1.日本で雪が降らない県ランキング2024

気象庁の観測データをもとに、年間降雪日数や気温から、日本で最も雪が降らない県をランキング形式で紹介します。上位の県は冬でも温暖で、雪の心配をせずに過ごせる地域です。
第1位:沖縄県|年間降雪日数0日の南国気候
沖縄県は、日本で唯一雪が降らない県として第1位です。気象庁の観測史上、沖縄本島や石垣島などの主要都市で降雪が観測されたことは一度もありません。亜熱帯海洋性気候に属しており、冬でも最低気温が15度前後と温暖なため、雪が降る条件が整わないのです。
沖縄では「雪」という概念がほとんどなく、雪を見るためにわざわざ本土へ旅行する人もいるほど。一年を通して温暖な気候のため、移住先としても人気が高い地域です。
第2位:和歌山県|紀伊半島の温暖な気候帯
九州地方の各県を抜いて第2位となっているのが和歌山県です。和歌山県は紀伊半島の南部に位置し、温暖な気候が特徴。2010年以降、気象庁では和歌山県の積雪を記録していません。黒潮の影響と紀伊山地に守られた地形が温暖な気候を生み出しており、雪の降らない環境をつくっています。
とくに沿岸部は、冬でも比較的暖かく過ごしやすい気候です。白浜温泉やアドベンチャーワールドなど、冬の観光スポットも充実しています。
第3位:宮崎県|太平洋側で年間を通して温暖
宮崎県は、太平洋に面した温暖な気候が特徴で、年間降雪日数はほとんどの年で0日です。最後に積雪があったのは2006年で、雪の影響はほとんどありません。
宮崎県は「日本のひなた」とも呼ばれ、冬でも温暖な気候を活かしたスポーツキャンプが盛んです。雪の心配なく屋外活動ができるため、冬のリゾート地としても注目されています。
第4位:鹿児島県|温暖な気候で雪の心配なし
鹿児島県は、九州の最南端に位置し、温暖な気候が特徴です。鹿児島市の年間降雪日数はほとんどの都市で0~1日となっており、実質的にほとんど雪が降りません。冬の平均気温は10度前後と温暖で、積雪することは非常に稀です。
鹿児島市内では、雪が降ること自体がニュースになるほど珍しい現象です。桜島や屋久島など観光資源も豊富で、冬でも快適に観光を楽しめます。
第5位:高知県|黒潮の影響で冬でも暖かい
高知県は、太平洋に面し黒潮の影響を強く受けるため、冬でも温暖な気候が保たれています。年間降雪日数は平均1〜2日程度で、積雪はほとんどありません。ここ20年間で10cm以上の積雪があったのは、2022年12月のみです。
高知県は温暖な気候を活かして、冬でもナスやピーマンなどの野菜栽培が行われています。坂本龍馬ゆかりの地としても有名で、冬の観光も快適に楽しめるでしょう。
関連記事:日本で一番寒い場所はどこ?市町村・都道府県別にランキング形式で紹介
2.なぜ雪が降らない県があるのか|気候のメカニズムを解説

日本列島は南北に長く、地域によって気候が大きく異なります。なぜ雪がほとんど降らない県があるのか、その気候のメカニズムを詳しく見ていきましょう。気象庁のデータをもとに解説します。
①「静岡」にほとんど雪が降らない理由|南アルプスと太平洋の影響
静岡県はランキングには入りませんでしたが、平野部ではほとんど雪が降らない県として知られています。静岡県の年間降雪日数は平均4.1日程度で、積雪することは稀です。
これには以下のように「地形」と「気候」の両方が関係しています。
● 北側に南アルプスがあり、日本海からの寒気を遮っている
● 太平洋側に面しており、暖流の黒潮の影響を受ける
● 冬型の気圧配置でも、山脈を越えた乾いた空気が届く
● 富士山周辺の山間部を除けば、平野部は温暖
気象庁の観測によると、静岡市の1月の平均気温は6.9度で、東京の5.4度より若干高めです。南アルプスという天然の壁が、日本海側からの雪雲の侵入を防いでいるため、平野部では雪の心配がほとんどありません。
②太平洋側と日本海側で異なる降雪パターン
冬型の気圧配置と日本列島の地形の影響により、日本の冬の降雪パターンは太平洋側と日本海側で大きく異なります。気象庁によれば、以下のようなメカニズムで雪の降り方が変わります。
● 日本海側:シベリアからの寒気が日本海を渡る際に水蒸気を含み、山脈にぶつかって大雪を降らせる
● 太平洋側:山脈を越えた乾いた空気が届くため、晴天で乾燥した日が多い
新潟や富山などの日本海側では豪雪地帯となる一方で、鹿児島、宮崎、和歌山、静岡などでは雪があまり降らないのです。同じ日本でも、地域によって冬の景色が全く異なる理由がここにあります。
③黒潮と季節風が作り出す温暖な気候
雪が降らない県の多くは、海水温が高い黒潮(日本海流)の影響を強く受けています。黒潮は、フィリピン沖から日本列島の南岸を北上する暖流で、沿岸地域の気温を高く保ち、雪を振りにくくしているのです。
高知、和歌山といった雪の少ない県は、黒潮の影響を受ける地域であるとわかります。
関連記事:一年で一番寒い日は「大寒」?統計データで見る一番寒い月・日と寒さ対策
3.雪が降らない県への旅行計画ガイド|おすすめスポット4選
雪が降らない県は、冬でも快適に観光を楽しめるのが魅力です。ここでは、雪の心配なく訪れられるおすすめの観光スポットを4つ紹介します。ノーマルタイヤでも行きやすい場所ばかりですので、冬の旅行計画の参考にしてください。
※気象条件によっては雪が降ることもあり得ます。必ず事前に天気予報を確認してください。必要に応じて車にはスタッドレスタイヤを装着してください。
①静岡県伊豆エリア|ノーマルタイヤで行ける温泉リゾート

