IHコンロの電源が入らない・つかない原因と対処法

電源ボタンを押してもまったく反応しないとき、意外と単純な原因で解決することも多いです。故障を疑う前にいくつか確認したいポイントがあるので。順番にチェックしていきましょう。
●ブレーカーが落ちている
IHコンロの電源がつかないときに、まず確認したいのがブレーカーです。
ビルトインタイプのIHコンロは200Vの専用回路で動いており、分電盤には専用のブレーカーが設置されています。他の家電と同時に使ったときや、IHコンロに負荷がかかりすぎたときに、このブレーカーが落ちていることがあります。
分電盤を開けて、IH専用ブレーカーのレバーが「切」になっていないか確かめてください。レバーを「入」に戻せば電源が復旧します。頻繁にブレーカーが落ちる場合は、ほかの家電との同時使用を避けるか、電力会社の「契約アンペア数」の見直しを検討しましょう。
●電源コードやプラグが抜けている
掃除や模様替えのときに、うっかり電源プラグが抜けてしまうケースは少なくありません。コンセントにしっかり差し込まれているか確認してください。
また、プラグの金属部分にほこりや汚れが付着していると接触不良を起こすことがあります。乾いた布で拭き取ってから差し直すと改善すること多いです。
電源コード自体が断線している可能性もあるので、コードに折れ目や傷がないかも確認しておきましょう。
【関連記事】停電中に使えるガスコンロの種類を徹底解説!使用時の注意点や備えも伝授
●チャイルドロックがかかっている
チャイルドロックがオンになっていると、電源ボタンを押しても反応しません。操作パネルにロックマークが表示されていないか確認してください。解除方法は機種によって異なりますが、多くの場合は「切/入」ボタンの長押し、または特定のボタンの同時押しで解除できます。
取扱説明書が手元にない場合は、メーカーのWebサイトで型番を検索して調べましょう。
●電源の入れ方を間違えている
多くのIHコンロは、電源の入・切の誤操作を防ぐために電源ボタンを1〜2秒ほど長押しする設計になっています。短くタッチしただけでは反応しないので、ボタンを押し続けてみてください。機種によっては「ピッ」と音が鳴るまで押し続ける必要があります。
はじめて使う場合や、久しぶりに使う場合は、取扱説明書で電源の入れ方を確認しておくと安心です。
●停電している
意外と見落としがちなのが、地域一帯で停電が起きているケースです。
夜間や在宅勤務中だと、他の部屋の照明がついていないため停電に気づきにくいことがあります。スマホで電力会社の停電情報を確認するか、近所の様子を見てみましょう。計画停電の予定が入っていることもあります。
停電中は復旧を待つしかありませんが、ポータブル電源があれば卓上IHを使って調理を続けられます。
IHコンロの電源は入るけど加熱できない原因と対処法
電源は入るのに鍋が温まらない場合、IHコンロ本体ではなく、使っている調理器具や置き方に問題があることがほとんどです。詳しく見ていきましょう。
●調理器具がIH対応ではない
IHコンロは、磁力で鍋底に電流を発生させて加熱する仕組みです。そのため、磁石がくっつかない素材の調理器具では、電源が入っても熱が発生しません。つまり、以下のような調理器具は、オールメタル対応のIH以外では使用不可です。
-
アルミ鍋
-
銅鍋
-
土鍋
-
耐熱ガラスの鍋
鍋底に「IH対応」の表示があるか確認してください。または、磁石を近づけてくっつけば、基本的にはIHで使用可能です。
●調理器具の位置がずれている
鍋の位置がトッププレートの中央からずれていると、センサーが反応せず加熱されません。
IHコンロには鍋を検知するセンサーが内蔵されており、加熱部分の中央に鍋底がないと「鍋なし」と判断されます。加熱部分のマークに合わせて中央に鍋を置き直しましょう。
底が極端に小さい鍋も検知されにくいため、加熱部分に適したサイズの調理器具を選ぶことも大切です。
●トッププレートの近くに物を置いている
IHコンロの周りにアルミホイルや金属製の調理器具を置いていると、センサーが誤検知して加熱がうまくいかないことがあります。
とくに多いのが、使った菜箸やお玉をトッププレートの上に置いているケース。金属製のものがセンサー範囲に入ると、鍋の検知に支障をきたします。調理中は金属製の道具をIHコンロから離しておきましょう。
【関連記事】停電でガスは止まる?ガスコンロやガス給湯器は使えるのか徹底解説
IHコンロの電源が途中で切れる・落ちる原因と対処法
調理中に突然電源が落ちると驚きますが、多くの場合はIHコンロに搭載された安全機能が働いています。以下で詳しく解説します。
●安全機能が作動している
