1.テレビの停電後トラブルの原因と対処法

停電復旧後に発生するテレビのトラブルは、大きく分けて3つのパターンがあります。
・ 電源が入らない
・画面が映らない
・受信できない
それぞれの原因と対処法を見ていきましょう。
●停電から復旧してもテレビの電源が入らない場合
停電から復旧した後、テレビの電源がまったく入らない場合は、以下のような原因が考えられます。
・停電復旧時の急激な電圧変化で、テレビの基板が誤作動または損傷している
・テレビの電源ケーブルやコンセント周りに故障が発生している
・テレビの保護起動が作動している
以下の対処法を順に試してみましょう。
1. テレビと接続機器を一度すべて電源から抜き、10分ほど待ってから再度接続する
2. 別の電源コンセントに差し替えてみる
3. リモコンではなく、テレビ本体の電源ボタンをオン・オフしてみる
それでも電源が入らない場合は、メーカーのサポートに連絡してみてください。
●停電の後、テレビの画面が映らない場合
電源は入るものの、テレビに画面が映らない場合は以下のような原因が考えられます。
・バックライトが故障している
・映像信号を処理する回路に不具合が生じている
・テレビの設定が変わり、入力設定などが切り替わっている
以下の対処法を順に試してみてください。
1. テレビと接続機器を一度すべて電源から抜き、10分ほど待ってから再度接続する
2. テレビの入力切替ボタンを押して設定メニューが表示されるなら、正しい入力ソースが選択されているか確認する(HDMIなどに切り替わっていたら「地上デジタル」に戻す)
3. 同じく設定メニューが見られるなら「初期化」や「リセット」機能を試す
それでもまったく画面がつかないようなら、メーカーのサポートセンターに連絡しましょう。
なお、暗い部屋で画面をよく見て、かすかに映像が見える場合はバックライトの故障が疑われます。この場合も自力で直すのは困難なため、メーカーに相談してください。
●停電の後、テレビは受信できない場合
停電の後、電源は入り、画面も表示されるものの、テレビ放送が受信できない場合は以下のような原因が考えられます。
・停電による電圧異常でチューナー部分が故障している
・テレビの設定が初期化され、アンテナの設定が消えてしまっている
・雷などの影響でアンテナケーブルや分配器、ブースターなどが故障している
以下の対処法を順に試してみましょう。
1. テレビと接続機器を一度すべて電源から抜き、10分ほど待ってから再度接続する
2. テレビの設定メニューからチャンネルスキャンを実行する
3. アンテナケーブルの接続を確認し、抜き差しして接触不良がないか確認する
4. 可能であれば、別のテレビでも受信できないか確認する
5. BSやCSだけ映らない場合は、アンテナ電源の設定が「入」になっているか確認する
いずれの場合も、まずは試してみてほしいのが「コンセントを抜いて10分待つこと」です。一時的なトラブルであれば、これだけで解決する場合もあります。どの対処法を試しても解決しない場合は、やはりメーカーのサポートに連絡しましょう。
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2.テレビが停電後に映らない・受信できないなどのトラブルを回避する方法

停電後のテレビトラブルは、適切な予防策で回避できる場合があります。「もう、停電によるテレビの故障はこりごり……」という方は、以下の対策を試してみてください。
①「雷サージ対策」機能がついた電源タップを使う
雷サージ対策(サージプロテクター)機能付きの電源タップは、停電や雷による急激な電圧の上昇からテレビを守ってくれます。
一般的な電源タップより少し価格は高くなりがちですが、「家電保護」により買い替えのリスクを抑えてくれるのは大きなメリットです。ただし、自宅に直撃した場合など、非常に大きな電圧からは保護しきれない場合があります。ほかの対策とも組み合わせると良いでしょう
雷サージ対策タップは家電量販店やホームセンター、オンラインショップなどで購入できます。価格は1,000円~5,000円程度が一般的です。電源タップを新たに買う際には、雷サージ対策機能がついた電源タップを選んでみてください。
②台風など停電が予想できるときはコンセントを抜いておく
台風や大雨などで停電が予想される場合は、事前にテレビのコンセントを抜いておくのが確実な対策です。停電になった瞬間や停電から復帰したタイミングは、電圧が不安定になり接続している機器に負担をかけてしまいます。
天気予報を見て荒天が予想されるならコンセントを抜き、もし停電したら「復帰してから差し直す」。この習慣をつければ、停電でテレビが壊れるリスクは格段に減らせるでしょう。
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3.テレビの停電対策にJackeryポータブル電源の活用もおすすめ

