1.台風の定義とは|熱帯低気圧・温帯低気圧との区別も解説
台風・熱帯低気圧・温帯低気圧のニュースや天気予報での使い分けを理解するには、以下の3点が大事なポイントです。
気象庁の定義では最大風速17m/s(34ノット)以上の熱帯低気圧を「台風」と呼ぶ
最大風速が17m/s未満の場合はそのまま「熱帯低気圧」と呼ばれ、台風には昇格しない
「温帯低気圧」は寒気と暖気の温度差を原動力とする低気圧で、台風とはまったく別
違いが分かっていると「台風から温帯低気圧に変わった」という表現が何を意味するかもわかります。以下で詳しく見ていきましょう。
参考:気象庁「台風とは」
①気象庁の公式定義では「最大風速17m/s以上の熱帯低気圧」を台風と呼ぶ
気象庁の公式な定義によれば、台風とは「北西太平洋または南シナ海に存在する熱帯低気圧のうち、低気圧域内の最大風速がおよそ17m/s(34ノット)以上のもの」です。17m/sという数字は、もともと世界で広く使われる風速の単位「ノット」に由来しています。
②最大風速17m/s未満の熱帯低気圧はそのまま「熱帯低気圧」と呼ばれる
熱帯低気圧とは、熱帯・亜熱帯の海上で発生した低気圧の総称です。最大風速が17m/s以上になると台風に昇格し、下回ると熱帯低気圧に戻ります。
台風が衰えて熱帯低気圧になった場合も、ニュースでは「台風○号は熱帯低気圧に変わりました」と表現されます。勢力は落ちますが、雨雲はしばらく残ることが多いため、熱帯低気圧になってからも大雨には注意が必要です。
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③「温帯低気圧」は寒気と暖気の温度差を原動力とする低気圧を指す
温帯低気圧は、台風(熱帯低気圧)とは仕組みがまったく違います。台風は暖かい海面からの水蒸気がエネルギー源で、前線を持ちません。一方、温帯低気圧は北から来る冷たい空気と南から来る暖かい空気がぶつかることでエネルギーを得て、前線を伴います。

引用:気象庁
台風が北上して日本付近の冷たい空気を引き込むと、このエネルギー源が変わって「温帯低気圧に変わった」と表現されます。温帯低気圧に変わっても、中心から離れた場所まで風雨が強まることがあるため、引き続き天気予報の確認が必要です。
④台風・ハリケーン・サイクロンの違い
台風・ハリケーン・サイクロンは、どれも熱帯低気圧が発達したものです。ただし、発生した海域や風速によって呼び方が変わります。
| 呼び名 | 発生海域 | 最大風速 |
| 台風 | 北西太平洋・南シナ海 | 17m/s以上 |
| ハリケーン | 北大西洋・カリブ海・北東太平洋 | 33m/s以上 |
| サイクロン | インド洋・南太平洋 | 17m/s以上 |
たとえば風速33m/s以上の「強い台風」がフィリピン付近から東に移動して太平洋の東経180度を越えると、呼び名がハリケーンに切り替わることがあります。逆に、ハリケーンが西へ移動して台風の発生海域に入ると台風と呼ばれるようになります。
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2.台風の強さと大きさの分類・定義
テレビの台風情報でよく聞く「大型で非常に強い台風」という表現は、「大きさ」と「強さ」の2つの軸で台風を表現したものです。
「強さ」は最大風速(10分間平均)の値で3段階に区分される。17以上33m/s未満の台風には強さの表現がつかない
「大きさ」は風速15m/s以上の強風域の半径で決まり、500km未満の台風には大きさの表現がつかない
気圧が低いほど最大風速が大きくなる傾向があるが、気圧だけで強さを判断することはできない
「大きい台風」と「強い台風」は別の話です。大型でも「強さ」の表現がつかない台風もあれば、強くても強風域が小さい台風もあります。以下で詳しく見ていきましょう。
①最大風速の値によって「強い」「非常に強い」「猛烈な」の3段階に区分される
台風の「強さ」は、台風の中心付近の10分間平均の最大風速で決まります。
| 強さの表現 | 最大風速 |