IHコンロには、火災や事故を防ぐために、以下のような自動的に電源が切れる安全機能が搭載されています。
-
切り忘れ防止:一定時間操作がないと自動でオフ
-
空焼き検知:鍋底の温度が異常に上がると停止
-
過熱防止:鍋底が高温になりすぎると自動停止
-
鍋なし自動オフ:鍋を外して一定時間が経つと電源オフ
故障ではなく正常な動作なので、鍋を置き直したり、電源を入れ直したりすれば再び使えます。なお、誤検知の可能性がある長時間の煮込み調理には、タイマー機能を活用するとよいでしょう。
●冷却ファンに異常が発生している
IHコンロは本体内部の温度を下げるために冷却ファンを搭載しています。冷却ファンが正常に動いていないと、内部温度が上がりすぎて保護機能が働き、電源が落ちることがあります。
本体裏側や側面の通気口にほこりが詰まっていないか確認してください。掃除機でほこりを吸い取るか、乾いた布で拭き取ると改善することがあります。また、通気口がふさがれないよう、壁との間にすき間を確保しておきましょう。
●ブレーカーの容量が不足している
IHコンロと他の家電を同時に使ったときだけ電源が落ちる場合、ブレーカーの容量不足が考えられます。
とくに3口タイプのビルトインIHは最大で5,800W程度の電力を使います。エアコンや電子レンジ、ドライヤーなど消費電力の大きい家電と同時に使うと、契約アンペア数を超えてブレーカーが落ちかねません。同時使用を避けるか、電力会社に連絡して契約アンペア数を上げる対応を検討してみてください。
【関連記事】キャンピングカーのキッチンに必要なもの一覧|最強シンクセット/コンロ10選も紹介
IHコンロの電源が切れない・勝手に入る原因と対処法
電源ボタンを押しても切れない、あるいは勝手に電源が入る症状は、内部の故障が疑われます。以下で詳しく見ていきましょう。
●ボタンや基板が故障している
電源ボタンを長押ししても反応しない場合、ボタンの接触不良や内部基板の故障が考えられます。
まずはボタン周辺の汚れを拭き取ってみてください。水分や油汚れが入り込んでいると、接触不良を起こすことがあります。清掃しても改善しない場合は、基板の交換が必要になる可能性があるため、メーカーや修理業者に相談しましょう。
なお応急処置として、分電盤のIH専用ブレーカーを落とせば強制的に電源を切れます。
●センサーが誤作動を起こしている
タッチパネル式のIHコンロでは、パネル表面の汚れや水滴がセンサーに誤検知されることがあります。操作パネルを乾いた布で拭き取り、清潔な状態を保ってください。
改善しない場合は、センサー基板の故障が疑われるため点検・修理が必要です。
自分で解決できないIHコンロの故障が疑われる3つの状況
ここまで紹介した方法で解決しない場合は、IHコンロ本体が故障している可能性があります。以下で紹介する3つの症状のいずれかが出ていたら、メーカーや修理業者への相談を検討してください。
●吹きこぼれ後に電源が入らなくなった
煮物やパスタなどを茹でているときに吹きこぼれが起きると、内部に水分が入り込んで故障することがあります。吹きこぼれた直後は、電源を切って本体が十分に乾くまで待ってください。
数時間〜1日程度置いても電源が入らない場合は、内部基板がショートしている可能性があります。基盤の故障は自分で修理できないため、メーカーのサポートに連絡しましょう。
●ボタンの反応が鈍くなった
電源ボタンや火力調整ボタンを何度も押さないと反応しない状態は、経年劣化のサインです。
IHコンロの耐用年数は10年程度とされています。購入から10年近く経っている場合は、修理よりも買い替えを検討したほうがコストパフォーマンスがよいことも。修理費用と新品価格を比較してみましょう。
●電源ランプが点滅を繰り返している
通常とは異なる点滅パターンで電源ランプが光っている場合、IHコンロが不具合を起こしている可能性が高いです。
ただし、点滅回数や間隔によってエラーの内容が異なります。取扱説明書やメーカーのWebサイトで症状に合うものを確認してください。
自分で対処できるエラーもありますが、内部故障の場合は修理が必要になります。
IHコンロの電源トラブル修理・交換費用の目安
修理か買い替えかを判断するには、費用の目安を知っておくことが大切です。以下で目安をチェックしておきましょう。
●修理費用は軽微なもので1〜2万円・基板交換で3〜5万円程度
IHコンロの修理費用は、故障箇所によって大きく変わります。
|
故障内容 |
費用目安 |
|
電源ボタンの不調 |
1万〜3万円 |
|
加熱不良 |
1万〜4万円 |
|
基板交換 |
3万〜6万円 |
|
出張費・診断料 |
3,000〜5,000円 |
