1.モバイルバッテリーの車内放置が危険な理由

モバイルバッテリーを車内に置きっぱなしにすることは、見た目以上に大きなリスクをはらんでいます。「電源を切っているから大丈夫」と思いがちですが、バッテリーの劣化や発火は使用中だけに起こるわけではありません。なぜ車内放置が危険なのか、順に見ていきましょう。
①リチウムイオン電池は高温に弱い|45℃以上で劣化が進む
モバイルバッテリーの内部には「リチウムイオン電池」が入っています。スマートフォンやノートパソコンにも使われている電池で、軽量かつ大容量という使いやすさが魅力ですが、高温に弱いという一面があります。
一般的に、リチウムイオン電池の推奨保管温度は0〜45℃程度です。45℃を超えると電池内部の化学反応が加速して劣化が進みやすくなります。さらに60℃以上になると「熱暴走」と呼ばれる連鎖反応が起き、制御不能な発熱・膨張・発火に至るリスクも。また、リチウムイオン電池には可燃性の電解液が含まれているため、一度発火すると勢いよく燃え広がるのが特徴です。
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②夏の車内温度は55℃超えまで上昇|JAFの実測データ
2012年8月のJAF(日本自動車連盟)のユーザーテストでは、サンシェードや窓開けなどの暑さ対策をしない状態で外気温35℃の炎天下でエンジンを切ってから30分後に車内温度が約45℃以上に達し、3時間後には最高55℃を超えることが確認されています。

ダッシュボードの表面温度は70℃を超えることもあり、モバイルバッテリーを置く場所としてはもっとも危険なです。
「曇りの日なら大丈夫では」と思うかもしれませんが、2023年8月のJAFのテストでは、曇り空でも1時間後には車内温度が40℃を超える結果が出ています。
参考:JAF「真夏の車内温度~車両の大きさによって差はあるのか?~(JAFユーザーテスト)」
天気に関わらず、夏の駐車中の車内は危険な高温になると考えておきましょう。
③実際に起きたモバイルバッテリーの車内発火事故
独立行政法人製品評価技術基盤機構(nite)には、車内放置が原因と考えられるモバイルバッテリーの発火事故が複数報告されています。
2023年8月には熊本県で、夏場の高温下の車内に放置されたモバイルバッテリーが発火し、自動車内を焼損する火災が発生しました。

引用:nite「Vol.481 7月22日号『リチウムイオン電池搭載製品の事故』」
niteが公表したデータによると、2020年から2024年の5年間でリチウムイオン電池搭載製品の事故は1,860件にのぼり、そのうち約85%が火災につながりました。製品別でもモバイルバッテリーの事故件数がもっとも多く、事故は6〜8月の夏場に集中する傾向があります。
参考:nite「Vol.481 7月22日号『リチウムイオン電池搭載製品の事故』」
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④絶対にやってはいけない車内でのモバイルバッテリー保管方法
「カバンの中に入れているから安心」と思っている方も要注意です。モバイルバッテリーを車内に置く際にやりがちな行動の中にも、とくにリスクが高いものがあります。以下の保管方法は避けてください。
● ダッシュボードの上に置く:直射日光が直接当たり、70℃を超えることもあるもっとも危険な場所
● シートの上に置く:日光が当たりやすく、密閉された車内では熱がこもりやすい
● カバンや収納バッグの中に入れて放置する:密閉されたカバンの中はさらに熱がこもりやすく、通気性がないぶん内部温度が上がりやすい
● 保冷バッグに入れてそのまま放置する:冷えた状態を保てるのは短時間のみで、炎天下での長時間放置では効果がなくなる
どれも「少しの時間ならいいだろう」と思いがちな行動ですが、夏の車内は30分足らずで危険域に達します。「ちょっとだけ」が事故につながることを念頭に置いておきましょう。
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2.車内でモバイルバッテリーを安全に保管する5つの対策

