冬キャンプはやばい?起こりうる3つの死亡事故と命を守る寒さ対策を解説

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「冬のキャンプは危険?」と悩んでいませんか。冬キャンプは死亡事故の危険性もあるため、初心者はもちろん、寒い時期のキャンプ経験が少ない人にもおすすめできません。

この記事では、冬キャンプで起こりやすい死亡事故の原因や、初心者がやめておいたほうがいい理由を解説。さらに、もし挑戦する場合に冬キャンプに備えておきたい必須アイテムも紹介します。 冬ならではのリスクを理解し、正しい知識と準備で安全にキャンプを楽しみましょう。

目次
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1.冬キャンプで起こりうる3つの死亡事故と危険性|冬キャンプはやばいのか?

冬キャンプで起こりうる3つの死亡事故と危険性|冬キャンプはやばいのか?

冬キャンプは自然をゆっくり味わえる一方で、以下のような命にかかわる事故が起きることがあります。 

● 一酸化炭素中毒による事故

● 燃料系の爆発・火災事故

● 低体温症による事故・凍死 

寒さや火の使い方をまちがえると非常に危険です。とはいえ、正しく知って気をつければ、ほとんどの事故は防げます。冬の危険性をしっかりと理解して、冬のキャンプを楽しみましょう。

①一酸化炭素中毒による事故

冬キャンプで最も多いのが、一酸化炭素中毒です。

炭やストーブをテント内で使うと、換気不足で酸素が減り、命にかかわる危険があります。とくに就寝中は気づきにくく、数時間で意識を失うこともあるため注意が必要です。

実際に2022年1月、岩手県盛岡市ではテント内の換気が不十分なままヒーターを使い、一酸化炭素中毒で救急搬送された事故が起きています。

参考:読売新聞オンライン

一酸化炭素中毒を起こさないためには、一酸化炭素警報器の設置と定期的な換気が欠かせません。しっかり準備をして、安全に暖をとりましょう。

②燃料系の爆発・火災事故

ストーブやバーナーの扱いを誤ると、火災や爆発の原因になります。

冬は気温が低いためガスがうまく気化せず、火力が不安定になりやすいことがあります。状況によっては、点火ミスやガス漏れの危険があるため注意が必要です。さらに、取り扱いを誤ると火災や爆発につながることもあります。事故につながる具体例は以下のとおりです。

● 燃料を入れすぎる

● こぼれた灯油を放置する

● テントの近くで火気を使う

なかでもガス缶を使う際のトラブルは多く、わずかな漏れや温度変化が重大な事故につながることもあります。

実際にガスカートリッジからガスが漏れ、近くの火に引火した事例も報告されています。

参考:八女消防本部

火災や爆発のリスクを減らすためには、使用前に漏れや異常を確認し、まわりに可燃物を置かないことが大切です。

③低体温症による事故・凍死

低体温症は、体の外に奪われる熱と自分で発する熱のバランスが崩れ、体温を保てなくなる症状です。外気温が0℃を下回る夜は体温が奪われやすく、重ね着をしても地面や空気から伝わる冷気で熱が逃げていきます。

悪天候で衣服が濡れたり、強い風にさらされたりすると、短時間で発症することもあります。2023年10月には、標高の高い山で登山中に低体温症となり、3名が亡くなる事故が発生しました。

参考:朝日新聞

低体温症を防ぐには、次のように体を冷やさない工夫をしましょう。

● 濡れた衣服をすぐに着替える

● 防風性の高いアウターを着る

● 断熱マットや電気毛布を活用する

上記の流れを意識するだけで、寒さによる危険を大きく減らせます。

関連記事:冬キャンプにおける電源なしサイトの寒さ対策11選!おすすめグッズも紹介

2.初心者が冬キャンプを止めたほうがいい3つの理由

冬キャンプは、次の理由から初心者には危険が多く、おすすめできません。

理由

内容

具体的な例

知識不足

冬特有の危険を理解できていない

一酸化炭素中毒や地面の凍結に気づけない

経験不足

悪天候時や寒冷環境での判断が難しい

設営に時間がかかり日没になる

強風でテントが倒れる

装備不足

防寒・防風対策が不十分

夏用シュラフや薄いマットで体温を奪われる

このように、冬ならではの厳しさを軽く考えると、命にかかわる恐れがありとても危険です。初心者だけでなく、寒い時期のキャンプにあまり慣れていない人でも、思わぬトラブルに巻き込まれることがあります

