20kWh蓄電池の価格相場はいくら?必要な家庭・施設や消防法の届出も解説

更新日:
シェア

太陽光発電との組み合わせや長期停電への備えを本格化したいとき、候補として挙がりやすいのが20kWhクラスの蓄電池です。ただし20kWhは家庭用としては最大級の容量。設置工事も含めた価格や消防法の届出など、導入前に知っておくべき点がいくつかあります。

 

この記事では価格相場やどんな家庭・施設に向いているか、消防法の手続き要件まで解説します。20kWhクラスの蓄電池を検討中の方は確認しておきましょう。

目次
もっと見る

20kWhの蓄電池の価格相場と費用を抑える方法

20kWhの蓄電池は、設備費だけでなく設置工事費も含めて費用を確認しなければいけません。まずは市場価格の目安をチェックし、さらに費用を抑える方法も確認しておきましょう。

20kWhの価格相場|工事費込みで340~440万円程度

経済産業省の調査によると、補助制度を使わずに家庭用蓄電システムを導入する場合の設備費は15〜20万円/kWhです。これに工事費として約2万円/kWhが加わります。この目安を20kWhに当てはめると、設備費300〜400万円に工事費40万円を加えた340〜440万円程度が相場です。 

同調査によれば、補助制度を活用した場合の平均費用は工事費込み12.1万円/kWhとなっています。補助金が適用できれば、20kWhで242万円程度まで実質負担が下がる計算です。 

ただし補助制度は国・自治体ごとに内容が異なり、申請期間や受付件数にも上限があります。最新情報を各自治体のホームページや窓口で確認してください。 

参考:経済産業省資源エネルギー庁「令和6年度 定置用蓄電システム等電力貯蔵システムの普及拡大に向けた調査」

費用を抑える方法|補助金の活用・複数業者からの見積もり比較

20kWhの大容量蓄電池は初期投資が大きい分、できるかぎり費用を抑えるための事前準備が必要です。以下の方法を組み合わせて検討しましょう。

国の補助制度と自治体独自の補助制度を重複活用できないか確認する

複数の販売・施工会社から見積もりを取り、設備費・工事費・アフターサービスを比較する

太陽光発電の設置と同時施工で、工事費の合算割引が適用されないか交渉する

リース・割賦払いのプランがある場合、初期負担額と総支払額を比較する

まれに補助金を二重に活用できるケースがありますが、申請者が直接確認しないと見落としやすいです。販売店任せにせず、自分でも国と自治体の制度を調べてみることをおすすめします。

関連人気記事:20kWh前後の大容量蓄電池の価格相場|おすすめ5選と導入メリット

20kWhでどれくらい使える?必要な家庭・施設を判断

20kWhでどれくらい使える?必要な家庭・施設を判断

20kWhが実際の電力需要に対してどの程度の余力をもたらすかを確認してから、自分の状況に合うかどうかを判断しましょう。

20kWhで使える電力量|一般家庭の1.5~2日分

環境省「令和5年度家庭部門のCO2排出実態統計調査」によると、世帯当たりの年間電気使用量は3,911kWhで、1日に換算すると約10.71kWhです。20kWhの蓄電池はこの約1.5〜2日分に相当し、停電が2日程度続く場面でも電力を途切らせずに過ごせる計算になります。

ただし蓄電池から取り出せる電力量は変換ロスで若干少なくなります。「1.5〜2日分」はあくまで平均的な消費量に基づく目安として考えてください。

参考:環境省「令和5年度家庭部門のCO2排出実態統計調査」

必要な家庭の例|オール電化・在宅ワーク・4人以上の大家族

20kWhの大容量が活きやすい家庭の特徴は以下のとおりです。

4人以上の大家族で電力消費が多い

オール電化住宅で給湯・暖房も電力でまかなっている

在宅ワークでPCや空調を長時間稼働させている

電気自動車の充電も自宅で行いたい

太陽光発電との組み合わせで自給自足率を高めたい

逆に1〜2人暮らしや日中ほぼ不在の家庭では15kWh以下でも十分なケースが多く、20kWhはオーバースペックになりやすいです。自宅の月間電気代や電気使用量の状況から、本当に20kWhが必要かを判断しましょう。

