オイルショックとは?原因をわかりやすく解説|いつ起きた?また起きる?備えまとめ

更新日:
シェア

2026年春、世界のエネルギー輸送の大動脈である「ホルムズ海峡」の通航が事実上できなくなる事態が起き、「第3次オイルショック」という言葉をニュースで聞くようになりました。

 

この記事ではそもそもオイルショックとは何か、過去に何が起きたのか、今の状況が過去とどう違うのか。そして、家庭でできる備えまで解説します。

目次
もっと見る

1.オイルショックとは?いつ起きたのかや原因をわかりやすく解説

オイルショックとは、石油の供給が急に絞られたり価格が急騰したりして、世界経済が大きな混乱におちいる出来事です。日本語では「石油危機」とも呼ばれ、歴史的には1970年代に2度発生しました。2026年春は、「3度目の危機」の再来が強く危惧されています。

第1次オイルショック(1973年)|中東戦争をきっかけに原油価格が約4倍に高騰

1973年10月、中東で第4次中東戦争が起きました。産油国が中心となるアラブ石油輸出国機構は、原油の生産を減らし一部の国への輸出を制限します。国際原油価格は約3カ月で約4倍に急騰し、当時エネルギーの8割近くを輸入石油に頼っていた日本は大きな打撃を受けました。 

そして日本社会への影響は、エネルギー費用だけにとどまりませんでした。生活のあらゆるシーンへの影響は以下のとおりです。 

消費者物価が1974年に前年比20.9%も上がり「狂乱物価」と呼ばれるインフレが起きた

スーパーからトイレットペーパーや洗剤が消える買い占めパニックが全国各地で発生

政府が戦後初の電力使用制限令を出し、ネオンや深夜テレビ放送が停止に

1974年のGDP成長率が戦後初のマイナス1.2%を記録し、高度経済成長が終わった 

消費者物価20.9%という数字は、1年間で100円のものが121円になる計算です。石油の輸入に頼る国がいかに大きなリスクを抱えているかを、日本社会が初めて体感した出来事でした。 

参考:資源エネルギー庁「【日本のエネルギー、150年の歴史④】2度のオイルショックを経て、エネルギー政策の見直しが進む」

第2次オイルショック(1979年)|イラン革命と中東の混乱が再び原油価格を急騰させた

1979年、イランで革命が起き、政情不安から石油の生産が大幅に落ち込みました。翌1980年のイラン・イラク戦争も重なり、国際原油価格は約3年間で約2.7倍に上がります。 

第1次の経験から、この時期の日本はすでに「省エネ」の意識が国民に広まっていたこともあり、1973年ほどの社会的な混乱は起きませんでした。ただし物価の再上昇と経済成長の落ち込みは避けられず、エネルギーをどう安定して確保するかという問題が改めて浮かび上がりました。

参考:資源エネルギー庁「【日本のエネルギー、150年の歴史④】2度のオイルショックを経て、エネルギー政策の見直しが進む」

第3次オイルショックの懸念(2026年)|ホルムズ海峡の実質封鎖で令和の石油危機が現実になり得る

2026年2月末に起きた中東情勢の急変により、ペルシャ湾とアラビア海をつなぐホルムズ海峡の通航が事実上できなくなりました。世界の原油海上輸送の約2割が通るホルムズ海峡が使えなくなったことで、原油価格が急騰し、国際社会に大きな衝撃を与えています。 

2026年3月現在、日本には約8カ月分の石油備蓄があると公表されています。しかし、備蓄があることと、調達コストが上がらないことはまったく別の問題です。封鎖が長引くほど家庭・企業への価格転嫁は避けられず、過去のオイルショックと同じような物価上昇の圧力がかかってきます。 

参考:資源エネルギー庁「今こそ知りたい、日本の「石油備蓄」のしくみとは?」

2.過去のオイルショックが日本に与えた影響

過去のオイルショックが日本に与えた影響

過去2回のオイルショックは、単なる石油価格の上昇にとどまらず、人々の日常生活を根本から揺さぶりました。数字と出来事を具体的に見ていくと、今の状況の深刻さが実感できます。詳しく見てみましょう。

消費者物価が急上昇し「狂乱物価」と呼ばれるインフレが起きた

第1次オイルショック前後で、日本の消費者物価がどれほど変わったかを以下の表にまとめました。

年度

消費者物価上昇率(前年比)

1972年(ショック前)

4.9%

1973年(ショック発生年)

15.6%

1974年(影響のピーク)

