1.多肉植物の冬越しが難しい理由|枯れる・弱りやすいのはなぜ?

日本の冬は多肉植物の原産地と環境が大きく異なるため、トラブルが発生しやすく多肉植物が弱りやすい傾向にあります。以下で多肉植物の冬越しが難しいと言われている理由を5つ解説していくので、多肉植物を育てる際の参考にしてみてください。
①気温低下で生育が止まりやすい
多肉植物は気温が下がると代謝が鈍くなり、10℃を切るあたりから生育がほぼ停止します。生育が止まると根は水を積極的に吸わなくなり葉へ送られる養分量も低下するため、以下のような変化が起こりやすいです。
● 葉が固くしぼむ
● 色つやが悪くなる
● 成長点が動かなくなり形が乱れる
● ちょっとした刺激でも葉が落ちやすくなる
さらに、昼夜の寒暖差が大きい環境では細胞がダメージを受けやすく、気づかぬうちに体力を消耗していきます。多肉植物の冬越しには、最低温度を下げない環境に置くのが基本です。
②冬の加湿や水のやりすぎで根腐れが起こりやすい
冬は蒸発量が少なく土が乾きにくいため、わずかな水分でも「加湿」になりやすい環境です。さらに低温によって根の吸水量が落ち、土中に水が滞留して酸素不足から根腐れが発生すると以下のような症状が現れます。
● 土がいつまでも湿ったまま
● 葉がぶよぶよ・柔らかくなる
● 下葉から黄変・脱落する
● 土から酸っぱいような臭いがする
根腐れは多肉植物の代謝が落ちて、「水が吸えないのに残り続ける」ことが原因です。冬は水を与えすぎないように気をつけながら、管理していきましょう。
③日照不足によって光合成量や株の体力が低下しやすい
冬は日照時間が短く太陽の角度も低くなるため、多肉植物が必要とする光量が大きく不足します。光合成が弱まるとエネルギーが作れず、体力が落ちやすいです。とくに室内管理では光が十分届きにくく、以下のような変化が起こりやすくなります。
● 茎が細長く伸びる(徒長)
● 葉の間隔が開き形が崩れる
● 下葉が落ちやすくなる
● 色づきが消えて緑一色になる
光量不足が長期化すると株がやせて寒さに弱くなり、根の活動まで鈍る場合があります。また、一度徒長した部分は元に戻りません。できるだけ明るい場所に置き、光量を確保しましょう。
④寒さや凍結によって葉が透けたり変色しやすい
多肉植物は急激な寒さに弱く、気温が0℃付近まで下がると細胞内の水分が凍って葉の内部組織が破壊されやすいのが特徴です。軽い霜でも凍結ダメージが起こりやすく、以下のような症状が現れます。
● 葉が透明・半透明に変化する
● 茶色・黒色に変色する
● 水を含んだようにぶよぶよになる
● 葉先から崩れるように傷む
とくに夜間の冷え込みが強い地域では、一晩で一気にダメージが進みやすいです。凍った葉は徐々に腐敗し、株全体の体力も奪われてしまいます。さらに凍結した部分が解凍される際に細胞壁が破れ病原菌が侵入しやすくなるため、凍結しない温度で管理しましょう。
⑤蒸れ・カビ・害虫が発生しやすい
冬は暖房によって空気がこもりやすく、多肉植物のまわりに湿気が滞留しやすい季節です。この「蒸れ」が起点となり、カビや害虫が発生しやすくなります。とくに室内管理では、気づかないうちに以下のようなトラブルが起こりやすいです。
● 植物の表面に白いカビが出る
● カイガラムシやコバエなどの害虫が増える
● 葉の付け根が黒ずむ
● 湿気によって下葉が腐り落ちる
また、カビや害虫は一度発生すると周囲の株にも広がりやすいのが特徴です。冬は風通しの良いところに置き、湿気をためず風の通る環境を保ちましょう。
関連記事:初めての多肉植物育成と小屋づくり|DIYでお庭に自分だけの庭園を
2.多肉植物の冬の育て方の6つのポイント

多肉植物の冬の育て方には、6つのポイントがあります。以下でそれぞれ詳しく解説するので、多肉植物の冬越しのヒントにしてみてください。
①生育型に合わせて温度管理をする
