1.大雪に備えることが大切な理由

大雪になると、ニュースでは交通麻痺や停電、事故などの被害が報道されますが、私たちの生活に与える影響は想像以上です。ここでは、なぜ大雪への備えが重要なのか、具体的なリスクを解説します。
①除雪中に事故に備える
大雪で発生する身近なリスクのひとつが、除雪作業中の事故です。積雪地域では雪かきや屋根の雪下ろしをする機会が多く、毎年のように死亡事故が発生しています。
滑りやすい足場や視界の悪化、疲労による判断ミスなどが事故の原因です。総務省消防庁「令和6年版 消防白書」では、雪害による死亡要因は屋根の雪下ろしなどの除雪作業中の事故が大半を占めていると報告しています。
たとえば、滑り止めのない靴で屋根に登って滑落したり、ひとりで無理に雪を下ろそうとして足を踏み外したりといった事例が典型です。大雪の除雪中の事故を防ぐには、下記の基本的な安全対策が欠かせません。
● 滑り止め付きの靴やヘルメットの着用
● 複数人での作業
● 命綱の活用
また、高齢者のいる家庭では、周囲の協力が重要である点に留意しておきましょう。
②大雪によるライフラインの停止に備える
大雪による影響は、家庭の中にも及びます。なかでも注意したいのが、停電や断水などのライフラインの停止です。
豪雪地帯では、送電線や水道管が雪の重みによって破損し、長時間の停電・断水が発生する場合があります。冬の停電は、暖房の停止によって室温が急激に下がり、命に関わる事態になるケースもあるため注意が必要です。
電気ストーブやエアコンなど暖房器具が使えなくなるだけでなく、トイレや給湯器が使えなくなったりするなど生活が困難になります。
関連記事:大雪による停電に備えよう!絶対に用意すべき10の対策アイテムを紹介
③交通障害に備える
大雪がもたらす交通障害も、日常生活や仕事に大きな影響を及ぼします。主要道路や高速道路が雪で通行止めになり、車の立ち往生が多発するケースも少なくありません。
過去には、車が数十時間も動かず、多くの人が車内に閉じ込められる事態が発生しています。燃料切れや低体温症のリスクも伴うため大変危険です。
大雪の交通障害に備えて車内に非常食やブランケットなどを用意しておけば、長時間の停車にもある程度は耐えられます。また、事前に積雪情報を確認し、不要不急の外出を避ける判断力も大切です。
④大雪による路面凍結に備える
大雪の際には、路面凍結による転倒事故も見逃せません。雪が解けて再び凍ることで路面がスケートリンクのように滑りやすくなり、歩行者にとって非常に危険な状態になります。
特に、朝晩の冷え込みが強い時間帯は、見た目には濡れているだけに見える「ブラックアイスバーン」に注意が必要です。薄い氷が道路を覆っている状態であり、気づかずに足を踏み入れると転倒する恐れがあります。
転倒による骨折や頭部のけがを防ぐには、滑りにくい靴の着用に加え、歩幅を狭くし重心を低くして歩くなどの工夫が必要です。
関連記事:【2025〜2026年】今年の雪はいつから降る?地域別の積雪予想と防雪対策
2.大雪に備えるために大切なことと必要な対策

