世界一寒い国・都市ランキング|平均気温・最低気温が一番低いのはどこ?

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世界には想像を絶するほど寒い国や都市が存在します。日本の冬でも十分寒いと感じますが、世界一寒い場所では氷点下60度を下回るような極寒の環境で人々が生活しているのです。そんな極寒の地では、どのような暮らしが営まれているのでしょうか。 

この記事では、世界一寒い国・都市のランキングを紹介します。日本一寒い地域との比較や、極寒地での生活についても解説しますので、興味のある方はご覧ください。

目次
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1.世界一寒い国ランキングTOP10

世界一寒い国ランキングTOP10

世界でもっとも寒い国々は、主に北極圏に近い高緯度地域や、内陸の高地に位置しています。さっそく、冬の厳しさや年間を通じての寒さで知られる国々をランキング形式で見ていきましょう。 

なお、各国の平均気温データは限られているため、気候の特徴や地理的条件を総合的に判断してランキングしています。すべてが統計・データに基づいた情報ではないため、あらかじめご了承ください。

第1位 ロシア

ロシアは世界でもっとも寒い国の第1位です。国土の大部分が北極圏に近く、シベリア地域では冬の平均気温が氷点下30度を下回ることも珍しくありません。とくに「サハ共和国」のオイミャコンやヤクーツクは、人が住む場所として世界最低気温を記録している都市です。 

ロシアの国土は東西に広大で、場所によって気候は大きく異なります。しかし、国土の約60%が永久凍土に覆われており、冬の厳しさは想像を絶するものです。内陸部では夏と冬の気温差が激しく、年較差が60度を超える地域もあります。

第2位 カナダ

カナダは北米大陸の北部に位置し、国土の大部分が冷帯や寒帯に属しています。特にユーコン準州やノースウエスト準州などの北部地域は、冬の平均気温が氷点下20度から30度にもなる極寒の地です。 

カナダのスナグという町では、北米大陸における最低気温記録である氷点下63度を観測しています。カナダの冬は長く、北部地域では9月から5月まで雪に覆われることも珍しくありません。

第3位 モンゴル

モンゴルの首都ウランバートルは世界でもっとも寒い首都として知られています。内陸国であるため海洋の温暖な影響を受けず、冬の気温は氷点下30度から40度まで下がることもあります。 

モンゴルの気候は大陸性気候が顕著で、夏と冬の気温差が非常に大きいのが特徴です。冬は乾燥した寒気に覆われ、厳しい寒さが数ヶ月続きます。遊牧民族の伝統的な住居「ゲル」は、この厳しい気候に適応した知恵の結晶でしょう。

第4位 カザフスタン

カザフスタンは中央アジアに位置する内陸国で、冬の寒さが厳しい国として知られています。首都アスタナでは、冬の平均気温が氷点下15度前後まで下がり、最低気温は氷点下40度を記録することもあります。 

シベリアからの寒気の影響を強く受けるため、カザフスタンの北部地域はとくに寒さが厳しいです。夏は比較的暖かくなりますが、冬の寒さは容赦なく、暖房なしでは生活できない環境となっています。

第5位 ノルウェー

ノルウェーは北欧の国で、国土の大部分が北極圏に近い高緯度に位置しています。北部のフィンマルク地方では冬の気温が氷点下30度を下回ることもあり、極夜の期間は太陽が昇らない日が続きます。 

沿岸部は北大西洋海流の影響で比較的温暖ですが、内陸部や山岳地帯は厳しい寒さに見舞われるのです。冬季の日照時間が極端に短いことも、体感的な寒さを増す要因になっています。

第6位 フィンランド

フィンランドは北欧に位置する、国土の約4分の1が北極圏内にある国です。首都ヘルシンキでは冬の平均気温は氷点下5度前後まで下がり、北部のラップランド地方では氷点下30度を記録することもあります。 

サウナ文化が発達しており、厳しい寒さの中でも心身を温める伝統的な方法が受け継がれています。現代的な暖房設備と伝統文化が組み合わさった、独自の寒さ対策が根付いているのが特徴です。

第7位 アイスランド

アイスランドは北大西洋に浮かぶ島国で、名前の通り氷と火山の国として知られています。北極圏のすぐ南に位置していますが、海流の影響で同緯度の他の地域よりは比較的温暖です。それでも冬の気温は氷点下10度前後まで下がります。 

