九州は火山がなぜ多いのか
九州に火山が集中している理由は、地球の地下構造と深く関係しています。ここでは、九州で火山活動が活発な背景にある、2つの地質学的要因を確認しましょう。
●フィリピン海プレートが沈み込むため九州でマグマが発生しやすい

九州の地下では、フィリピン海プレートと呼ばれる海洋プレートが大陸側のプレートの下に沈み込んでいます。このプレートは南西諸島から九州の下へと潜り込む動きを続けており、深さ100km前後に達すると、含まれていた水分が絞り出されます。
水分が上部のマントルに供給されると、岩石の融点が下がってマグマが発生する仕組みです。生成されたマグマは地表に向かって上昇し、阿蘇山や霧島連山などの火山活動を引き起こしています。
プレートの沈み込みという地球規模の運動が、九州各地の火山を生み出す根本的な原因です。
参考
原子力規制委員会|我が国における火山の発生メカニズム等について
●火山フロント上に位置するため九州に火山が帯状に並ぶ
火山フロントとは、プレートの沈み込みによって形成される火山が帯状に並ぶ境界線のことです。日本列島全体で見ると、太平洋側から一定の距離を保って火山が並んでおり、九州もこの火山フロント上に位置しています。

九州では南北方向に以下のような火山が分布しています。
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久住山
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阿蘇山
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霧島連山
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桜島
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開聞岳
これらの火山が帯状に分布しているのは、フィリピン海プレートが同程度の深さで沈み込む領域の直上にあるためです。九州の火山は偶発的に並んでいるわけではなく、プレートの沈み込みによって生じる火山フロントの影響で帯状に分布しています。
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九州にある17の活火山一覧
九州地方には、気象庁が認定する17の活火山があります。

引用元:気象庁
活火山とは、過去1万年以内に噴火した記録があるか、現在も噴気活動などが認められる火山を指します。
以下の表で、各火山の概要を確認しましょう。
※火山の順番は「北⇒南」です。
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火山名 |
常時観測火山 |
最新の噴火 |
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鶴見岳・伽藍岳 |
◯ |
867年 |
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由布岳 |
ー |
約2000年前 |
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九重山 |
◯ |
1996年 |
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阿蘇山 |
◯ |
2020年 |
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雲仙岳 |
◯ |
1995年 |
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福江火山群 |
ー |
約2000~3000年前 |
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霧島山 |
◯ |
2018年 |
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米丸・住吉池 |
ー |
約7000~8000年前 |
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若尊 |
ー |
ー |
|
桜島 |
◯ |
2021年 |
|
池田・山川 |
ー |
約4300年前 |
|
開聞岳 |
ー |
885年 |
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薩摩硫黄島 |
◯ |
2020年 |
|
口永良部島 |
◯ |
2020年 |
|
口之島 |
ー |
数千年前以降 |
|
中之島 |
ー |
1914年 |
|
諏訪之瀬島 |
◯ |
2021年 |
引用元:気象庁
「常時観測火山」に指定されている9つの火山は、福岡管区気象台が24時間体制で監視を続けています。桜島や阿蘇山、諏訪之瀬島など、近年も活発な活動を見せる火山が含まれており、今後も噴火リスクへの備えが求められます。
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九州で起きた主な火山噴火の歴史と最近の火山活動
九州では過去100年の間に、人命に関わる噴火が複数回発生しています。代表的な4つの噴火事例を見てみましょう。
●1933~34年:口永良部島噴火
1933年から1934年にかけて口永良部島で発生した噴火の概要は、以下のとおりです。
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発生時期 |
1933年12月24日~1934年1月 |
|
噴火場所 |
新岳火口 |
|
被害状況 |
・死者8名 ・負傷者26名 ・家屋全焼15棟 ・七釜集落全焼 |
この噴火では火砕流が集落を襲い、牛馬や農地にも深刻な影響がおよびました。島民の一部は避難を余儀なくされ、離島における火山噴火の危険性を示す歴史的事例となっています。
口永良部島はその後も噴火を繰り返しており、2015年には全島民が約7か月間の島外避難を経験しました。活動的な火山を抱える地域では、継続的な警戒と備えが欠かせません。