必要な施設の例|医療施設・飲食店・小規模工場・BCP対策したい事業所

20kWhの蓄電池は家庭用にとどまらず、事業継続を重視する法人での需要も高まっています。導入がが必要な施設の例は以下のとおりです。

医療施設・介護施設:停電時も医療機器や空調・照明を維持する必要がある

飲食店:冷蔵・冷凍設備の停止による食材ロスを防げる

小規模工場・作業場:生産設備の突然停止による損失を防ぐ

オフィス:サーバーや通信機器の無停電対応が必要

BCP対策を義務づけられた事業所:事業継続計画の電力確保の面で蓄電池がほぼ必須

施設では停電への備えとしての「保険」の側面が強いです。1日分の電力を確保できるだけでも、業務へのダメージを大幅に抑えられます。「1日この施設が止まったら、自社や顧客にどんな影響があるか?」を考えて必要性を判断してみてください。

関連人気記事:停電時に蓄電池は使える?確実に使用するための4つの条件と選び方をご紹介

20kWh以上の蓄電池には消防法の届出が必要

20kWhを超える容量の蓄電池を設置する場合、消防法の届出が義務づけられています。2024年1月に施行された改正消防法にもとづき「JIS C 4412」の出火防止措置が講じられた蓄電池は20kWhを超えた時点で規制対象です。

参考:総務省消防庁「蓄電池設備の規制の見直しイメージ」

導入前に規制の詳細や、手続きの全体像をチェックしておきましょう。

消防法の規制|20kWh超は設置届が必要

改正前の消防法は「Ah(アンペアアワー)」の単位での規制が主体で、蓄電池の種類によって基準がまちまちでした。2024年1月の改正で、より正確な容量を示すkWh単位に統一され、基準が明確化されています。

JIS C 4412等の出火防止措置が施された蓄電池であれば、20kWh以下は届出不要です。これを超える20kWh超の容量の陸電池設置には、所轄消防署への届出が必要になります。

なおJIS適合外の蓄電池は10kWh超から規制対象です。設置予定の蓄電池の安全認証は事前に確認しておきましょう。

設置基準|設置場所・離隔距離・標識の設置

届出が必要な蓄電池設備は、設置にあたって以下の基準を満たす必要があります。

浸水のおそれのない場所に設置する

アンカーボルトなどによる固定で転倒防止措置を施す

屋外設置の場合、建築物から3m以上の離隔距離を確保する

屋内設置の場合、換気・点検・整備に必要なスペースと換気設備を確保する

蓄電池設備であることを示す標識を見やすい箇所に設置する

注意点として、設置基準は市区町村が定める火災予防条例によっても内容が変わります。設置予定地の所管消防署に事前相談しておくと漏れなく確認できるでしょう。

届出の手続き|消防署への申請と必要書類

実際の蓄電池導入時には、販売店または施工業者が設置エリアの所管消防機関に事前照会し、必要な措置や書類を確認するのが一般的です。届出自体は施主が行います。

一般的な手続きの流れは以下のとおりです。

1.販売店・施工業者が所管消防署に事前確認を行う

2.届出書を正副それぞれ1部ずつ準備する

3.添付書類として設置場所の配置図と消防用設備の関係書類を揃える

4.所管消防署(消防長または消防署長)へ届出を提出する

5.消防検査の日程を調整し、検査を受ける

ただし、届出書の書式や添付書類の詳細は消防署によって異なります。設置前に窓口へ直接問い合わせるか、設置を依頼する業者に具体的な手続きを確認してください。工事日程が決まる前に動き始めると、後の調整が楽になります。

工事&届出不要!便利な「ポータブル型蓄電池」の選択肢

工事&届出不要!便利な「ポータブル型蓄電池」の選択肢

据え置き型蓄電池の性能は魅力的でも、工事費用の高さや設置場所の制約がネックになることがあります。こうした課題をすべて解消する選択肢として注目されているのが、ポータブル型蓄電池です。

据え置き型は高額、しかも工事・届出が必要

据え置き型蓄電池の最大のデメリットは、本体代金に加えて設置工事費が必ず発生すること。しかも、20kWhを超える場合は消防法の届出・検査まで必要になります。

設置工事には専門業者が必要で、建物の構造によっては追加の補強工事に費用が生じることも。また一度設置すると移動できず、引越しや生活スタイルの変化への対応が難しいです。