アイスランドの特徴は、地熱エネルギーが豊富なことです。この地熱を暖房や温水供給に活用しているため、厳しい自然環境の中でも快適な生活が可能になっています。再生可能エネルギーの活用が進んだ、寒冷地のモデルケースといえるでしょう。

第8位 エストニア

エストニアはバルト三国の一つで、バルト海の東岸に位置しています。冬の平均気温は氷点下5度から10度程度で、内陸部ではさらに気温が下がります。バルト海からの湿った空気の影響で、曇りの日が多いのも特徴です。 

エストニアの冬は長く、11月から3月まで寒さが続きます。首都タリンでは中世の街並みが雪に覆われ、幻想的な景色を見せてくれるのが特徴。現代的な暖房設備が整っているため、寒さの中でも快適に過ごせます。

第9位 スウェーデン

スウェーデンは北欧の国で、国土が南北に長く伸びているため、地域によって気候が大きく異なります。北部のラップランド地方では冬の気温が氷点下30度近くまで下がることもあり、極夜の期間は太陽が昇らない日が続くのが特徴です。 

暖房設備が高度に発達しており、エネルギー効率の高い住宅が普及しているため、厳しい冬でも快適に過ごすことが可能です。

第10位 ラトビア

ラトビアはバルト三国の一つで、エストニアとリトアニアの間に位置しています。冬の平均気温は氷点下5度前後で、内陸部ではさらに気温が下がります。バルト海沿岸部は海洋性気候の影響で比較的温暖ですが、それでも冬の寒さは厳しいものです。 

ラトビアの冬は11月から3月まで続き、雪に覆われた森林や凍結した湖が美しい景観を作り出します。首都リガでは中世の建築物が雪化粧をまとい、冬ならではの魅力を楽しめるでしょう。

関連記事:【2025年~2026年】今年の冬は寒い!気象予測と冬に備える寒さ対策ガイド

2.世界一寒い都市ランキングTOP5|人が住む場所での最低気温記録

世界一寒い都市ランキングTOP5|人が住む場所での最低気温記録

世界には、人が実際に居住している場所でありながら、信じられないほどの低温を記録している都市があるのをご存じでしょうか。ここでは、人が住む場所として記録された最低気温をもとに、世界一寒い都市をランキング形式で紹介します。

第1位 オイミャコン(ロシア・サハ共和国)|最低気温-67.8℃

オイミャコンは、人が住む場所として世界で一番寒い都市です。1926年1月26日に記録された氷点下67.8度という気温は、人類が居住する地域での最低気温記録として知られています。人口約500人のこの小さな村は、「北半球の寒極」と呼ばれているのです。 

オイミャコンの冬は想像を絶する厳しさで、以下のような現象が起こります。 

● 吐いた息が瞬時に凍って音を立てる

● まつ毛や髭が数秒で凍り付く

● 車のエンジンは一晩中かけっぱなしにしないと始動しない

● 屋外での携帯電話の使用は数分で電池が切れる 

それでもオイミャコンに住む人々は、伝統的な生活様式と現代技術を組み合わせて、極寒の環境に適応しています。住宅は高度な断熱材で覆われ、暖房は24時間動かし続けるのが基本です。

第2位 ベルホヤンスク(ロシア・サハ共和国)|最低気温-67.8℃

ベルホヤンスクは、オイミャコンと並んで世界でもっとも寒い都市の一つです。1892年2月に記録された氷点下67.8度という気温は、長年にわたって人が住む場所での最低気温記録でした。人口約1,100人のこの町は、北極圏のすぐ南に位置しています。 

ベルホヤンスクの特徴は、年較差の大きさです。冬は氷点下60度を超える極寒になる一方で、夏には30度を超える暑さになることもあります。2020年には、最高気温が38度まで上昇し、北極圏以北で記録された最高気温とWMAに認定されました。この気温差は約100度にもなり、世界でもっとも年較差が大きい地域のひとつです。

参考:ScienceNews「A Siberian town hit 100 degrees, setting a new record for the Arctic Circle」

第3位 ヤクーツク(ロシア・サハ共和国)|最低気温-64.4℃

ヤクーツクは、サハ共和国の首都で人口約30万人の都市です。永久凍土の上に建設された世界最大の都市として知られており、記録された最低気温は氷点下64.4度に達します。極寒の地でありながら、多くの人々が暮らす近代的な都市です。 

