1.テレビの消費電力から電気代を計算する方法
テレビの電気代がどのくらいかかっているのか、まずは計算方法を見ていきましょう。
●テレビのサイズ(型)ごとの消費電力の目安
電気代を計算するには、まずテレビの消費電力をチェックしなければいけません。テレビの消費電力は、サイズ(型)によって大きく異なります。一般的な液晶テレビの消費電力の目安は以下のとおりです。
テレビのサイズ |
液晶テレビの消費電力 |
32型 |
60W前後 |
40~43型 |
60~100W前後 |
50~55型 |
100~150W前後 |
60~65型 |
150~200W前後 |
70型以上 |
200W以上 |
※メーカーや製品の性能、設定によって実際の消費電力は変わります。
自分のテレビの正確な消費電力を知りたい場合は、カタログ・説明書や製品の公式サイトを確認しましょう。
●テレビの消費電力から1時間あたりの電気代を計算
テレビの消費電力がわかったら、1時間あたりの電気代を計算できます。計算式は以下のとおりです。
・1時間あたりの電気代 = 消費電力(W) ÷ 1,000 × 電力料金単価(円/kWh)
たとえば、消費電力が100Wのテレビを使用し、電力料金単価が31円/kWhの場合は「100W ÷ 1000 × 31円/kWh = 3.1円/時間」となります。つまり、1時間テレビを見るのに約3.1円かかることがわかります。なお、電気料金単価に設定した31円は、全国家庭電気製品公正取引協議会が定める2025年4月8日時点の「電力目安単価(一般的・平均的な電気料金単価)」です。
●テレビの1日・1ヶ月・1年の電気代を計算
1時間あたりの電気代がわかれば、使用時間に応じた電気代も簡単に計算できます。以下の表は、いくつかのパターンでの電気代の目安です。
テレビの消費電力 |
1時間あたり |
1日5時間視聴 |
1ヶ月(30日)の電気代 |
1年間の電気代 |
60W(32型液晶) |
1.9円 |
9.5円 |
約285円 |
約3,400円 |
100W(43型液晶) |
3.1円 |
15.5円 |
約465円 |
約5,600円 |
150W(55型液晶) |
4.7円 |
23.5円 |
約705円 |
約8,400円 |
200W(65型液晶) |
6.2円 |
31.0円 |
約930円 |
約11,200円 |
※電力料金単価は31円/kWhで計算しています。
この表を見ると、テレビが大きくなるほど電気代も高くなることがわかります。1年間で見ると、32型と65型では約7,800円もの差が出ることも。また、今回は1日の視聴時間を5時間に設定しています。テレビを長時間見る家庭ほど、金額差は大きくなるでしょう。
関連人気記事:【すぐわかる】消費電力と電気代の関係とは?電気代の計算と家電別の電気代も
2.テレビの電気代が高くなる要因ランキング4選
テレビの電気代を押し上げる主な要因をランキング形式で紹介します。
1位:画面のサイズが大きい|部屋に合ったサイズを選ぶ
テレビの電気代を大きく左右する最大の要因は「画面サイズ」です。一般的に、画面が大きくなればなるほど、照らす面積が増えるため消費電力も増加します。
テレビ選びのポイントは、視聴する部屋の広さに合わせること。一般的な目安として、テレビの対角線サイズ(インチ)の3倍程度の視聴距離が理想とされています。たとえば50インチのテレビなら、約3.8m程度離れて視聴するのが望ましいです。これをベースに、部屋の広さとレイアウトに合わせたサイズのテレビを選びましょう。
2位:テレビが古い|製造年代が古いものは買い替える
技術の進歩により、最新のテレビは同じサイズでも消費電力が大幅に削減されています。
例えば、2010年と2020年の40型液晶テレビを比較すると、平均して年間電気代が1,650円も削減されました。古いテレビを使い続けることは、毎月余分な電気代を払い続けているようなものです。

テレビの買い替えを検討する目安は、使用年数が7~10年を超えたころといわれています。買い替えには初期コストがかかりますが、長い目で見れば経済的になることが多いです。
3位:画質が良い|解像度は環境に合わせて選ぶ
4K・8Kといった高解像度のテレビは、鮮明な映像を楽しめる代わりに多くの電力を消費します。もし地上波テレビやDVDを見ることが多く、動画配信サービスでの4K視聴があまりないなら、あえて高解像度のテレビを選ぶ必要はないかもしれません。
また、HDRや高輝度表示機能など、画質を上げる機能も電力消費を増やす要因になります。電気代との兼ね合いを考えて設定しましょう。
