1.アマチュア無線の移動運用でポータブル電源をつなぐ方法と選び方

無線機をポータブル電源につなぐ方法は大きく分けて「シガーソケット(DC出力)につなぐ」か「コンセント(AC出力)から安定化電源経由で使う」かの2通りです。
- 一般的なポータブル電源のシガーソケット接続は最大10Aのため、送信時に11A以上が必要な機種では電流が足りず出力が下がる
- 電流が足りない場合はAC出力から安定化電源を経由することで50W運用が可能になる。ただしAC出力をオンにするとノイズが受信時に乗ることがある
- 運用時間と消費電力から必要な容量を逆算すれば、途中で電源が切れる失敗を防げる
どちらを選ぶかは無線機の出力と送信時の電流量によって変わります。それぞれ、以下で詳しく見ていきましょう。
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①DC接続(シガーソケット)は電流が足りるか事前に確認する

ポータブル電源のシガーソケット(DC出力)は12V/10Aが一般的な上限です。一方、出力50Wの一般的なアマチュア無線機が送信時に使う電流は13〜14A程度になります(※)。シガーソケット経由では電流が足りず、送信時に電圧が落ちて出力が下がったり電源が落ちたりするリスクがあります。
※機種により前後があります。
シガーソケット接続が使えるのは、送信時の消費電流がシガーソケットの定格10A以内に収まる機種です。手持ちの無線機の取扱説明書で「電源電流」を確認しましょう。10A以内に収まらない場合はアマチュア無線機の出力を下げて運用するか、AC出力を経由してつなぐ方法に切り替えなければいけません。
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②電流が不足する場合はAC出力から安定化電源を経由して接続する

シガーソケットの「電流足りない問題」を解決するのが、ポータブル電源のAC出力から「安定化電源」を経由して無線機につなぐ方法です。安定化電源はAC100VをDC13.8Vに変換する機器のこと。20A以上を安定して供給できる安定化電源を選べば、50W機の送信時の電流をカバーできます。
ただしAC出力をオンにするとポータブル電源内部のインバーターが動作し、ノイズが発生することがあります。おすすめのノイズ対策は、このあと詳しく解説します。
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③運用時間と消費電力から必要な容量(Wh)を計算する
アマチュア無線機の移動運用に必要なポータブル電源の容量は、消費電力と運用時間をもとに計算できます。
- ポータブル電源の必要容量(Wh)=アマチュア無線機の平均的な消費電力(W)×運用時間(h)÷0.8
※こちらは一般的な計算方法です。メーカーや機種により若干の違いがあります。また、実際の運用時間は送受信の比率によって大きく変わります。
無線機は送信と受信を繰り返すため、常に最大電力を消費するわけではありません。送信と受信では消費電力に大きな開きがあります。実際は、想定より長い時間運用できることが多いです。
2.アマチュア無線運用時のポータブル電源ノイズ対策

AC出力経由で安定化電源をつなぐと、インバーターのノイズが受信に影響することがあります。ノイズが出た場合は以下の2つの対策がよく使われます。
- フェライトコアをDCケーブルに取り付けると、ノイズを吸収して受信ノイズを減らせる
- 電源ラインフィルターを安定化電源の出力と無線機の間に入れると受信をきれいにできる
どちらか一方で効果が薄い場合は、2つを組み合わせると改善しやすいです。以下で詳しく解説します。
①フェライトコアをケーブルに取り付けてノイズを軽減する

フェライトコアはノイズを磁気特性で吸収する部品です。安定化電源から無線機へのDCケーブルにいくつか取り付ければノイズを減らせます。取り付けの際は次の点を確認してください。
- ケーブルを同じ方向に数回巻くと効果が上がる
- 周波数帯によって素材が異なる。アマチュア無線向けとして販売されているフェライトコアを選ぶ
フェライトコアだけでノイズが消えない場合は、次の電源ラインフィルターとの組み合わせを試してください。
②電源ラインフィルターを使用してスイッチングノイズを除去する

電源ラインフィルターは、電源ケーブルを通じて無線機へ回り込むノイズを低減するための機器です。安定化電源と無線機の間に接続して使用します。
ただし、ポータブル電源の使用によるノイズはインバーター本体やケーブルから放射されることもあるため、フィルターだけで解決しない場合があります。フェライトコアや配線の見直しと組み合わせて対策しましょう。
3.軽さが武器!アマチュア無線の移動運用にはJackeryのポータブル電源がおすすめ

移動運用では機材が重いと疲れやすいです。長時間の運用になるほど辛くなっていきます。Jackeryはバッテリーセルを筐体ケースに直接組み込む技術をはじめとした軽量化技術を積み重ねており、圧倒的な軽さを実現しました。なかでも移動運用に向いた、軽くて扱いやすい3モデルを紹介します。
- Jackery ポータブル電源 240 New:リュックに入るサイズ感。256Whで10W機の運用におすすめ
- Jackery ポータブル電源 500 New:50W機で半日程度の運用が可能な512Whの容量。キャンプや車中泊、公園でのアウトドアなどにおすすめ
- Jackery ポータブル電源 1000 New:1,070Whの大容量。車での移動運用で50W機を長時間動かしたい場合に
各モデルを詳しく紹介するので、用途に合った1台を見つけてみてください。
①Jackery ポータブル電源 240 New