冬の間、屋外での活動は限られますが、屋内は十分に暖房が効いており、文化施設や商業施設も充実しています。極寒の環境下でも、人々は豊かな都市生活を送っているのです。

第4位 スナグ(カナダ・ユーコン準州)|最低気温-63.0℃

スナグは、カナダのユーコン準州に位置する小さな村で、北米大陸における最低気温記録を持っています。1947年2月3日に記録された氷点下63.0度という気温は、北米での人が住む場所としての最低記録です。ただし、2025年現在は、おそらく定住している人はおらず、無人の状態であるとされています。 

スナグは標高約600メートルの高地に位置し、周囲を山に囲まれた盆地状の地形です。この地形が冷気を溜め込みやすくし、極端な低温をもたらす要因になっているのでしょう。

第5位 ウスチ・シュシュゲル(ロシア・コミ共和国)|最低気温-58.1℃

ウスチ・シュシュゲルは、ロシアのコミ共和国に位置する小さな集落で、1978年12月31日に氷点下58.1度を記録しました。ヨーロッパロシア地域ではもっとも寒い場所の一つとして知られています。 

この地域も永久凍土帯に位置しており、冬の厳しさは相当です。人口は数十人程度で、主に林業や狩猟を生業としている人々が暮らしています。極寒の環境に適応した伝統的な生活スタイルが、今も受け継がれているのです。

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3.日本一寒い場所はどこ?世界ランキングとの比較

日本一寒い場所はどこ?世界ランキングとの比較

日本にも寒い地域は多くありますが、世界の極寒地と比べるとどうなのでしょうか。ここでは、日本一寒い地域と世界ランキングを比較してみます。日本の冬の厳しさを、世界基準で見てみましょう。

●日本の最低気温記録は北海道旭川市の-41.0℃|世界ランキングでは6~10位相当

日本の最低気温記録は、1902年1月25日に北海道旭川市で観測された氷点下41.0度です。これは日本国内での公式な最低気温記録として、120年以上も破られていません。旭川盆地の地形が冷気を溜め込みやすく、放射冷却現象によって極端な低温になったと考えられています。 

参考:日本記録認定協会 

この氷点下41.0度という記録を世界の寒い都市と比較すると、およそ6位から10位相当になります。世界の極寒地と比べると穏やかに見えますが、日本の住宅や暖房設備は氷点下40度を想定して作られていないため、当時の人々にとっては想像を絶する寒さだったでしょう。

●日本でもっとも年間平均気温が低いのは北海道陸別町

日本で最も年間平均気温が低い町は、北海道の陸別町です。陸別地域の年間平均気温は約4.8度で、日本一寒い町として知られています。冬の平均気温は氷点下10度を下回り、最低気温が氷点下30度を下回ることも珍しくありません。

参考:気象庁「陸別(十勝地方) 平年値(年・月ごとの値)」 

陸別町は「日本一寒い町」を逆手にとってPRポイントにしており、以下のような取り組みをしています。 

● しばれフェスティバル(冬のイベント)の開催

● 寒さ体験ツアーの実施

● 人間耐寒テストの記録認定 

また、最新の暖房設備と断熱技術で室内は快適に保たれており、極寒の地でも「ごく普通」の暮らしが営まれています。

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4.極寒地では停電対策が必須!Jackeryポータブル電源で安心を

極寒地では停電対策が必須!Jackeryポータブル電源で安心を

極寒地では、暖房が止まることは命に関わる問題です。とくに停電時には、暖房器具が使えなくなり、室温が急激に低下してしまいます。氷点下30度や40度の環境で暖房が止まれば、わずか数時間で室内が危険な温度まで下がってしまい、たちまち命の危機に陥ってしまうでしょう。 

