1.日本のコンセントは「Aタイプ」|形状と電圧の特徴
日本で当たり前に使っているコンセントは、世界的に見ると特殊な規格です。プラグの形状・電圧・周波数の3点それぞれに特徴があるため、まずは国内のコンセント事情を確認しましょう。
①平行2本ピンの形状

日本のコンセントは「Aタイプ」と呼ばれ、平行に並んだ2本の平たい刃(ピン)が特徴です。刃の幅は約6mm、長さは約16mm。シンプルな2ピン設計のため差し込みやすく、日本国内で販売されている電化製品のプラグはほぼすべてこの形状に統一されています。
なお、日本のコンセントには一般的にアース(接地)ピンがありません。洗濯機や食器洗い機など、水回りで使う家電にはアース線の取り付けが推奨されますが、プラグ本体は2ピンの形が標準です。
②電圧は100V(世界的に低い)
日本の電圧は100Vで、世界の多くの国が採用している220〜240Vと比べると低いです。100Vを採用しているのは日本のほかごく少数の国・地域に限られ、世界でも非常に低い電圧とされています。
この電圧の差が、海外旅行時のトラブルの元になります。日本の家電をそのまま海外の220Vのコンセントに挿すと、過大な電流が流れて製品が破損する危険があるためです。
ただし、スマートフォンの充電器やノートパソコンのアダプターは「100〜240V対応」と表記されているものがほとんどで、電圧変換なしでそのまま使えます。渡航前に機器の対応電圧を必ず確認しておきましょう。
関連記事:100Vと200Vコンセントの見分け方とは?安全に使い分けるコツを解説
③周波数は東日本50Hz・西日本60Hz
電気の周波数も、海外では日本と異なる場合があります。日本国内では東日本が50Hz、西日本が60Hzと分かれているのが特徴です。静岡県の富士川・新潟県の糸魚川あたりが境界の目安とされています。
なお、海外では周波数50Hzの国が多いものの、アメリカ・カナダなどは60Hzです。扇風機・電動工具などモーターを使う家電は周波数の違いで回転数が変わる場合がありますが、スマートフォンやパソコンの充電器は周波数の影響をほぼ受けません。
④日本と同じAタイプのコンセントを使う主な国
Aタイプのコンセントを採用している国であれば、変換プラグなしで日本の電化製品をそのまま差し込めます。ただし電圧が異なる場合があるため、コンセント形状だけで判断せず、電圧の確認も忘れずに行いましょう。
北米|アメリカ・カナダ
アメリカとカナダは、日本と同じAタイプを採用しています。プラグの形状はそのまま使えますが、電圧はアメリカ・カナダともに120Vで日本の100Vと異なります。充電器やノートPCなど「100〜240V対応」の機器はそのまま使えますが、100V専用のドライヤーなどを持ち込む場合は変圧器が必要です。
中南米|メキシコ・ペルーなど
メキシコもAタイプを採用しており、電圧は127Vです。ペルーはAタイプとCタイプが混在しており、地域やホテルによって異なります。
一方、ブラジルは2011年以降Nタイプという独自の新規格が導入されているのが特徴。古いホテルではAタイプやCタイプが残っている一方、新しい施設ではNタイプのみの場合もあります。中南米に行く場合は、マルチ対応の変換プラグを用意しておくと安心です。
アジア|台湾・フィリピン
アジアでAタイプを採用している代表的な国が台湾とフィリピンです。台湾は電圧110Vで日本に近いため「100〜240V対応」機器はそのまま問題なく使えます。フィリピンは地域によって120〜220Vと幅があり、電圧が異なる場合があるため確認が必要です。
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2.海外の主要なコンセントタイプ

引用:楽天市場「海外用電源変換プラグ A-C 日本製 海外でのプラグ変換 アダプタープラグ Cタイプ ソケット PSE認証品」
Aタイプ以外の国に渡航する場合は、現地のコンセントタイプに合わせた変換プラグが必要です。旅行者がよく訪れる主要な国のコンセントタイプを以下にまとめます。
①Cタイプ・SEタイプ|ヨーロッパ・韓国など
ヨーロッパで最もよく見かけるのが、直径約4mmの丸いピンが2本並んだCタイプ(ユーロプラグ)です。ドイツ、イタリア、スペイン、スウェーデンなどを中心に、韓国・タイ・ベトナム・インドネシアなどアジアの一部でも広く使われています。電圧は220〜230Vが一般的です。