多肉植物には「春秋型」「夏型」「冬型」の種類があり、それぞれ適した温度帯が異なります。冬は生育が鈍るため、温度管理を徹底しましょう。
● 春秋型:5℃以上を目安に管理
● 夏型:10℃前後を確保
● 冬型:低温に比較的強いが霜や凍結には注意
冬は生育がゆるやかになるため、温度が低いと代謝が停止して体力が消耗しやすくなります。生育型ごとに適温を理解して、株の代謝停止による体力消耗を防ぎましょう。
②日当たりを確保する
冬は日照時間が短くなり、光量不足で徒長や色あせが起こりやすい季節です。日当たりの確保は、とくに体力維持に直結するため、以下のポイントを押さえて管理しましょう。
● 南向きの窓際や明るい場所に置く
● 日差しが弱い場合は室内で光を稼ぐ工夫をする
● 必要に応じて植物用LEDライトを使用
十分な光を当てれば、冬でも健康な葉色と形を保ちやすくなります。寒さへの耐性も落ちにくくなるので、家の中で日当たりのいい場所を探してみましょう。
③水やりは土が十分に乾燥してから行う
冬は蒸発量が少なく、土が乾くまでに時間がかかります。普段どおりのペースで水を与えるとすぐに過湿になって根腐れが起こりやすいので、水を与えすぎないようにしましょう。
水やりをする際は鉢の表面だけでなく、しっかりと鉢底まで乾いているかを確認してください。多肉植物の種類にもよりますが月1回程度でも問題ない場合が多く、乾燥気味のほうが良い状態を保ちやすくなります。
④基本的に冬には肥料を与えない
冬の多肉植物は代謝が落ちており、肥料を吸収する力がほとんどありません。この状態で肥料を与えると根が肥料焼けを起こしたり、株に不要な負担をかけてしまう恐れがあります。
とくにチッ素分が多い肥料は徒長の原因になり、弱った株をさらに弱らせる可能性が高いです。肥料が必要なのは成長期である春と秋なので、冬は多肉植物の生育を無理に促さずに株が休める環境を整えましょう。
⑤剪定は枯れた葉を取り除く程度にしておく
冬は多肉植物の成長が緩やかで、過度な剪定は株に負担をかけます。冬に多肉植物の最低限の清潔を保つために、以下のような作業にとどめましょう。
● 枯れ葉や傷んだ葉だけを取り除く
● 大きな切り戻しは避ける
● 株元を清潔に保つ
枯れ葉を整理するだけでも病害虫のリスクを減らせます。冬は株を休ませることを優先し、負担をかけないようにしましょう。
⑥冬は植え替えを避ける
多肉植物の植え替えは根に大きなストレスがかかるので活動が弱い冬に行うと回復が間に合わず、根腐れや枯れの原因になります。多肉植物の植え替えに適しているのは、根が動きやすい春と秋です。
冬に根鉢を崩すと吸水能力がさらに下がり、気温変化の影響も受けやすくなるためリスクが高くなります。また植え替え後の管理も難しく、湿度や温度の調整がよりシビアです。どうしても冬に作業が必要な場合は最小限にし、基本的には春まで待ちましょう。
4.【場所別】多肉植物の冬越し方法

多肉植物は置く場所によって受ける気温・湿度・日照が大きく変わるため、環境に合わせた冬越し対策が必要です。ここでは、室内・室外・ビニールハウスの3つの環境ごとの多肉植物の冬越し方法を解説します。
①室内:日当たりのいい場所に設置する
室内管理は温度が安定しやすい反面、日照不足になりやすいのが特徴です。多肉植物が徒長したり色が薄くなる場合もあるため、冬には、以下のポイントを意識して設置しましょう。
● 南向きの窓際など明るい場所に置く
● カーテン越しでもOKだが光をさえぎりすぎない
● 日照不足の場合は植物用LEDライトで補助する
十分な光を確保すれば室内でも徒長を防ぎ、株の体力を保ちながら冬を乗り切れます。さらに、日中だけでも明るい場所に移動させる習慣をつけるとより健康を保ちやすくなるでしょう。
関連記事:植物育成ライトと普通のLEDライトとの違いは?選び方5つのポイント
②室外:霜や雪にあたらないようにする
室外管理では気温が直接多肉植物に影響するため、多肉植物の冬越しには、霜・雪・冷気への対策が欠かせません。とくに寒波が来る地域では、凍結によるダメージが大きくなるため以下のポイントを意識して設置しましょう。