20.9%

インフレを抑えるために日本銀行は基準金利を引き上げ、お金を借りにくくする政策をとりましたが、今度は景気が急に冷え込みます。1974年には戦後初のGDP成長率-0.5%を記録。物価が上がるのに景気は悪いという「スタグフレーション」が日本を直撃した形です。

ガソリンや灯油だけでなく、石油を原料にする製品全般の価格が次々と上がったことが、ここまでの上昇幅につながりました。

参考:資源エネルギー庁「【日本のエネルギー、150年の歴史④】2度のオイルショックを経て、エネルギー政策の見直しが進む」

参考:厚生労働省「第2-(1)-1図 実質・名目経済成長率の推移(年率)」

トイレットペーパーをはじめ日用品の買い占め・品不足が起きた

1973年秋、「石油が足りなくなる」という不安がニュースや口コミで広がると、消費者は一斉にスーパーへ走りました。実際には生産が止まったわけではありませんでしたが、不安な気持ちから棚が一気に空になり、買い占めパニックが各地で起きます。品薄・買い占めの対象になった主な品目は以下のとおりです。

トイレットペーパー・ティッシュペーパー

洗剤・石けん

砂糖・食用油

マッチ・乾電池などの日用品

値上がりを見越した売り惜しみや便乗値上げをするお店も現れ、社会不安に拍車をかけました。エネルギーへの不安が人々の行動を大きく変えることは、2020年のコロナ禍でのトイレットペーパー騒動でも同じように繰り返されています。

参考:資源エネルギー庁「【日本のエネルギー、150年の歴史④】2度のオイルショックを経て、エネルギー政策の見直しが進む」

株価が急落し日本経済は戦後初のマイナス成長を記録した

原油価格の急騰は企業の生産コストを押し上げ、収益を大きく悪化させました。第1次オイルショックが起きた1973年(昭和48年)ごろの、工場などの生産量を示す「鉱工業生産指数」を見ると影響がよく分かります。下図のとおり、1973年(昭和48年)ごろの青いグラフ線が谷状になっているのが分かるでしょう。

経済産業省「「温故知新」ということで、約50年前、1970年、昭和45年からの鉱工業指数と第3次産業活動指数を振り返ってみました」

引用:経済産業省「「温故知新」ということで、約50年前、1970年、昭和45年からの鉱工業指数と第3次産業活動指数を振り返ってみました」 

株価も急落し、日本経済は1974年に戦後初のマイナス成長を記録しました。第1次オイルショックを境に高度経済成長期が終わり、省エネや産業の転換という新しい時代へと入ることになります。 

参考:電気事業連合会「第1次石油危機から50年 ~その歴史と教訓を振り返る」

3.オイルショックで私たちの生活に起きる可能性が高いこと

2026年春のホルムズ海峡問題では、すでに家計にも影響が出始めています。何が起きていて、何が起きそうかを押さえておきましょう。

ガソリン・電気代・物流コストが上昇し家計全体を圧迫する

石油の輸入に頼る日本では、原油価格の上昇がガソリンや灯油の値上がりに直結します。食品や日用品も、物流のほぼすべてがガソリン・軽油を使うトラックに支えられているため、燃料費の上昇分が商品の価格に上乗せされます。 

食費・光熱費・交通費がまとめて上がり、家庭での節約だけで対応しきれない規模になりかねません。

関連人気記事:電気代が高くて困っていませんか?高い原因とすぐにできる11の節電方法を紹介

石油由来の日用品・プラスチック製品が値上がりする

原油はガソリンや電気だけに使われるものではありません。身のまわりにある多くの製品が石油を原料としています。 

ポリ袋・ペットボトル・プラスチック容器

洗剤・シャンプー・化粧品

ポリエステルやナイロンなどの合成繊維の衣類

医療用チューブ・点滴バッグ・注射器 

なかでも「ナフサ」と呼ばれる石油化学の基礎原料は、プラスチックから医療機器まで幅広い製品のもとになります。封鎖が長引けば、日用品から医療用品まで価格上昇と品薄が避けられません。

電力需要のひっ迫により「輪番停電」が実施されるリスクがある

資源エネルギー庁によると、2026年3月1日時点では、電力・ガス会社はホルムズ海峡経由のLNG輸入量の約1年分に相当する400万トン程度の在庫を持っています。つまり、すぐに電力供給への影響が出る状況ではありません。 

しかし封鎖が長く続き別のルートからの調達が追いつかなくなった場合、燃料が足りなくなることで地域ごとに一定時間ずつ電力の供給を止める「輪番停電」が起きるリスクが出てきます。 

第1次オイルショック時の1974年1月には、政府が戦後初の電力使用制限令を出しました。夏・冬の電力需要が高くなる時期が近づくなかで、家庭での備えが現実の問題として問われてきます。 