SEタイプはCタイプに接地ピンを加えた3ピン構造で、フランス・ベルギー・ポーランドなどで採用されています。CタイプのプラグをSEタイプのコンセントに差し込むことは可能なため、ヨーロッパ旅行ではCタイプ対応の変換プラグ1本を用意しておくと使い勝手がよいです。そのほか韓国もCタイプ・SEタイプが混在しており、変換プラグが必要です。
②BF(G)タイプ|イギリス・シンガポール・香港など
BFタイプは、大きな3本ピンが三角形に配置された形状で、プラグのサイズ感が他のタイプより一回り大きいのが特徴です。イギリス・シンガポール・香港・マレーシアなど、かつてのイギリス植民地圏で広く採用されています。電圧は220〜240Vで、変圧器が必要かどうかは使用機器の対応電圧次第です。
なお、「BFタイプ」は日本での通称で、変換プラグの購入時には「Gタイプ」と表記されている場合もあります。
③Oタイプ|オーストラリア・ニュージーランドなど
Oタイプは、「八の字」のように斜めに並んだ2〜3本のフラットなピンが特徴です。オーストラリア・ニュージーランドで標準的に使われており、中国の一部でも見られます。電圧は230〜240Vでプラグの形状が独特なため、日本から専用の変換プラグを持参するのが安心です。
近年は主要ホテルにマルチタイプのコンセントが設置されているケースも増えていますが、渡航前に宿泊先の設備を確認しておきましょう。
④Bタイプ|アメリカ・カナダなど
Bタイプは、Aタイプの2本の平行ピンにアース用の丸いピンを1本加えた3ピン構造です。アメリカ・カナダで洗濯機や電子レンジなど大型家電に多く使われており、Aタイプのコンセントに差し込める設計になっています。
日本からアメリカ・カナダに行く場合、Aタイプ用の変換プラグがあればBタイプコンセントの小口には差し込めます。しかし、3ピン専用コンセントには対応できないことがあるため注意が必要です。3ピン対応の変換プラグを持って行ったほうが良いでしょう。
3.国・地域別コンセントタイプ一覧表
主要な渡航先のコンセントタイプ・電圧・周波数をまとめました。ただし、同一国内でも地域やホテルによって異なる場合があるため、渡航前に現地のホテルや旅行代理店へ確認することをおすすめします。
①アジア
アジアはコンセントタイプが国ごとにバラバラで、複数のタイプが混在している国や地域も多いです。旅先が決まったら、下の表でまず何タイプが使われているかをチェックしましょう。
|
国・地域 |
コンセントタイプ |
電圧 |
周波数 |
変換プラグ |
|
韓国 |
C・SE |
220V |
60Hz |
必要 |
|
中国 |
A・O・C・B・B3・SE |
110/220V |
50Hz |
必要 |
|
台湾 |
A・C・O |
110V |
60Hz |
原則不要 ※一部のみCタイプのため、変換プラグがあると安心 |
|
タイ |
A・B・C・B3・BF |
220V |
50Hz |
必要 |
|
ベトナム |
A・C・SE・BF |
220V |
50Hz |
必要 |
|
インドネシア |
C |
220V |
50Hz |
必要 |
|
フィリピン |
A・B3・C |
220〜240V |
60Hz |
必要 |
|
インド |
B・B3・BF・C |
220~240V |
50Hz |
必要 |
|
シンガポール |
BF |
220/240V |
50Hz |
必要 |
|
香港 |
BF |
220V |
50Hz |
必要 |
|
マレーシア |
B・B3・BF |
240V |
50Hz |
必要 |
台湾はAタイプが主流ですが、一部の施設でCタイプが使われることがあります。中国は複数タイプが混在しており、ホテルにはマルチタイプのコンセントが用意されているケースも多いです。
②ヨーロッパ
ヨーロッパはCタイプとSEタイプがほぼ全域に広がっており、イギリスだけが例外的にBFタイプを採用しています。ヨーロッパを周遊する場合はCタイプ対応の変換プラグを1本持てば、イギリス以外の大半の国に対応できます。
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国 |
コンセントタイプ |
電圧 |
周波数 |
変換プラグ |
|
フランス |
C・SE |