停電するとテレビはもちろん、家じゅうのさまざまな家電が使えなくなります。炊飯器でご飯を炊くことも、エアコンで暖房・冷房を効かせることもできません。モバイルバッテリーの充電も切れてしまえば、連絡をとるスマホの充電すらもできなくなってしまいます。
そこで用意しておきたいのがポータブル電源です。コンセントを搭載するポータブル電源があれば、停電中も家電が使えず不便になる心配はありません。
業界トップクラスの軽量とコンパクトを誇るJackeryのポータブル電源は、防災安全協会の「防災製品等推奨品」に認定されており、大規模な災害時にも安全に使える性能の高さが評価されています。
さらに、Jackeryポータブル電源には「UPS(EPS)」機能を備えており、停電が起きたときにテレビへの電力供給源を自動的に切り替えてくれます。
テレビの停電対策はもちろん、停電時の安心を手に入れるために、1台備えてみてはいかがでしょうか。
4.停電によるテレビの故障は火災保険が適用される?
停電によってテレビが故障した場合、修理費や買い替え費用を保険でカバーできるか気になるところです。結論からいうと、状況によって火災保険の適用可能性は変わってきます。詳しく見ていきましょう。
①雪害・落雷が原因なら火災保険適用の可能性あり
雪の重みによる送電線の切断や、落雷が原因で停電が発生し、その結果テレビが故障した場合は、火災保険の「雪災」や「落雷」の補償が適用される可能性があります。以下にポイントをまとめました。
・落雷による被害は、多くの火災保険で標準的に補償対象
・雷によって発生した過電流がテレビを破損させた場合、保険が適用されることがある
・保険会社によって適用条件や補償範囲は異なる
・「落雷の直接的な被害のみ補償」などの条件があると適用されない場合もある
保険が適用されるかは「停電の原因」と「契約内容」によりケースバイケースです。まずは契約内容を確認したのち、保険会社に相談してみてください。
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②地震の場合は「地震保険」の対象
地震による停電でテレビが故障した場合、一般的な火災保険では補償されません。地震による被害は「地震保険」の対象となります。ただし、地震による停電でテレビが壊れたからといって、必ずしも補償されるわけではありません。以下にポイントをまとめました。
・ 通常、地震によって建物や家財に10%以上の損害が生じた場合に、損害の程度に応じた保険金が支払われる
● テレビ単体の故障では、家財全体の損害割合として10%に満たないことが多い
● そのため、テレビ単体の故障では補償されない可能性が高い
「地震そのもので、テレビ以外の家財が壊れている」「停電でテレビだけでなくエアコンも壊れた」といったケースでは、地震保険の補償を受けられる可能性があります。地震保険の詳細は、契約している保険会社に確認しましょう。
③電力会社の「停電費用保険」に入っていれば修理費の補償を受けられることも

「関西電力」と「中国電力」に限り、停電によって家電が故障した場合に備える「停電費用保険」を提供しています。以下に停電費用保険のポイントをまとめました。
● 必要な保険料は月々100円
● 18歳以上で、該当する電力会社と契約中の人のみが加入可能
● 5時間以上の停電で発生する費用を最大10,000円補償
● 家電の故障だけでなく、ポータブル電源購入費や冷蔵庫内の食料品買い替え費用も対象
● 地震や噴火・津波など天災で発生した停電は免責(補償対象外)となる場合あり
上限が10,000円となっており、テレビの修理費用の全額を補償してくれるわけではありません。ただし、家電の故障以外にも守備範囲が広いため、テレビが壊れなくても活用できるケースがあります。不安なら契約しておくと安心です。
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5.テレビの停電に関するよくある質問
テレビの停電に関するよくある質問と、その回答をまとめています。
①停電時にテレビを見る方法は何がある?
停電時にテレビを見るための主な方法は以下の3つです。
● 蓄電池やポータブル電源でテレビを動かす
● スマホでテレビを視聴する
● バッテリー内蔵型のポータブルテレビを使う
ただし、テレビの電波が正常に受信できることが前提です。たとえば地震で自宅のアンテナが壊れてしまった場合にはテレビが見られません。また、マンションの共同アンテナを利用している場合は、停電でブースターが停止し受信できないこともあります。
②停電によるテレビの故障は電力会社に賠償してもらえる?
停電によるテレビの故障で電力会社から賠償を受けられるかどうかは、以下のとおり停電の原因によって異なります。
● 電力会社の設備の不備や点検不足など、明らかに電力会社の過失による停電でテレビが故障した場合は、賠償を求められる可能性がある
● 自然災害(台風、雷、地震など)による停電は、多くの場合「不可抗力」とみなされ、電力会社は賠償責任を負わないことが多い
明らかに電力会社側に原因があり賠償を求める場合は、停電発生日時の記録、故障の詳細な状況、修理業者からの見積書や診断書などを準備しておくとよいでしょう。
③停電で壊れるリスクが高い家電はテレビ以外に何がある?
以下ような精密機器は、停電や復旧時の電圧変動で壊れるリスクが高いです。
● パソコン
● ルーター
● エアコン
● ゲーム機
● 冷蔵庫
テレビと同じく、雷サージ機能付きの電源タップ使用で保護できます。とくに故障すると修理・買い替え費用がかかる高価な家電は、しっかりと保護しておくのがおすすめです。
まとめ
電源が入らない、画面が映らない、放送が受信できないなど、停電によるテレビのトラブルはさまざまです。本記事で紹介した原因と対処法を試してみてください。なお、雷サージ対策機能付きの電源タップの使用や、事前にコンセントを抜いておくなどの予防策で、そもそも停電によりテレビが故障するリスクを抑えられます。
また「Jackeryポータブル電源」があれば、停電によるテレビの故障対策をしながら、停電時に家電が使えなくなる不安も解消することが可能です。いつ停電しても良いように1台備えておきましょう。