まずは春や秋など暖かい時期にゆっくり経験を重ねて、少しずつ知識や道具をそろえるのが安心です。どうしても冬に行きたいときは、晩秋などすこし寒い気温に体をならしてから本格的な冬キャンプにのぞむようにしましょう。

関連記事:初心者キャンパー必見!冬キャンプが初めてでも車中泊で安心・安全

3.冬キャンプを安全に楽しむための5つのポイントと寒さ対策

冬キャンプを安全に楽しむための5つのポイントと寒さ対策

冬キャンプを安全に過ごすために、次の5つのポイントをおさえておきましょう。

● 設営は気温が高い時間に行う

● 地面からの冷気をしっかりふせぐ

● テントは風向きと日当たりを考えて立てる

● テント内はかならず換気して一酸化炭素中毒をふせぐ

● 重ね着で体を冷やさないようにする

順番に解説していきます。

①設営は気温が高い時間帯に行う

冬のキャンプでは、日が沈む前にテントを立てましょう。

気温が下がる夕方以降は、手がかじかんでロープやペグの作業がしにくくなり、思わぬケガにつながる恐れがあります。

昼すぎから設営を始めれば、明るいうちにテントを完成させて落ち着いて準備ができます。

冬は日が短いので、キャンプ場にはできるだけ早い時間に着くように心がけましょう。

②地面からの冷気をしっかり遮断する

冬のキャンプでは、地面からの冷気が体に伝わりやすく、寝ているあいだに体温を奪われてしまいます。どれだけ温かい寝袋を使っても、下からの冷えを防がないと効果は半減してしまうでしょう。

底冷えを防ぐには、テントの下には銀マットやフォームマットを敷き、さらにその上にインフレーターマットなどを重ねると安心です。

足もとが冷えると全身が冷えやすくなるため、厚手の靴下や湯たんぽも活用しましょう。地面の冷え対策ができれば、夜もぐっすり休めます。

③テントは風向きと日当たりを考慮して設置する

冬は風の強い日が多く、テントの向きをまちがえると冷たい風が入りこみ、体が冷えてしまいます。風上に入り口を向けないようにして、できるだけ風を背にするように立てるのがポイントです。

また、冬は外気とテント内の温度差が大きくなり、寝ている間の呼気や水蒸気がテント内で結露しやすくなります。水滴が寝袋や衣類につくと保温性が下がり、体を冷やしてしまう原因になるので注意が必要です。

朝日が当たる場所にテントを立てれば、結露が早くかわき、朝の冷え込みもやわらぎます。風向きと日当たりを意識するだけで、寒さがぐっと楽になるでしょう。

関連記事:【人数別】冬用テントのおすすめ4選!冬キャンプの寒さ対策アイテムも紹介

④テント内は換気して一酸化炭素中毒を防ぐ

寒さを防ごうとしてテントを閉めきった状態で、炭やストーブなどの燃焼式ヒーターを使うと、酸素が減り一酸化炭素が発生するため非常に危険です。無色・無臭で気づきにくく、吸いこむと頭痛やめまい、最悪の場合は命にかかわることもあります。

一酸化炭素中毒を防ぐためには、1〜2時間ごとに空気を入れかえましょう。また、一酸化炭素警報器を設置すれば、異常をすぐ知らせてくれるので安心です。

⑤重ね着で体を冷やさないようにする

冬のキャンプでは、服の着方しだいで寒さの感じ方が大きく変わります。分厚い服を一枚着るよりも、うす手の服を何枚か重ねる「重ね着」が効果的です。以下のように内側から順番にそろえてみましょう。

● インナー:吸湿性・速乾性の高い素材(メリノウール、化繊インナー)

● 中間:保温性のある服(フリース、薄手のダウン)

