海溝型地震の特徴をわかりやすく解説!日本で発生した地震一覧と被害対策

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「海溝型地震とはどのような地震なのか」「自分の住む地域に影響があるのか」と疑問に感じていませんか。

海溝型地震は、プレート境界で発生するマグニチュード8を超える巨大地震で、広範囲に長時間揺れが続き巨大津波を伴う特徴があります。

この記事では、海溝型地震の仕組みや過去の事例、防災対策などを解説します。突然の地震に対応できるよう、今からできる準備を始めましょう。

目次
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海溝型地震(かいこうがたじしん)の特徴と仕組み

まずは、海溝型地震の基本的な仕組みと特徴を詳しく解説します。

●海溝型地震とは簡単に言うと「プレート境界で起きる巨大地震」

引用元:J-SHIS 地震ハザードステーション

海溝型地震は、海洋プレートが大陸プレートの下に沈み込む境界で発生する地震です。地球の表面は十数枚のプレートで覆われており、海底の中央海嶺で生まれた海洋プレートは移動を続け、やがて大陸プレートとぶつかります。

密度の高い海洋プレートは大陸プレートの下へ沈み込み、この境界が「海溝」と呼ばれる深い溝を形成します。この海溝沿いで起きる地震が海溝型地震であり、マグニチュード8を超える巨大地震になりやすいのも特徴です。

過去には東日本大震災(M9.0)やスマトラ沖地震(M9.0)など、世界規模の被害をもたらした地震が発生しました。

参考

地震本部|海溝型地震

内閣府|特集 東日本大震災

国土交通省|スマトラ島沖大地震

●海溝で地震が起きる仕組み|プレート沈み込みとひずみ

海溝で地震が発生するメカニズムは以下のとおりです。

  1. 海洋プレートが大陸プレートの下へ沈み込む

  2. プレートの境界で摩擦が生じ、大陸プレートが引きずり込まれる

  3. 引きずられることで大陸プレートが変形し、内部にひずみ(エネルギー)がたまる

  4. プレートは年間数センチで動くため、ひずみは数十年〜数百年かけて蓄積される

  5. ひずみが限界に達すると、大陸プレートが一気に跳ね上がる

  6. この急激な動きによって地震が発生する

引用元:東京都防災ホームページ

蓄積されたひずみが限界に達すると、引きずり込まれていた大陸プレートが一気に跳ね上がり、元の位置に戻ろうとする動きが発生します。

急激なプレートの動きが地震を引き起こし、海底面の隆起や沈降を伴うため、巨大な津波も発生するのです。

【関連記事】一人暮らしの地震対策とは?地震発生時の行動やおすすめの防災グッズも紹介

●海溝型地震の震源の深さ|なぜ津波が起きやすいのか

海溝型地震の震源は、海底下10〜50km程度の比較的浅い位置にあります。震源が浅いと断層のズレが海底面まで直接届くため、海底が大きく隆起したり沈降したりする現象が起きやすくなります。

海底面の急激な変化がそのまま海面に伝わり、周囲へ広がっていくのが津波です。たとえば、プレート境界で大陸プレートが跳ね上がると、上にある海水も押し上げられて大きな波となります。

震源が深い地震では断層が海底面に達しないため津波はほとんど発生しません。海溝型地震は震源の浅さゆえに巨大津波が発生しやすく、沿岸部に甚大な被害をもたらす危険性が高いです。

●揺れと津波の特徴|内陸型地震との違い

海溝型地震と直下型地震(内陸型地震)は、発生場所や被害の特徴が以下のように異なります。

項目

海溝型地震

直下型地震(内陸型地震)

発生場所

海底のプレート境界

陸地の活断層

震源の深さ

比較的深い

浅いことが多い

揺れの特徴

ゆっくりとした揺れが長時間続く

短時間で非常に強い揺れ

揺れの継続時間

数十秒〜数分におよぶケースがある

数秒〜数十秒程度

被害の広がり方

広域かつ長期的な被害

局地的だが被害が集中

津波の発生

発生する可能性が高い

ほとんど発生しない

直下型地震は陸地の活断層で発生し、震源が浅い場合は局地的に激しい揺れが発生しますが、影響範囲は限定的で津波の心配はほとんどありません。

一方、海溝型地震でもっとも恐ろしいのは巨大津波です。沿岸部では地震の揺れだけでなく、数分から数十分後に到達する津波にも備える必要があります。広域かつ長期的な被害が想定される点が、海溝型地震と直下型地震の違いです。