引用:伊豆市観光情報サイト
伊豆半島は、静岡県の南東部に位置する温暖な観光地です。冬でも雪が降ることはほとんどなく、ノーマルタイヤで安心してドライブを楽しめます。熱海、伊東、修善寺などの「温泉地」や金目鯛、伊勢海老などの「海鮮グルメ」が充実しており、冬の週末旅行に最適でしょう。
また、冬の伊豆は観光客が比較的少なく、ゆっくりと温泉や観光を満喫できます。東京から車で2〜3時間程度とアクセスも良好です。
②和歌山県白浜温泉|温泉と海鮮を楽しむ冬の家族旅行

引用:白浜温泉旅館協同組合
白浜温泉は、和歌山県南部に位置する関西屈指の温泉リゾート地です。冬でも雪が降ることはほとんどなく、温暖な気候の中で温泉や観光を楽しめます。
また、冬の白浜は温泉がより一層気持ち良く、海鮮も脂が乗って美味しい時期です。クエ料理や伊勢海老など、冬ならではの贅沢なグルメが楽しむことが可能。関西方面からのアクセスも良く、週末旅行に最適です。
③高知県桂浜・四万十川|冬でも快適な自然観光スポット

桂浜は坂本龍馬ゆかりの地として有名で、冬の澄んだ空気の中で太平洋の絶景を楽しめます。四万十川では冬の静かな川の景色を満喫できるでしょう。
また、高知県は食文化も豊かで、冬のカツオやブリなど美味しい魚介類が満載。自然とグルメを満喫したいときの旅行先としておすすめです。
④鹿児島県指宿温泉|砂蒸し風呂で南国気分を満喫

引用:指宿温泉砂むし会館砂楽
指宿(いぶすき)温泉は、鹿児島県南部に位置する温泉地。冬でも温暖な気候のため、雪の心配なく南国気分を味わえます。桜島や開聞岳の絶景も楽しめる魅力的な観光地です。
世界でも珍しい天然の「砂蒸し風呂」は、温かい砂に全身を埋めることで血行が促進され、デトックス効果も期待できます。旅行を楽しみながら、日々の疲れを癒したいあなたにおすすめです。
関連記事:【関西】冬も雪なしで安心!ノーマルタイヤで行けるドライブスポット16選
4.雪が多い県ランキング2024
雪が降らない県がある一方で、日本には世界でも有数の豪雪地帯も存在します。気象庁のデータをもとに、2024年の積雪深が特に多い県をランキング形式でまとめました。
|
順位 |
県名 |
2024年合計積雪深 |
特徴 |
|
第1位 |
青森県 |
460cm |
八甲田山系や津軽地方では数メートルの積雪が当たり前 |
|
第2位 |
北海道 ※札幌市 |
459cm |
札幌市は大都市でありながら年間降雪量400cmに達する |
|
第3位 |
山形県 |
267cm |
日本海側は豪雪地帯、蔵王温泉周辺では樹氷が見られる |
|
第4位 |
秋田県 |
162cm |
横手市では毎年「かまくら祭り」が開催される |
|
第5位 |
富山県 |
149cm |
立山黒部アルペンルートでは春に高さ20m近い「雪の大谷」が現れる |
参考:気象庁「過去の気象データ検索 2024年 観測開始からの月ごとの値」
このように、日本列島の中でも地域によって降雪量は大きく異なります。日本海側と太平洋側、標高の違いなどが、降雪パターンに大きな影響を与えているのです。雪が降らない県と雪が多い県では、冬の生活様式や文化も大きく異なり、それぞれの地域で独自の魅力が育まれています。
関連記事:大雪に備える理由・対策・グッズ・注意したいポイントを徹底解説
5.「Jackeryポータブル電源」で「いつでも・どこでも電気がある安心」を

