1.モバイルバッテリーのパススルー充電とは

パススルー充電とは何か、どんなシーンで役立つのか、まずは基本を整理しておきましょう。便利な機能ではありますが、使い方によってはバッテリーの劣化を招くこともあるため、仕組みをしっかり理解した上で活用するのがおすすめです。以下で詳しく解説します。
①パススルー充電とは「モバイルバッテリー本体を充電しながらスマホなどを充電できる機能」
パススルー充電とは、モバイルバッテリーをコンセントにつないで充電しながら、同時にスマホなどのデバイスへも給電できる機能のことです。
通常、モバイルバッテリーは充電中に出力が止まる仕様のものも多く、本体の充電とデバイスへの給電を別々にこなす必要があります。パススルー充電に対応していれば「本体を充電しながらスマホも充電する」という2つの動作が同時にできます。とくにデバイスをいくつも持ち歩く人にとって役立つでしょう。
②モバイルバッテリーがパススルー対応か見分ける方法
購入前に確認したい場合は、主に以下の方法でパススルーへの対応を調べられます。
● 製品ページや仕様表に「パススルー充電」「パススルー機能」の記載があるかチェックする
● 付属の取扱説明書の機能一覧・注意事項欄を確認する
● 記載が見当たらない場合はメーカーに直接問い合わせる
製品によっては「パススルー充電対応」と明記していなくても実際には対応しているケースがあるため、不明な場合はメーカーへの確認が確実です。また、パススルー時に通常より出力が制限される製品もあるので、その点も合わせて確認しておきましょう。
③パススルー充電が便利なシーン
パススルー充電が役立つ主なシーンは以下のとおりです。
● 旅行先・出張先でコンセントが1口しかないとき、本体とスマホをまとめて充電できる
● 就寝中に本体とスマホを一度に充電しておける
● 飛行機や新幹線の座席コンセントで、本体を補充しながらスマホを使い続けられる
● カフェや図書館などコンセントが限られる場所でも、デバイスを充電しながら作業できる
● スマホとワイヤレスイヤホン、タブレットをまとめて充電したいときに1か所で対応できる
● キャンプや車中泊中にモバイルバッテリーを車から補充しながら、スマホを同時に使える
複数のデバイスを持ち歩く方の「コンセントの場所取り問題」を解消できるのが大きなメリットです。「先にモバイルバッテリーを充電してから、次にスマホを充電する」という2段階の手間がなくなるだけで、外出先での充電ストレスはぐっと減るでしょう。
④パススルー充電とUPS機能の違い
パススルー充電とよく混同されるのが、UPS(無停電電源装置)機能です。どちらもコンセントにつないだ状態でデバイスへ電力を供給する点は同じですが、目的と仕組みが違います。
● パススルー充電:本体を充電しながら同時にデバイスへ給電する機能。日常使いの利便性を高めることが目的で、停電時の対応は想定していない
● UPS機能:停電が起きた際に自動でバッテリーからの給電に切り替える機能。停電後も電力の供給を継続させることが目的
モバイルバッテリーの上位互換的アイテム「ポータブル電源」に搭載されているUPS機能は、停電時に照明や冷蔵庫などの家電を止めないために役立ちます。
ただし、切り替えにかかる時間は機種によって10〜30ミリ秒ほどとなっており、パソコンやサーバーなどのデータを扱う精密機器の保護には向きません。作業中にデータを守りたい場合は、切り替えが1〜5ミリ秒と超高速な専用のUPSを選ぶ必要があります。
関連記事:パススルー充電とは|仕組み・デメリット・対応可能なポータブル電源を紹介
⑤デメリット:バッテリーへの負担と劣化リスクがある
パススルー充電は便利な機能ですが、バッテリーに負担がかかりやすい点に注意が必要です。主なリスクとして以下があります。
● 充電中のバッテリーはもともと熱を持ちやすく、そこに給電も重なることで発熱がさらに増す
● 高温状態が続くとリチウムイオン電池の劣化が加速し、充放電サイクル数(寿命)より早く容量が落ちることがある
● 毎日の就寝時にパススルーを使い続けると、気づかないうちに寿命が縮まっていくことがある
便利だからこそ頼りすぎてしまいがちですが、毎日パススルーを使う習慣がついている方は注意が必要です。「本体とつないだ機器、両方の充電が完了したら外す」ことを意識して使えば、バッテリーが長持ちします。
関連記事:モバイルバッテリー本体が充電できない時・スマホを充電できない時の対処法
2.パススルー対応モバイルバッテリーおすすめ5選
ここからは、パススルー充電に対応したおすすめのモバイルバッテリーを5製品ご紹介します。容量・や重さ・使い勝手が違うため、自分の用途に合ったものを探してみましょう。
①Jackery Explorer 100Plus
◎おすすめポイント
● USB PD 100W対応で、スマホからノートPCまで高速充電できる
● リン酸鉄リチウムイオン電池採用で、約2,000回の充放電サイクルに対応する長寿命設計
● 99Wh以下のため飛行機への持ち込みが可能で、出張・旅行にも安心して持ち出せる