● 霜が当たらない軒下に移動する
● 夜間だけ室内に取り込むのも効果的
● 発泡スチロール箱や不織布で軽く保温する
霜と雪を避けるだけでも、葉の凍傷や根の冷害を防ぎやすくなります。また天気予報をチェックし、寒波の日だけでも夜間は室内に取り込むなどの対策をしましょう。
③ビニールハウス:風通しをよくする
ビニールハウスは気温が上がりやすく多肉植物の冬越しに適していますが、密閉しすぎると蒸れやカビが発生しやすくなります。以下のポイントを押さえて適度な換気を行い、湿度管理を行いましょう。
● 日中はこまめに換気して湿気を逃がす
● 風が直接当たらないよう開閉を調整する
● ハウス内の温度が上がりすぎないよう注意する
気温を確保しつつ湿気をこもらせないことで、冬でも快適な環境を維持できます。また、換気口を少し開けておく「常時微開放」も蒸れ防止に効果的です。
5.冬の寒さに強い多肉植物の種類一覧

冬の寒さに比較的強い多肉植物は、屋外管理や寒冷地での冬越しにも向いており、初心者でも育てやすい種類が多く含まれます。例えば、以下のような多肉植物の種類は寒さに強いので冬でも安心です。
● センピルビウム属:−5℃
● オロスタキス属:−5℃
● エケベリア属:0〜3℃
● セダム属:0〜3℃
● グラプトペタルム属:0〜3℃
● クラッスラ属:0〜5℃
これらの種類は気温が下がる冬でも形や色を保ちやすく、適切な管理を行えば冬でも美しい姿を保てます。寒さに強い種類を選んで、寒い冬を乗り越えていきましょう。
6.100均でも手に入る!多肉植物を守る冬の対策グッズ
多肉植物の冬越しで活躍できるグッズは、100均でも手軽に入手できます。以下で100均で揃える多肉植物の冬越しにおすすめアイテムを紹介しています。どうぞご参照ください。
①不織布
不織布は、冬の冷気・霜・急な寒波から多肉植物を守る定番アイテムです。通気性があり蒸れにくいので、軽くかぶせるだけで以下のような効果を発揮します。
● 冷たい風を和らげて葉や根の冷害を防ぐ
● 霜よけとして屋外管理に便利
● 二重にすると保温力がアップ
ふんわりかけておくだけで寒さ対策になるため、1つ持っておくと安心です。とくに夜間の急激な冷え込みに備えて用意しておくと、寒さが厳しい日も多肉植物を守れます。
②発泡スチロール
断熱性が高い発泡スチロールは、風よけに非常に便利な多肉植物の冬越しアイテムです。100均で箱タイプの発泡スチロールを入手しておけば、以下のような効果が期待できます。
● 外気温の変化が直接伝わりにくくなり、根の冷害を防げる
● 軽く扱いやすいため、寒い日だけ素早く設置して保温効果を得られる
● 適度に隙間を作れば蒸れを防ぎつつ、箱の中に安定した暖かい空気層ができる
多肉植物ごと箱に入れるだけで簡単に保温できるため、初心者にも使いやすいアイテムです。雪が積もりやすい地域では、とくに効果を実感しやすいでしょう。
③LEDライト
日照時間が短い冬は多肉植物が徒長しやすくなるため、LEDライトが補光として役立ちます。100均のLEDでも近距離で使えば、以下の効果が得られるのでおすすめです。
● 日照不足による徒長を抑える
● 室内管理で自然光が届きにくい場所を補える
LEDライトは冬の弱い光を補えるため、健康な株づくりに欠かせないアイテムです。とくに窓際でも日が入りにくい部屋で育てる場合に、大きな効果を発揮してくれるでしょう。
④アルミ保温シート
アルミ保温シートは「熱を反射して保持する」特性があり、鉢の下に敷いたり囲ったりするだけで以下のような効果を発揮します。
● 地面からの冷気を遮断し、根の凍結を防げる
● 反射効果で光を効率よく株に届けられる
● 他の保温アイテムと組み合わせることで全体的な保温効果が向上
手軽に使える上、コスパもよいので多肉植物の冬越し定番アイテムとしておすすめのアイテムです。寒冷地や夜間の冷え込みが厳しい環境でも、植物の体力を守りつつ冬を越せるでしょう。