ポータブル型は移動できるから設置場所を選ばない!届出も不要

ポータブル型の蓄電池は、家庭用コンセントと同じAC出力を持つ持ち運べる大容量バッテリーです。据え置き型と異なり、次のメリットがあります。

コンセントに挿すだけで使い始められ、工事が一切いらない

賃貸・マンション・戸建てを問わず導入できる

停電時は家中どこでも使える

キャンプや車中泊・屋外イベントなどに持ち出しても使える

固定設置でないため、設備の届出対象にならない

停電への備えを本体の購入だけでスタートできる手軽さは、据え置き型にはない強みです。固定設置しないため使う場所の制約もなく、キャンプのようなアウトドアや、一般的にガソリン式の発電機を使うような屋外イベントでも活躍します。


20kWh以上に拡張できるJackeryポータブル型蓄電池2選

20kWh以上に拡張できるJackeryポータブル型蓄電池2選

Jackery(ジャクリ)は日本国内でポータブル電源・ソーラーパネルの販売台数No.1を誇るブランドです。国際的なデザイン賞である「Red Dot Award」をはじめ複数の受賞実績を持ち、長寿命のリン酸鉄リチウムイオン電池と徹底した安全設計で多くの一般家庭や法人から信頼を得ています。

ここで紹介する2モデルは、拡張バッテリーとの組み合わせで20kWh超の容量を実現可能です。最初から20kWhを導入せず、段階的に容量を増やしていく運用にも対応します。モデルごとの詳細をチェックして、自分に合った運用を試してみてください。

Jackery ポータブル電源 3600 Plus

ポータブル電源 3600 Plus

定格出力3,000Wで、エアコン・電子レンジなど消費電力の大きい家電もまとめて稼働できるモデルです。単体の容量は3,584Whと、一般家庭の半日分弱をカバーできる容量。簡易的な停電対策ならこれでも十分ですが、専用の拡張バッテリーを接続すれば最大21.5kWhまで拡張できます。据え置き型の20kWhクラスの容量を工事なしで実現可能なモデルです。

また、本モデルはJackeryのポータブル型蓄電池でも最強の「6,000回充放電サイクル」を実現。毎日使っても約10年間使い続けられる長寿命設計で、コスパの良さも両立しています。もし、電気代ごとに電気代が変わるプランを契約していれば、「スケジュール充電」機能を使用して指定した時間に自動充電し、節約も可能です。5年の無料保証もついてくるので、安心してご購入いただけます。


Jackery ポータブル電源 5000 Plus

ポータブル電源 5000 Plus

単体でも5,040Whと、そのままでも一般家庭向けの蓄電池並の容量を実現して他モデルです。拡張バッテリーをわずか3台追加するだけで20.2kWhに達するので、家庭や施設の停電対策としては十分。5台追加したフル構成では30.2kWhまで拡張できるので、もし20.2kWhでは足りなかった場合にも対応します。

さらに定格出力は6,000Wと、Jackery最強の出力性能を持っています。100V/200Vの両方に対応し、大型エアコンやIHクッキングヒーターを含む家庭のほぼすべての家電を動かすことも可能。別売の切り替え分電盤を組み合わせれば、停電時に家や施設全体のコンセントへの給電にも対応し、本格的な停電対策も実現します。


大容量ポータブル電源のおすすめ一覧はこちら

まとめ

20kWhの蓄電池は工事費込みで340〜440万円程度が相場です。補助金を活用したり、複数業者から見積もりを取ったりすれば、ある程度の負担を抑えられるでしょう。

また、20kWhの蓄電池は一般家庭の1.5〜2日分の電力確保が可能です。オール電化・大家族・事業所のBCP対策など、電力需要が大きい用途に適しています。

20kWhを超える容量を据え置き型で設置する場合は、2024年改正の消防法に基づく届出と設置基準への対応が必要です。必ず管轄の消防署に確認し、設置基準を満たしたうえで必要な届出を行いましょう。

工事費用を抑えつつ、届出の面倒さや設置場所の制約を回避したいなら、ポータブル型蓄電池に拡張バッテリーを組み合わせる方法がおすすめです。Jackeryには。20kWh以上に拡張できるポータブル型蓄電池「3600 Plus」と「5000 Plus」のラインナップがあります。あなたの用途に合った1台を選んでみてください。

お役立ち製品一覧
関連人気記事