アトレーで車中泊をしてみたいけれど、軽バンで快適に眠れるか不安に感じていませんか。後部座席を格納するとフラットな荷室を確保できるアトレーは、1〜2人の車中泊に使いやすい軽バンです。自分に合ったマットを選び、荷物の置き方を工夫すれば快適なスペースを作れます。
本記事ではアトレーが車中泊に向いている理由からおすすめのレイアウト、便利グッズまで解説します。車中泊を安心して楽しむために役立ててください。
1.アトレーが車中泊に向いている2つの理由
アトレーが車中泊に向いている理由は、以下の2つです。
● 後部座席を格納すると荷室長1,820mmのフラットな寝床が作れて、大人でも足を伸ばして眠りやすい
● 荷室のユースフルナットを使えば、車体の鉄板に穴をあけず収納棚などを取り付けられる
それぞれの理由を詳しく解説します。
①後部座席を格納すると荷室長1,820mmのフラット空間を確保できる
アトレーの後部座席は水平格納式のため格納すると荷室の床とほぼ同じ高さになり、広く平らなスペースを確保できます。
後部座席を格納した2名乗車時の荷室は、長さ1,820mm・幅1,410mmです。そのため、身長180cm程度までの人なら足を伸ばして横になれる長さがあり、幅にも余裕があるため大人2人での車中泊も対応できます。
また、荷室の床面とリヤシートの背面は防水素材が使われており、アウトドア用品や食べこぼしで汚れても簡単に拭き取れます。
②ユースフルナットで棚やベッドをDIYし、自分好みにカスタムできる
ユースフルナットは荷室の側面や天井に設けられたボルト留め用のナットのことです。車体に穴をあけずにボルトを取り付けられるため、フックやL字金具などを固定できます。
純正アクセサリーにはマルチレールやサイドバー、ネットラックなどがそろっており用途に合わせて以下のようにカスタマイズできます。
● ネットラックに衣類やタオルを収納し、寝るスペースを広く確保する
● サイドバーにハンガーを掛け、上着をつるして保管する
● 対応するフックや金具を使ってカーテンを取り付け、車外からの視線を遮る
また、市販のパイプや木材を使い、荷室の寸法に合わせてベッドフレームや収納棚を自作することも可能です。自作する場合は、ユースフルナットや金具の耐荷重を確認し、走行中に外れたり荷物が落下したりしないよう固定しましょう。
2.DIYで快適に!アトレーのおすすめ車中泊レイアウト
アトレーの荷室は寝る向きや荷物の置き場所、マットやベッドキットの選び方によって快適さが変わります。ポイントは以下のとおりです。
● 2人で寝るなら荷室に横並びで寝て、荷物は前席やベッド下へ移すと寝床を広く使える
● マットは荷室サイズに合わせ、ベッドキットはボード下の収納量を基準に選ぶ
レイアウトとアイテム選びのコツを詳しく解説します。
①2人なら横並びで寝て荷物を座席やベッド下に収納する
2人で車中泊するなら、荷室に横並びで寝るレイアウトがおすすめです。荷室長1,820mmを縦に使えるため、2人とも足を伸ばして眠れます。
ただし、荷物を寝床に置いたままでは寝返りを打つスペースが狭くなります。着替えや食料は前席の座面や足元に移し、キャンプ道具などはベッド下にまとめましょう。
荷物が多くて寝るスペースを確保できないときは収納ケースの高さに合わせてベッドを自作し、上を寝床・下を収納にする方法もあります。荷室の側面に小物用の棚を設ければ、眼鏡やスマートフォンなどを寝床に置かずに済みます。
DIYで棚やベッドを設置する際は荷物や体重を支えられる強度を確保し、ぐらつきや固定部分の緩みがないか確認してください。
②車中泊マットとベッドキットは荷室サイズや収納量で選ぶ
マットは実際に敷く場所の長さと幅に合わせて選ぶ必要があります。2枚並べる場合は合計の幅を確認し、連結できるタイプを選ぶとマットのずれを抑えやすいです。
ベッドキットを選ぶ際は、ベッド下にどれだけ荷物を入れたいかを先に決めておくと失敗しにくいです。たとえば純正の収納式デッキボードセットは展開時のサイズが長さ1,750mm×幅1,110mmで、ボード下の高さは440mmあります。クーラーボックスや折りたたみチェア、衣類を詰めた収納ケースなども収まりやすい高さです。
ベッドを自作するときは、収納量だけを優先して高さを決めて頭上の空間が狭くなりすぎないように注意してください。収納したい荷物の寸法を測り、マットの厚みも含めて、車内で起き上がりやすい高さに調整しましょう。
3.アトレーで車中泊する前に知っておきたい注意点
アトレーは車中泊向きの車ですが、商用車ベースならではの弱点もあります。主な注意点は、以下の3つです。
● 後部座席はリクライニングや前後スライドができず、座る姿勢を調整しにくい
● ガソリン車のアトレーにAC100Vコンセントはなく、家電を使うには別の電源が必要である
● ポップアップ式リヤガラスで換気はできても冷やすことはできない
事前に対策を立てておけば、現地で困るシーンを減らせます。それぞれの注意点と対策を解説します。
①後部座席はリクライニングや前後スライドができない
現行のアトレーは、後部座席にリクライニングや前後スライドの機能がありません。旧型のアトレーワゴンとは座席の使い勝手が異なるため、乗り換える方は注意が必要です。背もたれの角度や足元の広さを調整できないので、車内で長く過ごすと窮屈に感じることがあります。
停車中にゆっくり過ごしたいときは後部座席を格納し、荷室にマットや座椅子を置くのがおすすめです。天井に頭が当たらないよう座面の低い座椅子を選びましょう。
②AC100Vコンセントを使うには別途電源を用意する必要がある
ガソリン車のアトレーは、家庭用のAC100Vコンセントが備わっていません。USBソケットや12Vのアクセサリーソケットはあるものの、使えるのはスマートフォンの充電や対応する車載機器への給電のみです。家庭用のコンセントにつなぐ家電を使うには、別の電源が必要です。
車内で電気毛布や電気ケトルなどの家電を使いたいなら、ポータブル電源を用意しましょう。ポータブル電源は家庭のコンセントと同じように家電を使える、持ち運び可能な大容量バッテリーです。あらかじめ充電しておけばエンジンを止めたまま家電を使えるうえ、車のバッテリー上がりの心配もありません。
③ポップアップ式リヤガラスは換気用でエアコン代わりにならない
アトレーのポップアップ機構付リヤガラスは、後部座席横の窓を外側に少し開けて換気できる装備です。エンジンを切った状態でも空気を入れ替えられますが、エアコンのように冷やす機能はなく夏の夜は換気だけでは寝苦しく感じる場合があります。
暑さ対策は、ポータブル電源で扇風機やポータブルクーラーを動かす方法がおすすめです。ポータブルクーラーは室内を冷やせる一方で消費電力が大きいため、クーラーの消費電力に合った出力と容量のポータブル電源を選びましょう。
使用時間の目安は「ポータブル電源の容量(Wh)× 0.8 ÷ クーラーの消費電力(W)」で計算できます。たとえば容量1,000Whの電源で消費電力300Wのクーラーを使う場合、1,000×0.8÷300≒約2.7時間です。
一晩中使いたいなら、より大容量の電源を選ぶか扇風機と併用するなどの工夫が必要です。
4.アトレーの車中泊でそろえたいグッズ6選
アトレーの車中泊を快適にするには、以下のグッズが役立ちます。
● マット・ベッドキット|床の硬さや段差をやわらげ、ぐっすり眠れる
● サンシェード・カーテン|外からの視線と朝日をさえぎり、防犯にも役立つ
● ポータブル電源|エンジンを止めたまま電気毛布や扇風機を使える
● 収納グッズ・サイドバー|荷物を壁や天井に掛けておけば、寝床を広く保てる
● ランタン・照明|全体を照らすランタンと手元の照明を組み合わせると、夜の作業がしやすくなる
● 網戸・防虫ネット|虫の侵入を抑えながら、窓を開けて換気できる
まずは眠るために欠かせないものから準備し、実際に車中泊をしてみて足りないと感じたものを少しずつ買い足していきましょう。
①寝心地を決めるマット・ベッドキット
荷室の床は平らでも硬いため、薄い寝袋だけでは背中や腰に負担がかかる場合があります。クッション性のあるマットを敷いたりマット付きのベッドキットを使ったりすると、寝心地をよくすることが可能です。
手軽に始めるなら、自動で膨らむインフレーターマットがおすすめです。バルブを開くと内部のウレタンが膨らむため、設営の手間を抑えられます。荷物が多い方や頻繁に車中泊を楽しむ方は、ベッドキットの活用が向いています。

