1.千島海溝地震とは|太平洋プレートが千島海溝から沈み込む境界で繰り返し発生する海溝型地震
千島海溝は、北海道の南東沖から択捉島の東方にかけて延びるプレート境界です。太平洋プレートが陸側のプレートの下に沈み込む際に生じるひずみが限界に達すると、海溝型の巨大地震として解放されます。
国の被害想定では、同じ北日本の海溝で起きる地震でも「千島海溝モデル」と「日本海溝モデル」の2つに分けて検討されています。千島海溝モデルは北海道の襟裳岬沖を震源とする地震、日本海溝モデルは岩手県沖から北海道日高地方の沖合を震源とする地震です。

引用:内閣府「日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震の解説ページ」
震源域が異なるため、想定される震度や津波の高さも地域によって変わります。
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2.千島海溝地震の発生確率と2026年現在のひずみ蓄積状況

千島海溝地震がどのくらい切迫しているのかは、最新の観測データと国の長期評価から見えてきます。
- 2026年2月、東北大学などの研究チームが海底観測で千島海溝沿いのひずみ蓄積を確認した
- 地震調査研究推進本部は、マグニチュード8.8以上の超巨大地震が30年以内に発生する確率を7〜40%と評価している
それぞれ見ていきましょう。
①研究機関の調査で千島海溝に巨大地震を起こしうるひずみの蓄積が確認されている
東北大学・北海道大学・海洋研究開発機構の共同研究チームは、2019年から2024年にかけて根室沖の海底3地点でプレートの動きを観測しました。その結果、以下のことが分かっています。
- 海溝近傍の浅い部分でプレート境界がほぼ100%固着している
- 前回の超巨大地震(17世紀ごろ)で解放されたすべり量(約25m)と同程度のエネルギーが、すでに蓄積されている可能性が高い
「固着」とは、プレート同士がずれずにくっついたままの状態のことです。固着した部分ほどひずみがたまりやすく、限界に達したときに大きな地震として一気に解放されます。今回の観測は、この固着とひずみの蓄積を海底で直接とらえたものです。
参考:東北大学大学院理学研究科「千島海溝沿いでの『ひずみ』蓄積を海底観測で確認」
②M8.8以上の超巨大地震が30年以内に発生する確率は7〜40%
北海道東部の湿原に残る津波の痕から、17世紀ごろにマグニチュード8.8程度以上の「超巨大地震」が発生していたと推定されています。
政府の地震調査研究推進本部は、同じタイプの大地震の平均発生間隔を340〜380年、30年以内の発生確率を7〜40%と評価しています。前回の発生からすでに400年前後が経過しており、いつ大地震が起きてもおかしくない可能性が指摘されている状況です。
ただし同じ千島海溝沿いでも、地震の種類によって想定されている発生確率は違います。
|
地震のタイプ |
規模の目安 |
30年以内の発生確率 |
|
17世紀同様の超巨大地震 |
M8.8程度以上 |
7〜40% |
|
根室沖のプレート間地震 |
M7.8〜8.5程度 |
90%程度 |
数字だけを見ると根室沖のタイプのほうが確率は高く見えますが、超巨大地震は発生した場合の被害規模がけた違いに大きい想定です。確率の低さを理由に、備えを後回しにしてはいけません。
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3.千島海溝地震による北海道の被害シミュレーション

千島海溝モデルの地震が発生した場合、北海道にはどの程度の被害が想定されているのでしょうか。国の公表資料から、津波の規模や死者数などの被害想定を見ていきます。
- えりも町沿岸では最大約28mの津波、根室〜えりも付近でも10〜20mを超える津波が想定されている
- 千島海溝モデルの死者数は最大約10万人と試算されている
- 冬の深夜に発生した場合、低体温症の対処が必要になる人が最大約22,000人にのぼると推計されている
それぞれ見ていきましょう。
①北海道えりも町沿岸で約28mの津波予測|根室〜えりも付近は10〜20mを超える
気象庁が公表している想定では、千島海溝モデルの津波は北海道東部の広い範囲で高くなっています。
| エリア | 想定される津波の高さ |
| えりも町 | 最大約28m |
| 根室市〜えりも町付近 | 10〜20mを超える |
| 苫小牧市・函館市など | 10m程度 |

引用:気象庁「千島海溝地震、日本海溝地震で想定される震度や津波の高さ」
震度についても、震源に近い厚岸町で震度7、えりも町でも震度6強と高い数字が想定されています。

引用:気象庁「千島海溝地震、日本海溝地震で想定される震度や津波の高さ」
沿岸部では地震の揺れ・津波ともに、最大限の警戒をしなければいけません。
②千島海溝モデルの最大死者数は約10万人の試算
内閣府の被害想定では、千島海溝モデルの地震が最悪の条件で発生した場合、死者数は最大約10万人にのぼるとされています。
死者数がもっとも多くなるのは避難に時間がかかる「冬の深夜」に発生したケースです。積雪で移動が難しくなることが、被害を押し上げる大きな要因になっています。
参考:内閣府「日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震の解説ページ」
③冬季・深夜の発生では低体温症要対処者が約22,000人に上ると推計

「低体温症要対処者」とは、避難所に入りきれず長時間屋外にとどまることになり、低体温症の手当てが必要になると見込まれる人のことです。千島海溝モデルでは、冬の深夜に地震が発生した場合、この低体温症要対処者の人数が最大約22,000人にのぼると推計されています。
北海道のような積雪のある寒冷地では、屋外や暖房のない環境で長時間過ごせば死に至りかねません。命を守るためには、個人レベルでも防寒着や暖房器具の備蓄、電気の確保が必要です。
参考:内閣府「日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震の解説ページ」
4.千島海溝地震は「長期停電」のリスク大|Jackeryポータブル電源で停電に備えよう

千島海溝モデルの地震では、約84,000件におよぶ停電の発生が想定されています。津波による沿岸の送電設備の故障などが原因で復旧にも時間がかかると想定されるので、持ち運べる蓄電池「ポータブル電源」による電気の確保も考えておきましょう。ポータブル電源は以下のように使えるので、停電時の安心感が段違いです。
- ラジオやスマホで、避難情報や地震の続報を確認する
- LEDランタンをつけて、避難所や自宅で夜でも安全に過ごす
- モバイルバッテリーとスマホを繰り返し充電し、家族との連絡を絶やさない
- 電気カーペットや電気毛布で、冬の避難生活での低体温症を防ぐ
- 炊飯器や電気ケトルを使い、温かい食事を用意する
Jackery(ジャクリ)は7年連続で国内ポータブル電源の年間売上・販売台数No.1を獲得しているメーカーで、実際に石川県の能登地震など災害時に活躍しています。ポータブル電源を1台備えて、あなたと家族の命を守りましょう。
まとめ
千島海溝では、太平洋プレートの沈み込みによってひずみが蓄積し続けています。政府によれば、マグニチュード8.8以上の超巨大地震が30年以内に発生する確率は7〜40%です。発生すればえりも町周辺で約28mの津波、死者は最大約10万人にのぼる規模の被害が想定されています。
冬の深夜に発生した場合は、低体温症のリスクや停電の長期化もあわせて考えておく必要があります。もしもの停電への備えとして、Jackery(ジャクリ)のポータブル電源の準備を始めましょう。