| (表現なし) | 17m/s以上〜33m/s未満 |
| 強い | 33m/s以上〜44m/s未満 |
| 非常に強い | 44m/s以上〜54m/s未満 |
| 猛烈な | 54m/s以上 |
最大風速が33m/s未満の台風には強さの表現がつきません。「強い台風」と聞くと33m/s以上、「猛烈な台風」は54m/s以上と覚えておきましょう。違いを知っておくと、ニュースで「非常に強い台風が…」などと聞いただけで、ある程度の危険度が分かるようになります。
②中心気圧(ヘクトパスカル)と最大風速は連動している
台風の中心気圧は「hPa(ヘクトパスカル)」という単位で表されます。気圧が低い台風ほど周囲との気圧差が大きくなり、その差を埋めるように強い風が吹き込むため、風速が強くなる傾向があります。
ただし、気圧と最大風速の関係は必ずしも一定ではありません。気圧が非常に低いわりに、風速はそこそこの台風も存在します。台風の構造によって差が生じるため、あくまで目安として考えましょう。
③強風域・暴風域の半径によって台風の「大きさ」も分類されている
台風の「大きさ」は、風速15m/s以上の強い風が吹く「強風域」の半径で決まります。
| 大きさの表現 | 強風域の半径 |
| (表現なし) | 500km未満 |
| 大型(大きい) | 500km以上〜800km未満 |
| 超大型(非常に大きい) | 800km以上 |
ちなみに、強風域がさらに強くなった風速25m/s以上の範囲は「暴風域」です。天気予報などの台風情報では、この「暴風域」が円形で示されています。

超大型台風の強風域は、日本列島の本州をほぼ丸ごと覆うほどの大きさになります。
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3.台風の定義が変わった歴史
台風の定義や表現は一度決まったらそのままではなく、時代とともに見直されてきました。
日本はかつて独自の表現を使っていたが、2000年から現在の分類表現に改められた
強さ・大きさの分類の名称は複数回見直されており、過去のデータとの比較には注意が必要
定義が変わる前のデータは現在と基準が違うため、単純な数字の比較だけでは判断できない
以下で詳しく解説するので、気になる方はチェックしてみてください。
①日本ではかつて独自の表現を使用していたが、2000年から「17m/s基準」に統一された
2000年6月1日以前、気象庁は台風の強さを「弱い」「並の強さ」「強い」「非常に強い」「猛烈な」の5段階、大きさを「ごく小さい」「小型」「中型」「大型」「超大型」の5段階で表現していました。
2000年に「弱い」「並の強さ」「ごく小さい」「小型」「中型」の5つが廃止されました。理由は防災上の観点から、弱い・小型という表現が危険を過小評価させる懸念からです。1999年、熱帯低気圧による大雨で18人が流され、うち13人が死亡した「玄倉川水難事故」を受けて危険の伝わり方が見直された経緯があります。
現在は、500km未満や33m/s未満の台風には大きさ・強さの表現をつけず「台風」とだけ呼んでいます。
参考:気象庁「台風の大きさ・強さ及び熱帯低気圧の分類の表現の変更について」
②国際気象機関の基準改定に合わせて台風の強さ分類も複数回見直しされている
気象庁の台風定義の基準となる単位は、戦後しばらくは米軍に由来する「ノット」を使っていましたが、その後メートル毎秒に変換されて現在の17m/sという数値になりました。世界気象機関(WMO)の基準整備に伴って、日本もWMOの取り決めに合わせる形で変更が重ねられています。
③定義変更以前のデータと現在のデータの比較では基準の違いに注意
2000年より前の台風記録では「小型の台風」「弱い台風」という表現が登場します。これは現在廃止された分類を使っていたためで、現在の「大型」「強い」とは基準がまったくの別物です。過去の台風の記録を調べるときは、どちらの基準で表現されたものかを確認しましょう。
4.台風は停電リスク大!Jackeryのポータブル電源で備えよう