4位:有機ELテレビを使っている|液晶テレビよりも消費電力が大きい
バックライトが光る液晶テレビと違い、パネル自体が光って映像が鮮明に映る有機ELテレビ。ただし、同じサイズの液晶テレビと比べると消費電力が高い傾向です。有機ELテレビと液晶テレビの消費電力を比較すると、目安として以下の差があります。
テレビのサイズ |
液晶テレビの消費電力 |
有機ELテレビの消費電力 |
差 |
55型 |
約120W |
約150W |
約30W |
65型 |
約180W |
約230W |
約50W |
※あくまで一般的な目安であり、メーカーや製品により異なります。
この差は1時間あたりでは小さいですが、1年間だと目に見える金額になります。たとえば、55型テレビを1日5時間使用した場合、年間の電気代の差は約1,700円ほどです。
とはいえ、黒の表現に優れコントラストがはっきりしており、映像が美麗な有機ELテレビは映画やゲームを楽しむには最適です。映像美を重視するなら、多少の電気代増加は許容範囲かもしれません。
3.テレビの消費電力を抑えて電気代を節約する6つのコツ

テレビの電気代を節約するためのコツを6つ紹介します。簡単にできるものばかりなので、さっそく試してみましょう。
①テレビを見ないときは電源を消す・コンセントを抜く
もっとも簡単な節約方法は、テレビを見ていないときはしっかりと電源を切ることです。経済産業省資源エネルギー庁の資料によると、50インチ型テレビを見る時間が1日1時間減るだけで、年間で約895円の節約になるとされています。
さらに、長時間家を空けるときはコンセントを抜いておくと、待機電力もカットできます。テレビの待機電力は小さいですが、毎日積み重なれば年間で数百円の節約になるでしょう。
②画面の明るさを調節する
経済産業省資源エネルギー庁によると、50インチのテレビの画面の明るさを1段階下げるだけで、年間約581円の節約になるとされています。
部屋の明るさに合わせて画面の輝度を調整すれば、画面の見え方を損なうことなく電気代を節約可能。とくに夜間や薄暗い部屋でテレビを見るときは、画面の明るさを下げると目の疲れも軽減できて一石二鳥です。
③省エネモードを活用する
最近のテレビには「省エネモード」や「エコモード」といった電力消費を抑える機能が搭載されています。機種により異なりますが、省エネモードの主な機能例は以下のとおりです。
・明るさセンサー:部屋の明るさに合わせて画面の輝度を自動調整
・無信号電源オフ機能:一定時間信号がない(視聴していない)と自動的に電源をオフ
・無操作電源オフ機能:一定時間リモコン操作がないと自動的に電源をオフ
一度設定してしまえば、わずらわしい操作をしなくても電気代がカットされていきます。使わない手はありませんね。
④省エネ性能が高いテレビに買い換える
「たまに調子が悪いし、テレビを買い替えようかな……」と思ったら、省エネ性能が高いテレビへの買い替えがおすすめです。新しいテレビを選ぶときのポイントは以下のとおり。
・統一省エネラベルを確認する(星の数が多いほど省エネ性能が高い)
・年間消費電力量をチェックする
・部屋の広さに合ったサイズを選ぶ
また、自治体によっては省エネ家電への買い替えに補助金が出ることも。たとえば、資料にある千葉県御宿町では「省エネ家電買い替え促進事業補助金」を実施しており、統一省エネラベルが★3以上のテレビへの買い替えで最大3万円の補助金が出ます。
自分の住んでいる地域でも同様の制度がないか、自治体のサイトを確認してみるといいでしょう。
⑤電力会社を乗り換える
2016年の電力自由化以降、さまざまな電力会社が参入し、料金プランも多様化しています。以下のような方は、電力会社の見直しで大きく節約できるかもしれません。
・大手電力会社の「従量電灯B」や「従量電灯C」を使っている
・ここ数年電力会社を変えていない
・深夜の電力使用が多い
たとえば、東京電力では深夜の電気料金が安い「夜トクプラン」を提供しています。夜型の生活をしている人は、プランの切り替えで電気代が20%以上カットされるかもしれません。

引用:東京電力「夜トクプラン」
比較サイトで自分の電力使用状況に合った会社を探したり、複数の電力会社に見積もりを依頼して比べたりすれば、テレビを含め年間数千円から数万円の節約ができることもあるでしょう。
⑥ソーラー発電機を活用する
より積極的な節約方法として、ソーラー発電機(ポータブル電源とソーラーパネルのセット)を活用する方法もあります。ポータブル電源とはコンセントも使えて大容量な、モバイルバッテリーの上位互換のような電源です。