Jackery Explorer 100Plusは容量99.2Wh(約31,000mAh)と、一般的な10,000mAhモバイルバッテリーの3倍以上の電力を持ちながら、手のひらに収まるサイズに仕上げたモデルです。合計最大128WのUSB出力、かつPD(Power Delivery)充電に対応しており、iPhoneやAndroidスマホだけでなく、ノートPCへの急速充電もこなします。
一般的なモバイルバッテリーに多い三元系リチウムイオン電池の充放電サイクルが500〜800回程度なのに対し、100Plusに採用されているリン酸鉄リチウムイオン電池は約2,000回以上。毎日充電しても5年以上の使用に耐える計算で、買い替えのコストも減らせるでしょう。
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項目 |
スペック |
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容量 |
99.2Wh(約31,000mAh) |
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最大出力 |
128W |
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重量 |
約965g |
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出力ポート |
USB-C×2 USB-A×1 |
関連記事:【徹底解説】ポータブル電源とモバイルバッテリーの違いとは
②Jackery ポータブル電源 300D
◎おすすめポイント
● リン酸鉄リチウムイオン電池採用&過熱防止機能搭載で、熱に強く安全性が高い長寿命設計
● 288Whの大容量で、一般的な10,000mAhモバイルバッテリー約9台分の電力を1台に集約
● USB-C・USB-A・シガーソケットの計5ポートで、スマホから車載冷蔵庫まで様々な機器に同時給電できる
Jackeryポータブル電源300Dは、容量288Wh・定格出力300Wを備えたパススルー機能付き大容量モバイルバッテリーです。容量は一般的な10,000mAhモバイルバッテリーの約9倍で、一度の充電で圧倒的に長時間使えるのがポイント。底面はCDケースほどの約12cm四方・高さは500mlのペットボトル程度のコンパクトサイズで、重さはわずか2.5kgと片手でラクラク持ち運べます。
通常のモバイルバッテリーとポータブル電源の中間に位置するような製品で、「スマホだけ充電したい」という用途から「車中泊で冷温庫も動かしたい」という用途まで幅広く対応できるのが特長です。「モバイルバッテリーでは容量が足りなくなってきた」と感じている方や、アウトドアや防災用途にも使える電源を探している方におすすめします。
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項目 |
スペック |
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容量 |
288Wh(約90,000mAh) |
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最大出力 |
300W |
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重量 |
2.5kg |
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出力ポート |
USB-A×1 USB-C×3 DC×1 |
関連記事:ポータブル電源とは?メリットやデメリット、発電機やモバイルバッテリーとの違い・活用シーンを徹底解説
③PHILIPS DLP5713CW

引用:PHILIPS
◎おすすめポイント
● LightningとUSB-Cの2種類のケーブルを本体に内蔵しており、ケーブルを持ち歩かなくてよい
● 最大22.5W出力&PD急速充電対応で、iPhoneもAndroidも素早く充電できる
● 約176gの軽量コンパクト設計で、カバンに入れても荷物になりにくい
PHILIPS DLP5713CWは、10,000mAhの容量を持ちながらカードサイズに近いコンパクトさを実現した、ケーブル内蔵型のモバイルバッテリーです。LightningケーブルとUSB-Cケーブルの両方が本体に収納されており、iPhone 14以前のLightning端子モデルも、15以降のUSB-Cモデルも追加のケーブルなしでそのまま充電できます。「ケーブルを忘れた」というトラブルとは無縁で使えるため、ちょっとした外出から旅行まで幅広いシーンで活躍するでしょう。
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項目 |
スペック |
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容量 |
10,000mAh |
