参考:資源エネルギー庁「今こそ知りたい、日本の「石油備蓄」のしくみとは?」

4.1973年の騒動から分かる「オイルショック」の本当に必要な備え

1973年の騒動から分かる「オイルショック」の本当に必要な備え

トイレットペーパーを買い占めるより、もっと本質的な備えがあります。1973年と2026年の共通点から見えてくる、本当に必要な備えをチェックしていきましょう。

「棚が空になった」という視覚情報が不安の連鎖を引き起こす

1973年の千里中央の特売行列も、2020年のコロナ禍のトイレットペーパー騒動も、2026年のSNSの投稿も、すべて同じしくみで広がりました。「棚が空だった」「並んでいる人がいた」という目で見た情報が不安を呼び起こし、「自分も買わなければ」という行動を引き出します。

実際の供給が止まっているかどうかに関係なく、人が動けば棚は空になります。「棚が空だから足りない」ではなく、「みんなが買うから棚が空になっている」というしくみを理解しておくだけで、パニックに巻き込まれにくくなるはずです。

デマに踊らされず「実際に供給が止まるもの」を見極めよう

トイレットペーパーのように、影響が出るとしたら価格だけで供給は続く品目と、電力のように燃料不足で直撃される品目は、まったく性質が違います。不安を感じたときに確認すべきポイントは以下のとおりです。 

その製品の原料に石油が使われているか

国内生産か海外からの輸入に頼っているか

業界団体や政府機関が声明を出していないか 

とくにSNSは、いわゆる陽動のようなデマ投稿が伸びやすい傾向があります。昨今では、生成AIを活用したフェイク画像・動画の可能性も否定できません。焦って買い占めに走る前に、正しい情報を確認する習慣が身を守る手段です。

オイルショックで現代社会が本当に打撃を受けるのは「電力」と「物流」

トイレットペーパーより深刻な打撃を受けるのは、電力と物流です。LNGを使った火力発電が日本の発電量の約32%を占めており、燃料費の高騰は電気代を直撃します。

資源エネルギー庁「燃料調達をめぐる動向と電力・ガスの安定供給について」

引用:資源エネルギー庁「燃料調達をめぐる動向と電力・ガスの安定供給について」

物流はほぼすべてがガソリン・軽油を使うトラックに支えられているため、燃料費の上昇が食品・日用品の価格に転嫁されます。 

電力の供給が不安定になれば、家の照明が消え、冷蔵庫が止まり、スマートフォンで情報を得ることもできません。トイレットペーパーを山積みにするより、停電に備えた電源確保に取り組むほうが生活への影響を軽くできます。

関連人気記事:冬の電気代はなぜ高くなる?1人・2人暮らし・オール電化の平均電気代や節電方法を解説

5.電力という本物のリスクに備えるJackery(ジャクリ)ポータブル電源

電力という本物のリスクに備えるJackery(ジャクリ)ポータブル電源

1973年の騒動が全国に広がったのは、「実際のところどうなのか」を確認する手段が乏しかったからです。2026年の今は、検索すれば正しい情報に当たれます。しかし停電が起きると、その情報ライン自体が一気に断たれます。 

スマホのバッテリーが切れて、公式発表を調べられなくなる

Wi-Fiルーターが落ちて、パソコンのインターネット接続が途切れる

テレビがつかず、停電区域・復旧見込みのニュースが届かなくなる 

そこで活躍するのが、大容量のバッテリーとコンセントを一体化した持ち運べる蓄電池「ポータブル電源です。コンセントから事前に充電しておけば、停電と同時に使い始めることが可能。ソーラーパネルと連携して、停電中の充電にも対応します。 

Jackery(ジャクリ)のポータブル電源は、日本国内のポータブル電源・ソーラーパネル市場で年間売上No.1の実績があります。安心のJackery(ジャクリ)のポータブル電源を1台備えて、迫りくる「停電」のリスクに対策しましょう。

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まとめ

オイルショックのたびにトイレットペーパーが棚から消えてきましたが、生産が止まったことは一度もありません。2026年も構造はまったく同じで、供給ではなくパニックが棚を空にしています。 

本当に怖いのは停電です。電力が止まれば情報を得る手段も失われ、パニックに飲み込まれやすくなります。ポータブル電源を一台手元に置いておくことが、オイルショック時代に必要な備えです。日本国内で年間売上1位の実績があるJackery(ジャクリ)から、予算と用途に合った1台を見つけましょう。

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