230V |
50Hz |
必要 |
|
ドイツ |
C・SE |
230V |
50Hz |
必要 |
|
イタリア |
C・L・SE |
230V |
50Hz |
必要 |
|
スペイン |
C・SE |
230V |
50Hz |
必要 |
|
イギリス |
BF |
230V |
50Hz |
必要 |
|
オランダ |
C・SE |
230V |
50Hz |
必要 |
|
スイス |
C・J |
230V |
50Hz |
必要 |
|
ポーランド |
C・SE |
230V |
50Hz |
必要 |
スイスはJタイプという独自規格ですが、CタイプのプラグをJタイプのコンセントに差し込めるため、Cタイプの変換プラグで対応できます。
③北米・中南米
北米はAタイプが主流で日本と同じ形状ですが、電圧が異なる点に注意が必要です。中南米はAタイプとCタイプが混在しており、国によって電圧も異なります。
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国 |
コンセントタイプ |
電圧 |
周波数 |
変換プラグ |
|
アメリカ |
A |
120V |
60Hz |
原則不要 ※変圧器が必要な場合あり |
|
カナダ |
A |
120V |
60Hz |
原則不要 ※変圧器が必要な場合あり |
|
メキシコ |
A |
127V |
60Hz |
原則不要(電圧差に注意) |
|
ブラジル |
N(旧A・C混在) |
127/220V |
60Hz |
必要 |
|
ペルー |
A・C・SE |
220V |
60Hz |
原則不要 |
|
グアム |
A・B |
120V |
60Hz |
原則不要 |
アメリカ・ハワイ・グアムはAタイプで変換プラグは不要ですが、電圧が120V前後のため100V専用機器には変圧器が必要です。ブラジルは新規格のNタイプへ移行中ですが、古いホテルでは旧規格(AタイプやCタイプ)が残っている場合があります。
④オセアニア
オーストラリアとニュージーランドは独自のOタイプを採用しており、日本との互換性はまったくありません。
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国 |
コンセントタイプ |
電圧 |
周波数 |
変換プラグ |
|
オーストラリア |
O・O2 |
220~240V |
50Hz |
必要 |
|
ニュージーランド |
O |
220~240V |
50Hz |
必要 |
現地の新しいホテルにはマルチコンセントが設置されているケースも増えていますが、Oタイプ用の変換プラグを1つ持参しておくと安心です。
⑤中東・アフリカ
中東はBFタイプが多く、アフリカは国によってまちまちです。渡航先が決まったら必ず個別に確認しましょう。
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国 |
コンセントタイプ |
電圧 |
周波数 |
変換プラグ |
|
アラブ首長国連邦 |
BF |
220V |
50Hz |
必要 |
|
サウジアラビア |
A・B・BF・C |
220V |
50~60Hz |
必要 |
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エジプト |
C |
220V |
50Hz |
必要 |
|
南アフリカ |
N・BF・C |
220~230V |
50Hz |
必要 |
中東全般はBFタイプが主流ですが、サウジアラビアはAタイプ・BFタイプが地域によって混在します。アフリカはエジプトがCタイプ、南アフリカがNタイプ・BFタイプと国ごとに異なるため、渡航先に合わせた変換プラグを調べてから出発しましょう。
4.海外で日本のコンセントの家電を使う方法
コンセントタイプが違う国へ渡航する場合の対処法は、大きく分けて3つあります。
● 変換プラグ|コンセント形状を変換
● 変圧器|電圧を変換(100V専用機器のみ)
● 1つで多対応する「マルチプラグ」がおすすめ
違いを理解して、用途に合ったものを準備しておきましょう。
①変換プラグ|コンセント形状を変換
変換プラグは、コンセントの「形状の違い」だけを解決するアイテムです。電圧は変えられないため、変換プラグだけで使えるのは「100〜240V対応」と表示された機器に限られます。変換プラグが役立つ主な用途は以下のとおりです。