突然の大雪は、私たちの日常を簡単に麻痺させてしまいます。だからこそ、大雪に備えて「何をどう準備すべきか」を具体的に知っておくことが大切です。ここでは、日常生活に直結する対策をご紹介します。
①日用品を備えておく
大雪の備えとして基本となるのが、下記のような日用品や生活必需品の備蓄です。
● トイレットペーパー
● 乾電池
● おむつ、生理用品など
● 灯油(暖房用)
● 水
雪国では、数日間家から出られない状況も珍しくありません。大雪によって物流が止まれば、店舗の商品はすぐに売り切れ、補充も遅れてしまいます。
たとえば、断水に備えてウェットティッシュや簡易トイレ、停電に備えて懐中電灯、暖を取るためのカイロなども必須です。
また、カセットコンロとガスボンベがあれば、電気が使えなくてもお湯を沸かしたり、調理したりできます。
②食料を備えておく
大雪によってスーパーやコンビニに行けなくなれば、たちまち食料が底を付いてしまうかもしれません。物流が停止してから復旧するまでには一定の時間がかかり、大雪が長引けば避難所に移動するのも困難になります。
自宅から出られない事態を想定し、自力で乗り切る備えをしておくことが大切です。大雪に備えて下記のような、常温保存できる3日〜1週間分の食料を用意しておきましょう。
● 缶詰
● レトルト食品
● 栄養補助食品
● 乾パン
加えて、スープやおかゆなどの体を温める食品も大雪時には重宝します。食料備蓄の選び方やおすすめの食材については、下記の記事でも詳しく解説しているので参考にしてみてください。
関連記事:大雪の備えは大丈夫?気になる食料備蓄の選び方とおすすめ食材5選
③雪道運転に備えておく
冬の道路は、大雪や凍結によりスリップ事故や立ち往生が発生しやすく、命に関わるリスクにもなりかねません。
降雪地域に住んでいるならスタッドレスタイヤやチェーンの装着に加え、下記のような非常用アイテムを車に常備しておきましょう。
● スコップ
● けん引ロープ
● 毛布
● 非常食・水
● モバイルバッテリー
● 携帯トイレ
実際に、高速道路で数百台の車両が立ち往生する事態が毎年のように発生しています。事前にしっかりと準備しておけば精神的・肉体的な負担を軽減できます。
関連記事:雪下ろしで車を傷つけない方法は?おすすめ道具や傷の直し方を紹介
④大雪に関する情報入手方法を確認しておく
大雪時には、情報収集手段の確保も重要です。大雪の多い地域では、実際の積雪量や交通規制、通行止め情報などが目まぐるしく変わるケースも少なくありません。
正確でタイムリーな情報が得られないと、外出するか自宅にとどまるかなどの判断が難しくなります。以下のような情報源にアクセスできる状態にしておきましょう。
また、スマートフォンやラジオでの情報収集も想定し、充電用のモバイルバッテリーや乾電池式ラジオも用意しておくと便利です。大雪時はもちろん、普段の停電時にも役立ちます。
⑤大雪の停電に備えてポータブル電源を用意しておく
大雪によって停電すると、暖房や照明が使えなくなる上、パソコンやスマートフォンを充電できなくなるなど生活への影響は深刻です。そんなときに備えておきたいのが、電気を蓄えておけるポータブル電源です。
ACコンセントとUSBポートを搭載し、スマートフォンの充電はもちろん、電気毛布やヒーターなどの暖房使用にも給電できます。充電は自宅のコンセントに挿すだけと、使い方も簡単です。ソーラーパネルを併用すれば、停電が長引いても電気を確保できます。
なかでもJackeryのポータブル電源は、大量の電気を使用しても発熱や火災の心配がない高い安全性を実現しており、非常時の心強い味方です。災害時から日常生活まで、1台あると便利なアイテムなので、万が一の大雪への備えとして用意しておきましょう。
3.大雪に備えるために必要なグッズリスト

ここでは、一般家庭での基本的な大雪の備えに加え、小さな子どもがいる家庭向けの準備もまとめています。状況に応じた対策ができるよう、早めの準備を心がけましょう。
①大雪に備えて必ず備蓄しておくものリスト
大雪時には、電気・ガス・水道といったライフラインが止まる可能性があります。以下のような防災グッズを「家族の人数分×最低3日分」を目安に準備しておきましょう。
● 懐中電灯(電池式または手回し式)
● ポータブル電源(スマホ・照明・暖房用)
● カセットコンロと予備ボンベ(調理や湯沸かし用)
● 飲料水(1人1日3リットル×3日分)
● レトルト・缶詰・加熱不要の非常食
● 使い捨てカイロ、毛布、寝袋、防寒着(保温対策)
● ウェットティッシュ、簡易トイレ、トイレットペーパー
● 常備薬や応急手当用品
● スコップやスノーブラシ(玄関・車周辺の除雪用)
上記の物品は、停電や交通麻痺の際の緊急時に役立ちます。特に、内蔵バッテリーに電気を蓄えておけるポータブル電源を用意しておけば、電気を使えない場面で暖房機器や照明器具を使用したいときに便利です。
②大雪に備えて小学生以下の子どもがいる家庭で備えておきたい持ち物
大雪に備えて乳幼児や小さな子どもがいる家庭では、日用品の備えに加えて子ども特有のニーズにも対応できるよう準備しておきましょう。
● 粉ミルク、哺乳瓶、調乳用の水や加熱器具
● ベビーフード、離乳食、子ども用おやつ
● おむつ、おしりふき、ビニール袋、おむつ替えマット
● 子ども用のブランケット、フリース、手袋
● 小型の絵本、おもちゃ(精神的な安心材料として)
● 迷子防止カードや保護者の連絡先メモ
● 抱っこひも、ベビーカー(避難時に備えて)
特に、食料や衛生用品は災害時に入手が困難になるため、日頃から少し多めにストックしておくのがおすすめです。
4.大雪が起きたら注意したい4つのポイント