【関連記事】地震の種類と特徴は?発生原因はプレート?揺れ・大きさもわかりやすく解説

日本で発生した過去の海溝型地震一覧

日本ではこれまでに海溝型地震が何度も発生してきました。ここでは、過去の代表的な海溝型地震を見ていきましょう。

●東日本大震災|日本観測史上最大の巨大地震

2011年3月11日に発生した東日本大震災は、日本観測史上最大のマグニチュード9.0を記録した巨大地震です。主な被害状況は以下のとおりです。

発生日

2011年3月11日14時46分

最大震度

震度7(宮城県栗原市)

マグニチュード

9.0

被害状況

・死者、行方不明22,949人

・住家全半壊約20万棟

三陸沖を震源とする東日本大震災は、海溝型地震の典型例として知られています。震源域は岩手県沖から茨城県沖まで長さ約450km、幅約200kmにわたる広範囲で、複数の断層破壊が連続して発生しました。

巨大津波が太平洋沿岸を襲い、最大遡上高は40m以上に達した地点もあります。津波による大きな被害に加え、福島第一原子力発電所の事故も発生し、日本社会に甚大な影響を与えた災害です。

参考:内閣府|特集 東日本大震災

●北海道東方沖地震|津波を伴ったM8クラス地震

北海道東方沖では、マグニチュード8クラスの海溝型地震が繰り返し発生してきました。主な地震の概要を確認しましょう。

発生日

1994年10月4日22時22分

最大震度

震度6(釧路市、厚岸町)

マグニチュード

M8.1

被害状況

・重軽傷者436名

・家屋被害7,519棟

根室半島の東約200kmを震源とするこの地震では、津波が北海道の太平洋沿岸とオホーツク海沿岸を襲いました。根室市花咲港では173cmの津波を観測し、沿岸部に被害をもたらしています。

地盤の液状化や盛土崩落など地盤災害が目立ち、釧路市ではマンホールの浮き上がりや地すべりが発生しました。北海道沿岸は太平洋プレートと北米プレートの境界に位置するため、今後も同規模の地震が発生するリスクがあります。

参考

ほっかいどうの防災教育ポータルサイト|〈災害年表〉 【地震・津波】 平成6年北海道東方沖地震

株式会社エイト日本技術開発|平成6年北海道東方沖地震 被害調査速報

●南海地震|周期的に発生してきた巨大地震

南海地震は、南海トラフを震源域として100〜150年周期で繰り返し発生してきた海溝型地震です。過去の主な南海地震は以下のとおりです。

発生年

マグニチュード

主な被害地域

1946年(昭和南海地震)

8.0

四国・近畿地方

1854年(安政南海地震)

8.4

四国・近畿・東海地方

1707年(宝永地震)

8.6

四国・近畿・東海地方

1946年の昭和南海地震では、高知県を中心に死者・行方不明者1,443名、家屋全壊・流失・焼失約1万5千棟の被害が発生しました。津波の高さは和歌山県・徳島県・高知県沿岸で4〜6mに達し、沿岸部に壊滅的な被害をもたらしています。

南海トラフでは、今後30年以内に70〜80%の確率で巨大地震が発生すると予測されており、早急な備えが求められています。

参考:JSCE 公益社団法人 土木学会|1946年南海地震と被害のまとめ

●東南海地震|南海トラフで起きた連動型地震

東南海地震は、南海トラフの東側を震源域とする海溝型地震で、南海地震と連動して発生する特徴があります。東南海地震の概要を見てみましょう。

発生日

1944年12月7日13時35分

最大震度

震度6(静岡県、三重県)

マグニチュード

7.9

被害状況

・死者・行方不明者1,233名

・家屋全壊・流失約1万7千棟

愛知県・三重県・静岡県を中心に被害をもたらし、紀伊半島では6mを超える津波が観測されました。戦時中の発生だったため被害の詳細は公表されませんでしたが、沿岸部では津波による家屋の流失が相次いでいます。