● アウター:風を通しにくい素材(防風ジャケット、シェルジャケット)

服の工夫で寒さを防げば、体力の消耗をおさえられて、最後までキャンプを楽しめるでしょう。

関連記事:冬キャンプに最適な服装とは?男女・子供別おすすめの服装を解説

4.冬キャンプを安全に過ごすための必需品5つ

冬キャンプを安全に過ごすための必需品5つ

冬のキャンプに必要な持ち物を、次の5つにまとめました。

● 暖房器具

● 保温性の高い寝袋

● 防寒ウェア・防風グッズ

● 一酸化炭素警報器・温度計

● ポータブル電源

しっかり備えて、寒さやトラブルから身をまもり、冬ならではのキャンプを楽しみましょう。

①暖房器具

気温が大きく下がる冬の夜は、体温をうばわれやすいため、暖房器具が欠かせません。

次のような暖房器具を使って冷えから体を守りましょう。

● 石油ストーブ・ガスヒーター

● 電気ヒーター

● 電気毛布・ホットカーペット

燃焼式のストーブやヒーターは、テント全体をしっかり暖めて、快適な空間を保ってくれます。ただし、一酸化炭素が発生するおそれがあるため、使用時はこまめに換気が必要です。

電気毛布やホットカーペットは部分的に体を温められます。それぞれの特性を活かして、寒い夜もぬくもりのある時間をすごしましょう。なお、電源がないサイトの場合は、持ち運びできる電源「ポータブル電源」を活用するのがおすすめです。

関連記事:冬キャンプの味方!ポータブル電源で作るこたつの作り方や暖房器具を紹介

②保温性の高い寝袋

気温が一気に下がる夜は、テント内をどれだけあたためても外の冷気が入りこみます。そのため、体を直接覆ってあたためた空気を逃さない寝袋が欠かせません。冬キャンプ用の寝袋には次のようなタイプがあります。

● マイナス気温対応のダウンシュラフ

● 肩まわりまで包むマミー型寝袋

● 内側に毛布やインナーシュラフを入れられるタイプ

寒い夜でも快適に眠るためには、保温力の高い寝袋を選び、冷気を通さない工夫をしましょう。温かく眠れれば、翌朝も元気にキャンプを楽しめます。

関連記事:冬キャンプで寝るときの対策は?厳しい寒さをしのげる10アイテムを解説

③防寒ウェア・防風グッズ

寒さが強い季節は、気温だけでなく風によって体温がどんどん奪われます。冷えを防ぐためにも、防寒と防風の両方に気をつけることが大切です。冬キャンプにおすすめの防寒着をまとめました。

● 吸湿性の高いインナー(速乾シャツなど)

● フリースや中綿入りジャケット

● 防風性のあるアウターやネックウォーマー

重ね着で空気の層を作り、冷たい風をシャットアウトしましょう。服装を整えるだけで、寒さがぐっとやわらぎ、夜も快適にすごせます。

④一酸化炭素警報器・温度計

冬はテントを閉めきって暖房を使う場面が多く、一酸化炭素中毒の危険があります色も匂いもない気体で、気づかないうちに体に影響を及ぼすことがあるため、次のアイテムを活用して対策をしましょう。

● 一酸化炭素警報器:ガス濃度が高くなるとアラーム音で危険を知らせてくれるため、異変にすぐ気づける

● 温度計:テント内外の温度差を確認することで、結露や酸素不足を防ぐ目安になる

少しでも異常を感じたら、すぐに換気することを忘れないでください。

⑤ポータブル電源

ポータブル電源

ポータブル電源は、持ち運びができる大容量のバッテリーです。電気のないキャンプ先でも、コンセントが必要な暖房器具や家電に給電できるため、電気毛布やホットカーペットなどで暖が取れます。火を使わず、一酸化炭素中毒や火事の心配がないのが大きなメリットです。