車中泊やキャンプ、ウィンターレジャーを楽しむ際、あると便利なのが、コンセント付きの持ち運べる蓄電池「Jackery(ジャクリ)のポータブル電源」です。電源がない場所でも電気製品を使用できるため、冬のアウトドアや災害時の備えとして活躍します。Jackeryのポータブル電源があれば、以下のようなシーンで役立ちます。
● 大雪による停電時でも暖房器具・調理器具・照明で普段どおりの生活ができる
● 冬の車中泊で電気毛布や小型ヒーターを使用して暖を取れる
● キャンプ場で電気ケトルを使った簡単湯沸かしや電気クッカーを使ったラクラク調理ができる
● スマートフォンやカメラを長時間充電して旅の思い出をしっかり記録できる
Jackeryのポータブル電源は「使いやすさ・運びやすさ」にこだわっており、他社の同クラス製品と比較して20%以上の軽量化・小型化に成功しています。持ち運びやすさは抜群で、車に積み込んでも邪魔になりません。
容量や出力のラインナップが豊富なため、あなたの家族構成や使い方、予算に合った最適な1台を見つけられます。「いつでも・どこでも電気がある安心」を手に入れましょう。
6.雪が降らない県に関するよくある質問
雪が降らない県に関する、よくある質問とその回答をまとめました。移住や旅行を検討している方は、参考にしてみてください。
①雪が降らない国と日本の気候の違いは?
世界には赤道付近の熱帯地域や砂漠気候の地域など、雪が全く降らない国が多数ありますが、日本と大きく違うのは「四季」の存在です。熱帯地域の国々は一年中暑く、四季の変化がほとんどありません。日本は雪がほとんど降らない県であっても、四季を感じられる独特の魅力があるのです。
②地球温暖化の影響で、将来的に雪が降らなくなる県は増える?
地球温暖化の影響で、将来的に雪が降らなくなる地域が増える可能性は高いです。気象庁 気象研究所応用気象研究部の川瀬宏明氏の報告によると、日本でも平均気温が上昇傾向にあり、降雪・積雪量が減少している地域が確認されています。
とくに東日本・西日本ともに日本海側が顕著で、積雪量1981-2010年の平均値と比較し、減少している年(棒グラフが下向きの黄色になっている年)が明らかに増えてきました。

ただし、地球温暖化は複雑な現象で、単純に「暖かくなるだけ」ではありません。気候変動によって、局地的な豪雪が増える可能性も指摘されています。気象庁などの公的な情報を中心に今後の気候変動を注視しましょう。
③移住先として雪が降らない県を選ぶポイントは?
雪が降らない県への移住を考えているなら、以下のようなポイントを確認するとよいでしょう。
● 気候の快適さ:冬の寒さだけでなく、夏の暑さや湿度はどうか
● 交通アクセス:都市部からの距離や公共交通機関の充実度はどうか
● 仕事:地域の産業や雇用状況は充実しているか
● 生活コスト:住居費や物価水準は高いか
● 医療や教育:病院や学校はあるか
冬に雪が降らず暖かく過ごせることを重視するあまり、肝心の交通の利便性や生活にかかるコストを軽視しては本末転倒です。自分のライフスタイルや優先順位に合わせた地域を選びましょう。
④寒いけど雪が降らない地域はある?
気温が低くても雪が降らない地域は存在します。雪が降るためには、気温が低いだけでなく、十分な湿度や上空の気象条件が必要だからです。たとえば内陸の盆地は冷気が溜まりやすく寒いものの、雲が発達しにくいため雪は少なくなる傾向があります。寒さ対策は必要ですが、雪かきや路面凍結の心配は比較的少ないでしょう。
まとめ
日本で雪が降らない県は、沖縄、鹿児島、宮崎、高知、和歌山などの「太平洋側の温暖な地域」に集中しています。一方で北海道、青森、山形、秋田、富山などの日本海側では、世界でも有数の豪雪地帯となっています。日本の多様な気候を理解して、快適な冬を過ごしましょう。
冬に車中泊や雪中キャンプなどのウィンターレジャーを楽しむ際は、Jackeryのポータブル電源があると便利です。いつでもどこでも電気が使える安心感があるため、冬の車中泊やキャンプ、冬の防災対策として活躍します。1台備えて、冬の「安心」と「快適」を手に入れてください。