ソーラーパネルでポータブル電源を充電してテレビにつなげば、その分の電気代が0円に。仮に消費電力250Wのテレビを毎日ソーラー発電機でまかなえば、年間で約14,000円もの電気代節約になります(※)。
※1日5時間のテレビ使用を想定
最近は10年以上の長寿命製品も増えており、長く使うほど電気代がおトクになるでしょう。
関連人気記事:テレビで節電する7つの方法を紹介!ポータブル電源も節電に役立つ
4.Jackeryのソーラー発電機でテレビの電気代カット!停電対策にも◎
Jackery(ジャクリ)は世界中で人気のポータブル電源メーカーです。業界最高クラスの25%発電効率を実現したソーラーパネルと、全世界で500万台以上が使われているポータブル電源のセットを提供しています。
設置工事は一切不要で、折りたたみソーラーパネルを広げてポータブル電源をケーブルにつなぐだけで発電がスタート。超お手軽に、テレビの電気代を0円にできる優れモノです。
台風や地震などによる停電時にもテレビを使えるため、災害時の情報収集手段としてもおすすめです。テレビ以外にもスマホの充電はもちろん、電気毛布や扇風機のような冷暖房や、炊飯器のような調理家電も使えます。普段は電気代の節約に、いざというときは命を守る存在となるJackery(ジャクリ)のソーラー発電機で、おトクと安心をゲットしましょう。
5.テレビの消費電力に関するよくある質問
テレビの消費電力や電気代について、よく寄せられる質問に回答します。
●10年前と最新のテレビ、電気代はどのくらい違う?
例として、ソニー社の2015年モデルと2024年モデル(55型・4K対応)を比べてみましょう。
・2015年(KJ-55X8500C):185kWh/年
・2024年(KJ-55X85L):140kWh/年
2024年の新機種のほうが機能は豊富にもかかわらず、年間およそ45kWh、金額にすると1,300円以上の差がつきます。本体代が高いので「電気代の節約のためだけに買い換える」のはおすすめしませんが、買い替えのタイミングで最新機種に切り替えるのは良いでしょう。
●テレビは1時間何キロワット消費する?
テレビの1時間あたりの消費電力の目安は以下のとおりです。
テレビのサイズ |
液晶テレビの消費電力 |
32型 |
60W前後 |
40~43型 |
60~100W前後 |
50~55型 |
100~150W前後 |
60~65型 |
150~200W前後 |
70型以上 |
200W以上 |
※メーカーや製品の性能、設定によって実際の消費電力は変わります。
経済産業省資源エネルギー庁のデータによると、50インチクラスのテレビを1時間見ないだけで、年間で約28.87kWhの節電、約895円の節約になるとされています。視聴時間を減らしたり、見ていない時間はこまめに電源を消したりすれば、電気代も安くなるでしょう。
●テレビを1日8時間つけていると電気代はいくら?
以下にサイズごとの、1日8時間テレビをつけたときの電気代の目安をまとめました。
テレビの種類 |
1日あたり |
1ヶ月あたり |
1年あたり |
32インチ液晶テレビ(60W) |
約15円 |
約450円 |
約5,400円 |
43インチ液晶テレビ(80W) |
約20円 |
約600円 |
約7,200円 |
55インチ液晶テレビ(120W) |
約30円 |
約900円 |
約10,800円 |
65インチ液晶テレビ(180W) |
約45円 |
約1,350円 |
約16,200円 |
65インチ有機ELテレビ(230W) |
約57円 |
約1,710円 |
約20,520円 |
※電力料金単価は31円/kWhで計算しています。
テレビのサイズが大きくなるほど、また視聴時間が長くなるほど電気代は高くなります。特に65インチ以上の大型テレビを長時間視聴する場合、年間で2万円を超える電気代がかかる可能性も。こまめに電源を消すなどして節約しましょう。
まとめ
テレビの電気代は一見するとそれほど高くないように思えますが、1年、2年と積み重なると大きな金額になります。とくに複数のテレビを持っている家庭や、長時間テレビをつけている家庭は、節約の余地が大きいでしょう。この記事で紹介した節約方法を実践して、少しでも家計の負担を減らしてみてください。
また、ソーラー発電機を導入すれば、テレビの電気代をほぼ0円にすることも可能。電気代の節約だけでなく、災害時の備えにもなります。発電効率が良い&災害に強いJackery(ジャクリ)のソーラー発電機で、電気代の節約と災害対策をはじめましょう。
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