7.寒さ対策にはこれ!「Jackery」のポータブル電源で冬の寒さを防ごう

冬の多肉植物の管理では、気温低下・日照不足・急な寒波など電源があれば防げるトラブルが多くあります。そんな時におすすめなのが、「Jackery」のポータブル電源です。
ポータブル電源とは、電源のない場所でも植物育成ライトや加湿器などの家電に電力給電ができる大容量バッテリーのこと。コンセントのない屋外や災害の停電時にも便利なので、保温・補光・非常時対応まで安定した電力給電で多肉植物の冬越し成功率を大きく高められます。
【Jackeryポータブル電源が多肉植物の冬越しに役立つポイント】
● ヒーター・電気毛布などの保温器具を安全に使える
● 植物育成ライトで日照不足を補い、徒長や弱りを防げる
● 停電・寒波などの非常時でも安定して給電できる
● 屋外でも使えるため、ビニールハウスや簡易的な保温環境づくりでも活躍する
ソーラーパネルにも対応しているので、天気のいい日中に太陽光で充電しておいて、仕事から帰ったらライトと暖房をつけながら多肉植物のお世話ができるようになります。冬越しに不安がある方や多肉植物のお世話をより快適にしたい人は、「Jackery」のポータブル電源で万全の環境づくりを始めてみましょう。
関連記事:【ユーザーインタビュー】 「一生の趣味を支えてくれる相棒がJackeryです」 高 原さん
8.多肉植物の冬越しに関するよくある質問
ここでは、多肉植物の冬越しに関するよくある質問にお答えしていきます。
①ベランダで多肉植物を冬越しする方法は?
ベランダで冬越しするには、以下のポイントを意識して管理しましょう。
● 霜を避けるために軒下に移動する
● 発泡スチロールで冷気を遮断する
● 不織布・ビニールカバーで夜間の冷え込みを緩和する
● 日中は日光を確保し、湿度を上げない
とくに寒冷地では複数の対策を重ねて、効果を大きく高めるのが重要です。
②ビニールカバーで多肉植物の冬越しは可能ですか?
ビニールカバーは風・霜よけに有効なので、多肉植物の冬越しに用意したいアイテムです。ただし、以下のポイントに注意しましょう。
● 密閉しすぎると蒸れが起こるため換気が必要
● 昼間は少し開けて湿気を逃がす
保温と通気をバランスよく管理すれば、冬越しに十分活用できます。簡単に設置できるため、初心者でも取り入れやすい対策です。
③品種ごとに多肉植物の冬越し方法は違いますか?
多肉植物は品種によって耐寒性が異なるため、冬の管理方法も変わってきます。まずは品種の特徴を知り、それに合った環境づくりをしましょう。
同じ属でも品種によって耐寒性が異なる場合もあるため、それぞれの最低耐寒温度を把握しておくと安心です。特性を理解して管理方法を変えるだけで、トラブルの発生率が大きく下がります。
④暖房の効いた部屋に置くのは問題ありますか?
暖房のある部屋でも冬越し可能ですが、乾燥や温度差によるストレスに注意が必要です。以下のポイントをおさえて、管理しましょう。
● 暖房の風が直接当たると葉が乾燥しやすい
● 室温が高すぎると徒長の原因になる
● 適度な湿度と光量を保つ
● 窓際で風が当たらない場所がベスト
環境を整えれば、暖房のある室内でも問題なく冬越しできます。風向きと日当たりを調整するだけでも植物の負担は大幅に減るので、置き場所を工夫して負担がかからないようにしてあげましょう。
まとめ
多肉植物の冬越しには、温度・湿度・日照の3つを正しく管理するのがポイントです。屋内へ移動したり寒さ対策グッズを活用したりして、寒さを凌いであげましょう。
「Jackery」のポータブル電源があれば、電源が届かない場所や停電時でも、LEDライトや加湿器などを動かして多肉植物のお世話を行えます。家庭災害時の非常用電源としても重宝するアイテムなので、家庭の電力を支える相棒として迎え入れてみてください。
コメント