● スマートフォンやタブレットの充電器
● ノートパソコンの電源アダプター
● その他、マルチ電圧対応が明記されている機器
1か国だけ訪問する場合は、その国のタイプに対応した単品の変換プラグで十分です。購入前に渡航先のコンセントタイプを前述の一覧表で確認し、対応するタイプのものを選びましょう。
②変圧器|電圧を変換(100V専用機器のみ)
変圧器は、海外の高電圧(220〜240V)を日本の100Vに変換するための機器です。ドライヤー・電気シェーバー・電動歯ブラシなど「100V専用」と表示された機器を海外で使いたい場合に必要になります。変圧器を使う際の注意点は以下のとおりです。
● 使用する機器の消費電力(W)に対応する容量のものを選ぶ必要がある
● 変圧器自体が重く、かさばるため荷物になりやすい
● 100〜240V対応の機器には不要(※誤って使っても問題は起きません)
「日本製のドライヤーをどうしても海外で使いたい」といったケースを除き、旅行用に100〜240V対応の機器を1本用意しておくほうが荷物を減らせます。
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③1つで多対応する「マルチプラグ」がおすすめ
複数の国を周遊する旅行や、次の渡航先がまだ決まっていない場合は、複数のコンセントタイプに1台で対応できるマルチ変換プラグが便利です。A・B・C・BF・Oタイプなど主要な規格をまとめてカバーするものが1,000〜3,000円程度で市販されています。マルチプラグを選ぶ際のポイントは以下のとおりです。
● 「世界150か国以上対応」などの記載を見て対応タイプの数を確認する
● USB-AやUSB-Cポートが内蔵されたモデルを選ぶと、充電器なしでスマホを直接つなげる
● コンパクト・軽量なモデルを選ぶと旅行荷物の負担を減らせる
ただし、マルチプラグでも電圧は変換できません。「100〜240V対応」でない機器には別途変圧器が必要なため、持参する機器の対応電圧を事前に確認しておきましょう。
関連記事:コンセント一体型モバイルバッテリーのおすすめ機種と選び方まとめ
5.海外旅行でコンセントを気にせず充電するなら「Jackery Explorer 100Plus」

持ち運べる大容量バッテリー「Jackery Explorer 100Plus」は、本体に搭載するUSB-Cポートからスマホやパソコンを充電できるため、ホテルのコンセントタイプを気にする必要がありません。また、本体もUSB-C充電に対応しており、スマートフォンの充電器と同じ「100〜240V対応」のUSB-C充電器を1つ持てば、A・C・BF・Oどのコンセントでも小さな変換プラグ1個で本体を充電できます。
また、容量99.2Whのため飛行機内の持ち込み基準をクリアしており、機内でも気兼ねなくスマホを充電可能です。
さらに、コンセントがまったくない屋外での利用には別売りの折畳みソーラーパネルJackery SolarSaga Airとのセット運用がおすすめ。日当たりのよい場所にパネルを広げておくだけで、本体を充電しながらスマホも同時に補充することが可能です。ソーラーパネルもリュックに入るコンパクトなサイズで、もちろん海外旅行に制限なく持っていけます。国内での普段使いから海外旅行まで1台で対応できる便利アイテムとして、1セット揃えておきましょう。
まとめ
日本のコンセントは「Aタイプ(平行2本ピン)・100V」という世界的に見て独自の規格です。一覧表を確認して、変換プラグの必要性をチェックしてください。
なお、変換プラグは形状の違いを解決するだけで電圧は変えられないため、コンセントにつなぐ機器が「100〜240V対応」かどうかを必ず確認しましょう。複数国を周遊する予定があればマルチ変換プラグが便利です。
また、コンセント形状に悩まされず準備をシンプルにしたい方は「Jackery Explorer 100Plus」をUSB-C充電器と組み合わせて持っていくのがおすすめです。飛行機への持ち込みが可能で、どの国でも充電環境を整えられるため、海外旅行の頼れる相棒になるでしょう。
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