※一般的な1口タイプのIHコンロの場合です。地域によっては出張費などの関係で、金額が大幅に大きくなることがあります。
軽微な修理であれば1〜2万円程度で済むことが多いですが、基板交換が必要になるとほぼ確実に3万円以上かかります。購入から10年近い製品で基板交換が必要な場合は、買い替えも視野に入れましょう。
●交換費用はビルトインで本体込み15〜40万円程度
ビルトインタイプのIHコンロを新しく交換する場合の費用目安は以下のとおりです。
|
交換パターン |
費用目安 |
|
ビルトインIH→ビルトインIH |
5万〜30万円 |
|
ガスコンロ→ビルトインIH |
15万〜60万円 |
なお、ガスコンロからIHへの切り替えは200V電源の配線工事が必要になるため、総額で20万円程度かかるケースが多くなります。
停電時やアウトドアでもIHコンロが使えるJackeryポータブル電源

停電時にIHコンロが使えなくなる不安を解消するなら、コンセントが使える持ち運び式の蓄電池「ポータブル電源」を備えておくのがおすすめです。
ポータブル電源があれば、停電中でも卓上IHコンロを使って調理ができます。ガスコンロと違い一酸化炭素が発生しないため、換気が難しい災害時でも安心して使えるのがメリット。カセットコンロのようにボンベの備蓄も不要で、ソーラーパネルと組み合わせれば長期間の停電にも対応します。
IHコンロをポータブル電源で使う場合は「定格出力」と「容量」がポイントです。必ず、IHコンロの消費電力を上回る定格出力のポータブル電源を選んでください。
また、ポータブル電源の容量によってIHコンロの稼働時間は変わります。「ポータブル電源の容量÷IHコンロの消費電力×0.8」の計算式にあてはめて稼働可能な時間を計算し、容量が十分なポータブル電源を選びましょう。
JackeryではIHコンロに対応するポータブル電源を幅広くラインナップしています。お使いのIHコンロの消費電力や使用シーンに合わせて、製品ページからピッタリな1台を探してみてください。
【関連記事】「初心者必見」絶対に失敗しないポータブル電源の選び方
IHコンロの電源に関するよくある質問
IHコンロの電源にまつわるよくある質問と、その回答をまとめました。
●IHコンロの電源の入れ方・切り方は?
電源ボタンを1〜2秒間長押しするのが基本です。軽くタッチしただけでは反応しない機種がほとんどなので、「ピッ」と音が鳴るまで押し続けてください。切るときも同様に長押しします。
ただし機種によって操作方法が異なる場合があるため、初めて使うときは取扱説明書を確認しましょう。
●IHコンロの電源を100Vから200Vへ変更するのに費用はいくらかかる?
自宅の電気配線が「単相3線式」であれば、分電盤内の配線変更とコンセント交換だけで済むため、数千円〜3万円程度で変更できます。一方「単相2線式」の古い住宅では、電線の引き込み工事と分電盤の交換が必要になり、5万〜10万円ほどかかります。
●IHコンロの専用ブレーカーの設置や配線工事にかかる費用の目安はいくら?
IHクッキングヒーター用の専用回路を新設する場合、3万〜4万円程度が相場です。ただし分電盤の空きスペースや配線距離によって費用は変動します。既存の分電盤に空きがない場合は、分電盤の交換で追加費用がかかることもあります。
●IHコンロの電源コードに互換性はある?
メーカーや機種が異なる電源コードを使うのは避けてください。電源コードには定格電流や耐熱性の規格があり、対応していないコードを使うと発熱や発火のリスクがあります。純正品が手に入らない場合は、メーカーに問い合わせて互換性を確認しましょう。
●IHコンロに電源タップは使用できる?
IHコンロは消費電力が大きいため一般的な電源タップでは容量が足りず、発熱や火災の原因になるため基本的には推奨しません。どうしても使う場合は、定格15A(1500W)以上でIHコンロのみの単独使用に限り、コードを束ねないように注意してください。タコ足配線は厳禁です。
まとめ
IHコンロの電源トラブルは、ブレーカーの確認やチャイルドロックの解除など、自分で対処できるケースが多くあります。電源が入らないときは、まずは以下を順番にチェックしてみてください。
-
ブレーカー、プラグ、チャイルドロックを確認
-
加熱されない場合はIH対応の鍋か、位置がずれていないかをチェック
-
安全機能による自動停止は故障ではない
-
吹きこぼれ後や電源ランプの点滅は修理を検討
なお、停電時やアウトドアでもIHコンロを使いたい方は、ポータブル電源があると安心です。JackeryではIHコンロも余裕で動かせる高出力・大容量のポータブル電源を複数ラインナップしているので、自分の使い方に合う1台を見つけて備えておきましょう。
コメント