そんな緊急時に備えて用意しておきたいのが「Jackeryポータブル電源」です。Jackeryのポータブル電源があれば、冬の停電時でも以下のような対策ができます。 

● 電気ストーブや電気毛布を稼働させて暖を取れる

● 電気ケトルや電子レンジで温かい食事や飲み物を用意できる

● 照明を確保して暗闇の中でも安全に過ごせる

● スマートフォンを充電して外部との連絡手段を維持できる

● ソーラーパネルも用意しておけば繰り返し充電して長期間の停電に備えられる

Jackeryのポータブル電源は氷点下10度までの環境で安定して稼働する性能を持っています。極寒地の緊急時にも信頼できる非常用電源として活躍するでしょう。 

極寒地に住む方はもちろん、寒冷地への旅行や出張の際にも、もしもの備えとしてポータブル電源を準備してみてはいかがでしょうか。


5.世界一寒い国サハ共和国とは|オイミャコンやヤクーツクがある極寒の地

サハ共和国は、ロシア連邦を構成する共和国の一つで、世界でもっとも寒い地域として知られています。面積は約310万平方キロメートルと日本の約8倍もあり、そのほぼ全域が永久凍土に覆われているのが特徴です。ここでは、世界一寒い国「サハ共和国」の気候や生活について詳しく見ていきましょう。

●サハ共和国の夏は何度まで上がるのか

サハ共和国は世界でもっとも寒い地域ですが、夏になると意外なほど気温が上昇します。ヤクーツクでは、7月の平均気温が18度から20度程度になり、日中の最高気温は30度を超えることも珍しくありません。オイミャコンでさえ、夏には15度から20度程度まで気温が上がります。 

この極端な気温差がサハ共和国の特徴で、年較差は世界最大級の約100度にもなります。極端な気温変化に対応するため、住民は季節ごとにまったく異なる生活様式を取り入れているのが特徴です。

●サハ共和国での生活はどうなっているのか

サハ共和国では、極寒の環境に適応した生活文化が発達しています。住宅は高度な断熱性能を備え、暖房は石炭や石油、天然ガスを使った大型ボイラーで24時間稼働させ続けるのが基本です。そのほか、サハ共和国の日常生活には以下のような特徴があります。 

①水道管は凍結を防ぐため常に加熱されている

②食料品は屋外に置いておくだけで天然の冷凍保存ができる

③車は一晩中エンジンをかけっぱなしにするか、専用の加熱ガレージに保管する

④屋外での活動は極力避け、移動は車で行う

⑤学校は氷点下52度以下になると休校になる 

しかし現代のサハ共和国ではインターネットやモバイル通信も普及しきてており、極寒の地でありながら情報社会となりつつあります。

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6.世界で一寒い国や都市に関するよくある質問

世界で最も寒い国や都市に関する、よくある質問とその回答をまとめました。

①永久凍土とは何?日本にもあるの?

永久凍土とは、2年以上連続して0度以下の温度を保っている土壌や岩石・地盤のことです。地球の陸地の約25%が永久凍土で覆われており、主に北極圏周辺や高山地帯に分布しています。永久凍土の中には、何万年も前の植物や動物の遺体が凍ったまま保存されていることもあるのです。 

参考:国立環境研究所「永久凍土とは?」 

日本では北海道の大雪山系や日高山脈の標高2,000メートル以上の高山帯に、わずかながら永久凍土が確認されています。しかし、地球温暖化の影響で、日本の永久凍土は徐々に減少しているのが現状です。

②世界一寒い場所には人が住んでいるの?

世界一寒い場所であるオイミャコンには、約500人が実際に住んでいます。極寒の地域でも人が住み続けられる主な理由は以下のとおりです。 

● 高度な暖房設備と断熱技術が発達している

● 伝統的な知恵と現代技術を組み合わせた生活様式がある

● 豊富な天然資源(石油、天然ガス、ダイヤモンドなど)がありそれに伴う雇用が発生している 

また、厳しい環境だからこそコミュニティの結束が強く、助け合いの精神が根付いています。さまざまな知識や技術、そして助け合いにより、私たちでは想像できないほどの「普通の生活」が営まれているのが特徴です。

関連記事:外仕事の寒さ対策で着る服装はコレ!|機能性と素材にこだわる服装選び

まとめ

世界でもっとも寒い国や都市は、主にロシアのサハ共和国やカナダの北部地域に集中しています。オイミャコンの氷点下67.8度という記録は、人が住む場所としては想像を絶する寒さです。日本の最低気温記録である氷点下41.0度と比較すると、その厳しさがよくわかるでしょう。 

極寒地では、暖房が止まることは命に関わる問題になります。Jackeryのポータブル電源を備えておけば、停電時でも暖房器具を動かすことが可能。電気ケトルでお湯を沸かしたり、スマホを何度も充電したりすることもできます。寒い地域に住んでいる方、これから移住や旅行を考えている方は、1台備えて「安心」を手に入れましょう。

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