大雪が降った際は、なるべく外出を控えるのが基本です。しかし、通院や出勤など、どうしても外出しなければならない場合も少なくありません。ここでは、外出時や自宅での除雪作業、雪山周辺での行動について、注意したいポイントを解説します。
①外出時は「転倒・ケガ防止」を徹底しよう
大雪後の路面は、ブラックアイスバーン状態になっているなど非常に滑りやすくなっています。見た目は濡れているようにしか見えなくても凍っている場合があるため、大雪に備えて下記の安全対策を徹底しましょう。
● 靴は滑り止め付きのものを選ぶ
● 歩幅を狭くし、足の裏全体で着地する
● 両手をポケットから出してバランスを保つ
● バッグはリュックなど、両手が空くものを使う
● 転倒時に備えて手袋・帽子を着用する
特に、高齢者や子どもは転倒による骨折・打撲のリスクが高いため、外出自体を見送る判断も必要です。やむを得ず外出する場合でも、短時間で用事を終えて明るいうちに帰宅するように心がけましょう。
関連記事:【100均】雪道で活躍する靴底の滑り止めグッズ!使い方や注意点も解説
②車で出かける際は冬タイヤを装着しよう
雪道を車で走る際には、スタッドレスタイヤの装着が絶対条件です。ノーマルタイヤではブレーキが利かないなどコントロールが難しく、自分自身だけでなく周囲の命を脅かす事態にもなりかねません。また、大雪に備えて下記のような準備も怠らないようにしましょう。
● チェーンの携行
● 除雪用スコップ、牽引ロープ、砂袋を常備
● 燃料の残量を常に半分以上キープ
● 水・非常食・毛布などの用意
事前にこうした装備があれば、万が一立ち往生してしまった場合でも体力・体温を保てる時間が長くなります。また、雪道での運転は思い通りにいかないことを前提とし、最大限に慎重な行動を意識しましょう。
③雪下ろしは2人以上で作業しよう
積雪地域では、屋根に積もった雪を放置すると住宅の倒壊リスクが高まるため、雪下ろし作業が必須です。ただし、重大な事故も多く発生しているため、下記の点に注意しましょう。
● 必ず2人以上で作業を行う
● 命綱や安全帯を着用する
● 作業は日中・天候の穏やかな時間帯に限定する
● 滑り止め加工された靴を履く
● 雪下ろし中に下に人がいないか声をかけて確認する
国土交通省が定めた「雪下ろし安全10箇条」でも、単独作業の危険性と、安全装備の徹底が繰り返し強調されています。無理をせず、業者に依頼する選択肢も検討しましょう。
④雪山周辺では雪崩に注意しよう
登山やスキーなどで雪山に近づく場合、もっとも警戒すべきは「雪崩」です。雪崩は積雪が不安定な状態で発生するため、前日や当日の気象条件の確認が欠かせません。また、下記のような兆候がある場合は、即時撤退する判断が求められます。
● 大量の新雪が急に積もった
● 気温が急上昇して雪が重くなっている
● 地面や木の上に「ひび割れ」や「沈み込み」が見られる
● ゴーッという低い音が聞こえる
雪崩が起きると、人間の力で逃れるのは非常に難しい状況になります。大雪に対する備えも重要ですが、そもそも危険なエリアに近づかない判断が求められる点にも留意しておきましょう。
関連記事:雪害対策を徹底解説!種類・発生原因や雪害事例から学ぶ災害の備え
5.Jackeryポータブル電源で大雪の停電に備えよう

大雪による停電に備えるなら、電気を蓄えておけるポータブル電源が便利です。自宅で暖房器具や照明が使えなくなったとき、また車内に長時間閉じ込められてしまった場合にも、スマホの充電や電気毛布の使用などで役立ちます。
14年間で世界累計販売台数が600万台以上を突破した販売実績を誇るJackery(ジャクリ)のポータブル電源は、極寒の中でも電力を供給できるなど安定した性能を発揮するのが特徴です。
また、過充電・過放電・過熱などを自動で制御するバッテリーマネジメントシステムを搭載しており、はじめて使用する方でも安全に使用できます。一家に1台備えて、迫りくる大雪に備えましょう。
まとめ
大雪に備えるには、日用品や食料の備蓄、雪道での行動や除雪作業時の安全対策など、事前の準備と正しい知識が欠かせません。今回の記事を参考に、万全な備えを整えておきましょう。
また、万が一の停電や外出困難な状況に備えるには、電源の確保も重要です。耐久性と放熱性に優れたポリカーボネート樹脂とABS防火材料を採用しているなど、安全性の高さで知られているJackeryのポータブル電源なら、災害時でも安心して電力を確保できます。
自分や家族を大雪の脅威から守るためにもご活用ください。