東南海地震は単独で発生する場合もあれば、南海地震と数年以内に連動して発生するケースもあり、1944年の東南海地震の2年後には1946年の南海地震が発生しました。

今後も両地震が連動して発生する可能性が高く、被害範囲が中部から近畿、四国まで広範囲におよぶ恐れがあります。

参考:名古屋地方気象台|東南海地震

●昭和三陸地震|甚大な津波被害を出した地震

1933年3月3日に発生した昭和三陸地震は、揺れによる被害よりも津波被害が際立った海溝型地震です。地震の概要は以下のとおりです。

発生日

1933年3月3日2時31分

最大震度

震度5(宮城県)

マグニチュード

8.1

被害状況

・死者、行方不明者3,064名

・家屋流失、倒壊約5,800棟

地震そのものによる被害は限定的でしたが、地震発生から約30分後に襲来した津波は三陸沿岸に壊滅的な被害をもたらしました。岩手県田老村では人口の42%にあたる763名が犠牲となり、多くの場所で津波の高さが10m以上、一部では20mを超えています。

この災害を教訓に、三陸沿岸では高台移転や防潮堤の建設が進められましたが、2011年の東日本大震災では再び巨大津波が発生しています。

参考:一般財団法人 日本防火・防災協会|三陸を襲った2つの大津波

今後、起きる可能性が高い海溝型地震の予想

地震調査委員会は、日本周辺の海溝で発生が予想される地震を公表しています。今後30年以内の発生確率が公表されている代表的な海溝型地震は、以下のとおりです。

地震名

30年以内の発生確率

想定マグニチュード

主な影響地域

南海トラフ巨大地震

60〜90%

M8〜9クラス

東海〜九州の太平洋沿岸

千島海溝沿いの地震

7〜40%

M8.8程度

北海道太平洋沿岸

日本海溝沿いの地震

90%程度

M7.0〜7.5程度

東北地方太平洋沿岸

相模トラフ沿いの地震

ほぼ0〜5%

M8クラス

関東地方南部

とくに南海トラフ巨大地震は60〜90%という高い確率で予測されており、発生すれば死者最大32万人、経済損失約220兆円という甚大な被害が想定されています。

発生時期を正確に予測できませんが、これらの地震は「いつ起きてもおかしくない」状況にあるため、日頃から防災対策を進めておく必要があります。

参考

地震本部|「南海トラフの地震活動の長期評価」を一部改訂しました

国土交通省|防災・減災対策

地震本部|海溝型地震の長期評価

地震調査委員会|千島海溝沿いの地震活動の長期評価(第三版):表4-9 千島海溝沿いの地震発生確率一覧(今後30年以内の発生確率のみ)

地震調査委員会|日本海溝沿いの地震活動の長期評価:表4-3 次の青森県東方沖及び岩手県沖北部のひとまわり小さいプレート間地震の発生確率等 

地震調査委員会|相模トラフ沿いの地震活動の長期評価(第二版)について:Ⅰ.相模トラフ沿いのM8クラスの地震

海溝型地震の被害を減らすための対策

海溝型地震は広範囲に被害をもたらすため、日頃から備えを進めておく必要があります。いざというときに備え、安全を守る対策を見直しましょう。

●長く揺れる地震に備えた室内の安全確保

海溝型地震は揺れが数分間続くケースもあり、室内での転倒や落下物でケガをするリスクが高まります。固定していない家具は激しく揺さぶられ、倒れる危険性があるため以下のような対策が必要です。

  • 本棚や食器棚などを転倒防止器具で固定する

  • 寝室には背の高い家具を置かない

  • 棚の上に重い物を置かない

室内でのケガを防ぐには、家具が倒れない・落ちない・動かない状態を整えることが基本です。長時間の揺れに耐えられる室内の環境を作っておけば、地震発生時の安全性が高まります。

●津波が来る前提で考える避難の準備

海溝型地震では巨大津波が発生するため、沿岸部に住む人は津波からの避難を最優先に考える必要があります。以下の内容から日頃の地震に対する備えと、発生時の行動を確認しましょう。