Jackery ポータブル電源 240 Newは、3.6kgの軽さでリュックにも入るサイズのモデルです。カメラやログ用のノートPCと一緒に背負っても荷物が重くなりにくく、徒歩での移動運用にぴったり。256Whは10W機を数時間~半日程度運用できる容量です。コンセントからの充電は最速1時間で完了するため、移動先でコンセントを借りて継ぎ足し充電しながら使える方にも向いています。
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製品スペック詳細 |
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容量 |
256Wh |
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定格出力 |
300W (瞬間最大600W) |
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充電速度 |
ACコンセント充電:2.5時間 ソーラーパネル充電:3.3時間(100W入力時) シガーソケット充電:5時間 |
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出力ポート数 |
AC出力×1(最大10A) USB-A×1(最大15W) USB-C×2(それぞれ最大100W、15W) DC出力×1:12V⎓10A |
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家電への稼働 時間目安(例) |
LEDライト(5W):約21時間 扇風機(15W):16時間 電気毛布(55W):約3.7時間 スマホ(29W):約11回 ノートパソコン(80W):約2回 |
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充放電サイクル数 |
約4,000回 ※4000回充放電後も工場出荷時の70%の容量を維持 |
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サイズ&重量 |
約23.1 x 15.3 x 16.8 cm (約3.6kg) |
②Jackery ポータブル電源 500 New

Jackery ポータブル電源 500 Newは、5.7kgと片手で提げて歩けるくらいの重さで、キャンプや車中泊、公園でのアウトドアなど、持ち運びが必要なシーンにも適したモデルです。専用ハンドル付きで移動しやすく、必要な場所へ手軽に持ち運べます。
定格出力500WはAC出力から安定化電源経由で50W機を動かすのに十分な出力をカバー。512Whの容量で、50W機の一般的な使い方なら数時間~半日ほど動きます。半日の公園運用や日帰り登山の移動運用を十分まかなえるでしょう。
また、6,000回の充放電サイクルで10年以上使えるバッテリーを採用しており、毎週末のように移動運用したい方でも長く使い続けられます。
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製品スペック詳細 |
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容量 |
512Wh |
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定格出力 |
500W (瞬間最大1,000W) |
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充電速度 |
ACコンセント充電:1.3時間 ソーラーパネル充電:3.3時間(200W入力時) シガーソケット充電:6時間 |
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出力ポート数 |
AC出力×2 USB-A×1(最大18W) USB-C×2(それぞれ最大100W、30W) DC出力×1:12V⎓10A |
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家電への稼働 時間目安(例) |
電動ドリル(400W):約1.1時間 テレビ(60W):約8時間 電気毛布(55W):約7時間 スマホ(29W):約24回 ノートパソコン(80W):約4回 車載冷蔵庫(60W):約18時間(0度保冷) |
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充放電サイクル数 |
6000回 ※4000回充放電後も工場出荷時の70%の容量を維持 |
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サイズ&重量 |
311x205x157 mm(約5.7 kg) |
③Jackery ポータブル電源 1000 New

Jackery ポータブル電源 1000 Newは、1,000Whクラスの大容量で、同クラスの製品では最軽量級の扱いやすいモデルです。10.8kgは車のトランクから取り出して、近くの運用場所までラクラク持ち運べるレベルの重さ。容量は1,070Whと多く、長時間の移動運用もカバーします。
3つのAC出力ポートと、1,500Wの余裕のある定格出力もポイント。50W機を安定化電源経由でつなぎながら、ノートPCでログを取り、スマホも充電する。さらに電気ケトルでお湯を沸かす…など、複数機器の同時使用にも余裕があります。他の機種よりも少し大きくなった分、多用途で活躍する便利な1台です。
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製品スペック詳細 |
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容量 |
1,070Wh |
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定格出力 |
1,500W (瞬間最大3,000W) |
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充電速度 |
ACコンセント充電:1.7時間(緊急充電モードなら1時間) ソーラーパネル充電:3時間(400W入力時) シガーソケット充電:12時間 Drive Charger 600Wによる走行充電:約3時間 |
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出力ポート数 |
AC出力×3、 USB-A×1(最大18W) USB-C×2(それぞれ最大100W、30W) DC出力×1:12V⎓10A |
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家電への稼働 時間目安(例) |
電子レンジ(1160W):約48分間 冷蔵庫(15W-520W):冷凍1.7h/保温38H 電気毛布(55W):約12時間 スマホ(29W):約45回 テレビ(60W):約12時間 高圧洗浄ガン(1400W):45分間 洗車機(400W-600W):約2時間 電動ドリル(150W-350W):約4時間 |
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充放電サイクル数 |
約4,000回 ※4000回充放電後も工場出荷時の70%の容量を維持 |
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サイズ&重量 |
約327 x 224 x 247 mm (約10.8 kg) |
4.アマチュア無線とポータブル電源に関するよくある質問

アマチュア無線とポータブル電源に関するよくある質問と、その回答をまとめました。
①FT-991やFT-891など100W機はポータブル電源で動かせる?
100W運用では20A前後の電流が必要になる機種もあるので、シガーソケットではなくAC出力から安定化電源でつなぐ方法で動かしましょう。なお、50W設定で動かす場合も10〜12A程度になることが多く、シガーソケットではギリギリか不足するケースが多いです。AC出力から安定化電源経由でつなぐほうが安定して運用できます。
②バッテリー式の無線機専用電源とポータブル電源はどちらが移動運用に合っている?
どちらにも強みがあるので、運用スタイルによって使い分けましょう。
| 項目 | 無線機専用バッテリー | ポータブル電源 |
| 重さ | 軽い:1〜2kg程度 | やや重い:3〜10kg程度 |
| 他用途への流用 | できない |
ノートPCやスマホの充電にも使える 電気ケトルなどコンセントが必要な用途にも対応する |
| 充電方法 | 専用充電器のみ | コンセント・ソーラー・シガーソケットなど |
| 容量の選択肢 | 少ない | 幅広い |
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