ダイハツ「収納式デッキボードセット」は、アトレー用に作られたアルミ製のベッドキットです。展開すると長さ1,750mm×幅1,110mmの寝床になり、最大200kgまで載せられます。ボード下の高さは440mmあるため、キャンプ道具を積んだまま眠れます。ただし、ベッド状態のまま走行はできないため、移動時は折りたたんでおきましょう。
②視線や日差しを遮るサンシェード・カーテン
窓の目隠しは外からの視線や早朝の日差しを遮り、快適な睡眠と防犯対策に役立ちます。
車種専用のサンシェードは窓の形に合わせて作られており、すき間から光が漏れにくいです。断熱素材のものを選べば、夏の暑さや冬の冷気もやわらげられます。

アトレー用に作られた純正のポリエステル製カーテンは、着替えや仮眠の際に閉めて車内を目隠しできます。走行中は視界を妨げないよう、カーテンを開けておきましょう。
③エンジンを止めても電気が使えるポータブル電源
エンジンを止めても電気を使いたいなら、ポータブル電源がおすすめです。ポータブル電源はACコンセントで出力でき、持ち運びができる蓄電池です。冬は電気毛布、夏は扇風機への給電など快適な車中泊の環境を作るために活用できます。
Jackery(ジャクリ)は国内のポータブル電源・ポータブルソーラーパネル市場で7年連続、年間販売額・販売台数No.1を獲得しています。