参考
●1958年:阿蘇山噴火
1958年に発生した阿蘇山噴火の概要を確認しましょう。
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発生時期 |
1958年6月24日22時15分 |
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噴火場所 |
第1火口 |
|
被害状況 |
・死者12名 ・負傷者28名 ・建築物への被害と広範囲に降灰 |
突然の噴火により、噴石が火口から1.2km離れた阿蘇山測候所まで飛来する規模となりました。観光地として多くの人が訪れる場所で起きた災害であり、火山周辺の立入規制や避難体制の見直しが求められています。
噴火後は7月、9月から12月にかけても噴石活動が続き、火山活動の予測の難しさを改めて示す結果となりました。現在では常時観測火山に指定され、24時間体制での監視が行われています。
●1986年:桜島噴火
1986年に活発化した桜島噴火の概要は、以下のとおりです。
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発生時期 |
1986年(特に活発化した年) |
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噴火場所 |
南岳山頂火口 |
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被害状況 |
・負傷者6名 ・車両ガラス破損多数 ・ホテル屋根や床貫通 |
鹿児島市街地に近い桜島の特性上、降灰や噴石による影響が広範囲におよび、車のガラス破損や建物への被害が相次ぎました。空振(くうしん)と呼ばれる爆発による空気の振動は、宮崎市や日田市など遠方の都市でも感じられています。
11月23日には古里町のホテルに噴石が直撃し、屋根と床を貫通する被害が発生しました。桜島は市街地からおよそ10kmという近さに活火山があり、暮らしのすぐそばに噴火リスクが存在する地域です。
●1991年:雲仙岳噴火
雲仙岳噴火の概要は、以下のとおりです。
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発生時期 |
1990年11月~1995年(最大規模:1991年6月3日) |
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噴火場所 |
普賢岳 |
|
被害状況 |
・死者、行方不明者43名 ・家屋、道路、農地に甚大な被害 |
1991年6月3日に発生した火砕流により、平成最悪の火山災害が起きました。避難勧告地域で取材を続けていた報道関係者や、警戒にあたっていた警察・消防関係者も犠牲となり、火山災害報道のあり方が問われています。
人が住む地域で初めて災害対策基本法に基づく警戒区域が設定され、日本の火山防災体制に影響を与える転機となりました。現在の火山監視や避難計画の基礎として活かされています。
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もし九州で火山が噴火したら?事前・事後にやるべき対策
火山噴火の被害を避けるためには、日頃の準備と迅速な行動が欠かせません。ここでは、噴火時に求められる5つの対策を紹介します。
●大前提:火口付近には近づかない
火山は前兆なく突然噴火する特性があるため、平常時でも火口周辺への立ち入りは危険です。1958年の阿蘇山噴火では、何の予兆もなく突然噴火が発生し、多数の死傷者が出ています。
気象庁が設定する噴火警戒レベルに応じて立入規制が実施されており、レベル1でも火口内への立ち入りは禁止されています。たとえ噴火活動が穏やかに見えても、規制区域には絶対に入らないようにしましょう。
●とにかく早く逃げる
噴火が始まったら様子を見るのではなく、迷わず避難を開始してください。火砕流は時速100km以上、噴石は秒速数十メートルで飛来するため、発生を確認してから逃げても間に合いません。
1991年の雲仙普賢岳噴火では、避難勧告地域に留まっていた43名が火砕流の犠牲となっています。
「まだ大丈夫だろう」という判断は命取りになるので、噴火の兆候や避難指示が出た時点ですぐに危険区域から離れましょう。
●火山灰対策をする
火山灰は目や呼吸器に深刻なダメージを与えるため、避難をするときは以下のアイテムが必要です。
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マスク
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ゴーグル
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帽子
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長袖の服
火山灰の粒子は非常に細かく吸い込むと気管支炎や喘息が悪化し、目に入ると角膜を傷つけ、こすると症状が悪化する恐れがあります。
また、火山灰は電子機器や車のエンジンにも侵入し、故障の原因となります。自宅に留まる場合は、窓を閉め切って火山灰の侵入を防ぎ、空気清浄機があれば稼働させると効果的です。
●事前にハザードマップを確認しておく
火山周辺の自治体は火山ハザードマップを公開しており、以下の内容を確認できます。
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噴火時に指定されている避難場所の位置
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避難場所までの避難経路
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火砕流が到達する可能性のある範囲
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溶岩流の影響が想定される区域
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降灰が予測される範囲
