ブラックアウトとは?普通の停電との違いや北海道ブラックアウトの事例を解説

更新日:
シェア

ブラックアウトとは、電力系統の需給バランスが崩れて発電所が次々と停止し、供給エリア全域で電気が止まる現象です。2018年の北海道地震では、このブラックアウトによって道内全域で停電が発生しました。
この記事ではブラックアウトと通常の停電との違い、北海道のブラックアウトで何が起きたのか、そして今からできる備えを解説します。

目次
もっと見る

1.ブラックアウトとは

「ブラックアウト」と聞くと単なる大規模な停電をイメージしがちですが、実は通常の停電とは仕組みが違います。

  • 通常の停電は一部エリアだけで起きるが、ブラックアウトは電力系統全体が止まり供給エリア全域が停電する
  • 供給が需要を大きく下回ると周波数が乱れ、発電所の安全装置が次々作動して停止が連鎖する
  • 電圧をあえて下げるブラウンアウトと違い、ブラックアウトは電気の供給そのものが完全に止まる

それぞれ見ていきましょう。

①電力系統のブラックアウトは供給エリア全域が停電する

ブラックアウトとは、電力会社が管理する電力系統全体が機能を失い、供給エリアの全戸が同時に停電する現象です。

参考:総務省消防庁「北海道胆振東部地震 ブラックアウト」

台風で電柱が倒れたり事故で送電線が切れたりして起きる通常の停電は、被害を受けた設備につながる一部のエリアだけが止まります。

一方のブラックアウトは、特定の設備が壊れて止まるのではなく、電力系統そのものが崩れて全体が機能を失います。通常の停電と規模も原因も異なるものです。

関連人気記事:長時間停電向けの大容量非常用電源おすすめ上位モデル3選!停電時の最強は?

②周波数低下が連鎖的な遮断を引き起こして最終的に全域が停電する

電気は、発電量(供給)と消費量(需要)が常に釣り合っていないと、電気の品質を示す周波数が乱れます。日本の電力系統の周波数は東日本50Hz・西日本60Hzを基準に維持されていますが、ここから大きく外れると発電所を守るための安全装置が作動し、発電所が自動で止まってしまう仕組みです。

大規模な発電所が止まって供給が大きく落ち込むと、需要とのバランスが崩れて周波数が急低下。周波数の低下が別の発電所の安全装置を作動させ、その発電所も停止します。この連鎖が続き、供給エリア全域の電力が失われ「ブラックアウト」に至るのです。

関連人気記事:ポータブル電源で周波数を切り替えよう!50Hz・60Hz対応モデル6選

③ブラウンアウト(電圧低下)との違いは?

ブラックアウトとよく混同される用語に「ブラウンアウト」があります。ブラウンアウトは、電力不足を補うために電力会社があえて電圧を下げることです。照明が暗くなったり家電の動作が不安定になったりすることはありますが、電気の供給自体は止まりません。

一方のブラックアウトは電力系統そのものが崩壊し、電気の供給が完全に止まります。ブラウンアウトが「需給のバランスが乱れそうなのときの緊急措置」なのに対し、ブラックアウトは「制御が追いつかず発生する電力システムの機能停止」といえるでしょう。

関連人気記事:瞬時電圧低下の基礎知識と原因・影響を解説!パソコン・家電への対策も紹介


2.2018年北海道ブラックアウトの事例

2018年9月、北海道全域で日本初の大規模なブラックアウトが発生しました。何がきっかけとなり、どれだけの被害が出たのかを振り返ります。

  • 震度7の地震で電力需要の半分を担っていた苫東厚真発電所が緊急停止し、約17分後に道内ほぼすべての発電所が連鎖して止まった
  • 停電戸数は北海道全域で約295万戸にのぼり、被害が大きい地域では完全復旧までに最大約45時間を要した
  • 電力供給の半分近くを1つの発電所に依存していたことが被害拡大の要因となり、電源の分散化や送電網強化の議論につながった

参考:経済産業省 資源エネルギー庁「日本初の“ブラックアウト”、その時一体何が起きたのか」

順を追って見ていきましょう。

①胆振東部地震で苫東厚真発電所が停止|供給力が大きく落ち込み周波数が低下した

2018年9月6日未明、北海道胆振地方を震源とする最大震度7の地震が発生しました。この地震で、当時北海道の電力需要の約半分をまかなっていた苫東厚真火力発電所が緊急停止します。

苫東厚真発電所が停止したことで供給力が急激に落ち込み、需要とのバランスが崩れて周波数が低下。地震発生からわずか約17分後には道内のほぼすべての発電所が連鎖して停止し、全域が停電するブラックアウトに至りました。

②北海道全域約295万戸が停電|復旧まで最大約50時間

ブラックアウトにより、北海道全域の約295万戸が停電しました。信号機や病院、水道施設まで機能を失い、道内の生活インフラすべてが止まった状態です。

送電網の被害が少なかった地域では復旧が早く進んだ一方、被害が大きかった地域では完全な復旧までに最大で約50時間を要しました。

引用:経済産業省 資源エネルギー庁「日本初の“ブラックアウト”、その時一体何が起きたのか」

発電機を少しずつ起動しながら需要と供給のバランスを慎重に取り戻す必要があったため、通常の停電よりも復旧に時間がかかっています。

③電源の一極集中が被害を拡大させた|電力分散化の議論につながった

北海道ブラックアウトが広範囲かつ長時間に及んだ背景には、苫東厚真発電所1か所に電力供給の半分近くを依存していた体制があります。1つの発電所の停止が北海道全体の電力バランスを崩す引き金になったのです。