令和元年に発生した「猛烈な台風」である台風15号では、千葉県を中心に電柱の倒壊などが原因で大規模な停電が発生し、東京電力管内では最大約93万戸が停電被害に遭いました。停電の全解消まで4日を要しています。
台風の怖いところは「主に夏のシーズンに発生する」こと。もし停電したら、エアコンも扇風機も、冷蔵庫も使えなくなります。そこで、工事不要で導入できる持ち運び式蓄電池の「Jackery(ジャクリ)ポータブル電源」を用意しておくのがおすすめです。
ポータブル電源はモバイルバッテリーよりも圧倒的に大容量、コンセントも使えるので、スマホの充電はもちろんエアコンや扇風機・冷蔵庫を使って停電中も安心して過ごせます。Jackeryのポータブル電源は、防災安全協会の「防災製品等推奨品マーク」も取得し、災害時の信頼性を認められている製品です。もしもの停電に備えて、1台用意しておきましょう。
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5.台風の定義に関するよくある質問
台風の定義に関するよくある質問と、その回答をまとめました。
①台風の「上陸」「接近」「通過」「再上陸」の定義をそれぞれ教えて
「上陸」「接近」「通過」の3つの用語は、気象庁がそれぞれ以下のように定義しています。
上陸:台風の中心が本州・北海道・四国・九州のいずれかの海岸に到達すること。沖縄本島をはじめとする離島は「上陸」ではなく「通過」になる
接近:台風の中心が、その特定の地点から300km以内に入ること
通過:台風の中心が離島や半島の上を通り、短時間で再び海上に出ること
「再上陸」には明確な定義がありませんが、一般には一度上陸して海に出た台風の中心が、再び本土の海岸に達することを指します。四国に上陸し、瀬戸内海を通過して本州に上陸する際も、「再上陸」の表現が使われることがあります。
「上陸」は本州・北海道・四国・九州にしか使わない用語である点が特徴です。沖縄に台風が直撃しても「上陸」とは言いません。
②「大型台風」はどこから?定義は?
「大型台風」は気象庁の分類では強風域(風速15m/s以上)の半径が500km以上800km未満の台風を指します。「超大型台風」は800km以上です。
「大型」は台風の大きさ(広がり)の表現であって、強さ(風速)とは別の分類です。
「大型」でも最大風速が33m/s未満なら「強さ」の表現はつきません。「大型で猛烈な台風」なら大きさと強さの両方で上位の台風ということになります。
③台風の中心とは?定義もあわせて教えて
台風の中心とは、気圧がもっとも低い点のことです。台風は巨大な渦巻き状の構造をしており、地上付近では中心に向かって反時計回りに強い風が吹き込みます。
なお、中心のごく近くには「台風の眼」と呼ばれる、直径は数十〜200km程度のやや風が弱く雲も少ない領域もあります。一方、台風の眼を取り囲む発達した積乱雲の部分が、もっとも風が強い領域です。
眼が通過するときはいったん風が弱まりますが、眼が過ぎると再び暴風が吹き返すため、台風が通過し終わるまでは警戒しなければいけません。
まとめ
台風の定義、強さと大きさの分類を押さえると、ニュースの台風情報が正確に読めるようになります。
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- 台風の定義:台風は最大風速17m/s以上の熱帯低気圧で、それ未満は熱帯低気圧、前線を持つようになると温帯低気圧
- 強さの分類:17m/s以上33m/s未満の台風は単に「台風」と呼ばれる。強さは33m/s以上から「強い台風→非常に強い台風→猛烈な台風」の3段階
- 大きさの分類:風速15m/s以上の「強風域」の半径が500km未満の台風は単に「台風」と呼ばれる。大きさは500km以上800km未満が「大型」、800km以上が「超大型」の2段階
台風シーズンはポータブル電源を備えておくと、もし停電が長引いても最低限の生活を維持できます。スマホの充電切れの心配もありません。もしもに備えて、一家に1台ポータブル電源を用意しておきましょう。