ハザードマップには火砕流や溶岩流の到達範囲、降灰の予測範囲などが色分けで示されており、自宅や職場がどの危険区域に該当するかを把握できます。
事前に確認しておけば、いざというときに慌てず安全なルートで避難が可能です。避難経路は複数確認し、道路が寸断された場合の代替ルートも検討してください。自治体のホームページや気象庁のウェブサイトからダウンロードし、印刷して家族で共有しておくと安心です。
●ポータブル電源などで停電対策する
火山噴火に伴う火山灰の堆積や火砕流による送電設備の損傷で、長期間の停電が発生する可能性があります。停電対策として、事前に充電しておけば電源のない場所でも家電を使えるポータブル電源が役立ちます。
ポータブル電源を備えておけば、以下の家電に給電が可能です。
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スマートフォン
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タブレット
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ノートパソコン
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LEDライト
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電気毛布
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小型ヒーター
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冷蔵庫
特に福岡や佐賀など九州北部では、冬季に気温が氷点下まで下がる日もあるため、暖房が使えないと低体温症のリスクが高まります
懐中電灯やモバイルバッテリーなどの防災アイテムと合わせて準備しておきましょう。
九州の火山噴火に備える防災対策|非常時に役立つJackeryポータブル電源

火山噴火による停電対策には、Jackery(ジャクリ)のポータブル電源がおすすめです。停電が発生した場合、以下のような活用方法があります。
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スマホやタブレットの充電で家族との連絡手段を確保
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LEDライトで夜間の照明を維持
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電気毛布や小型ヒーターで寒さ対策
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冷蔵庫の稼働で食料の腐敗を防止
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ノートパソコンで最新の避難情報を収集
Jackeryは世界で600万台以上の販売実績を持ち、最大5年の無料保証や充実した日本語サポートで信頼性の高いブランドです。工事不要で導入でき、ソーラーパネルとセットで太陽光充電にも対応しています。
リン酸鉄リチウムイオン電池を内蔵し、10年以上使える長寿命を実現しています。いつ起こるか分からない噴火に備えて、Jackeryのポータブル電源で万全の防災体制を整えましょう。
九州の火山についてよくある質問
九州の火山に関してよく寄せられる質問とその回答をまとめました。
●九州最大の火山はどこですか?
熊本県にある阿蘇山は九州の中でも最大規模の火山であり、以下のような特徴があります。
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南北約25km、東西約18kmに広がる世界有数の巨大カルデラを持つ
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過去の大規模噴火によって地盤が陥没し、カルデラ地形が形成された
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現在も活動を続ける活火山であり、噴火警戒が必要な火山の1つ
阿蘇カルデラは約27万年前から9万年前にかけて4回の大噴火によって形成され、現在もカルデラの中央部には中岳をはじめとする火口群が活動を続けています。
このスケールの火山地形は世界的にも珍しく、阿蘇は日本を代表する活火山です。
●日本で最も活動が活発な火山はどこですか?
日本で最も活動が活発な火山は、鹿児島県の桜島です。桜島には以下のような特徴があります。
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年間数百回から千回以上の噴火を繰り返している
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噴火回数が非常に多く、国内でもトップクラスの活動度を持つ
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昭和火口・南岳火口から、噴煙や火山灰の噴出が頻繁に発生している
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鹿児島市街地において、日常的に降灰が見られる環境にある
気象庁による24時間体制の常時観測が行われており、噴火の兆候を捉える監視体制が万全です。地元住民は火山との暮らしに慣れており、防災対策がしっかり整えられています。
まとめ
九州に火山が多い理由は、フィリピン海プレートの沈み込みによってマグマが発生しやすく、火山フロント上に位置するためです。九州には17の活火山があり、そのうち9つは常時観測火山として24時間体制で監視されています。
過去には阿蘇山や桜島などで多くの犠牲者を出す噴火が発生しており、火砕流や噴石の危険性が明らかになりました。被害を防ぐために、火山が噴火する前と噴火後の対策を徹底してください。
停電対策にはJackeryのポータブル電源を準備し、万が一に備えた防災対策を徹底しましょう。