モバイルバッテリーの車内放置は危険ですが、対策を知っておくことで日頃の習慣を変えるきっかけにもなります。以下の5つのポイントを押さえておきましょう。
①車を離れる時は必ず持ち出す
もっとも確実な対策は、車を離れるときにモバイルバッテリーを必ず持ち出すことです。「荷物が増えて面倒」と感じるかもしれませんが、発火リスクを根本からなくせる方法はこれだけです。
財布やスマートフォンと同じように「車を降りるときに持つもの」として習慣化してしまうのが確実です。バッグのポケットに入れておくなど、持ち出しやすい定位置を決めて習慣をつけましょう。
②クーラーボックスや断熱ケースを活用する
どうしても車内に置かなければならない場合は、クーラーボックスや断熱ケースを活用することで、車内温度の影響をある程度抑えられます。断熱素材が周囲の熱を遮断してくれるため、内部温度の上昇を遅らせることが可能です。
ただし、保冷剤や氷で冷蔵するのは逆効果。モバイルバッテリー内部の結露により漏電や故障のリスクがあります。あくまで直射日光や高温を和らげる使い方に留めましょう。
③直射日光が当たらない場所に置く
車内に置く場合は、直射日光が当たらない場所を選ぶことで温度の上昇を抑えられます。とくに高温になりやすいダッシュボードやフロントガラス付近は避け、シートの下や後部座席の足元など、日光が届きにくい場所を選ぶようにしましょう。
黒などの濃い色のシートは熱を吸収しやすいため、その上に置くのも避けるほうが無難です。
④窓を開けるなど車内温度を下げる工夫をする
駐車時に窓をわずかに開けておくだけでも、車内温度の上昇を抑える効果があります。JAFのテストでは窓を3cm程度開けた状態で、完全に閉め切った場合より温度が大幅に低くなる結果が出ています。