この教訓を踏まえ、経済産業省は電力レジリエンスワーキンググループを設置。特定の発電所や地域に依存しない電源の分散化、地域間で電気を融通する送電網の強化といった議論が進められるようになりました。

関連人気記事:【北海道編】南海トラフ地震に備えろ!地域別の被害予想と備えまとめ


3.万が一のブラックアウトへの備え

ブラックアウトは前触れなく起こるため、発生後にどう動くかを事前に決めておくことが被害を抑えるポイントになります。

  • 停電中はテレビやネットが使えなくなることもあるため、ラジオや防災アプリなど情報を得る手段を複数用意しておく
  • 復旧に数十時間かかるケースもあるため、水・食料・電気は最低3日分、できれば1週間分を備蓄しておく

それぞれのポイントを見ていきましょう。

①自治体・電力会社の情報をリアルタイムで確認できる手段を事前に確保する

ブラックアウト発生時は停電と同時に基地局や配信設備自体が止まるケースもあるため、情報を受信する手段を1つに絞らないのがポイントです。

  • 乾電池式・手回し式のラジオ
  • 自治体の防災アプリ・緊急速報メール
  • テレビ(※停電時はポータブル電源が必要)

ポータブル電源があれば、テレビで映像を見ながら停電の情報をリアルタイムに確認できます。ラジオでもある程度情報は得られますが、映像でしっかり確認できた方が安心です。

②停電が長期化しても対応できる水・食料・電気の備蓄をしておく

北海道ブラックアウトのように復旧に数十時間かかるケースも想定されます。スーパーなどの店舗も営業停止が考えられるので、最低でも3日分、できれば1週間分の備蓄を用意しておきましょう。

  • 水:1人1日3リットルを目安に
  • 食料:調理不要でそのまま食べられるレトルト食品などを中心に
  • 電気:あらかじめ充電したモバイルバッテリー・ポータブル電源を用意

ただし、いざというときに期限切れ・充電切れでは意味がありません。半年に1回など確認するタイミングをあらかじめ決めておきましょう。


4.突然の「ブラックアウト」に備えよう|Jackeryポータブル電源で電気を確保

ブラックアウトの怖さは、いつ復旧するか見通しが立てにくい点です。北海道の事例のように数十時間単位で電気が使えない状況が続いても、電気をためて使える移動式の蓄電池「ポータブル電源」が1台あれば次のように役立ちます。

  • Wi-Fiルーターやテレビを動かし情報収集の手段を止めない
  • 冷蔵庫を動かし食品がダメになるのを最小限に抑える
  • 扇風機や電気毛布で夏の熱中症や冬の低体温症リスクを抑える
  • ノートパソコンでテレワークや情報収集を続ける
  • 電気ケトルや炊飯器で調理をして食事を確保する

Jackery(ジャクリ)は日本防災協会の「防災製品等推奨品」認定も受けた、災害時の有用性が認められた製品です。復旧までの見通しが立ちにくいブラックアウトへの備えとして、1台備えておきましょう。

5.ブラックアウトに関するよくある質問

ブラックアウトに関するよくある質問と、その回答をまとめました。

①日本で北海道以外にブラックアウトが発生した事例はある?

電力系統全体が崩壊する「ブラックアウト」が国内で発生したのは、2026年7月時点で2018年の北海道が唯一の事例です。

台風や地震による停電はときどき発生していますが、これらは電柱の倒壊や送電線の損傷が原因で、電力系統そのものが崩壊したわけではありません。停電の範囲は広くても、ブラックアウトとは発生のしくみが異なります。

②ブラックアウトが起きたらどのくらいで復旧する?

北海道のブラックアウトの事例では、一部地域は地震発生から約7時間後に送電が再開しましたが、99%の復旧までは約50時間を要しました。

ただし、日本で起きたブラックアウトは2018年の北海道が唯一で、ほかの地域で発生し復旧に至った事例はひとつもありません。実際の復旧までの時間は被害の規模や発電所の状況によって変わります。

発電所を安全に再稼働させるには、需要と供給のバランスを保ちながら少しずつ電力を戻す必要があるため、通常の停電よりも時間がかかりやすいと考えておきましょう。

まとめ

ブラックアウトは、周波数の乱れが連鎖して電力系統全体が止まる、通常の停電とは規模も原因も違う現象です。2018年の北海道地震では、1つの発電所への依存度の高さが被害を拡大させ、復旧までに最大で約50時間を要しました。

いつどこで起きても不思議ではないので、情報収集と電気の確保手段を事前に整えておきましょう。停電への備えとして、Jackery(ジャクリ)のポータブル電源を自宅に1台用意しておくことをおすすめします。

お役立ち製品一覧
Image
関連人気記事