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最大出力 |
22.5W |
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重量 |
約176g |
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出力ポート |
USB-A×1 USB-C×1 |
関連記事:急速充電できるモバイルバッテリーおすすめ12選|使用上の注意点も解説
④UGREEN Uno PB511

引用:UGREEN
◎おすすめポイント
● USB-Cケーブルを本体に内蔵しており、ケーブルなしでそのまま充電を始められる
● スクリーンにロボットの表情でバッテリー残量を表示する、遊び心のある近未来的なデザイン
● 最大30WのPD急速充電に対応し、iPhoneからAndroid・iPadまで幅広く高速充電できる
UGREEN Uno PB511は一般的な10,000mAh容量のスペックで、最大30WのPD急速充電を搭載したケーブル内蔵型のモバイルバッテリーです。本体に埋め込まれたUSB-Cケーブルは使うときだけ引き出す設計。一体型ケーブルは入出力両対応のため、30W対応の充電アダプターさえ用意できれば本体の充電もできます。
本製品ならではの特徴が、TFTスクリーンに表示されるロボットの表情です。バッテリーが満タンのときは元気な顔、残量が減ってくると元気のない顔に変わるため、残量を直感的に把握できます。充電の時間が少し楽しくなるユニークな一台です。
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項目 |
スペック |
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容量 |
10,000mAh |
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最大出力 |
30W(USB-C PD) |
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重量 |
203g |
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出力ポート |
USB-C×2 USB-A×1 |
⑤CIO SMARTCOBY Pro 30W

引用:CIO
◎おすすめポイント
● クレジットカードより小さいコンパクトサイズで、ポケットにもすっと入る持ち運びやすさ
● 最大30Wの高出力で、スマホはもちろんMacBook Airなどのノートパソコンへの充電も対応
● LCD残量表示で1%刻みの正確な残量管理ができ、充電切れのトラブルを防げる
CIO SMARTCOBY Pro 30Wは、10,000mAhの容量をクレジットカード以下の小型サイズに凝縮したコンパクトモバイルバッテリーです。厚みは約26mmで重さは約183g。ポケットの中でも存在を感じさせないサイズ感ながら、最大30Wの出力をしっかりと備えています。
液晶(LCD)ディスプレイを搭載しており、残量確認は本体側面の電源ボタンを押すだけ。「あとどれくらい使えるか」が常にわかります。コンパクトさと高出力を両立させた、日常のメインバッテリーとしてスマートに使える一台です。
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項目 |
スペック |
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容量 |
10,000mAh |
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最大出力 |
30W |
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重量 |
約183g |
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出力ポート |
USB-C×1 USB-A×1 |
3.モバイルバッテリーのパススルー充電による劣化を防ぐ使い方
パススルー充電はバッテリーに負担がかかる使い方ですが、正しく付き合えば長持ちさせることができます。日常的に意識したいポイントを3つ解説します。
①長時間充電しっぱなしにしない
就寝中に本体とスマホを一晩中パススルーでつなぎっぱなしにするのは、バッテリーにとって負担の大きい使い方です。充電が完了した後も電気が流れ続ける「過充電状態」は、内部の電池を少しずつ劣化させます。
スマホ側の「充電最適化」機能を使えば、スマホ側の過充電は防げますが、モバイルバッテリー本体の充電は続いてしまいます。対策としては、タイマー付きのコンセントを使って自動でオフにする方法がおすすめです。寝る前に残量を確認し、フル充電までかかる時間に合わせてオフになるようセットするとよいでしょう。
関連記事:【多機能】モバイルバッテリーの充電方法を解説!ポータブル電源との違いとは?