また、電気ポットやケトルに給電してテント内でお湯を沸かすこともできます。外で火を使う必要がないので、安全面でも安心です。

容量や出力の大きなタイプを選べば、複数の機器を同時に使うことも可能。寒い冬でも暖かく快適に過ごせるでしょう。


関連記事:【冬キャンプ】電気毛布におすすめのポータブル電源とは?|2枚使える容量や一晩に必要な容量

5.Jackeryのポータブル電源で冬キャンプ中の危険に備えよう

Jackeryのポータブル電源で冬キャンプ中の危険に備えよう

冬キャンプを安全に楽しむなら、Jackeryのポータブル電源が心強い味方です。動作温度は-10~45℃で氷点下の場所でも使えます

寒い場所ではスマホやライトの電池が減りやすいですが、Jackeryがあればいつでも電力確保ができるため安心です。冬のキャンプでも電気毛布やホットカーペットなどを使って温かく過ごせるでしょう。

Jackeryの主な特徴は次のとおりです。

● 創立13年の実績と販売台数500万台を突破

● 業界トップクラスの軽量&コンパクト設計

● 独自の高速充電技術で最短1時間でフル充電が可能

● USB・AC・DCポートが豊富。スマホから調理家電まで同時に使える

さらに、Jackeryは自然放電率が非常に低く、電力を長期間キープできます。室温(約25℃)で満充電の状態で保管した場合、1年後でも約95%の電力を維持できる性能です。定期的な点検と補充電を行えば、3~5年の長期保管にも対応します。非常時にもすぐ使えるため、キャンプだけでなく停電や災害時にも心強い存在です。

アウトドアでも、もしもの時でも、安心して快適に過ごすための頼れる相棒となるでしょう。


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6.冬キャンプの死亡事故に関するよくある質問

冬キャンプの死亡事故に関するよくある質問

冬キャンプの死亡事故に関するよくある質問をまとめました。

● ふもとっぱらキャンプ場で死亡事故はあった?

● 冬にキャンプ場で襲われることはある?

● 冬キャンプのテントはどんなタイプが安全?

順番に解説していきます。

①ふもとっぱらキャンプ場で死亡事故はあった?

ふもとっぱらキャンプ場での死亡事故の報告はありません。

しかし、2024年12月には富士宮市のキャンプ場でつむじ風が発生し、飛ばされたテントを押さえようとした女性が軽傷を負う事故がありました。

参考:日テレNEWS

冬は風が強く、テントの設営が難しい場合もあります。スムーズに行うためにも、風向きや日当たりをよく確認し、安全な場所に設営しましょう。

②冬にキャンプ場で襲われることはある?

冬は動物の活動が少なく、野生動物による被害はほとんどありません。しかし、女性ひとりや女性同士でのキャンプでは、人によるトラブルや盗撮などの被害に注意が必要です。

夜間は人の少ない場所や照明のないエリアを避け、管理人が常駐しているキャンプ場やオートサイトを選ぶと安心です。また、テントの位置を通路から離しすぎず、まわりに他のキャンパーが見える距離を意識しましょう。

不安なときは、スタッフに相談したり、防犯ブザーを手元に置くのもおすすめです。

③冬キャンプのテントはどんなタイプが安全?

冬のキャンプでは、次のような保温性と耐風性の高いテントを選びましょう。

● ダブルウォール構造:内側と外側の二重構造

● フルクローズできるタイプ:風や雪の侵入を防止

● スカート付きテント:地面とのすき間からの冷気を防止

また、換気口があるタイプを選ぶと、一酸化炭素中毒や結露を防げます。設営時は風向きにも注意してください。日が当たる場所に立てると朝の冷え込みもやわらぎます。

まとめ

冬のキャンプは、澄んだ空気や静かな自然を楽しめる特別な時間です。かし、一酸化炭素中毒や低体温症など、命にかかわる危険もあるため、キャンプに慣れていない初心者にはおすすめできません。

冬キャンプをしたい場合は、まず秋や晩秋など寒い時期を少しずつ経験してから挑戦しましょう。その際、Jackeryのポータブル電源があれば、電気毛布やホットカーペットなどの暖房器具が使えます。寒さに強く、一酸化炭素中毒の心配もないため、冬キャンプのお供にぴったりです。

しっかり備えて、安全で楽しい冬キャンプを満喫しましょう。

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