フロントガラスにサンシェードを使うのも補助的な対策として有効です。ただしサンシェードだけでは、長時間の炎天下駐車での温度上昇を根本的には防げません。モバイルバッテリーの安全な保管は「車外への持ち出し」を基本にしましょう。
⑤冬の低温にも注意する|氷点下で性能が低下する
夏の高温だけでなく、冬の低温もリチウムイオン電池には影響します。氷点下の環境では電池内部の化学反応が鈍くなり、充電容量が大幅に低下するためです。また冷え切った状態のまま急速充電をすると、内部に金属リチウムが解け出て劣化を早める原因にもなります。
冬の車内放置は「発火」リスクこそ低いですが、電池の寿命を縮める原因になります。できれば季節を問わず、長時間の車内放置は避けるのがおすすめです。
3.もし車内でモバイルバッテリーが発熱・膨張してしまったときの対処法
万が一、車内に置いたモバイルバッテリーが熱を持ったり、膨らんでいたりした場合は危険です。落ち着いて以下の手順で対処してください。
①すぐに使用を中止して冷ます
発熱を確認したらすぐに使用をやめ、充電ケーブルも外してください。バッテリーを冷ます際は、コンクリートや金属製の容器の上など燃えにくい場所に移動させ、自然冷却を待ちましょう。
ただし水をかけて急に冷やようとするのは危険です。リチウムイオン電池が水に触れると化学反応が起き、発火や有毒ガスの発生を招くリスクがあります。発熱しているバッテリーを素手で触るのも避けてください。
②膨張している場合は自治体やメーカーに相談する
バッテリーが膨らんでいる状態は、内部でガスが発生しているサインです。niteの事故事例でも、膨張したモバイルバッテリーを無理に押し込もうとした際に発火した事故が報告されています。膨らんだバッテリーは押さえたり衝撃を与えたりしないようにしましょう。
なお、廃棄する際は燃えるごみとして捨てられません。家電量販店やホームセンターに設置されている「小型充電式電池リサイクルボックス」に持ち込みましょう。端子部分にテープを貼って、ショートを防いでから持ち込んでください。
4.モバイルバッテリーなら温度保護機能を搭載した「Jackery 100Plus・300D」がおすすめ
モバイルバッテリーは、安全機能が充実したモデルを選んでリスクを抑えましょう。Jackeryが展開する「100Plus」と「300D」は、高温を検知して自動的に動作を制御する保護回路を備えたモバイルバッテリーです。温度が基準を超えると自動的に充電・放電を停止するため、熱暴走のリスクを抑えて使えます。
「Jackery 100Plus」は、100WのデュアルPD充電規格に対応しており、スマホやパソコンを2台同時に高速充電可能。また、車のシガーソケットのような小さな電力でも、わずか2.5時間で充電が完了します。
しかも、スマホを約7回充電できる大容量ながら、手のひらサイズでかさばりません。
「Jackery 300D」は一般的な10,000mAhのモバイルバッテリー9台分に相当する大容量モデルで、スマートフォン・タブレット・ノートパソコンをたくさん使う方におすすめ。最大45℃の環境で使用・充電できる設計で、30分程度の短時間なら誤って車内に放置してしまっても心配ありません。
Jackeryは万が一の故障時も国内サポートと無料保証の体制が整っているため、初めて購入する方でも選びやすいブランドです。発熱や発火のリスクが怖い人、よくモバイルバッテリーを車内に放置してしまう人は、これを機にJackeryの安全性の高いモバイルバッテリーに切り替えましょう。
5.モバイルバッテリーの車内対策に関するよくある質問
モバイルバッテリーの車内対策に関するよくある質問と、その回答をまとめました。
①夏は高温で危険なのはわかりますが、冬の車内放置は問題ありませんか?
発火事故のリスクは小さいですが、バッテリーの性能低下や劣化は起こります。リチウムイオン電池は0℃以下の環境では充電容量が大幅に落ち、冷え切った状態で急速充電すると内部が傷みやすくなるためです。「冬だから安全」とは言い切れないので、できれば車内放置を避けてください。
②サンシェードだけで車内の対策は十分ですか?
サンシェードだけでは、車内の暑さ対策は十分ではありません。JAFのテストでは、フロントガラス全面にサンシェードを使っても、真夏の車内温度が55℃以上まで上昇することが確認されています。
サンシェードはダッシュボード周辺の温度をわずかに下げられますが、モバイルバッテリーを安全に保管できるほどの効果はありません。車外への持ち出しがもっとも確実な対策です。
③使用後のモバイルバッテリーの安全な処分方法は?
モバイルバッテリーを燃えるごみや不燃ごみとして捨てることはできません。リチウムイオン電池はごみ収集車の中で圧縮された際に発火・破裂する事故が実際に起きています。ケーズデンキやヨドバシカメラのような家電量販店などに設置されている「小型充電式電池リサイクルボックス」に、端子部分にテープを貼ってショートを防いだ状態で持ち込みましょう。
④モバイルバッテリーを車内に忘れたら危険ですか?
夏場であれば30分程度の短時間でも危険です。JAFのユーザーテストでは、外気温が35℃の場合、車内温度は30分足らずで45℃に達しました。
すぐに気づいた場合は戻って取り出し、風通しのよい場所で冷ましてから使用してください。長時間放置してしまった場合は見た目や発熱の異常がないかよく確認してから使いましょう。もし、膨張や変形が見られたら使用をやめて廃棄してください。
まとめ
夏場の車内は外気温35℃の炎天下で30分後に45℃、3時間後には55℃を超えることがJAFのテストで確認されています。この暑い車内にモバイルバッテリーを置きっぱなしにすると、リチウムイオン電池が熱暴走を起こして発火につながるリスクも。実際に車内での発火事故が複数起きています。
車を離れるときはモバイルバッテリーを必ず持ち出すのがもっとも確実な対策です。どうしても置く必要がある場合は断熱ケースを使って、直射日光を避けた場所に置きましょう。Jackeryのモバイルバッテリーは温度保護機能が充実しており、一般的なモバイルバッテリーよりも事故のリスクが低く安心です。発火事故が心配な方は、これを機にJackeryのような安全性の高いモバイルバッテリーに切り替えましょう。
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