②高温環境で使用・充電しない
リチウムイオン電池は高温に弱く、夏場の車内や直射日光の当たる場所でパススルー充電をすると、通常より速く劣化します。パススルー充電中はもともと本体に熱が生じやすいため、周囲の気温が高いとダメージが重なってしまうのです。
国立研究開発法人科学技術振興機構低炭素社会戦略センターによれば、リチウムイオンバッテリーを400日間放置したとき、40℃の場合は6%、60℃の場合は20%以上の劣化を引き起こしました。

引用:国立研究開発法人科学技術振興機構低炭素社会戦略センター「リチウムイオン電池の劣化挙動調査」
このことから、目安として周囲の温度が35℃を超えるような環境でのパススルー充電は避けるのが無難です。充電中に本体が熱いと感じたら、いったんケーブルを抜いて冷ます、風通しのよい場所に移すなどで対応しましょう。
③バッテリー残量を30〜80%程度に保つ
リチウムイオン電池は、0%から100%まで毎回フル充放電を繰り返すより、30〜80%程度の中間の状態を保つほうが劣化しにくいとされています。毎回完全に使い切ってから充電する習慣は、実はバッテリーへの負担が大きいです。
「残量が少なくなったら充電する」のではなく「使ったら適度に補充する」という感覚で使うと、バッテリーの寿命を延ばせます。残量表示機能のある製品なら、数値を確認しながら残量管理をしてみましょう。
4.パススルー対応!モバイルバッテリーとあわせて用意したい「ポータブル電源」のススメ

パススルー対応のモバイルバッテリーで日常の充電をカバーしながら、さらにもう一段上の備えとして注目してほしいのが「ポータブル電源」です。モバイルバッテリーとの最大の違いは「AC出力」、つまり家庭のコンセントと同じ100V出力に対応している点。AC出力があることで、モバイルバッテリーでは対応できない、以下のような使い方が可能です。
● 停電時に電気毛布・扇風機・照明器具をそのまま使い続けられる
● キャンプや車中泊でミニ冷蔵庫・電気ケトル・ホットサンドメーカーが使える
● 釣りや撮影などの長時間アウトドアで、カメラや照明機材の電源になる
● 屋外でプロジェクターやスピーカーを使い、庭や公園でホームシアターを楽しめる
● コンセントのない場所でも電動工具を使って、庭やベランダでDIY作業ができる
● ドライヤーや電動シェーバーが使えるため、キャンプ泊でも身だしなみを整えられる
● 電動アシスト自転車やキックボードをそのままつないで好きな場所で充電できる
ポータブル電源を選ぶなら、7年連続で日本国内の売上高・販売台数1位を記録している「Jackery(ジャクリ)」がおすすめです。
全モデルに最新の「リン酸鉄リチウムイオン電池」を採用しているため、毎日使っても10年以上使える長寿命で、買い替えの頻度とコストを抑えられます。公式登録で5年間の長期保証も付いてくるため、「長く安心して使える電源」として備えておけるのが魅力です。気になる方は、製品ページからラインナップをチェックしてみてください。
まとめ
パススルー充電対応のモバイルバッテリーは、コンセントが1口しかない場所でも本体とスマホを同時に充電できる、外出時の強い味方です。ただし、発熱によるバッテリー劣化を防ぐために高温環境での使用を避け、残量を30〜80%程度に保ちましょう。
長く使えるパススルー対応のモバイルバッテリーを選びたい方は、リン酸鉄リチウムイオン電池を採用したJackery Explorer 100Plusがおすすめです。約2,000回の充放電サイクルに耐える長寿命設計で、飛行機にも持ち込める99Whの大容量を備えています。さらに大きな電力やコンセントが必要なら、AC出力対応のJackeryポータブル電源との2台体制もおすすめです。
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