Jackery ポータブル電源 1000 New V3は約6,000回の充放電サイクルに対応しており、毎日充電して使い続けても10年以上使うことが可能です。また、緊急充電モードを使えば最短約50分でフル充電できるため、出発前の短い時間でも準備を済ませられます。
④荷室を広く使うための収納グッズ・サイドバー
荷物を寝床に置くと、広い荷室でも寝るスペースが狭くなりやすいです。ユースフルナットに取り付けられるフックやラックを活用し、タオルや小物は壁際や天井付近に収納しましょう。床に置く荷物は折りたたみコンテナにまとめると、移動や出し入れがしやすいです。

サイドバーはマルチレールに取り付けるスチール製のバーで、S字フックを掛ければタオルやランタンを吊るせます。サイドバー2本にオーバーヘッドネットを張ると、天井収納が生まれます。寝袋や着替えなど、軽くてかさばる物の置き場におすすめです。
ただし、デッキボードをベッドにすると頭上のすき間が狭くなるため、寝たときの高さを想定して取り付けてください。
⑤夜の車内を照らすランタン・照明
夜の車内で明かりを確保するには、充電式や電池式のLEDランタンが便利です。車の室内灯を長時間使わずに済むため、バッテリー上がりの予防にもつながります。天井から吊るして車内全体を照らし、読書や荷物の出し入れには手元用のライトを使うと過ごしやすいです。
Jackery(ジャクリ)充電式LEDランタンは、USB Type-Cで充電して繰り返し使えるランタンです。直径約12cm・高さ約16cmとコンパクトなので、限られた車内のスペースでも邪魔になりにくいです。
ダイヤルボタンで明るさを無段階に調節できます。就寝前は明るさを落とし、荷物の整理のときは明るくするといった使い分けが可能です。
⑥換気しながら虫を防ぐ網戸・防虫ネット
夏場に窓を開けて過ごすなら、蚊や小さな虫を防ぎながら換気できる網戸や防虫ネットがあると安心です。窓の形状や開き方に合う製品を選び、虫が入り込むすき間を残さず取り付けてください。
窓枠やドアにかぶせるタイプのネットなら、工具なしで取り付けられます。ポップアップ式リヤガラスには防虫ネット、前席の窓には網戸を取り付けて開ければ車内に風の通り道ができて熱がこもりにくいです。

ダイハツ純正の製品の「フロントプライバシーシェード(網戸付)」は、前席の窓に取り付ける目隠しシェードで網戸も付いています。1つで視線対策と虫よけの両方に活用できます。走行中は使えないので、停車してから取り付けましょう。
5.アトレーの車中泊に関するよくある質問
アトレーの車中泊に関する質問に回答します。車中泊仕様へのアレンジを考えている方や、購入する車を選んでいる方は参考にしてください。
①アトレーで4人の車中泊はできますか?
大人4人がアトレーの車内で眠るのは難しいです。荷室の広さは大人2人が並んで寝るのにちょうどよいサイズで、4人分の寝床は確保できません。子どもが小さくても4人全員が車内で眠ると寝返りを打てず、疲れが残りやすくなります。
4人で出かける場合は、車内とテントに分かれて寝るのがおすすめです。道の駅などではテントを張れないため、車の横にテントを設営できるオートキャンプ場を選びましょう。
②アトレーの車中泊仕様にかかる値段はいくらですか?
アトレーを車中泊仕様にする費用は、純正アクセサリーでそろえると約32万円が目安です。主なアイテムの価格は、以下のとおりです。
● ベッドになる収納式デッキボードセット|209,880円
● 窓をふさぐカーテン|42,240円
● 網戸付きのフロントプライバシーシェード|26,400円
● 天井収納の土台になるマルチレール|22,308円
● 天井収納になるサイドバー2本とオーバーヘッドネット|合計16,500円
合計は317,328円です。
市販のマットやサンシェードを組み合わせれば費用を抑えられます。まずはマットと目隠しのサンシェードやカーテンから試し、物足りない部分を追加していけば無駄な出費を防げます。
③アトレーワゴンでも車中泊はできますか?
現行アトレーの前に販売されていた乗用タイプのモデル「アトレーワゴン」でも車中泊は可能です。
シートをフルフラットにできるため、マットを敷けば2人で車中泊できます。後部座席をスライドやリクライニングできるため、座ってくつろぎやすい点も魅力です。
まとめ
アトレーは後部座席を格納すると、荷室長1,820mmの平らなスペースを確保できる軽バンです。寝床や収納を工夫すれば、大人2人でも快適に過ごせます。
AC100VコンセントがないためJackery(ジャクリ)のポータブル電源があれば、エンジンを止めたまま電気毛布や扇風機を使えて便利です。人数や荷物、季節に合った装備をそろえアトレーでの車中泊を安心して楽しみましょう。