【地震発生前の備え】

  1. 自宅や職場が津波浸水想定区域に入っているか確認する

  2. 避難先となる高台や津波避難ビルの場所を把握する

  3. 避難ルートを複数用意し、実際に歩いて所要時間や危険箇所をチェックする

【地震発生時の行動】

  1. 津波警報が発表されたら、すぐに避難を開始する

  2. 海岸近くで強い揺れや長い揺れを感じ場合は、警報を待たずに高台へ逃げる

  3. 第一波が小さくても油断せず、警報が解除されるまで避難を続ける

巨大津波は、地震の揺れが収まったあとに襲ってきます。いざというときに迷わず行動できるかどうかは、日頃の備えと心構えにかかっています。

自分や家族の命を守るためにも、津波を前提とした準備と行動を見直してください。

●避難所に行けない場合を考えた在宅避難の準備

海溝型地震は被害が広域になる可能性があるので、避難所の収容人数を超えたり、道路が寸断されて避難所へたどり着けなくなったりするケースがあります。そのため、自宅で生活を続ける在宅避難を前提とした備えが欠かせません。

ライフライン停止の長期化に備えて、以下の防災グッズを用意しておきましょう。

  • 1週間分の飲料水(1人1日3リットル)

  • 保存食

  • 簡易トイレ

  • カセットコンロ、ガスボンベ

  • 懐中電灯

  • 電池

  • 常備薬

  • 衛生用品

避難所が機能しない場合でも、自宅で生活できる体制を整えておくことが大切です。

●家族が別々の場所にいるときの行動ルールの確認

地震は平日の日中に発生する可能性もあり、家族が通勤・通学中でバラバラの場所にいるケースが想定されます。地震が発生したとき、各自がどう行動するかを事前に決めておくのが安全につながります。

たとえば「学校や職場にとどまる」「自宅へ戻らず指定の避難所へ向かう」など、状況別の行動方針を家族で共有しておくと混乱を防げるでしょう。集合場所は自宅のほか、近所の公園や学校など複数設定し、全員が場所を把握しておきます。

また、電話がつながりにくい状況に備えて、災害用伝言ダイヤル(171)やSNSなど複数の安否確認方法を決めておくと安心です。

●長引く停電に備えた電源と情報の確保

発電所や送電設備が地震の影響を受けた場合、長期間の停電が発生するおそれがあります。停電が長期化すると連絡や情報収集が難しくなり、夜は照明が確保できず不安を感じやすくなります。

停電時でも情報収集や照明を確保するため、以下のアイテムを準備してください。

  • 手回し充電ラジオ

  • モバイルバッテリー

  • 懐中電灯

  • ポータブル電源

ポータブル電源とは、大容量のバッテリーを内蔵した持ち運び可能な蓄電装置です。コンセントのない場所でも家電製品を動かせるので、停電時に冷蔵庫や照明、スマートフォンの充電などが使えます。

停電時でも落ち着いて対応できるよう、事前に電源対策を進めておきましょう。

海溝型地震には「Jackeryのポータブル電源」で備えよう!

海溝型地震の長期停電に備える非常電源を選ぶなら、Jackery(ジャクリ)のポータブル電源がおすすめです。地震発生後の停電時には、以下のような活用ができます。

  • スマートフォンやラジオの充電で情報収集を継続

  • 照明器具の使用で夜間の安全確保

  • 冷蔵庫の稼働で食料の保存

  • 電気ポットや調理家電で温かい食事の準備

  • 暖房・冷房器具の使用で避難生活の快適性向上

Jackeryは防災製品等推奨品マークを取得しており、災害時の備えとして安全に利用できると認められた製品です。ソーラーパネルのエネルギー変換効率は業界最高峰の最大25%を誇り、停電が長期化してもソーラー充電で電力を確保し続けられます。

工事不要で導入でき、ケーブルをつなぐだけで簡単に使えるのも魅力です。海溝型地震への備えとして、Jackeryのポータブル電源を準備し、安心できる防災体制を整えましょう。

 


まとめ

海溝型地震は、海洋プレートが大陸プレートの下に沈み込む境界で発生する巨大地震です。

日本では東日本大震災をはじめ、過去に何度も海溝型地震が発生してきました。今後30年以内には南海トラフ巨大地震が60〜90%の確率で発生すると予測されており、いつ起きてもおかしくない状況です。

命を守るには、家具の固定や津波避難ルートの確認、在宅避難の準備が欠かせません。停電が続く状況を想定し、Jackeryのポータブル電源などで生活を支える準備をしておきましょう。

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