参考:資源エネルギー庁「中東情勢を踏まえた石油及び関連製品等に関する対応」

関連人気記事:大阪の停電情報はどこでリアルタイム確認できる?原因・停電事例・停電対策を解説

4.オイルショックへの備えとして今からできること

エネルギー価格の高騰や停電リスクに対して、個人が今すぐできることは多くありません。ただ、何も準備しないのと備えておくのとでは、いざというときの安心感がまったく違います。効果的な3つの備えを順に解説するので、できるものから取り組んでみてください。

食料・日用品をローリングストックで少し多めに備蓄する

「ローリングストック」とは、食料や日用品を少し多めにストックしながら使った分を補充することで、つねに一定量を手元に置いておく方法です。非常時専用の備蓄とは違い、普段から使い回すため賞味期限切れによる廃棄が出ません。備蓄しておくと安心なものは以下のとおりです。 

米・レトルトご飯・カップ麺などの主食

缶詰・レトルト食品(3〜4日分以上)

ペットボトルの飲料水(1人1日3リットルが目安)

トイレットペーパー・洗剤・ティッシュなどの消耗品

過去のオイルショックでは不安な気持ちから買い占めが起き、かえって品不足を招きました。日頃からストックを持っておけば、騒ぎになってから慌てて店に走る必要がなくなります。

ガソリンは早めに補給しカセットガスも手元に置いておく

ガソリン価格の急騰が予想されるときほど、早めに補給しておくことが家計の節約につながります。満タンにしておく習慣をつけておくだけで、価格が上がりきる前に手持ちを確保できます。 

カセットコンロ用のカセットガスも、停電時やガスの供給が止まったときに食事を作るために欠かせない備えです。一般的なカセットガスは1本で1時間程度の連続使用が可能で、3〜5本あれば数日間の調理に対応します。長期保存が可能な製品がほとんどなので、今のうちにまとめて用意しておきましょう。

輪番停電に備えてポータブル電源とソーラーパネルを用意する

停電が起きたとき、スマホの充電が切れる・冷蔵庫の食材が傷む・夜間の明かりがなくなる問題がまとめて起きます。電気をためて使えるコンセント付きの蓄電池「ポータブル電源」があれば、事前にフル充電しておくだけで停電と同時にすぐ使い始められます。 

さらにソーラーパネルと組み合わせると、停電が長引いても電力を継ぎ足しながら使うことが可能。ポータブル電源とソーラーパネルは、防災の要になること間違いなしです。普段使いで、高騰する電気代の節約にもなります。

関連人気記事:突然の停電から暮らしを守るポータブル電源3選!停電時の使い方や選ぶポイントも詳しく紹介

5.Jackery(ジャクリ)のポータブル電源&ソーラーパネルで今から停電・節電対策を!

Jackery(ジャクリ)のポータブル電源&ソーラーパネルで今から停電・節電対策を!

停電が起きたとき、Jackery(ジャクリ)のポータブル電源があれば以下のことができます。 

スマホ・タブレットを何度でも充電して、情報収集や家族への連絡を続けられる

LEDライトや照明器具を動かして、夜間も安全に過ごせる

電気毛布や扇風機で、暑さ・寒さから体を守れる

ノートパソコンやルーターへの給電で、在宅ワークを止めずに済む

UPS機能のおかげで、外出中の停電でも冷蔵庫への給電を自動で続けてくれる 

充放電サイクルは4,000〜6,000回と長く、毎日使っても10年以上もちます。自然放電も年5%程度と低いため、充電したまま1年置いておいてもいざというときにしっかり活躍。「使おうとしたら空だった」という心配はありません。 

Jackery(ジャクリ)のソーラーパネルはコンパクトに収納して好きなときに広げて使えるので、大がかりな工事や準備も必要ありません。物価高騰が続く今、早めの準備がお得になる可能性も。豊富なラインナップから、予算や使い方に合った1台を見つけてみてください。

停電・節電対策におすすめのポータブル電源はこちら

まとめ

オイルショックが起きると、エネルギー費用だけでなく食品・日用品・電気代まで一気に値上がりします。2026年春のホルムズ海峡問題はその典型で、過去2回と同じ流れが今まさに進んでいる状況です。 

備えとして今すぐできるのは、食料・日用品のローリングストックやガソリン・カセットガスの確保。そしてポータブル電源の準備です。Jackeryのポータブル電源なら停電直後から使えて、ソーラーパネルと組み合わせれば長期停電にも対応できます。できることから取り組んでみてください。

お役立ち製品一覧
関連人気記事